そう言いながら、再び集まった面々。
その中には、タイガーアンデットこと城光とREMOTEによって再び封印が解除されたタランチュラアンデットこと、嶋の姿もあった。
「それで、間違いないんだな。
アルビノジョーカーがいたのは」
「あぁ、しかも、俺達を知っている様子だった」
「そのアルビノジョーカーって、一体何者なんだい?」
「俺達の、本来の未来の世界で言う所の、今から14年前、こっちでは4年後に起きた事件の首謀者だ。
誕生経緯に関しては謎だが、3体目のジョーカーとして誕生し、バトルファイトを無理矢理行わせようと暗躍した奴だ」
「そんな奴が、なんでこの時代にいるんだよ?」
「それは、正直に言って分からない。
あの時、確かに倒したはずだ」
「倒したはずって?」
「俺達の中で、当時の事件に関わった奴は1人しかいない。
けど」
そう言いながら、見つめた先の刀磨は少し困惑した様子だったが
「大丈夫、話せます。
何よりも、この時代を変えれば、この話も、空想になりますから」
「刀磨」
そう言いながら、少し刀磨は少し息苦しい様子が見られた。
だが、懐に仕舞ってあるラウズカード、ケルベロス・アンデットが封印されているラウズカードを握り絞めると共に、次第に落ち着き始めた。
「それでは、話します。
俺の過去を、そして、もしかしたら未来の出来事を」
それと共に幼い頃の記憶を思い浮かべる。
時は剣崎一真がジョーカーとなってから、4年後だった。
かつて、仮面ライダー達が命懸けで戦っていた出来事は、人々の記憶の中から既に消えており、都市伝説として、語られる程度となっていた。
そんな日常の中で、相川始は遠くにいるだろう友人の事を思いながらも、人間達の中で生活をしていた。
彼が居候する喫茶店「ハカランダ」にいる栗原天音も既に14歳という思春期へと入っている頃の子だが、未だに始とは親子のように仲が良く過ごしている。
そんな、穏やかな日常が、続いていく。
そう思っていた時だった。
「っ、この感覚は」
感じた感覚。
それは、彼にとっては生まれてからずっと備わっていた感覚であり、この先感じる事はないと思われた物であった。
脳裏に浮かび上がる映像と共に頭痛が襲い、それと共に見えたのは行き交う街の人々を襲うアンデットの姿だった。
「馬鹿な、アンデットは、既に封印されたはずっ」
既に、54体のアンデットの内、52体のアンデットは封印されている中で、自身ともう1人のアンデットである剣崎一真しかいなかった。
そして、52枚の封印されたアンデットのラウズカードの内、始が人間の姿を保つ為に必要なヒューマンアンデットのカードを除く51枚のラウズカードは烏丸によって、厳重に封印されているはずだった。
しかし、その感覚は、間違いなくアンデットだった。
自身の感覚が間違いだという思いと共に、始はすぐに走り出した。
向かった先、そこに存在したのは
「アンデット」
高層ビルが多く並ぶ街中で、暴れるアンデット。
そのアンデットは始にとっては大きな因縁のある存在だった。
カテゴリーAの一体であり、今はどこかに旅立っている友人である剣崎一真が仮面ライダーに変身する為に使っていたアンデット、ビートルアンデットだった。
ビートルアンデットは近くの建物に近づき、その鋭い剣で建物を切り裂くと共に、ビルを大きく崩壊させながら、人々を襲っていた。
「っ!」
それを見ながらも、始は戦う事ができなかった。
それは、彼の手元には戦う為のラウズカードが1枚も存在しない為だった。
だが、そうしている間にもビートルアンデットは近くにいた子供の泣き声に気づく。
「危ないっ!!」
同時に始は走り出し、ビートルアンデットからその子供を攻撃から身を守る。
腕からは緑色の血が流れるが、それでも構わず、ビートルアンデットに対峙ながら、子供を守るように後ろに下がる。
『貴様、まさかアンデットか』
同時にビートルアンデットはアンデット特有の言語で始に向けて話す。
「なぜ、お前が封印から解放されている」
『貴様に語る必要はない。
だが、俺の邪魔をした以上、容赦はしない』
そう言い、ビートルアンデットはその武器を真っ直ぐと始に向けていた。
「おっさん、離れていろ!!」
だが、そんなビートルアンデットの間に入るように1人の青年が挟まった。
誰が入ってきたのか、疑問に思っている間にも、その青年が懐から取り出したのは一つのバックルだった。
「あれは、睦月の。
だが、色が違う」
そのベルトの形に見覚えがあった始は目を見開く。
そうしている間にも、バックルにセットしたのは、1枚のラウズカードだった。
ラウズカードをセットされると共に、すぐに青年の腰にバックルが装備されると共に、すぐに青年は走り出す。
「変身!」
【OPENUP】
鳴り響く音と共に、青年の姿は変わる。
その顔はAという文字が刻み込まれ、全身は緑色の装甲を身に纏っていた。
その姿に、始は知っていた。
「仮面ライダーだと」
そして、その手には身の丈程はあるだろう槍を手に真っ直ぐとビートルアンデットに向かって、仮面ライダーは走り出す。
「カテゴリーAか!
