不死身の私が異世界転移!?   作:白ノ兎

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続くといいな~


え?騙された!?

「アケミ!もうすぐ着くよ!」

 

 歩いて約15分くらいしたら薄暗い場所にいた脳内の警報が鳴り響いている今からでも逃げたい。

 

「着いたよアケミ!」

 

 するとシリウスさんは目の前の部屋にノックひとつしないで入っていった。

 

「君たちのリーダーシリウスがただいま戻ったよ!(キリッ)」

 

「ん、お疲れ〜」

 

「……」

 

「(Zzz…)」

 

「(ぺこり)」

 

(反応薄!?)

 

「いや〜相変わらず反応が薄いね(苦笑)」

 

「んで?帰ってきたのはわかったけどそこの女性は誰なの?彼女かなんか?」

 

「おっと切り替えは早いねエド!良く聞きたまえ彼女はアケミ!今日からカーネーションで一緒に行動してもらう事になった!」

 

「「「!?」」」

 

「Zzz…」

 

「え、えっと金坂朱美です!よろしくお願いします」

 

「え…急だね、どうしたの?」

 

「いや〜彼女は家出したはいいものを右左わからず途方に暮れてたから優しい僕は居場所と仕事を紹介してあげようってことになってね!」

 

「いやいや仕事でここ紹介するとかアンタ鬼畜だろ!?」

 

「ええーだって手元に置いときたかったんだもん」

 

「子供か!俺は反対っすよアケミって子が可哀想すぎる!」

 

「えっと…あのシリウスさんからは何でも屋って聞いていたんですが…」

 

 するとエドと呼ばれた小柄な青年とシリウスさんがこっちを向いた。

 

「ええ、確かにカーネーションは何でも屋っすよ?裏世界のね」

 

「裏…世界?」

 

「ペットの世話から殺しまで、それがカーネーションの謳い文句っすよ」

 

「こ、殺し!?」

 

(だ、騙された!?)

 

 チラッ

 

「てへぺろ♪」

 

(てへぺろじゃねえこの害悪優男もどきやっぱりとんでもねえ奴だった!)

 

「俺にはその子が殺しや運びを出来るとはとっても思えないっすよ」

 

 当たり前だよ!こちとら平和な国出身の善市民だよ!…グレーだけど!

 

「大丈夫だよ〜アケミには表の仕事をやってもらうからね(ニコッ)」

 

 うわっその笑顔殴りてぇ…こっち向くな!

 

「しかしな…」

 

 エドと呼ばれている青年はまだ渋っている。

 

「この子は他にコネもないんだよ頼むよ」

 

「いや、アンタが紹介すればいいだろ他にも最悪冒険者なら身分証作れるし」

 

 冒険者!?なにそのファンタジー。

 

「いや〜僕が他に紹介できるところはだいたいろくでもない所ばかりだし冒険者は彼女のスキル上おすすめしたくないんだ」

 

「彼女のスキル?」

 

「あの…シリウスさん何故スキルが問題なんですか?」

 

「ああ、冒険者は登録する時冒険者カードに本人の情報が機械で記載されるんだよ、だからスキルも職員の目に入るんだ」

 

 なるほど…確かにそれは困る。

 

「シリウス、彼女のスキルは公にできない物なんすか?」

 

「エド、彼女は不死身なんだよ」

 

「は?」

 

「!?」

 

「……!?」

 

「Zzz…」

 

 シリウスゥゥゥ!なに私の秘密あっさりバラしちゃってるの!?

 

「ごめんね流石にエドに隠し事はまずいから、後でアケミ自身拷問でもされちゃ嫌でしょ?」

 

「いや、しないっすよ!?アンタ俺をなんだと思ってるんすか!」

 

「解体魔」

 

「いや、間違ってないっすけど…」

 

 いや怖…解体魔なんだ…

 

「いやしかし不死身っすか…シリウスが間違えるとは思わないから本当なんだろうっすけど…なるほどシリウスが手元に置いておきたい理由もわかったっすよ」

 

「あの…そんなに不死身って魅力的なんですかね?」

 

「魅力的っていうか…あれ?アケミってセイヴァー教を知らないんすか?」

 

「セイヴァー教どころかこの街の常識的な事はだいたい分かりません…」

 

「いや、セイヴァー教は世界中で信仰がある宗教っすよ?どんな未開な地からやってきたんすか…」

 

 異世界だよ!

 

「まあ簡単に説明すると女神とその女神が連れてくる救世主、異世界からやってくる勇者を崇めよという宗教っすよ」

 

 異世界からやってくる勇者!?

 

「そして不死身っていうのが昔倒された魔王のスキルの1つっすだからセイヴァー教では不死身は禁忌なんすよ、不死身の研究なんてしようものなら即牢にぶち込まれるっすね」

 

「ええっと…私が不死身だってバレたらどうなるんですか?」

 

「んー魔王の再来だって騒がれたあと勇者が召喚されるんじゃないっすか?」

 

「な、なるほど…だけどなんで魔王は不死身なのに倒されたんですか?」

 

「それは勇者は魔王の不死身を貫通出来るらしいんすよ、まあ魔王の不死身っすからアケミを勇者が殺せるとは思わないすけど」

 

「そうですか…」

 

 少し安心した

 

「で、話は戻るんすけど、シリウスがアケミを手元に置いておきたい理由なんすけどシリウスからしたらアケミの不死身、その禁忌のスキルがとても魅力的に見えるんすよ彼の性質上」

 

「性質?」

 

「……まさか性質も分からないんすか?」

 

「ええっと…私の知っている性質とエドさんの言っている性質が同じかが分からないので説明お願いします」

 

「はあ…まあ性質っていうのはその人物が生まれ持ったタイプっすよ例えばそこにいるメイド服のシャルは「奉仕」俺なら「加虐」とそれぞれあるんすよ」

 

「(ぺこり)」

 

 なるほど〜やっぱりファンタジーなものだったんだ聞いていて良かったわ。

 

「でシリウスなんすけど性質が「禁忌」生まれ持って禁忌的なものに興味や執着があるんすよ」

 

 ああ〜なるほどだから不死身の私に声をかけてさらに逃がさないように手元に置いておこうとしてたんだ。

 

「人によって性質の影響力は違うっすけどシリウスの場合は自分でも抑えられないくらい影響を受けてるんすよ、それもその行動によって生まれ故郷を滅ぼしたくらいにはね」

 

「故郷を滅ぼした!?」

 

 シリウス予想以上に危険人物じゃん!

 

「まあまあその話はいいだろう?過ぎたことだしね?」

 

 いや良くねぇよ!アンタの印象にめちゃくちゃ関わってくる話だったわ!

 

「まあそうっすね」

 

 いや良くねぇって!

 

「まあだいたいそういう事っす他に聞きたいことはあるっすか?」

 

「えっと…大丈夫です」

 

「そうっすか、まあお疲れっすシリウスに目をつけられたのはご愁傷さまっすね」

 

 本当にそうね…

 

「まあ一応カーネーションに入るのは認めるっす一応リーダー命令っすから皆も良いっすよね?」

 

「(こくこく)」

 

「……(こくり)」

 

「Zzz…」

 

 ええ…入ることになっちゃうの…

 

「よし!」

 

 よしじゃねえよ!

 

「じゃあようこそカーネーションへ歓迎するっすよ」

 

「よ、よろしくお願いします(ぺこり)」

 

 そして私は裏世界の何でも屋カーネーションに所属することになったのでした。

 

 

 

 




とりあえず1日1話~投稿したいです!

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