魔法科高校の劣等生〜彼女はモブになりえるのか〜 作:アリス☆
さて、連チャンで投稿しますよっと
ガヤガヤと人の往来が多い放課後、私は教室を出て真っ直ぐに帰路につこうとした。
「森崎、少し良いか?」
有無を言わせない委員長の声が背後から聞こえ勿体ぶるようにゆっくりと振り返る。
「何か御用ですか。委員長」
面倒ね....出来れば手短に済ませてほしいけど。この後、仕事があるんだけど。
「今から私と一緒に来て欲しい場所がある」
「....私、非番ですよね?」
「ああ、これは別に委員会の仕事では無いからな」
委員会の仕事でないのなら呼び止めないで欲しいわ。
しかもこんな人の多い場所で、何度かチラチラとこちらを見る好奇の視線が....鬱陶しい。
「委員会のことではないのであれば、私は失礼させていただきます」
本当に面倒だし、さっさと帰るに限るわ。
「待て待て待て!!」
帰ろうとする私の手をガっと握り、引き止める委員長へ冷たい視線を送る。
「私、この後
「いや、そんなに時間はかからないし....それに面白いものが見えるかもしれないぞ?」
「どうでもいいです。興味が無いので」
面白いもの?全く興味がそそられない。しかも委員長絡みと言えば........ハッ!絶対にアレじゃない。関わりたくないわっ!
「良いから....
そう言いきった委員長は掴んだ私の手を握ったままズルズルと私を引き摺って目的地まで歩みを進める。
逃げられないと悟った私は自由な手で端末を開き父に三十分前後遅れる事をメッセージで送り、これから起こりうるある種の修羅場に対して、どう立ち回るかを考えないといけない....。
絶っ対に、委員長と同種と思われるのだけは....避けないとっ!!
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そうして委員長に連れてこられたのはカフェテラス。
指を刺されるままに中を覗くと窓際の席に彼が座っている。
どうやら、壬生紗耶香を待っているようね。
そうこうしているうちに息を切らせた壬生紗耶香が小走りで彼の座るテーブルへと向かい席に着いたタイミングで、委員長が動き出した。
「いくぞ」
マジで行くんだ。頭沸いてんじゃないの??彼をおちょくりたいだけなのに、変に巻き込むようにこんなことするから壬生紗耶香の誤解が加速するんだよ。
委員会に手を引かれているため逃げることが出来ない....上手く立ち回れるか....これ........。
私達の動きに反応した彼がこちらを振り返る。
そして委員長の姿を見た壬生紗耶香は驚愕の表情を浮かべ、対する彼は私に対して驚愕と冷や汗をかき非常に焦っている様子が見て取れる。驚くのは分かるけど何を焦っているのやら。
「やあ、偶然d」「壬生先輩、先日は申し訳ございませんでした。その後なにか体調に違和感等はございませんか?」
いつもだったら原作を重視して静観を決め込むところだけどこればっかりは無理。委員長と同類とか思われたくないし。だから敢えて委員長の声に被せるように声を張って壬生紗耶香に声をかける。
「え、えぇ!大丈夫よ。こちらこそごめんなさいね」
「いいえ、壬生先輩が謝ることではございません。ぶつかってしまったこちらのミスですから」
「森崎、壬生先輩と何かあったのか?」
壬生紗耶香と謝罪し合っていると彼が声をかけてきた。この際だ彼も巻き込んで徹底的に委員長には野次馬精神で2人の男女が話し合っているところを茶化しに来て私はそれに巻き込まれた……ということにしよう。
「この間、廊下で勢いよくぶつかってしまって....壬生先輩がよろけてしまったの....。でも何も無いようで良かったです」
「そうか....森崎は大丈夫だったか?」
「私は大丈夫よ」
「良かった....それで何故委員長と一緒に?」
なんで君に怪我の有無を心配されるのかしら。まあいいわ。
「いや、何か面白いことがあるとか何とか言われて、無理矢理連れて来られたのよ」
「そうか....災難だったな」
「君も....ね。まさか男女でお茶をするって情報で面白いとか思うだなんて....まるで小学生男児、みたいね」
「本当に........お互い非番なのに委員長に絡まれるなんてツイてないわね。」
「壬生先輩も巻き込まれて災難でしたね」
急に話を振られた壬生紗耶香は狼狽えつつも風紀委員メンバーの私たちを心配して下さった。
「いやいや、2人の方こそ大変そうね」
心根は芯が通った優しい人よね、本当。純粋だけど折れやすい。二科生特有の卑屈さもある。これは付け込まれるわ。悪い人に........ね?