これは大物だぜ!!」
その叫び声と共に、仮面ライダーは手に持った槍をしっかりと構えながら、ビートルアンデットに向けて、攻撃を仕掛ける。
ビートルアンデットはその攻撃を脅威に感じると共に、その腕にある盾を構えながら、その攻撃を受け止める。
「まだまだぁ!!」
仮面ライダーはそう叫びながら、その手に持つ槍を猪突猛進を思わせる攻撃で、ビートルアンデットをひたすら攻め立てる。
一方でビートルアンデットの方も防御だけではない。
盾を持っているのとは別の左腕からも、同じように鋭利な剣で仮面ライダーへと振りかざす。
しかし、その一撃に対して、仮面ライダーは槍の柄の部分を使い、その刃を受け止める。
それと同時に右腕で持っていた槍をそのまま大きく突き出し、腹部を貫いた。
貫かれたビートルアンデットの身体からは緑色の血が溢れ出していた。
だが、それでもまだ、カテゴリーAの驚異的な生命力は失われていないようで、そのまま強引に剣を振り回す。
だが
【マイティ】
仮面ライダーは瞬時にラウズカードを自身の武器である槍にそのカードをスキャンすると共に、槍の刃に緑色のエネルギーを纏うと共に、ビートルアンデットを切り裂く。
同時に緑色の血を吹き出しながら、その場に倒れる。
それと共に開かれるバックルを目にすると共に、腰にあるラウズカードをビートルアンデットに向けて、投げて、封印する。
「よっしゃ、封印完了だぜ。
おい、おっさん、怪我をして」
仮面ライダーはすぐに始の方へと向かう。
そう、明るい声で話しかけるが、仮面ライダーは始に向けて、槍を構える。
「まさか、アンデットっ、それも人の姿をしているという事は、上級!!
それよりも、その子供から離れろ!!」
「待て、俺は」
そう言いながら、始はすぐに誤解を解こうとする。
「はぁ、味方?
どういう事ですか、橘さん」
「橘だと」
突然聞こえた声。
それに驚きを隠せない始。
困惑を隠せない2人に対して、始に助けられた少年は。
「ケルベロス?
