魔法科高校の劣等生〜彼女はモブになりえるのか〜 作:アリス☆
先に言います。
この話にお兄様は出ません!
校舎の正面玄関から出ると丁度、北山雫と光井ほのかがいずれも魔法を扱う各種クラブの先輩方に取り囲まれていた。
新人勧誘の為に必死なのは分かるけど……これは異常よね……。
……ぁ。
……原作を変えるつもりは無いんだけど……二人と目が合っちゃったから……助けてあげないとねぇ。
彼が関わらない以上、この後の展開は……多分、優等生軸に準ずると思うから……。
その展開通りになるであろうと考え、胸元のポケットに入っている端末のスイッチを予め入れ撮影しておく。
北山と光井が囲まれている人混みの中に入り込み、腕を掴んでいる複数人の手を叩き落とし声を掛ける。
「風紀委員です。過剰な勧誘行為は禁止されており、処罰の対象となります」
怒号が飛び交い、二人を掴もうとする無数の手がピタリと止まる。
「過剰な……とは、魔法の不正使用だけではなく。身体的接触であったり、強引に入部届けにサインさせようとする事も対象になりえますので……新入生を迎え入れたい先輩方には節度を持った勧誘をお願い致します」
「先輩方も所属する活動に対して誇りを持ち、九校戦の夏に向けて躍起になっているのは分かります。ですが強引に入部した場所で頑張りたいと思う人間は居ないと思います。」
「人には合う合わないがありますから双方が納得した形で入部して頂くためにもご協力お願い申し上げます」
周りを囲む先輩方の口を挟む隙も見せず一方的に捲し立て、二人の囲みに隙をあえて作る。
すると……私の近くを一陣の風が通った。
「新入生は貰っていくわねー!」
漫画版で見た通りの見た目をしたジャージ姿のOG二人組が北山と光井を連れてスケボーを走らせて行った。
「随分と節度を持たない先輩方もいらっしゃるんですね」
「あんなのが居るから……ルールを守る人間が損するのよね」
心の中で思いっきり舌打ちをして心を落ち着かせる。
「そこの方、あの二人は一体誰なんですか?」
知識としては知っているが、知らないフリをして近くに居た名前も知らない先輩に声をかけあえて情報を聞き出す。
「あ、ああ、あの二人はSSボード・バイアスロン部のOGなんだ」
「そうなんですね……情報提供ありがとうございます。それではあの方々を追いますので失礼させていただきます」
知っていましたとも、とは顔には出さず微笑んでお礼を言っては足にサイオンを巡らせる。
軽くジャンプし仮設テントの骨組みを足場にさらに高く飛び上がる。
三階の窓枠に足の爪先をかけ、また上へと飛んでいき屋上のフェンスの上に着地する。
そのまま屋上を突っ切り、裏庭の方へ顔だけを覗かせると、まだ委員長が来ていないが二人の行先がバイアスロン部が使用している林間コースに行く道筋を屋上から観察し、それに並行して移動する。
よしよし、これは……優等生軸の流れに沿ってる。
あの二人が委員長を上手く振り切ったと思っているタイミングで仕掛けるのが良いわね。
さて……さっきから頭上の旋回するドローンは……この際無視でいいでしょう。どっかの部活のなにかのデモンストレーションかもしれませんし……。
そうこうしているうちに、スケボーに乗った委員長が鬼の形相で四人を追い掛けている。
あぁこわいこわい。
そして、行く手を阻むように委員長の人質の安全を考えない乱暴な魔法の行使に眉をひそめてしまうも、OGの二人も負けじと応戦し始める。
二対一の激しい魔法の撃ち合いを制し、二人が委員長を振り切った所で目の前に着地するように屋上から飛び降りてCADを構える。
上から落ちてくる私の存在を気付き、驚いた様子の二人のボードの前の車輪だけを撃ち抜き、破壊して、体勢を崩させる。
地面に着く一瞬前だけ減速魔法で落下速度を緩ませ、足にサイオンをため、着地の衝撃を殺し、そのまま前へ走り出して二人に接近する。
二人の間を通るようにすれ違いざまに、二人の肩を掌底打ちで外し、北山と光井の襟を掴んで二人の腕の中から引き抜く。
片方は足を引っ掛け、もう片方は肘で押してさらに前へと体勢を崩させて転ばせる。
とても痛そうな音を立ててOGの二人が地面に沈む。
うん………地面に顔面から行ったな……痛そう……まぁ、それよりも……
襟を掴んでた手を離して北山と光井を立たせる。
「北山さん、光井さん、大丈夫?怪我はない?」
「助けるためとはいえ少々乱暴に襟を掴んでしまって……首元とか大丈夫?」
二人の全身を上から下に見た感じ怪我はなさそう、襟を掴んだせいで首元が圧迫され少し赤くなったくらいかな……
「智駿……ありがとう、助かったよ」
「ち、智駿〜……こ、怖かったよぉ……」
極めて冷静にお礼を言う北山とは違い、涙を目元に貯めながら、むぎゅうぅと音がするくらい私に正面から抱きついてくる光井、これが男なら据え膳だろうな……女でよかったかも……と明らかに場違いなことを考えなが、身長差から自分のささやかな胸元と鍛え上げた腹筋の間に押し付けられた……光井のその、柔らかな膨らみの感触を堪能しつつ、例の二人のことを警戒する……とはいってもCADで防御する暇すらも与えなかったからか、二人揃って地面にダイブしたまま動かない。
さて、どうしようかな……