さて、一応壬生紗耶香の中で私と委員長との差別化は出来たかな?そろそろお暇しようかな。
「ありがとうございます。お邪魔してしまいすみませんでした。委員長はこちらで回収して行きますね」
とりあえず生徒会....いや、部活連に放り込もうかしら。生徒会長より会頭の方がまだ注意してくれそうだし。
そう思いつつ本当は首根っこを掴みたいところをグッと我慢し委員長の腕を外されないように掴む。
「も、森崎さん!一ついいかな?」
壬生紗耶香に声をかけられたので向き直り返事をする。
「はい、壬生先輩。何でしょうか?」
意を決したような壬生紗耶香の表情に
「森崎さんは....もし二科生から模擬戦を申し込まれたら....対戦しますか?」
「もちろん対戦いたしますよ。それが同年であれ、年上年下関係なく平等に」
「じゃあ....仮にもし、もしも話よ?森崎さんが二科生に負けたらどうしますか?」
質問の意図がよく分からないけど....でもそれは....
「そうですね....自分の鍛錬不足を責めますね」
「一応、魔法無しでもある程度の戦闘は出来るように鍛錬しておりますが....それでも足りないところはある....と」
「二科生には魔法の実力はそこそこですけど一点に特化した戦闘センスのお持ちの方がいらっしゃるそうですから........壬生先輩もそうですよね?」
「壬生先輩のご活躍は噂程度ですけど聞き及んでおります。魔法と剣を扱う剣術部の方との一戦で魔法を扱わない剣道部の貴女が勝利した....と」
「その後の剣術部の方の行動はとても褒められたものではなかったと思います。しかし、壬生先輩が気に病むことではございません」
壬生紗耶香が卑屈になった原因はこの学校の制度の問題もあるけど....多分一番は、この風紀委員長様だろうな........。
つい委員長に向かって冷たい視線をチラリと向けつつも笑顔で壬生紗耶香に向き直り真っ直ぐ目を見つめる。
「むしろこういった考えどうでしょう。魔法ばかりの一科生より壬生先輩の純粋な剣の実力が上だった....と何も卑屈になることは無いですよ」
「以上が壬生先輩からの質問の答えです。納得いただけましたか?」
「…....答えてくれて、ありがとう森崎さん。参考になったわ」
少し悩みが晴れた様子の壬生紗耶香にホッとしつつさっきから視線が優しくて熱くて愛おしそうなものを見る目で視てくる彼に向き直る。
「で、さっきから視線が痛いんだけど。人の顔をジロジロと見ないでくれない?」
「いや、森崎の考えに少し感じるものがあったからな」
「なによ、文句があるなら言ってみなさいよ」
「俺が森崎に模擬戦を挑んだら受けてくれるか?」
いや断りたい。この世界の誰が君に勝てるんだよ。流石に無理だよ。でも壬生紗耶香に言った手前断れない……。
「ええ、構わないわ。他の
「そうか....それは楽しみだ」
何で乗り気なのかな、君は。
「その時は....そうだな。またあの時みたいに賭けをしようか」
「........私にメリットがあるなら良いわよ」
別に私は今からでも、委員会を退会してもいいしね。
「そうだな....俺は森崎とお茶をする権利が欲しいな」
……委員長に変に感化されちゃった?
「今から女性とお茶をするのに、ほかの女に粉かけるなんて不誠実な人ね。私、そういう方とはあまり関わりを持ちたくはないわ」
とりあえず彼に嫌いとか言うなんて心苦しいからふんわりとした言い方になってしまうけど....壬生紗耶香の為にもバッサリと言っとこうか。
私の言葉に思わず押し黙った彼を無視して壬生紗耶香に声をかける。
「では壬生先輩。お邪魔してすみません、失礼します」
行きとは逆で委員長を引きずってカフェから出ていった。
さて、委員長を部活連に届けないと。大丈夫、仕事にはダッシュすれば間に合うから。
私に黙って引き摺られる委員長からまた声をかけられた。
「森崎」
「何でしょうか」
「お前は壬生の質問に対してどうしてあのように言ったんだ」
「あのように....とは?」
「まるで二科生の事を本質的に認めているみたいじゃないか」
別に認める認めない以前の問題ですからね。
「おや....委員長にはあの言葉がそんな風に聞こえましたか....。確かに、あの時私は....ウィードの女生徒の警棒を弾き飛ばしました」
「あの日のあの瞬間....私の魔法が少しでも遅れていたら……弾き飛ばされていたのは私のCADだったかもしれない……と考えましてのあの答え....ですね」
私の魔法は平凡な才能しかないので。
「でも、次同じようなことがあったとしても……競り勝つのは私です。ウィードに何か負けるつもりないんで」
それが
あまりの作者の悲しみで、夢主までツンツン通り越してギスギスしてしまった今回。ここから甘い恋模様を生成出来るかは作者にかかっている!!
そういえば前回言ってませんね。
今更ですが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
それでは次回にさようなら〜(*´︶`*)ノ
あ、特に何も考えずに押してください。そのうちの予定です。
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