モチベが上がって続きを書く気力も湧きます。いいこと尽くめだね!
ピッタリ六時、
「みんな起きてー!朝ご飯だよー!」
ワァッと一斉に子供達がみんな起きる。
「おはよう!」「おはようロン」「おはよー!」
「おはよう、ケニー、マシュー、ジョン」
ここ
性格も年齢も肌の色も様々な兄弟と暮らしている。
それも今日でおしまい。11歳になった俺には里親が見つかって今日この家から出て行く。
みんなとのお別れだ。
「ママ、おはよう」
「おはようロン、今夜はよく寝れた?」
「うん、そりゃもうぐっすり」
「そう…よかったわ。今日がお別れの日だから悲しくて泣いてるんじゃないかって思ってね…」
「あはは…流石にそんな子供じゃないさ。悲しいけどお別れってことは変わらないからね。せめていつもの日常を過ごしたいなって思ったんだ」
「……そう…」
そう言って彼女は少し悲しそうに微笑んだ。
「さて!時間通りにみんな集まったわね!それじゃあ
『いただきます!』
フカフカのベッドに美味しいご飯、白尽くめの制服に首筋の
そして
毎日の
「将来の為に」「貴方たちの為に」ママはこのテストを「学校」の代わりだと言った。
正直俺は怖かった。こんな小さな子供のうちからかなりハードな試験を受けさせられ、それが当たり前だとされている環境が。
Age 11 Type 1 各問10秒以内に答えなさい。
ピーッという機械音と共に試験が始まる。
やっぱり
それでは始めます。
第一問立体aの展開図として正しくないものを選べ
第二問次に書かれた立方体の総数を…
第三問この数列の第五十項目に来る数を…
ーー第十三問 ーー第二十六問
ーー第四十七問 ーー第五十九問
ーー第六十問
続けてType 2ーーーーーーー
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「はー!終わったぁ!!」「疲れたぁ」「半分以上解けた!」「そんなにできたの!?すごっ!」「いいな〜私は全然ダメだったよ」
「結果を返すわよ〜」
「ハーイ!」
何人かの子供達が呼ばれて行く。
基本若い順に呼ばれるし俺と同年代の子、兄世代の子は暫くいないからいつも呼ばれるのは俺が最後だ。
「すごいわロン!最後の日にもまた300点!
ただテストで満点を取るのはいい気分だった。
それに終われば好きなだけ遊べる。
「あー!ロンが鬼だー!」
「ゲーッ!ロン鬼ごっこめっちゃ強いんだよなぁ…」
「まあいいじゃん!最後の日なんだし!」
「じゃあ数えるよ!。いーち、にーい」
そう言っているとみんなは一斉に森へ散って行った。この
それが
やっぱりいつ思ってもここはおかしい。
柵の奥は塀で囲われていてまるで俺等を閉じ込めている檻のようだった。
それに車の音も聞こえてこない。もしかすると山の奥にあるのかもしれないがにしてはここから山を見ることはできない。
遠くにも何も映らないし此処の上を飛行機が飛んで行ったこともない。
ただここが過去の世界ではないということは確かだ。
西暦2045年、過去どころか俺が生きてた時代よりも未来。
だが施設の中には1番新しいもので2015年が初版の本しか無かった
もしかすると技術があまり発展しなかった世界線なのかもと考えた。
それでも今まで施設を出ていった兄弟達が誰一人として手紙を一通も贈ってこないしそもそも30年前の情報しか入って来ないのは異常だ。
この世界は何処か狂っている。
だからいつも俺はこの状態を当たり前のように笑って過ごしているママを心底気持ち悪いと思っていた。
そうこう考えているうちに10秒少し経っていたようだ。
まあ1割くらいの力に手加減してやるか。
林へ走って向かった。
風が気持ちいい。
森を駆ける。
毎日見ている森、穴の空いた木、大岩、ちょっとした窪み。
そこに隠れ、逃げる子を捕まえていく。
彼らがどんな癖を持っているのか、どんなルートが好きなのか、どう考えて逃げているのか俺は知っている。
先に時間を決める。どのルートでやればいいか。
今回は5分だ。それで全員捕まえる。
5分も経たずに全員捕まえた。
「もー!悔しい〜〜!!」
「ロンってばなんでそんなに強いの!?」
「単純な身体能力の差もあるけど…一番大事なのは、先を読んで戦略を練ることだよ。どうやって自分が動くか、君等がどんな考え方をするかなって毎回考えるんだ。結構楽しいよ」
