「ただいまー」
あれから無事に何事も無く紅魔館に帰ることができた俺。
紅魔館に着き、帰宅を伝えるため声をだしたら
「おかえりー恭一!!なかなか帰って来ないから心配したんだよー!!!」
俺の帰りをずっと待っていたのかフランが俺の声を聞くやいなや物陰から現れて俺の方に文字通りのかなりの勢いで飛んできた。
「はは!心配してくれたのか!ありがとうフラン!」
そのままフランを抱きとめようとし、ある事に気づく。
フランが全速力でこちらの方に向かっている。
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フランは力が強く、体も頑丈。
↓
この前はしゃぎ過ぎて廊下の壁にぶつかってしまいフランが弾き飛ばされるのではなく壁が粉砕した。
↓
その速度で俺の方に向かって飛びつく姿勢をとっている。
↓
俺死亡。お疲れ様でした。
てな事になる。
いかん!そんな死に方は恥ずかしすぎる!
幼い子供に嬉しいあまり飛びつかれて死にましたなんて事になったら死んだ後も笑われてしまうかもしれない。
それは断固として止めなければ!
「フラン!ちょっと待った!できればもう少しゆっくりした速度で来てぶるぁぁ!!!」
「恭一ーーーーーー!!!!!」
薄れいく意識の中、最後に見たのは目じりに涙を浮かべたフランの心配そうな顔だった。
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「あれ?ここどこだ?っていうのも結構言ってるような気がするけど、ここ何処だろう?」
辺りを見回して見るとそこは今まで見たことの無い場所。
あの状況から考えるとまた賽の河原にでも来たのかと思ったがどうやらそことは違う場所らしい。
「とりあえず辺りを歩いてみるか………」
ぼーっと突っ立っていても何も始まらないのでとりあえず何か無いか辺りを歩いてみる。
土のような地面なのだが歩くたびに足元がどうもフワフワしており上手く踏みしめられない。
そんな状態で歩いていると何だか階段のようなものが見えてきて近くに寄ってみる。
「どうやら上の方に続いているみたいだな。」
どうやら上の方に続いているらしく、他に周囲は何も無いのでとりあえず階段を上がってみる。
「さっき博麗神社の階段を降りたばかりなのにまた上らないといけないのか………」
上り始めてみるとかなり長い階段で俺はつい愚痴をこぼしてしまう。
しかしながら一度上り始めたので最後まで上ってみる。
頂上につくとそこには白色の建物が階段の終点に立てられていた。
「一先ず中に入ってみるか………すいませーん!誰か居ますかーーーー!!」
声をあげて誰か居ないか確認する。
すると少しすると建物の奥からぱたぱたと足音が聞こえてきた。
「はーい!誰ですかー?」
建物の奥から現れたのは白い髪のおかっぱ頭の女の子だった。
外見的には髪が白いのが珍しいのだが、もう1つだけ付け加えるとなにやらその女の子の体に白っぽい魂のような物がまとわりついていた。
「あら?あなたはどうも人間のようですね?このような所に何の御用なんですか?」
「此処がどこか教えてほしいんだけど……気がついたら地面に立っていて当てもなく彷徨っていたら偶然ここを見つけたんだ。」
「この建物は白玉楼といいます。それでここは冥界のようなもので普段ならば死んだ人しか来ることはできません。多分今のあなたは一時的に肉体から魂が離れて此処にきているのでしょう。」
そして俺の背を指差し
「あなたの背中にまだ肉体との絆が見えますからね。でも、三途の河に行かずに何故か此処に迷い込んでいるのか……何か心当たりはありませんか?」
「いや、特に心辺りは無いんだけど。」
「そう……ですか。あ、申し遅れました私はこの白玉楼の庭師をやっている魂魄 妖夢と申します。あなたのお名前は?」
「あ、俺の名前は日野 恭一っていうんだ。よろしく、妖夢。それで話を戻すけどここから帰ることはできるの?」
「こればかりはどうする分けにも行きません。もしそのまま生きる事ができるのなら魂が体に引っ張られますし、死ぬようでしたら魂と肉体の絆が切れてしまいます。」
「え?この絆があると生き返る事ができるんじゃないの?」
「必ず生き返る事ができるというわけではありません。それは、今はまだ肉体との絆があるというだけの目安みたいな物ですから。あなたが魂でいる間、体がそれ以上の怪我などを負ってしまった場合などは魂が戻ることができないようになり、絆も切れてしまいます。そうなるとそのまま肉体に戻れずに死んでしまいます」
絆があるからといって安心できないということか……フランの奴がこれ以上俺の体を傷つけなければいいんだけど……そこはかとなく不安だ。
「まだ魂が帰る兆候も無いみたいですし、此処で少しの間待ってみてはいかがですか?その内、肉体に帰る事ができるかもしれませんよ?」
「いいの?何処に行っていいかわからないし、できればここに少しの間居させてくれればと思っていたんだけど」
「はい。特に今は急ぎの用事などもありませんし、別にかまいません。でも先にこの白玉楼の主にお伺いを立てた後になりますけどよろしいですか?」
「妖夢の他にも誰かここに?」
「はい。私の主が住んでいらっしゃいます。その方がこの白玉楼の持ち主なのでその方に聞いた後からでないと入れることはできません。今から聞いてきますので、少しの間待っていてくださいね。」
そういって妖夢は白玉楼の中に入っていく。
あ、しまった!妖夢にあの体にまとわりついている白い人魂のようなものを聞くのを忘れてた。
そんな事を思いながら俺は妖夢が戻ってくるまで待っていた。
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「お待たせしました。私の主にお伺いをたてたところ、どうやら一度会って見たいとの事なので一先ずこの白玉楼の中に入ってください。」
お?話を聞く限り妖夢の主っていう人と会うことになったみたいだ。
あんまり怖い人じゃなければいいんだけど
「大丈夫ですか?恭一さん?」
「ああ……大丈夫。妖夢の主っていうからどんな人なのかと思って。」
「私の主は優しいから大丈夫ですよ。初対面の人にそこまで無碍な扱いはしません。だから安心して付いてきて下さい。」
「分かった。ありがとう妖夢。それじゃあ、連れていってくれ。」
そうだよな。初対面の人にそこまで怖いことをしないよな。
「それじゃあ、私の後に付いてきて下さい。」
「あ!その前にちょっと待った!行く前に聞きたい事があるんだけどいい?」
「はい、何でしょうか?」
「さっきからその妖夢の体にまとわり付いている白い人魂みたいな物は何なんだ?聞こうと思ってたんだけど中々タイミングが無くて。」
「ああ、この子の事ですか?」
妖夢はその白い人魂を一撫ですると
「この子は私のもう1人の存在みたいなものです。私は半人半霊といって半分が人間で半分が霊なんですよ。人間の部分が私で、もう半分の霊の部分がこの子なんです、だから二人あわせて私という存在になるんです。」
「へえ~そうなんだ。今まで見てきた妖怪とかは全員人間の姿をしていたからなー。」
藍さんは尻尾とか耳とかは人間のものじゃなかったけど、姿自体は人間だったからこういった、人間以外のものは始めてみるので興味がわいてくる。
「この子の事も分かったところで早く行きましょうか。あまり待たせるのもいけませんし。」
「分かった。それじゃあ行こうか」
それにしても白玉楼の主人かいったいどんな人なんだろう?