君は、誰?」
そう、真っ直ぐと仮面ライダーのバックルに目を向けながら、話しかけていた。
今回は短編集で募集した作品ではなオリ主もので、仮面ライダーアギトとなっています。
もしかしたらあり得る程度の可能性であり、個人的にはこれまでの短編の中でもダントツに暗い作品になると思っています。
と言う事で、興味がありましたら、ぜひお願いします。
背後から迫ってくる存在から逃げるように、必死に。
だが、やがて近くにあるゴミ箱に転んでしまう。
それと共に、起き上がると共に、男を追っていた存在を睨み付ける。
カタンッ、カタンッと鳴り響く足音と共に、路地裏に差し込む光をバックに、その存在はゆっくりと近づいていた。
「こんな所で、殺されてたまるかよ!!」
男はその叫びと共に、その腰にはベルト型の変身器官が現れ、その姿を異形の姿へと変わった。
「お前のような、アギトのような存在を、俺は許さない」
その言葉と共に、男に迫っていた存在もまた、その腰に男と似たベルトが現れる。
だが、それは男の腰にあるベルトのように光を発している訳ではなく、むしろその真逆だった。
まるで周りの光を吸い込むように、その存在を照らす光も全てを塗りつぶすような闇を覆うと共に、その姿を変える。
その姿は銀色を基本的にしながら、まるで漆黒を思わせる装甲を身に纏った存在へと変わる。
「なんだてめぇ、アギトじゃないのかよっ」
「俺は、オゲタ。
お前のようなアギトを殺す存在だ」
「オゲタだと、ゲロでも吐いてろ!!」
その言葉と共にアギトは、真っ直ぐとオゲタに向かって、殴りかかる。
しかし、その攻撃を、オゲタは軽々と受け止める。
そして、反撃とばかりに、アギトの腹部に向けて拳を叩きこむ。
その一撃でアギトは数メートル吹き飛び、地面に倒れる。
「ぐぅぅ、なんだよ、こいつ」
その言葉と共にアギトは立ち上がり、再び構えるが、すでにその体は満身創痍。
先ほどの攻撃によって受けたダメージのせいで、まともに戦うことも出来ない状態になっていた。
「どうした、もう終わりか?」
「クソッタレがぁ!!」
アギトは力任せに走り出すと共に、拳を振り上げる。
「その程度じゃ、俺は倒せないぞ!!」
だが、そんな攻撃が通じるはずもなく、オゲタは腕をクロスさせて、アギトの攻撃を防ぐと同時に、そのまま弾き飛ばす。
そしてそのまま、オゲタは地面に転がっているアギトに向けて蹴りを放つ。
それをガードしようと、両腕を動かすが、防御すら間に合わず、その胴体へと思いっきり喰らってしまう。
「ぐふっ!?」
そのままアギトは壁に叩きつけられる。
「くそぉ、覚えていやがれ、次は必ず殺すからなっ!」
そう言い、アギトはすぐにでも逃げだそうとする。
だが
「お前に次などない」
しかし、アギトの頭を掴むと共に持ち上げる。
必死に抵抗するアギトに対して、オゲタは闇のエネルギーを流し込む。
それによって、アギトは動けなくした所に上段蹴りに近いキックを見舞いする。
それによって、アギトは吹き飛ばされる。
遠く、空へと。
肉片は、そのあまりにも早すぎるスピードによって、摩擦によって燃えてしまう。
不可能に近い出来事と共に、オゲタは見上げながら、ゆっくりと、その変身を解除する。
「アギトは殺す。
仇は取る」
そう言いながら、闇の中へと、消えていく。
仮面ライダーOGETAα-オゲタ-
『仮面ライダーにはなれなかった青年』
光の力で変身するアギトに対して、青年の宿るのは闇の力。
人間は人間のままであれば良いという願いはあるが、同時にアギトへの深い憎しみを感じ取り、本質が似ている事もあり、謎の青年は青年に力を分け与える。
皮肉にもその姿はアギトとは反対な存在であり、アンノウンとはまた違う存在であるオゲタへと姿を変わる。
青年の目的としては、復讐の相手であるアギトを殺す事であり、これまで全国で多くのアギトを殺しており、その証拠は一切残していない。
しかし、一方でアンノウンという存在が関係ない一般市民や、幼い子供や善良なアギトに襲う場合は、容赦なく倒す。
その為、アンノウン、エルロードはオゲタに対しても敵対している。
一方で、謎の青年自身は彼の事を我が子のように愛しており、彼が人間の為に戦っている事に喜びを感じている。
オゲタに関しては、アギトとは正反対な存在という事で考えています。
容姿に関してはアギトによく似ていますが、基本カラーは銀色。
名前に関してもアギトはΩに対して、オゲタはαとなっています。