「すごいねロン、そんなこと毎回考えながらやってたんだ」
「あはは、俺の大事な作戦だったんだけどね。まあ今日が最後なんだ、みんなに伝授してあげようと思ってさ」
「リベンジ!リベンジマッチしようよ!次ロン以外が全員鬼でどう?」
「えぇ…まぁいいよ。俺が勝つから」
「くぅぅ〜!カッコいいこと言うじゃん!容赦しないからな!」
そうやってみんなとの最後の日を過ごした。
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「さようなら、元気でね」
「ば い゛ ば い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」
おいおい、泣きすぎだろ。
こっちまで悲しくなっちゃうじゃないか。
「それじゃ、行きましょうか」
「うん」
さようなら兄弟。さようならグレイス=フィールド。
「ねぇママ」
「なぁにロン?」
「ケニーとかはちゃんと小さい子を守れるかな」
「大丈夫よ。みんな良い子だからきっと、ね」
俺がいなくなった後の最高年はあいつだ。
少し天然なところがあるから心配になってしまう。
でも俺らをよく見ている彼女が言うならきっと大丈夫だろう。
「そっか。なら安心できるかな」
門は着いた。
今まで規則で来たことがなかった場所。
それは不気味な雰囲気を醸し出していた。
それでもこれで皆んなとはお別れだ。
「ねぇママ」
「何?」
「ばいばい」
そう言った直後に後ろから怪物が花を刺してきて、それに刺さって俺は死んだ。
筈だった。
ママもそう思ったと思うし怪物も油断していたと思う。
そこから後ろを振り向き、半歩引いた。
そこへ
拳の打ち上げ…要するにアッパーである。
それを怪物の顔に喰らわせた。
その衝撃で怪物の首は吹き飛び血飛沫が舞った。
そうするともう動かなくなったのでとりあえず首を飛ばせば死ぬことがわかった。
後ろへ振り向きもう一体の怪物とママを見た。
ママは呆然とし動くこともできていないがもう片方の怪物は既に俺を殺しに動いていた。
その鋭利な爪を用いての刺突。
それをあたる直前で背を返し、背中からの体当たり…
所詮子供の体当たりと侮った怪物はその衝撃を仮面に受けてしまった。
だがその子供の見た目に合わぬまさに人智を超えた力は面を砕き、その顔の奥の奥。
核にまで到達し怪物を即死させた。
…?何かが潰れたような感覚があった。脳じゃない何か。
それが潰れた瞬間全く動かなくなり、死んだ。
なるほど、こいつ等には核のようなものがあってそれを潰せば死ぬ…と。
人より頑丈ではあるし力も並の人とは比べ物にならないだろうがそれだけか。
少し拍子抜けだった。だが、これが大量にいるならば人間を飼う事も容易いだろう。
ママの方を見た。
そして彼女が子供を逃げないようにする
よくできている。
彼女はとりあえず顎に衝撃を与えて気絶させておいた。
そのうちに門の中を観察した。
奥の門が開いていてその手前には中身を布で隠された台車がある。
台車の中身を覗いてみると中にはカプセルの中に詰められた子供たちがいた。
彼らは全員死んでいるのが目に見えてわかる。
その全ての体に花が咲いており、傷口は大きかったが一切血が垂れてきていないことがわかった。
怪物はただの化け物じゃなくて
殺した後に少し寂しく感じた。
彼女との思い出を思い出してみた。
…特にないな。正直手助けしてもらうのが恥ずかしいこともあって世話をしてもらうことはあまりなかった。
それでも彼女は居場所をくれた。
ふと振り向くと怪物の持っていた花が少し開いていることがわかった。
血を吸って開くのか。
それで血抜きの役割で刺していると。
下衆が。子供を食い物にして生きながらえていたのかこの女は。
仮にも自分が育てた子を鬼に食わせて自分は生き残る。
心底軽蔑した。ああ、与えられてきた愛だと思っていたものは偽だったのだと。
だから殺した。
苦痛はなく、一瞬で頭を潰して終わった。
育ての親を殺したというのに、やけに呆気なかった。
それでも次の生では彼女が良き人生を歩むことができますようにと、そう言う気持ちを込めて祈った。
子供が死んだ怪物と女性に祈るように傅き手を合わせているその姿は恐ろしくも何処か神秘的だった。
ウウウウウウウウウウウ!!!!
