「決められた運命のレールは既に変わり始めている」
「終わりのない戦いは今、まさに終結する為に向かっている」
「永遠に戦わないはずだった切札達」
「1万年毎に行われ、終わるはずだった選定は300年過ぎても続いた」
「だからこそ、それを変える為に、この時代に彼らを送っていった」
「残酷な運命を変え、素晴らしき運命に変える為に」
「そう、運命は変えられる事ができる」
「運命と戦う為に」
「この地球の為に」
あれから、迷子になっていた幼い頃の俺を無事に送り届けた。
そこには、今でも確かに記憶にあった兄さんがおり、お礼を言っていた。
今は、この時期には既に新人の警察官として働いていた。
だが、剣崎さんと始さんとの最終決戦の時、剣崎さんに助けられた事をきっかけに仮面ライダーとして戦う事を決意した。
そして
「それで、一体、君は何者なんだ」
「えぇ、そうですね。
まずは、俺が所属していた組織について話します」
それと共に、俺は取り出したラウズカードを見つめながら、ゆっくりと思い出す。
「俺達の組織は、封印されたアンデットが再び解き放たれるのに備えて、アンデット達の細胞を使い、新たなアンデットを作り出しました。
それは人造アンデットであり、彼らはかつての伝説や神話にある存在を模して、作られました」
「ケルベロスにフェンリル。
確かに神話に出てくるけど、本当にそんな事が可能なのか?」
「人造アンデットを作成した時には、カテゴリーキングこと嶋さんが協力してくれました。
彼や、俺の持つオリジナルのケルベロスを中心に作成したおかげで、彼らは人間を襲わず、アンデットとそれに由来する力のみを狙うようになっています」
「けど、そんなアンデット作られたなんて、聞いた事ないぞ」
「そうですよ。
なんだって、人造アンデットが本格的に作り始めたのは今から4年後。
烏丸所長を中心に、新たに研究を行い始めました。
そして、何よりも中心人物がいました」
「中心人物?
それに、4年後って、まさか」
「俺はさっきの子供。
志村刀磨の18年後の姿。
まぁ、2022年から来ました」
「未来から、という事は、俺の後輩なのか」
「えぇ、俺の持つライダーシステムである刀は剣崎さんの持つ剣をモデルに作成されました」
「だから、よく似ていたのか」
それと共に、疑問が晴れるように頷く。
「けど、なんで、過去の時代に?」
「それが、俺にも分からなくて、稼働実験を行った際に、何時の間にかこの2004年に飛ばされてしまいました。
当初は驚きましたが、俺は始めに行動に気をつけたのは、貴方達となるべく接触しない事でした」
「まぁ、それって、よく映画にあるタイムパラドックスだっけ?」
「まぁ、それもありますが、何よりも恐ろしいのは、天王寺という人物です」
「天王寺?
どっかで聞いた事があるような」
「BOARDの創設者であり、アンデットの解放など、全ての黒幕です」
「それは、本当なのかっ!」
「奴が恐ろしいのは途方もない財力と権力を持っており、様々な方面で強い圧力をかけています。
そして、奴の目的は自身が新たな支配者になる事です。
そんな奴が、いる以上は、剣崎さんとの接触はなるべく避けたかった。
だけど、本来の歴史ならばもっと先に出てくるはずだったトライアル達が出てきました」
「トライアル。
確かに刀磨達がいないと倒せなかったが、本来の歴史だったら、何時からなんだ」
「キングフォームになる少し前ぐらいです。
キングフォームになる事でようやく倒す事ができた敵ですからね
「そう聞くと、なんだか色々と凄いよなぁ」
「けど」
「どうかしたんですか?」
「天王寺だけの力という疑問はあるんですよねぇ」
「どういう事なんだ?」
「まるで、歴史を変える事で、都合を良くするような」
その歴史改変が一体何を意味をするのか。
未だに分からない事ばかりだ。
「とにかく、未来からの後輩と分かって、安心したよ。
これからも、よろしく頼むよ」
そう言いながら、剣崎さんがこちらに握手をしてくる。
「はい、勿論です」
これまで、多くの事を秘密にしていた。
けど、ようやく重い荷物が取れたような気がする。
だからこそ、この人の運命も変えたい。
「そういえば、さっきの言っていた中心人物って結局誰なんだ」
「橘さんですよ。
あの人、20年経っているのに全然歳を取っていないんですよ」
仮面ライダーオーズ✕このすば
この短編自体は、実は復活のコアメダルを見終わった時点で、思いつきましたが、こういう機会じゃないと発表できなかったので、この場で発表させて貰います。
個人的な話、仮面ライダー作品をあまり酷評はしたくないですが、復活のコアメダルに関しては、不満が多い作品でした。
キャストにラスボス、さらには最強形態であるタジャドルエタニティなど素晴らしい部分も多く、CM時点では期待する所は多くありました。
ですが、ストーリーでのラストは納得できなかった。
アンクだったら、絶対に手を離さないし、今度はアンクが英司と再会する為に行動しても可笑しくないと思いました。
ここまで、ほとんど小説と関係ない話を書いてしまい、申し訳ございません。
なので、ここまで後書きで好き勝手書いてきた事もあり、こちらで書かせて貰いました。
まぁ、個人的には映司って、以外と異世界転生と相性が良さそうと思うのは私だけでしょうか?
