魔法科高校の劣等生〜彼女はモブになりえるのか〜   作:アリス☆

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今回の話、中々書いてて楽しかったです。


入学編 第三十四話

 

 

 

あれから何事もなく?一週間が過ぎた。

 

私は、あの日は部活連まで委員長を連行し会頭に引き渡してからさっさと学校を後にした。その際に委員長が何か言っていたけど聞こえない聞こえない。それに何とか仕事には遅れることはなく任務を遂行できたから良しとしよう。

 

委員会の出動時にはちゃんと仕事をこなし、非番の日の放課後は家業を手伝ったり図書館で読書に勤しんだ。この一週間......私は兎にも角にも平和だった....。

 

でも、私の周りは少し様子が違っていた。

 

非番なのに本部にいる彼とか。何か物言いたげな彼の姿とか。日に日に刺々しさが増す彼女の視線とか。それに対して心配そうに見つめてくる北山と光井の二人とか。何故か校舎内で見掛けると私に対して敵意でもなく好意的に視てくる千葉エリカとか。それに対して西城と柴田の視線も次第に好意的なものにすり替わってくる様とか....うん、いろんな視線が煩わしいだけで何事も無かった。何も....無かったの!!

 

そんなこんなで物語が動き出す重要な昼休み。例に漏れず一人で過ごして、有事には迅速に駆け付ける場所に居るつもりでいたのだけれど....花音さんに捕まった。

 

花音さんに引き摺られるように二年生の教室に入ると、中には複数のグループ。まあ、啓さんが居るのは分かる。むしろ二人が一緒に居なかったことが違和感でしかないから。

....でも、何故に生徒会のロリっ子CADマニア(中条先輩)負け犬副会長(服部先輩)

それと私と同じ風紀委員の可愛い名前の握力ゴリラ(沢木先輩)

そして....ラブコメに夢を見すぎな馬鹿野郎(桐原武明)

 

「ただいま〜啓〜」

 

「おかえり花音。こんにちは智駿」

 

「五十里先輩、こんにちは。....何の集まりですか?」

 

「いや、智駿の噂で気になるのがあったから聞いてみようかなって」

 

「あらあら、一体なんの噂でしょう」

 

まあ私に関することですし、あまり良い噂ではないでしょうね。

 

「とりあえず、座りなよ」

 

「私と啓の間に座んなさい」

 

そう花音さんに言われあれよあれよという間に二人の間に座ることとなった。....私を挟まないで。二人でイチャイチャしてなよぉ。

 

ふと視線をあげると正面に座る沢木先輩と目が合った。

 

そういやこの前やらかした一件以来(沢木先輩の手を粉砕した)委員会の仕事が被ったことがないわね。....なんか言った方がいいのかな??

 

「....この間は突然手を握ってすまなかった」

 

あれこれ考えていると沢木先輩から謝罪を受けてしまった。

私も謝るべき??それともどうしたらいいの??

 

チラッと啓さんと花音さんを交互に視線を向けると困っている私に手を差し伸べるかのように声をかけてくれた。

 

「智駿が許したてもいいなら許してもいいし」

 

「許さなくっても良いわよ。こんなにも可愛い智駿をゴリラ呼びするなんて」

 

特に花音さんは私を庇うようにキッと鋭い視線を沢木先輩に向けて言い放った。

 

「いえ、謝罪を受けます。こちらこそ骨を折ってしまい申し訳ございませんでした」

 

「はい、お互いに謝ったからこの話は終わり」

 

パンッと手を叩いてこれ以上の話を続かないように啓さんが一度締めて。

 

「それじゃ、今日の集まった本題に行くわよ」

 

「智駿、一週間前に何かあったか覚えてるかい?」

 

私は二人にそう話しかけられて一週間前に会った出来事を思い出す。

 

彼と壬生紗耶香と....あぁ。だから脳内お花畑な女々しい男(桐原武明)が居るのか。

 

「ああ、あのウィ....ん"んん。」

 

「....私と一緒に風紀委員に入った方(私を無理矢理風紀委員に入れた方)が女生徒とお茶をするのを面白がった委員長が会いに行った日ですね」

 

あっぶね、二人の前でウィードって言いかけた。怒られるところだったわ。でも、最後まで言ってないからせーーーふ!!

