仮面ライダー刀   作:ボルメテウスさん

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第56話

 それは、まさに天地を揺るがす戦いだった。

 

 どのような建築物よりも遙かに巨大な身体を持つアルビノジョーカーは、その蛇のような身体で宙を舞いながら、4本の腕で持つ武器で、地面を大きく叩き割る。

 

 それだけでも、巨大な地震が簡単に起きてしまい、周りの土地は瞬く間に形を変える。

 

 しかし、アルビノジョーカーが殺そうとした2人は既に、そこにはいなかった。

 

 剣崎はその身に宿すイーグルアンデットの力により、瞬時に空を飛び、刀磨はアルビノジョーカーの胴体を鋭い爪でしっかりと握りながら、走り出した。

 

 2人の存在をすぐに確認したアルビノジョーカーはすぐに武器を使い、攻撃しようとするが、剣崎はそれを手に持つキングライザーで防ぎつつ、空高くへ飛ぶことで回避し、刀磨は更に速度を上げて、アルビノジョーカーの本体に向かって、走り出す。

 

 ただでさえ大きいアルビノジョーカーの身体は、上空から見ればさらに大きく見え、遠くから見ると、巨大な山が動いているような錯覚さえ起こさせるものだった。

 

 そんな相手に接近戦を挑むというのは、自殺行為に等しいが、剣崎も刀磨も臆することなく突っ込み、そしてアルビノジョーカーも負けじと、次々と武器から放たれる炎を、雷を真っ直ぐと放っていく。

 

 一撃でも喰らえば即死する攻撃を、紙一重で避けていく2人は、ついにアルビノジョーカーの真上まで来ることが出来た。

 

 真上から見るアルビノジョーカーの姿はやはり巨大で、とてもじゃないが1人で倒せるとは思えない程だ。

 

 だが

 

「行くぞ、刀磨!」

 

「はいっ! 剣崎さん!!」

 

 互いに共に戦う仲間がいる事が、2人にとって最大の力になっていた。

 

 

 

 互いに共に戦う仲間がいる事が、2人にとって最大の力になっていた。真上に飛んだ剣崎は、イーグルアンデットの能力である飛行能力を使って宙に留まり、そこから一気に急降下してアルビノジョーカーに斬りかかる。

 

 真正面からの攻撃に対し、アルビノジョーカーも反撃するが、剣崎はそれを避けて、逆にカウンターを仕掛けてくる。

 

 こうなると、さすがのアルビノジョーカーも分が悪いのか、一旦距離を取って体制を立て直そうとするが、そうはさせないとばかりに、剣崎は距離を詰めると、連続で斬撃を放ち始める。剣崎の連続攻撃を受け続けたアルビノジョーカーは、徐々に追い詰められていった。

 

 だがそれでも、アルビノジョーカーは諦めず、今度は武器から雷を吐き出した。

 

 それを見た剣崎は咄嵯に防御態勢に入るが、その隙にアルビノジョーカーが、口からブレスを放ってきた。

 

 しかも、かなりの威力があるらしく、直撃すればひとたまりもないほどのものだったが、それを察した刀磨が、その両手に持つ武器から放たれた水流で打ち消す。

 

 すると、その隙を狙っていたかのように、アルビノジョーカーが、自身の身体の一部を切り離して飛ばしてきた。その切り離されたものは、まるで生きているように動き、そのまま2人を襲う。

 

 しかし、それもまた、刀磨の武器であるジェネラルラウザーとブレードラウザーによって斬り落とされてしまう。

 

 それを理解しているアルビノジョーカーは、今度は身体全体を鞭のように振るって、攻撃してきた。

 

 当然、その攻撃も当たらなければ意味がないのだが、その巨体故か、どうしてもその行動にはワンテンポ遅れが出てしまい、その僅かな時間を見逃さず、刀磨と剣崎が懐に飛び込む。

 

 同時に剣崎は両手にキングラウザーを、刀磨はジェネラルラウザーとブレードラウザーを二刀流で構えると、そのまま真っ直ぐとアルビノジョーカーに向かって、振り下ろす。

 

 襲い掛かる攻撃に対して、アルビノジョーカーもまた、真下にいる剣崎達に目掛けて、雷や炎を放っていくが、それらを全て掻い潜りながら、どんどん距離を詰めていき、とうとうアルビノジョーカーの攻撃が届かないところまで近付く事に成功した。

 

【【ロイヤルストレートフラッシュ】】

 

 それと同時に2人の手に持つ武器から鳴り響く音声と共に、その刀身は黄金の巨大な剣となり、そのままアルビノジョーカーの身体を貫く。

 

「ぐっ、貴様らぁ!!」

 

 それと共に、巨大邪神14と完全に分離させられたアルビノジョーカーはそのまま地面に落ちる。

 

 ぐちゃりという気味の悪く、肉が潰れる音を立てながら落ちたアルビノジョーカーは、怒りの形相を浮かべながらも、すぐに立ち上がり、巨大邪神14に目を向ける。

 

「再び、俺と共にっ!!」

 

 そう叫んだ瞬間、その光景に驚きを隠せなかった。

 

 山のように巨大な巨大邪神14が、食われていた。

 

 それを行っていたのは刀磨であり、彼はその両肩にある狼を思わせる口で、飲み込んでいた。

 

「なんだとっ」

 

「刀磨っ、いけるのか!?」

 

「えぇ、一か八か、やってやりますよ!!」

 

 その言葉と共に、刀磨の身に纏う鎧は大きく変化する。

 

 黄金に輝く狼を思わせる要素は、そのまま残っていながら、その姿はまるで、神話に出てくるフェンリルそのもの。

 

 巨大邪神14を思わせる鎧を身に纏い、その手に持つ剣はより巨大化している。

 

「まさかっ大いなる力を飲み込んだのかっ!!」

 

「これで、全てを終わらせる!!」

 

 その言葉と共に、アルビノジョーカーに向かって、飛ぶ。

 

 その速さはまさにミサイルを思わせる程であり、アルビノジョーカーを瞬く間に掴んだ。

 

 同時にアルビノジョーカーと共に向かったのは、統制者を象徴するモノリスだった。

 

「はあぁぁぁ!!!」

 

 そのままモノリスに向けて、アルビノジョーカーを投げると共に、その身体か幾重のラウズカードが現れる。

 

「ぐっ、まさかっ、貴様!!」

 

 その叫び声と共に、ラウズカードは真っ直ぐと、モノリスを、アルビノジョーカーを飲み込む。

 

 しかし、それだけではなかった。

 

 その封印したラウズカードがまた別のラウズカードが封印する。

 

 そして、また別のラウズカードが。

 

 それを幾重にも繰り返し、行いながら、刀磨はその手に持つ剣を構える。

 

「時空の果てまで、封印されやがれ!!」

 

 同時に一閃。

 

 それによって、切り裂かれたのは、時空だった。

 

 時空の隙間へと、統制者を、アルビノジョーカーを封印したラウズカードはそのまま吸い込まれる。

 

 そして、吸い込まれた瞬間、そのまま再び時空は戻る。

 

「封印、完了」

 

 それが、戦いの終わりの知らせだった。

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