魔法科高校の劣等生〜彼女はモブになりえるのか〜   作:アリス☆

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これが最後の書き納めです

智駿sideと達也sideの混合です。


入学編 第三十一話

  

 

智駿side

 

 

彼女(深雪)の視線が痛い……。

彼女(深雪)の視線が針のように突き刺さる……。

絶対に昨日のお姫様抱っこ(アレ)のせいだ……。

 

辛い………。

 

見えない針が、チクチク、グサグサ……いっぱい刺さってる。

 

とても辛い……。

 

彼女の様子に、光井も北山も他のクラスメートも一様に怪訝な視線を私に向けてくるから余計に……辛い……教室に居づらい。

聞きたいことがあるなら聞いて欲しいけど、かといって昨日のアレ(・・)の説明を求められると、非常に困る。とても困る。私に聞くくらいならご自分のお兄様(達也)に聞いて。私に聞かないで。思い出しただけでも顔が赤くなりそうだから。

 

帰りのホームルーム、早く終われ。早く家に帰りたい。いや、図書室に行こう、うんそうしよう。早く……(達也)が、彼女(深雪)を迎えに来る前に教室を離れないと。

 

ホームルームが終わり足早に教室から立ち去る。

 

A組(うち)のホームルームが長かったのか廊下には、他のクラスの何人かのグループが立ち話をしたり、ゆっくり歩いて喋っていたり、又、私と同じように足早に何処かへ向かっている方もいらっしゃる……きっと運動部系の部活かしらね。

そういった方達を避けながら、ぶつからないように気をつけながら進んでいく。

 

すると、当たらないと思っていた目の前の女子生徒と肩がぶつかり、相手の方がよろけてしまったので思わず腰を抱いてこちらに引き寄せる。

 

「ぶつかってしまい大変申し訳ございません。お怪我はありませんか?」

 

「え、えぇ……大丈夫よ」

 

よく見るとこの顔……壬生紗耶香だわ……。

ど、どうしよう……アレよね……この後、彼に会いに行くのよね??

うわぁ……ただでさえ、この時期の壬生紗耶香(彼女)って一科生に対して色々と思うところがあるのに正面からぶつかっちゃうなんて……これで原作の流れ変わったらどうしよう……な、なるべく穏便に……不快な思いをさせないように……フェードアウトしないと……。

 

「いえ、よろける程に強く衝突しまったのですし……保健室まで同行いたします」

 

私のバカっ!!何言っているのよ。彼と会わないと原作が進まないじゃない!!あぁ〜、どうしようどうしよう!!でもでも、怪我をしてるかもしれないのに、このまま立ち去って私にまでヘイトが向いてもすごく困る!!

 

「いいえ、平気よ。心配してくれてありがとう……でも、私……二科生よ?」

 

…………、なんなの、このネガティブ思考。

入学式も思ったけど、差別されてるからってそこまで暗い考えを持たなくても良くない??バカなの??自分を卑下にしないと気が済まないの??アホなの??二科生は一科生に怪我を負わされても当然とか思ってるの??

 

 

……いや、負わせようとしたわ。私も。うっかりだったけど、一歩間違えたら、大怪我に繋がってたわね……

 

 

「……それが、何か?私が貴女にぶつかってしまい、よろけてしまったのは事実ですので」

 

私の言葉に目をぱちくりと驚いた表情でこちらを見つめて、しばし考え込んだ様子を見せたあと、なんでもないように私に笑いかけながらこう答えた。

 

「私こそ、ぶつかってごめんね。それじゃ、急いでるから」

 

そのまま人混みに紛れるように立ち去っていった壬生紗耶香の後ろ姿に今度は私が驚いてしまった……

わ、わぁ……私が風紀委員に入っていることは結構有名だと勝手に思っているが故に……壬生紗耶香からは敵対心でも向けられるかもと身構えていたけど……そうでも無かったわ……にしても。

 

「わざとぶつかられたわね」

 

確実に避けられる位置に私は居たのに、壬生紗耶香と衝突してしまった……ということは壬生紗耶香(彼女)から、ぶつかりに来たに他ならない……何が目的なのかしら……やっぱり、風紀委員長の手下だと思われてる??それはなんかヤダなぁ……その誤解だけでも解きたいけど……壬生紗耶香(彼女)と接触する理由も無いし……まぁいっか!

