仮面ライダー刀   作:ボルメテウスさん

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俺にとって、奴は研究対象だ。

この世界で、数少ない解放されているアンデットであり、敵意を向けていない絶好の対象である。

そして、奴自身も、少なくとも一緒に過ごしたい人間は確かにいるようだ。

研究対象ではあるが、それでも奴の思い否定する事はできない。

だからこそ、俺はこれまで以上に研究をする。

人間だろうと、アンデットだろうと関係ない。

犠牲もなしに、医療を発展させる。

それが、俺の願いでもあるからだ。


第37話

虎党と始は、ハートのカテゴリーキングを探す為に研究室へと侵入した。

 

トライアル達の警備に加え、敵側にもアンデットサーチャーがある為、ラウズカードの使用ができない状況での侵入は困難に思えた。

 

しかし、ヒューマンアンデット自体の身体能力もある程度ある為か、侵入時も特に大きな問題も無く、進んでいた。

 

彼らは以前、橘が見つけたという場所に向かい、ゆっくりと向かっていた。

 

「そういえば、以前から聞きたかった事がある」

 

「こんな状況になんだ」

 

未だに緊張感のある状況の中で、始は虎党にふと尋ねた。

 

「お前は未来の世界では医者として活動していたらしいが、なぜアンデットの研究に手を貸している?」

 

「そんな事か。

大した事はないアンデットの研究はある意味、不老不死だ。

それで病魔が根絶するならば、俺はそれをやりたかっただけだ」

 

「なるほど、ある意味、お前はこの施設にいる奴らと同種という訳か」

 

「かもしれないな。

けど、そう思うのが、何が悪い?」

 

そう言いながら、徐々に目的地へと近づきながらも、虎党は軽口を叩く。

 

「誰だって、誰も死なせたくない。

だからこそ、医療がある」

 

「そうか」

 

「けどな」

 

そう言いながら、ふと、巡回しているトライアルから身を隠しながら、虎党は

 

「人を犠牲にした医療は俺は認めない。

犠牲を前提にしているのなんて、俺は決して許さない」

 

「そうか」

 

それから、静かになりながら、やがて、目的地に辿り着く。

 

同時にドアを開き、素早く、目的のある物を取ろうとした時だった。

 

「お探しの物は、これかね」

 

「「っ」」

 

聞こえた声、同時に見つめると、そこには椅子に座っている天王路だった。

 

同時に2人は構える。

 

「貴様、天王路っ!」

 

「ほぅ、既に私の情報を知っているのか、

やはり、未来から来ただけはあるな」

 

「既に情報は漏れていたのか」

 

「当たり前だよ。

私は君達の事をよく知っている。

特に、志村刀磨には強い恨みを持っている」

 

「恨みだと?

お前と、接点などなかったはずだ」

 

「あぁ、そうだね。

今の私とは接点は確かにない。

しかし、未来の私には接点があった」

 

「未来だと、お前はこの時代で死んだ。

未来など「待て」どうした始」

 

「奴の、あれはどういう事だっ!」

 

始の言葉を聞き、虎党は疑問に思いながら、見つめる。

 

すると、彼もまた驚きを隠せなかった。

 

天王寺の腰に巻かれているのは、始と虎党と同じベルトが装着されていた。

 

だが、その色は白いハートマークだった。

 

「馬鹿なっなんで、お前がここにいるっ、アルビノジョーカー!!」

 

「ジョーカーだとっ!」

 

その言葉に始は驚きを隠せなかった。

 

なぜならば、アンデットの中でもジョーカーは異質な存在。

 

そのジョーカーを名を持つ存在が目の前にいる事に、始は警戒する。

 

「既に未来は変わり始めている。

この時代に存在しないはずのライダーが、今、存在している。

ならば、私が存在しても、可笑しくないだろ」

 

「いや、あり得ないだろ」

 

「あり得るさ。

あの方の力があればな」

 

「あの方だと」

 

これまでの黒幕だと思われていた天王寺。

 

だが、そんな彼でさえ、従える謎のあの方。

 

疑問に思う彼らを余所に天王寺は不適に笑う。

 

「さて、雑談はここまでとしようか。

君達のカードを頂くとするよ」

 

【EVOLUTION】

 

その音声と共に、天王寺の姿は、右半身は外骨格、左半身は黒い蟷螂を思わせる存在、パラドキサアンデッドへと変わった。

 

瞬時に始と虎党もラウズカードを取り出し、走り出す。

 

「「変身!!」」

 

【【CHANGE】】

 

鳴り響く音声と共にカリスとシルフィムへと変身した彼らは、その手に持つ武器で同時にパラドキサアンデットに斬りかかる。

 

その攻撃に対して、パラドキサアンデットは両腕にある鎌で受け止め、そのまま真空の刃で斬り上げる。

 

「ぐっ」

 

始は瞬時に、そのカリスラウザーでパラドキサアンデットに向けて矢を放つ。

 

だが、それよりも早く、パラドキサアンデットは腰にあるラウザーを取り出し、自身の腕に装着し、ラウズカードをスキャンする。

 

【トライアルE】【トライアルF】【トライアルB】

 

鳴り響く音声と共に、パラドキサアンデットはその手を真っ直ぐと始達に向ける。

 

それと共に放たれたのは、極太のレーザーであり、始の風の矢は瞬く間に消される。

 

同時に2人はその場を避ける。

 

間一髪であり、その後ろには、壁など全てが消え去っていた。

 

