仮面ライダー刀   作:ボルメテウスさん

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「俺、本当に強くなっているんでしょうか」

そう言いながら、睦月は思い悩むように目の前にある景色を見つめながら、隣にいる橘に相談する。

「強くなっているぞ、確実に」

「でも、そんな実感、全然なくて」

そう言いながら、睦月はゆっくりと自分の身体を見る。

今は服で隠れているのが、その下には多くの傷が残っており、それらは全て錬司の特訓によってできた物ばかりだった。

地獄を連想させるその特訓を受けている間、睦月は生き残る事だけしか考えていなかった。

生死を彷徨う所か、死にそうになっても強制的に生き返らせられる事も相まって、睦月は自然と戦いに対する恐怖はより強くなっていた。

「お前は十分に強くなっている。
それは、本当に自信を持て」

「それだったら、なんで錬司さんに手も足も出ないんですか」

それと共に模擬戦という事で行われた錬司との戦いだった。

錬司が変身するレンゲルと似た容姿をしたケイオンの力。

それは武器の使い方も、ラウズカードの戦闘でも、全てのおいて睦月を圧倒していた。

「蜘蛛は何か囁かなかったのか?」

「時々、聞こえますけど、それよりも先に錬司さんの怒鳴り声でそれ所じゃないですよ」

言うと共に再びため息を吐く。

(睦月にカテゴリーAが語りかけると共に、錬司が声をかける事で、その呪縛から離す事ができる。
だけど、結局彼らは一体何者なんだ。
あまりにも俺達とシステムが同じなのは)

「睦月君、橘君」

「嶋さん」

そう思考の海に沈み込んでいる時、尋ねて来たのは嶋だった。

「嶋さん、どうしたんですか」

「睦月君に少しお願いがあって来た」

「お願いですか?」

「僕と戦ってくれないか」

「どういう事なんですか」

その言葉に、思わず立ち上がってしまう。

アンデットであるが、確実に味方であるはずの嶋からの提案に橘は思わず目を見開く。

「カテゴリーAの呪縛が進んでいる中で、君は自分でも分かっていないが、その心は奴に捕らわれかけている。
それをなんとか回避できているのは、錬司君との特訓の成果だろう」

「けど、だからって、なんで戦わなくちゃ」

「僕が内側からカテゴリーAの呪縛を押さえ込む為だ。
しかし、僕自身では、封印される為のバックルは開けない。
だからこそ、君自身に封印してもらうしかない」

「そんな事を言われたって」

「・・・決意は堅いんですか」

「あぁ」

その様子からしても、既に嶋さんはおそらくは頑固として強行するだろう。

「・・・だったら、一つだけ、約束させてください」

同時に睦月もまた、嶋を見つめる。

「俺がもしも、本当の意味でカテゴリーAの呪縛から解き離れたら、嶋さん。
あなたは復活してください」

「復活かい?」

「俺1人で、錬司さんの相手は嫌ですから。
だから、お願いします」

その言葉はあまりにも自分勝手かもしれなかった。

だが

「あぁ、勿論だ」


変えられない道

 その日、俺達の元に衝撃的な内容が伝えられた。

 

 睦月さんが嶋さんを封印する。

 

 錬司との特訓もあって、本来ならば暴走するだろう可能性はほとんどなかった。

 

 だが、嶋さんが自ら封印して貰うように頼んできた。

 

 それを聞き、俺達はすぐに2人の元へと向かって、走らせる。

 

 だが

 

「こんな時にっ」

 

「トライアルRっ」

 

 そこにいたのは、まさにトライアルRだった。

 

 右手に装備したアームガンと左手には電撃棒を装着しており、背中には巨大な翼を持つそいつは無言のまま俺と剣崎さんに向かって、アームガンを構えていた。

 

 俺と剣崎さんは互いに見つめ、頷くと同時にすぐにバックルを腰に回して、構える。

 

「「変身!」」

 

【TURNUP】

 

 鳴り響く音声と共に、俺と剣崎さんはすぐに変身すると共に手に持った武器を構えて、走り出す。

 

 トライアルRはそんな俺達に向けて、アームガンを構えると共に、そのまま攻撃を放っていく。

 

 一発一発の威力は高く、正確に狙ってくるその攻撃を避ける事は困難な為、俺はすぐに自身のブレードラウザーを盾に接近する。

 

 その間に剣崎さんが突撃し、ブレイドラウザーを振るうがトライアルRはその攻撃を後ろに下がる事で回避すると、翼を広げて空へと飛翔していく。

 