「火野映司さん、ようこそ死後の世界へ。
あなたはつい先程、亡くなれました」
聞こえてくる声と共に、真っ白い部屋の中で、俺を呼ぶ声に起き上がる。
部屋の中には小さな事務机と椅子があり、目の前にはこれまで見たことのない青い髪の女性がいた。
その女性はとても美しい顔立ちをしていたが、どこか悲しげな雰囲気を持っている気がした。
彼女は事務机に頬杖を突きながら、淡々と言葉を続ける。
「あなたは16歳という若さで亡くなりました。短い人生だったと思いますが、どうか恐れずにお話を聞いてくださいね」
彼女の言う通り俺はついさっき死んだのだろう。
けど
「あの、俺、もう31歳なんですが」
「えっ、嘘。
あっ本当だ」
俺の言葉を聞いて、彼女が慌てて資料を見る。
「えっなにこの子、名前が全然違うんだけど、どういう事なの!
もぅ、上層部、しっかりしなさいよねぇ!!!」
先程までの神聖な雰囲気はなくなり、急に事務的な感じになった女性がそう叫んでいる。
俺の名前は火野映司で合ってるはずだけど、
何か問題でもあるんだろうか? 困惑していると事務机の上に乗っていた女性が俺を見て、手招きしてくる。
呼ばれるままに、机に近づくと突然腕を掴まれた。
そして俺の腕を掴みながら、彼女は興奮気味に言ってくる。
「まぁ、良いわ。
あなたの素生はある程度調べたから、単刀直入に聞くわ!
あなた、異世界転生に興味ないかしら!!」
「・・・異世界転生?」
「そうよ、日本で流行っている奴!
それぐらいならば、知っているでしょ!!」
「う~ん」
そう言われてもなぁ。
「俺、ほとんど世界中を旅していたから、その、異世界転生だっけ?
そういうのはほとんど知らないんだ」
「嘘でしょ、そんな人間が居るなんて信じられない!! でも、そうなると困ったわね」
「困っているの?」
「えっえぇ、そりゃあねぇ。
もぅ、最近になって、とんでもない死者が出たしね。
何よりもあっちであの王が滅茶苦茶したし」
「王?
それって、もしかして古代のオーズの事!!」
俺は驚きを隠せなかった。
「えっえぇ。
なんだか魂だけ、こっちに来てみたら、いきなり色々とやってね。
それでなんだっけ、コアメダルとかを作って、無理矢理、別の世界に行ったり、やりたい放題だったのよ」
「別の世界で。
だったら、少し納得かもしれない」
古代のオーズの復活という点では未だに分からない事だらけだった。
そもそも一つしかないオーズドライバーがなぜ二つあるのか。
未来へと飛ばされたはずなのに、なぜか存在していたコアメダル。
それらの多くの謎は無理矢理だけど、別の世界で作られたならば、多少納得する。
「なに、あいつの関係者なの?」
「えっと、まぁ、俺が一応この時代のオーズかな?
色々あって、死んじゃったけど」
そう言うと、なぜか未だにあったオーズドライバーを見せた。
「はぁ、それじゃ、またとんでもない奴を異世界転生しそうだったじゃない!!
あれ、でも、これ、今時とんでもないぐらいに珍しいレベルの清らかな魂だけど、あんた本当にあいつと同じ存在なの」
「まぁ、これだけ持っているだけで、赤の他人かな」
「はぁ、そうなのね。
けど、これは結構、良いかもしれないわ」
そう言うと、女性はかなり悪い笑みを浮かべている。
「ねぇ、あんた。
もしもだけど、もしも、あの古代のオーズを倒して、あの被害がなかった事になるなら、どうする?」
「できるの、そんな事?」
「えぇ、もぅ今回は特例中の特例よ!
あいつのせいでこっちは結構無茶苦茶されたからね!
あなたには、その古代のオーズを倒す為に、少し過去の世界に行って貰うわ!」
「本当!!」
それは嬉しい提案だと思った。
それができるならば、古代のオーズによって殺された人を救う事ができる。
「さぁ、好きな特典を選びなさい!
その特典と共にあなたは「あっ、それじゃ、パンツで」えっ?」
「いやぁ、こっちに来る時にパンツが無くて、困っていたからね」
「えっ、いや、特典でパンツって、まさか私の」
「違う違う。
ちょっとのお金と、明日のパンツがあればなんとかできるから」
「えっ、いや、特典は」
「う~ん、まぁなんとかなるでしょ」
というか、俺にはまだ他にも考えないといけない事があるからな。
まずは、自分の事を考えないと。
俺は改めて机の上の女性に向き直る。
すると彼女は急に黙り込んでしまう。
何やら考え事をしているみたいだ。
しばらくして
「いや、駄目でしょ!
というか、あんた、そもそもオーズになる為のベルトしかないでしょ」
「あっそうだった。
メダルはもう」
そう言われて、ようやく気づいたけど、確かに今の俺にはメダルは一枚もない。
これでは、とてもじゃないけど、オーズには変身できない。
「仕方ないわねぇ。
えっと、なになに?
これで、良いかしら」
そう言いながら、女性が持って来たのは、15枚のメダルだった。
「んっ、どれも見たことないメダルだな」
エビにセイウチ、さらにはムカデなど、これまで俺が見たことのないコアメダルばかりだ。
「えぇ、そんな訳、あっ、間違えた」
「んっ?」
「とっとにかく、このコアメダルを持って、行って頂戴!」
「ちょっと、間違えたって、どういう意味なの!!」
そんな俺の言葉は空しく部屋に響きながら、そのまま世界から飛ばされた。