しばらくの間、抱きついてくる光井を宥めながら、曲がり角の先からこちらの騒動を聞き付け誰かがやってきた。
地面に倒れ伏しているOGを見て、名前を叫んで近寄って来る。
「萬谷先輩っ!風祭先輩っ!」
どうやらバイアスロン部に所属する生徒らしい。
「SSボード・バイアスロン部の方々ですか?」
「はい……先輩達に何をしたんですか!」
漫画の作画で見た部長らしき人物……確か名前は五十嵐先輩、だったかしら。が前へ一歩踏み出し、私を睨みつける。北山と光井を背中に隠し、そんな視線をものともせず名乗りを上げ、二人の罪状を読み上げる。
「風紀委員の森崎です。二人がバイアスロン部のOGという情報提供があったのですが……貴女方の心配の仕方を見る限り、事実確認はしなくていいみたいですね」
「この度、魔法の危険及び不正使用と過剰な勧誘行為につき、少々強引に行動を止めさせていただきました」
「つきましては、現時点においてバイアスロン部OGと在校生が結託してなのか、はたまたOGによる単独の新入生を拉致……いえ勧誘した有無についてお話を伺ってもよろしいでしょうか?」
特に睨みもせず至って真面目な顔で、怖気付いた様子の五十嵐先輩の目を見据える。
「……いえ、私達も先輩達が来るのは知りませんでした」
「そうですか……ご協力ありがとうございます」
ま、知ってたけどね。
あっさりと引いた私に訝しげに見つめてくる五十嵐先輩の視線を躱して北山と光井に向き直る。
とりあえず、このOGの二人も保健室に連れて行こうかな。
「それじゃあ、北山さん。光井さん。保健室に一緒に来て頂けますか?一応、怪我がないかだけ確認したいの」
と、二人に声をかけたところで後ろからものすごい音を立てスケボーに乗った委員長が到着した。
「おい、バイアスロン部!!…………森崎?」
まさか私がいるとは思っていなかったのか驚いた様子で私の名を呼ぶ。
「はい、委員長。そんなに慌てて……どうかなさいましたか?」
そんな委員長に、にこやかに微笑みながらそう答える。
「いや……それより、そこに倒れているのは……」
未だに地面とお友達(笑)なOGの二人を見て私に対する視線が厳しいものに変わる。
「正面玄関を出てすぐの開けた場所で風紀委員の目の前で、北山さんと光井さんを攫って行った違反者ですね」
「一応、近くに居た方の情報提供でバイアスロン部のOGという事は聞いていました」
……でも、肩を外したのはまずかったかも……言い訳しとこ
「しかし、動きやすいジャージ姿なのは理解できますけど、来校許可書等を持ち合わせてなさそうだったので」
「OGに扮したテロリスト……と言う体で対処にあたっただけです。」
「それに、その……委員長が鬼の形相であの二人を追い詰めてましたので……てっきり本当に不審者なのかもしれないと……」
私の言葉に北山と光井が思わず頷いていた。
うん、めっちゃ怖かったもん。わかるー。
さて、ここからは委員長に言いたいことがたーくさんあるんだから!
「しかし、委員長には言いたいことかいくつかあります。」
「上から見ていましたが、あの魔法の使い方はどうかと思います。北山さんと光井さんの二人が怪我でもしたらどうするおつもりだったんですか!!」
「まさか……もし怪我でもしたら、あのOGの二人に罪を擦り付けるおつもりだったんですか」
委員長の反論を与えないようにわざと捲し立てるように言葉を並べる。
「巡回に入る前に委員長はこうおっしゃいましたよね。風紀委員は何よりも誠実さを求められる……と」
「委員長のこの度の振る舞いは誠実とは程遠いと思います」
「私の振る舞いに対しては、随分とご指導ご鞭撻を頂きました。しかし、まずは我が身を振り返ってみてはいかがですか?」
この言葉で私の意見は締めくくり、年下の目の敵にしてる私の言葉で怒りで肩を震わせている委員長を放置し、OG二人の首根っこを掴み、北山と光井を連れて保健室へ足を進める。
「それでは、委員長。この四名を保健室に連れていきますね。あ……懲罰委員会にはこの件を提出いたしますか?」
「……検討しておこう」
「分かりました、では失礼します」
ふーん、検討しちゃうんだ。
せっかく、わざわざしなくてもいいように聞いたのに……まあ開かれたら開かれたで、追求されるのはまず委員長の魔法行使の方だと思うけど……まっ、いっか!!
昨日は最終回でしたね。
最高でした。
劇場版。楽しみです。本当。
作者のテレビではまだ放送されてなかったのでAbemaTVで見たのですが、地上波の方が羨ましくて、リアタイ出来るのが羨ましい。
作者も今からテレビの前で待機しております。
最終回なのにお兄様出なくてごめんなさい、お兄様。
でも、前回予告してたと思うから許して?
それでは次回はお兄様が出ます。
さて、ここでアンケートです。
このオリ主と深雪は仲良くできる?出来ない?
作者はどっちに転んでもよし。
アンケートの期間は大体1週間前後に終了して次の話を考えます。。
それではまた次回にさよなら(。・ω・)ノ゙
オリ主と深雪は?
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仲良くできる?(のちほど仲良くなる)
-
仲良くできない?(対立マシマシ)