「逃すかっ」

 

【アブゾーブクイーン】

 

 すぐさま剣崎さんは空に浮かぶトライアルRを見つめている間にも、トライアルRはその銃口を真っ直ぐと俺に向かって放っていく。

 

「ぐっ」

 

「あっ!」

 

 すぐに剣崎さんはラウズアブソーバーを取り出し、ジャックフォームに変身しようとしたが、フュージョンイーグルなど複数のラウズカードが地面に落ちる。

 

 それと共に、剣崎さんに向かって、銃弾の嵐が襲い掛かろうとしていた。

 

「剣崎さん!」

 

 俺はすぐに自身のラウズアブソーバーからフュージョンゲンブを剣崎さんに投げる。

 

 投げられたフュージョンゲンブはそのまま剣崎さんのラウズアブソーバーにスキャンされる。

 

 それと共に、俺はもう一枚のカードを投げる。

 

【フュージョンジャック!】

 

 鳴り響く音声と共に、剣崎さんの身体は玄武を思わせる重装甲を身に纏う。

 

 同時に弾丸の嵐を受け止める。

 

「これは、もう一つのジャックフォーム!」

 

【アブゾーブクイーン】

 

 それと共に、俺はすぐにラウズアブソーバーにセットすると共に地面に落ちたフュージョンジャックを拾う。

 

「力を借ります、剣崎さん、高原さん!」

 

【フュージョンジャック】

 

 鳴り響く音声と共に、俺の背中に翼が生えていた。

 

『勝算はあるようですね』

 

 同時に聞こえてくる高原さんの声に俺は頷く。

 

『ならば、任せましたよ』

 

 その言葉と共に俺はそのまま飛び立つ。

 

 目の前にいるトライアルRは、その銃口を俺に向けてくるが、高原さんの能力もあってか、その攻撃の軌道が手に取るように分かる。

 

 空中で回避しながらトライアルRへと向かっていき、右手に装着されたアームガンと電撃棒による攻撃を受け流していきながら接近し、その頭部に向かって蹴りを叩きこむ。

 

 蹴り飛ばされたトライアルRはそのまま地面に向かって落下していく。

 

 俺はその後を追うようにして降下していった。

 

 地面へと着地すると、トライアルRもまた体勢を整えて、俺と対峙する。

 

 だが、剣崎さんが放った蛇によって、トライアルRの動きは一瞬で止まる。

 

【WATER】【MACH】【CUT】【SPLASHMACHCUT】

 

【Thunder】【TWIN】【SLASH】【TWINThunderSLASH】

 

 同時に俺は急降下と共に、そのブレードラウザーに身に纏った水の剣を急降下しながら、真っ直ぐと。

 

 剣崎さんもまた、電撃を纏った剣と共に2人に分身し、トライアルRに向かって行く。

 

 3方向からの同時の攻撃はトライアルRのアーマーを破壊すると同時に、トライアルR本体にダメージを与える。

 

 トライアルRはそのままふらつきながらも立ち上がるが、そのまま地面へと倒れ込み、爆散する。

 

「倒せたのか」

 

「今はそれよりも」

 

「あぁ!!」

 

 剣崎さんと共に、俺達は再び睦月さんの元へと向かう。




仮面ライダーケイオン
仮面ライダーレンゲルのデータを元に開発されたライダーシステム。
量産を目的に作成されたバックルのオリジナルとして開発されたが、性能は現ライダーの中でも基本スペックは一番高い。
普段は翼を思わせるフードを身に纏う事で、高い防御力を防御形態として様々な攻撃を防ぐこともできる。翼を広げる事で、最高速度でマッハ4ものスピードによる移動が可能となっている。
メイン武器である槍型の『ケイオンラウザー』を使っての接近戦と中距離戦などを得意としている。
ケイオンが使用しているのは【チェンジキュン】であり、キュンアンデット。
人造アンデットを作成する際に、かつて嶋が飼っていた鳥であるナチュラルが変化した存在でもある。
実は人造アンデットの中でも最もアンデットに誓い存在でもある。
その理由としては、嶋自身がかつて小さな怪我をした際にナチュラルが誤って飲んでしまった事によって、変化した為である。
その為、本来の鳥の能力を超えた存在となり、かつて睦月が姿を消して、しばらく経ったのちに彼を探していた橘作也の元へ飛来し、そのまま睦月が潜伏していたクラブへ導くなど、アンデットへと変わりつつあった。
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