 

それよりも図書館よ、図書館!!

学校にある設備なのに、貴重な資料だとか、一般には非公開な文献とかがあるから、その建物だけで五階建ての広さを誇る図書館!!いや〜、素晴らしいわぁ……今の時代、本はデジタル化されて紙の書籍でなんて売っているところは少ない……が、しかし地下資料庫ならあるかもしれない。電子書籍もいいけど、紙の書籍も偶には読みたい……それが主流の理論から外れようと、オンライン化が不適切だと言われようと関係ない……やっぱり紙よ紙!!紙の書籍じゃないと、読んだ気にならないの!!よし、移動しよう!!

 

 

私は……大変なことを忘れていた……達也()が、彼が……壬生紗耶香と会う前に行こうとしていた場所が……図書館だったことを……。

 

 

 

 

 

_____________________________

 

 

 

達也side

 

壬生先輩との話し合いの後、俺は非公開文献を見るために図書館に向かっていた……が、文献を見るのであれば上の階に行くべきなのだろうが、俺の足は下の階へと歩みを進めていた。

 

B2F……地下資料庫、俺の望むような資料があるのだろうか……誰かいるな。

 

そっと、資料庫の中を覗くと……広い部屋の中にただ一人、今の時代にはあまり見かけない紙の書籍を、嬉しそうに読み漁る森崎智駿の姿が見え、思わず笑みが溢れる。

 

入学式してから毎日会ってたのに……きっと今日は会うことが叶いそうにない……とそう思っていた。

昨日は森崎を姫抱きにしてしばらくの間、腕の中で閉じ込められている智駿が愛おしくて……

 

俺の腕の中にいてくれたら……どれだけ幸せだろうか……

 

ジッと見つめ過ぎたのか、森崎は書籍から顔を上げて俺の方へと視線を向けた。目を見開き驚いた表情を浮かべた智駿は本当に愛くるしい、いつも俺を見る時のコロコロと変わる表情はどれをとっても愛らしく……特に昨日の腕の中にいた智駿の真っ赤に染った可憐な表情はより一層、愛おしい……。

 

森崎の瞳に映るのが俺だけになればいいのに。

 

ハッとしたように、俺から視線を逸らし読書に戻った森崎がとても気に入らない。

もっと、俺を意識して欲しい。

 

書棚から適当な資料を見繕い、森崎の隣に腰を下ろす。

肩が触れるか、触れないギリギリの所を攻め読書に勤しむフリをしながら横目で森崎を見ていると、先程とは違い一ページも進んでおらず、少なからず俺の事を意識しているのかと思うと……本当に、愛おしく、可愛い……。この時が永遠に続いてくれたらいいのに。

 

俺は深雪の生徒会業務が終わるまで、愛おしい智駿の姿を目に焼き付けようと熱い視線を送り続けていた。

 

 

 

 

 





機種変更して初の話!
前まで使っていたアプリが新しいのではインストール出来なかったので、違うアプリにしてみたんですけど、これが書きやすい書きやすい!!いや、前のアプリも使いやすかったですけどね??
あ。いつも小説を書くアプリで1度書いてからハーメルンで清書したりそのままコピーして貼り付けたりしてます。

ルビとかいちいち書き直すのが面倒で面倒で……新しいアプリは小説の投稿先に応じた諸々の機能が入っていたのでめちゃくちゃ助かってます。だから今回のはルビがめっちゃ多いと思います。


さて、今年も1年。この作品を見て下さり誠にありがとうございます。
来年もよろしくお願い致しますと共に読者の皆様が良いお年をお迎えできるように祈っております。

それでは、来年のどこかでお会いしましょう。サラダバー!!

あ、特に何も考えずに押してください。そのうちの予定です。

  • 美男美女兄妹(達也深雪)
  • E組トリオ(エリカ美月レオ)
  • 幼馴染みコンビ(ほのかしずく)
  • 先輩グループ(花音啓服部中条沢木桐原)
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