「さっきのはっ」

 

「あぁ、音からして、トライアルだっ」

 

「その通りだ」

 

同時にパラドキサアンデットはゆっくりと構える。

 

「トライアルシリーズは戦闘能力も下級アンデッドとは比べ物にならないほど高い。

本来ならば、封印はできないが、それは君達だけの話だ」

 

「そうかよ、随分と狡じゃないかよ」

 

「散々、狡をしてきた君達には言われたくないね」

 

それと共にパラドキサアンデットはその手を再び構える。




俺は天空寺タケル。

大天空寺に小包が届き、その中には父さんの遺品である眼魂が入っており、触れたタケルは眼魔の姿が見えるようになる。

その直後、2体の眼魔が大天空寺を襲撃し、俺は幼馴染のアカリと大天空寺の住職代理御成を守るために眼魂を狙う2体の眼魔と戦うが、命を落としてしまう。

だけど、眼が覚めると

「ご主人、ご主人!!」

「うわぁ、えっなに、こいつっ」

俺を舐める存在に、驚きを隠せなかった。

その姿には見覚えがあるが、俺が驚いたのは

「なんで、喋れるんだ、アマテラス!!」

俺の家で飼っている、アマテラスだからだ。

父さんが死ぬ前に飼っていた白い犬であるアマテラスは今年で10歳になる俺の大切な家族だ。

だが、アマテラスはあくまでも普通の犬なのに、なんで喋れるんだ。

「ふむ、どうやら、お前が殺された時に、一緒に来てしまったようだな」

「誰!?」

俺は驚きながら、尋ねる。

「誰?誰!?
んっ、誰々!!」

「うぅむ、好奇心旺盛な犬だな。
ユルセン、相手をしてやりなさい」

「なんだよ、幽霊使いが荒いなぁ」

「何々!
君、何々!!」

「あぁ、もぅ、なんだよ、この犬は!!」

突然現れた小さな幽霊のような奴とじゃれつくアマテラスに疑問に思いながらも、俺は目の前にいるおっちゃんから事情を聞く。

眼魂を見た仙人はタケルが戦いの運命に足を踏み入れていると語り、俺を仮面ライダーとして蘇らせる事にしてくれた。

「俺、生き返れるのか。
けど、アマテラスは」

「あぁ、ワンチャンもか。
んっ、これは、もしかしたら」

そう未だにユルセンとじゃれているアマテラスを見ると、おっちゃんは驚いたように見ていた。

「良かろう、アマテラスよ。
お前もタケルと共に生き返りたい?」

「ご主人と一緒ならば、どこまでも!
けど、ユルセンともっと一緒に遊びたい!!」

「俺で遊ぶなぁ!!」

未だに遊ばれているユルセンは文句を言っている間にも、アマテラスの腰には俺とお案じドライバーが装着されている。

「これにはね、アマテラスの魂が入っている。
これを入れる事で、お前は仮面ライダーアマテラスとなる!!」

「仮面ライダー?
なにそれ?なにそれ?」

「命を守る正義の味方だ!
あれ、でも、仮面ライダーのライダーって、乗る意味だよね、
そういう意味じゃ、この子は」

「俺様から降りろ!!」

そう言いながら、アマテラスはじゃれついていたユルセンの上に乗って、ふわふわと浮かんでいた。

「・・・うん、とりあえず、今日からお前も仮面ライダーだ!!」

「仮面ライダー!なんか格好良い!!」

「それじゃ、さっそく変身しようか。
えっとね、まずはここを開いてね」

そう言いながら、アマテラスの背中にあるベルトにアマテラスの魂が宿っているアイコンがそのままセットされる。

「ほら、タケル。
この子を変身させなさい」

「えぇ、俺が?」

「当たり前だろ、ワンちゃんがレバーを引っ張れるか?」

「そういうのはもうちょっと、なんとかできないか?」

「あぁ、大丈夫大丈夫。
タケルも変身すれば、一緒に引っ張られるから」

「そういうのは早く言ってよ、
それじゃ、行くぞアマテラス!」

そう言いながら、先程、おっちゃんがアマテラスにやっていた方法を真似て、俺もアイコンをドライバーにセットする。

「「変身!」」

【カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!】

【カイガン!ワン!レッツゴー!覚悟だ!ワンッ・ワンッ・ワンッ】

その音声と共に、俺の姿は変わり、アマテラスもまた変わる。

その姿は、真っ白なアマテラスに合わせるようにボディは白く、赤い隈取りを思わせる仮面が特徴的な存在に変わっていた。

「行こう!魂、燃やすぜ!!」


仮面ライダーアマテラス ワン魂
天空寺タケルが飼っている白い犬。雑種。
何事においてもかなり素直な反応を示す。
タケルと共にガンマに殺されてしまうが、おっちゃんが思わずタケルと一緒に入れてしまった為、仮面ライダーとして蘇ってしまう。
タケルとは違い、15匹の動物の英雄の魂で生き返る事ができる。
戦闘能力も意外と高く、背中に浮かぶガンガンセイバーを巧みに操りながら戦う。
さらには、ウマ魂でゴーストストライカーに、イグアナ魂でイグアナストライカーなど、動物のアイコンによって、その姿を様々に変えて、タケルをサポートする。
ゴーストになった後は、人の言葉が話せる事もあってか、よく喋る。
また、ユルセンが最近のお気に入りで、タケルの次に一緒に行動している。
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