『全職員に通達!第4
彼女が持っていたトランシーバーからその音声が大音量で流れた。
うるっさ……
さて、逃げるか。
そう考え俺は圏境を使い気配を消して
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あれから3ヶ月ほどが経った。
脱走してから1週間程は森に住んでいたが鬼どもが死ぬほど襲ってくる。
知性のない鬼と知性のある刺客の鬼。この2種類に何度も襲われた。
知性の無い鬼は大体
ただ知性のある鬼は割と強いししぶといのでかなり面倒だ。
全て撃退して殺してはいるが食糧を見つけることができない。
たまたま真水を溜め込んでいるイソギンチャクのような物は発見したが食べる食糧が無かった俺は苦肉の策で
死ぬほど不味かった。ただ食わなければ生きれない。そう考えて意地でも食った。
鬼は全員が仮面をつけていることに気づいた。
面をつけていないと言うだけでかなり狙われるし面倒だ。
そう考えて襲ってきた鬼の中でも比較的小さい面を剥ぎ取り、装着した。
意外と視野が塞がらないし息も苦しく無い。
これをつけ、体の周りを布で隠した俺は今、
ここならば見つかってもすぐには攻撃してこないし
脱走した日からちょうど54日、クリスマスイブの真夜中に黒尽くめの銃を持った
クリぼっちでは無いから実質人生勝ち組。わかるね?
しかし一晩かけてそいつ等を全滅させることはできたがこちらには利益はなかった。
銃も何発か当たったし体力も消耗した。
もともと住んでいた拠点も捨てざるを得なかった。
その腹が空いている時のことだった。
何故か後ろから着いてきているフクロウを取って食おうとした俺は圏境で気配を消し、木に登って直接仕留めた。
…がそれは血の通った動物ではなく、中身が全て機械でできているロボットだった。
襲ってきた奴らが逃げても逃げても襲ってきた理由がこれか。
そう俺は理解し優先的に壊すことに決めた。
だがこれからも鬼も人も俺を殺しにかかってくるだろうということは分かっていた。
そこで一つ閃いた。
鬼の街にいれば人は襲って来ないし鬼も街中で殺し合いをするわけにはいかないんだから1番安全じゃね!?と。
そう考えた後2週間ほど街の中で住んでいるがそれは正解だったようだ。
俺が人間だと気づいた鬼は騒ぎになる前に殺して金品を奪い取って生活の足しにすればいい。
一石二鳥な完璧な計画だ。
因みに鬼の食事は意外と美味しかった。
流石に人は食べないが虫の串焼きや野菜の酢漬けなど栄養豊富な物や普通に美味しいものもあり骨董品店を漁るような楽しさがあった。
でももうムカデは食べたく無い。
滅茶苦茶苦いのだ。
逆に芋虫はちょっと水っぽいがナッツのような風味で結構美味しい。
でも1番うまかったのはバッタの串焼きだ。
前世でも田舎では結構食べられていたこともあって1番うまかった。
カリカリとした食感と塗られたソースがいい味を出しており、美味しかった。
そして今、脱走して3ヶ月程がたった。
人を発見した。
オレンジ髪の癖毛の女の子と黒髪の少年が大人と一緒に荒野で走っているのを発見した。
一瞬刺客かとも思ったが子供の方を見て違うことがわかった。
首筋に
あれが通達のあった脱走者。
GF農園からの脱走者で俺の後輩。
そう考えると少し嬉しいものがある。
ちょっと待て。
あいつ等はどこから出てきた?
あいつ等が走ってきた方角は荒野のど真ん中だ。
荒野は人喰いこそいないが見晴らしが良く家を建てるのには適してない。
それに大人の方はなんだ?
20は確実に超えてる。過去にも脱走者がいたのか?
でも首筋に
脱走の協力者?にしてはあまり仲が良くなさそうだ。
とりあえず尾行することにした。ストーカーじゃない。ちゃんとした作戦だ。
それにGFから離れれば離れるほど追手の数は減る。
あの襲撃数は異常だ。
どうせ体内に発信機でも埋め込んでいるんだろう。
だが特に俺には手術痕もなければ目立つ膨れたものもないからきっと皮膚の下で気づかないほどの小さなもの。
それなら電波が届かないのだろう。
森でも人の追手はほぼいなかった。
発信機が使えないから鼻のきく鬼が捜索していたんだろう。
東の森は知性なしも沢山いるし森、それにかなり離れているから追手もほぼないはずだ。
なら尾行しても彼らに被害は及ばないだろう。
そう考え俺は彼らについていったのだった。
先輩脱走者って言ってるけど対して期間は変わらない模様。
後この世界線ではエマ達が超苦労して脱走しました。
特上三体も逃すわけにはいかないもんね仕方ない。