 

「そうそうそれそれ....で、その壬生さんに負けた一科生(桐原)がここに居るんだけど。どう思う、智駿?」

 

「特に何も」

 

別に、興味無いからね。でも....

 

「その件で桐原が、智駿の率直な意見を聞かせて欲しいんだって」

 

「あら、そうなんですか....とても厳しい意見になりますけどよろしいのですか?」

 

「ああ、俺がやらかした事について率直な意見を聞かせてくれ」

 

「では....現実にフィクション(漫画のような恋愛)は通用しませんよ。脳内お花畑ですか?おめでたいですね」

 

まあ、この世界の原点はライトノベルから始まり、それらから派生したアニメや多数の漫画がメディアミックスされている作品だけどね。

さて、こんな原作にない所をどう上手く原作の流れを妨げないように(誘導)していこうかな。

 

でもその前にとりあえずムカつくのでへし折っておきましょうね。

私の言葉にグサッと心に矢が刺さる桐原先輩を無視して言葉を続ける。

 

「一体なんです。壬生先輩が振り向いてくれないからと」

 

「決められた時間を守れず、壬生先輩の抗議を無視して模擬戦仕掛けたり」

 

「壬生先輩に剣の実力で負けたからと魔法を使って切り捨てようとしたり」

 

「挙句の果てには止めに入った後輩()にまで斬りかかりましたよね?馬鹿なんですか?」

 

「その後の他の剣術部の皆様の行動も聞き及んでおりますが、どうやら剣術部その物が腐っている様子に呆れてしまいます」

 

「それで桐原先輩は好きな子を虐める小学生男子児童のガキ大将ですか。もう一度小学生からやり直したらいかがです?特に道徳とか色々と!!」

 

「良いですか?これは男同士限定でありますけど、決闘をして友情が芽生えたり」

 

「男女の友情から恋愛に発展したり、気になる女の子にちょっかいかけたらそれが何時しか恋心を持たれたり、喧嘩するほど後々に恋人同士になったり」

 

「それらは全てフィクション(・・・・・・)!!!!ですから!!!!」

 

「誰がこんなルール無視のイキリクソ雑魚最低蛆虫野郎を好きになる女性が居ると思いですか?ナルシストも大概にしていかが?」

 

「てかナルシーになるほど顔も整ってないですy」

 

「はーい、そこまでしときな」

 

「智駿、それ以上は言い過ぎになるから....ね?」

 

気付けば桐原先輩は顔を机に伏せていた。

 

色々言った次は容姿も貶してやろうと思ったのに花音さんと啓さんに止められてしまった....。

 

「森崎、少し言い過ぎじゃないか?」

 

「森崎、そこまで言う事ないだろ..」

「うるさいですよ。生徒会長が気に入っているからと嫉妬で模擬戦を仕掛けて見事に負けた負け犬副会長と女に骨折られたひ弱な握力ゴリラ先輩」

 

別に花音さん達に止められるのはいいけど、二人に止められる言われは無いな。特に負け犬副会長は彼に負けた者同士でしょうに。

 

同じく沈む服部先輩と沢木先輩を無視し、三人の男が地に沈んだのを見た怯える中条先輩(子リスさん)もまるっと無視して花音さんにすり寄る。

 

「花音さん、私悪くないですよね?」

 

「あんたはこう言う時だけ....全く。大丈夫、智駿は悪くないわよ」

 

甘やかすように撫でる花音さんの手を受けつつ、その手が顔に降りてきて目元をなぞる手つきにビクリと肩を震わせる。

 

ば、バレて....る?

 

「ところで話は変わるけど智駿。最近、ちゃんと寝てるの?隈、コンシーラーでも隠し切れてないわよ」

 

「隈どころか少し顔色も悪いね。最後に寝たのはいつ?」

 

バレてるーーーーーっ!!!

