それは、まさに天地を揺るがす戦いだった。
どのような建築物よりも遙かに巨大な身体を持つアルビノジョーカーは、その蛇のような身体で宙を舞いながら、4本の腕で持つ武器で、地面を大きく叩き割る。
それだけでも、巨大な地震が簡単に起きてしまい、周りの土地は瞬く間に形を変える。
しかし、アルビノジョーカーが殺そうとした2人は既に、そこにはいなかった。
剣崎はその身に宿すイーグルアンデットの力により、瞬時に空を飛び、刀磨はアルビノジョーカーの胴体を鋭い爪でしっかりと握りながら、走り出した。
2人の存在をすぐに確認したアルビノジョーカーはすぐに武器を使い、攻撃しようとするが、剣崎はそれを手に持つキングライザーで防ぎつつ、空高くへ飛ぶことで回避し、刀磨は更に速度を上げて、アルビノジョーカーの本体に向かって、走り出す。
ただでさえ大きいアルビノジョーカーの身体は、上空から見ればさらに大きく見え、遠くから見ると、巨大な山が動いているような錯覚さえ起こさせるものだった。
そんな相手に接近戦を挑むというのは、自殺行為に等しいが、剣崎も刀磨も臆することなく突っ込み、そしてアルビノジョーカーも負けじと、次々と武器から放たれる炎を、雷を真っ直ぐと放っていく。
一撃でも喰らえば即死する攻撃を、紙一重で避けていく2人は、ついにアルビノジョーカーの真上まで来ることが出来た。
真上から見るアルビノジョーカーの姿はやはり巨大で、とてもじゃないが1人で倒せるとは思えない程だ。
だが
「行くぞ、刀磨!」
「はいっ! 剣崎さん!!」
互いに共に戦う仲間がいる事が、2人にとって最大の力になっていた。
互いに共に戦う仲間がいる事が、2人にとって最大の力になっていた。真上に飛んだ剣崎は、イーグルアンデットの能力である飛行能力を使って宙に留まり、そこから一気に急降下してアルビノジョーカーに斬りかかる。
真正面からの攻撃に対し、アルビノジョーカーも反撃するが、剣崎はそれを避けて、逆にカウンターを仕掛けてくる。
こうなると、さすがのアルビノジョーカーも分が悪いのか、一旦距離を取って体制を立て直そうとするが、そうはさせないとばかりに、剣崎は距離を詰めると、連続で斬撃を放ち始める。剣崎の連続攻撃を受け続けたアルビノジョーカーは、徐々に追い詰められていった。
だがそれでも、アルビノジョーカーは諦めず、今度は武器から雷を吐き出した。
それを見た剣崎は咄嵯に防御態勢に入るが、その隙にアルビノジョーカーが、口からブレスを放ってきた。
しかも、かなりの威力があるらしく、直撃すればひとたまりもないほどのものだったが、それを察した刀磨が、その両手に持つ武器から放たれた水流で打ち消す。
すると、その隙を狙っていたかのように、アルビノジョーカーが、自身の身体の一部を切り離して飛ばしてきた。その切り離されたものは、まるで生きているように動き、そのまま2人を襲う。
しかし、それもまた、刀磨の武器であるジェネラルラウザーとブレードラウザーによって斬り落とされてしまう。
それを理解しているアルビノジョーカーは、今度は身体全体を鞭のように振るって、攻撃してきた。
当然、その攻撃も当たらなければ意味がないのだが、その巨体故か、どうしてもその行動にはワンテンポ遅れが出てしまい、その僅かな時間を見逃さず、刀磨と剣崎が懐に飛び込む。
同時に剣崎は両手にキングラウザーを、刀磨はジェネラルラウザーとブレードラウザーを二刀流で構えると、そのまま真っ直ぐとアルビノジョーカーに向かって、振り下ろす。
襲い掛かる攻撃に対して、アルビノジョーカーもまた、真下にいる剣崎達に目掛けて、雷や炎を放っていくが、それらを全て掻い潜りながら、どんどん距離を詰めていき、とうとうアルビノジョーカーの攻撃が届かないところまで近付く事に成功した。
【【ロイヤルストレートフラッシュ】】
それと同時に2人の手に持つ武器から鳴り響く音声と共に、その刀身は黄金の巨大な剣となり、そのままアルビノジョーカーの身体を貫く。
「ぐっ、貴様らぁ!!」
それと共に、巨大邪神14と完全に分離させられたアルビノジョーカーはそのまま地面に落ちる。
ぐちゃりという気味の悪く、肉が潰れる音を立てながら落ちたアルビノジョーカーは、怒りの形相を浮かべながらも、すぐに立ち上がり、巨大邪神14に目を向ける。
「再び、俺と共にっ!!」
そう叫んだ瞬間、その光景に驚きを隠せなかった。
山のように巨大な巨大邪神14が、食われていた。
それを行っていたのは刀磨であり、彼はその両肩にある狼を思わせる口で、飲み込んでいた。
「なんだとっ」
「刀磨っ、いけるのか!?」
「えぇ、一か八か、やってやりますよ!!」
その言葉と共に、刀磨の身に纏う鎧は大きく変化する。
黄金に輝く狼を思わせる要素は、そのまま残っていながら、その姿はまるで、神話に出てくるフェンリルそのもの。
巨大邪神14を思わせる鎧を身に纏い、その手に持つ剣はより巨大化している。
「まさかっ大いなる力を飲み込んだのかっ!!」
「これで、全てを終わらせる!!」
その言葉と共に、アルビノジョーカーに向かって、飛ぶ。
その速さはまさにミサイルを思わせる程であり、アルビノジョーカーを瞬く間に掴んだ。
同時にアルビノジョーカーと共に向かったのは、統制者を象徴するモノリスだった。
「はあぁぁぁ!!!」
そのままモノリスに向けて、アルビノジョーカーを投げると共に、その身体か幾重のラウズカードが現れる。
「ぐっ、まさかっ、貴様!!」
その叫び声と共に、ラウズカードは真っ直ぐと、モノリスを、アルビノジョーカーを飲み込む。
しかし、それだけではなかった。
その封印したラウズカードがまた別のラウズカードが封印する。
そして、また別のラウズカードが。
それを幾重にも繰り返し、行いながら、刀磨はその手に持つ剣を構える。
「時空の果てまで、封印されやがれ!!」
同時に一閃。
それによって、切り裂かれたのは、時空だった。
時空の隙間へと、統制者を、アルビノジョーカーを封印したラウズカードはそのまま吸い込まれる。
そして、吸い込まれた瞬間、そのまま再び時空は戻る。
「封印、完了」
それが、戦いの終わりの知らせだった。