 

「いや....最近は、その....そう、趣味が高じて....ぬいぐるみを制作していてですね....それが思ったより熱中してしまって」

 

花音さんと啓さんに問いただされてしどろもどろになりつつ答える。

 

だって現実の彼と会う事(給油)が多いのに彼を模したアクスタとかポスターとか(グッズ)が私の手元にないんだもの。

前の世界よりも彼に近い(液晶がない)けど、前の世界より彼が遠いんだよね。いや遠ざけてるから遠いだけだけど........だから作っちゃったんだよね....彼のカラーリングに合わせて作った猫のぬいぐるみを....流石に人形はバレた時が一番困るから作らなかったけど。

 

でも....本当は....彼に遠回しなりに嫌いと伝えてしまったことがとても苦しくて夜はその瞬間のことを思い出して眠れてない。

 

「そっか....まだ昼休みは長いし少し眠ってなよ」

 

私の誤魔化しに何を言うでもなくそう言った啓さんが上着を脱いで私の膝に掛けてくれる。

 

「五十里先輩、私眠くないです」

 

「よしよし、智駿〜おやすみ」

 

婚約者に便乗した花音さんが私に肩を貸して頭まで撫でて寝かしつけようとする。

 

「千代田先輩、私を寝かしつけようとしないで」

 

「「寝ないんだったら、お昼食べさせるわよ(お昼たべるかい?)」」

 

二人の声が同時に重なる。二人とも私が味覚が無くなってるの知ってるくせにぃ....。寝た方がマシかも....どうせ本当に無理やり食べさせられることはないでしょうけど。

 

「15分で....起こしてください」

 

せめてあのバカうるさい放送が鳴るまでには起きていたいわ....

 

 

 

 

______________

___________

_______

 

 

 

 

 

 

 

「で、どうすんだ。起こさねえと不味いだろ」

 

「えーっ!こんなにも熟睡してる可愛い智駿を起こすつもり!!」

 

「かといって招集に応じないのは不味いだろ。....ただでさえ風紀委員(ウチ)は姐さんや他のメンバーにあまり良い感情は持たれてないってのに」

 

「会長も森崎にはそこまで良くは思ってないだろうな」

 

「可哀想ですけど森崎さんの評判を落とさないためにも起こしておいた方が良いと思います」

 

「そうだね、智駿には悪いけど起きてもらおうか....」

 

 

........うるさい。

 

ぼんやりとする頭で他の先輩方の話し声が耳を通り過ぎるには少々声がでかい。

 

せっかくの一週間ぶりの睡眠....まだ微睡んでいたいのに....

 

「起きろ!!森崎っ!!」

 

うぅ........この声....沢木先輩....うるさいぃ........

 

やっとこさ目を開けて私を取り囲む先輩達を見渡す。

 

「うるさい、です....。沢木先輩(さわきせんぱい)....」

 

「寝てるとこ悪いが、風紀委員の招集だ。いくぞ」

 

はれ........あの放送で、起きれないほど....疲れてるの....私。

 

「森崎さん、どうぞ。あ、未開封の水です」

 

そう言って水の入ったペットボトルを差し出す中条先輩のご好意を有難くいただく。

 

蓋を開けて中の水を飲むと乾いた喉が潤った気がした。

 

「ありがとうございます....。中条先輩(なかじょうせんぱい)....」

 

まだ意識はハッキリしないけど........何とかなるかな....

 

別に原作の森崎駿()はあの場面空気だったし大丈夫でしょ(それをフラグと言うの)

 

 

 

 






司波深雪Happybirthday!!!(3日遅れ)
この話に彼女は一文字たりとも出ていませんけどね!!




あ、今回の話は、
・智駿、桐原に物申す(ボロカスに言う)。(ついでに沢木と服部にも)
・智駿、遠回しに達也に嫌いと言って寝不足の為、寝かしつけられる。
・智駿、思い描いていた予定とは裏腹に放送にも気付かず先輩に起こされるまで寝こける。
でした。

ちなみに。

         「花音」「智駿」「啓」

      「あずさ」        「桐原」

           「服部」 「沢木」   

   
こんな感じで教室内で座ってます。
アニメで描写されてる机だと動かせないと思うのでまた別の教室で机をくっ付けてみんなで集まって、駄弁っているイメージを持ってください

最近は本当に筆がノっているのでまた近いうちに投稿出来たらいいな!入学編をお兄様の誕生日まで終わればいいなと思いながら書いてます。
また次回をお楽しみに!!


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