ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
オリ設定、入ります。
◆ツアーside◆
懐かしいな。
エリュエンテゥの更に上空に浮かぶ、天空城。
嘗て、八欲王が拠点としていた城。
「私も この中に入るのは、初めてだねぇ。」
リグリットが興味深そうに、呟いた。
確かに今のメンバーでは、この城に入った事が有るのは、私だけだ。
「そういう訳で、案内は頼むぞ、ツアツア。」
「…私も、この中の全てを知っている訳では、無いのだぞ?」
「何を言っているのだ、ツアツア。お前は最奥まで行った事が有るのだろう?」
アインズ達は そう言っているが、私も其処まで詳しい訳では無い。
それから! その呼び方、止めて貰えます?
私の事をそう呼んで良いのは、アンだけだから!
ついでに言うと、彼女を『アン』と呼んで良いのも、私だけだからね!
…と、言うか! キミ達、少し冷静過ぎじゃないかい?!
「アインズ様~!」
「片付け、終わりました~!」
………………………。
現在は城の正面玄関の大広間なのだが、此処で いきなり、下級~中級の天使型モンスターの大群による
アインズが言うには、あれ等は"えぬぴーしー"で無く
問題なのは、私達が襲われたという事。
つまり、既に私達は この天空城から敵認定されているのだ。
八欲王の血筋…アンが居ても、それは関係無いとばかりにな。
「まぁ、
一番 派手に暴れたのはマサト、キミだよね?! 次点で まろん。
しかし、その天使の大群も、アインズとマサトのシモベ達で一蹴された訳だけど。
やっぱり このシモベ達も、ヤバイだろ?
戦い方が地味で目立たないけど、マサトが連れてきたシモベ達も、かなり強かったし!?
今回の ぷれいやー…揺り返しは、本当に とんでもないな!
過去、最凶最悪じゃないか?!
救いは、世界を支配しようとかの野心を持たず、話が通じる事だな…
「…で、冷静が、どうかしたのか?」
「ぃゃ…何でもないです。」
…兎に角、この場での戦闘を終わらせた私達は、先に進むのだった。
◆ツアーside・了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
…モモンガさん達は、ナザリック地下大墳墓を初見攻略したそうだ。
だからこそ、その際にクリア・ボーナスとして大量のギルドポイントを所得して、レベル100の守護者達を始め、高レベルの
俺達の
「…来たぞ。」
そう思っていると、新手の大軍が。
NPCじゃない、モンスターだ。
今度は天使系で無く、戦士系…いや、違う。
「アレは…」
「彷徨う鎧ですね。」
さっきの天使然り、その前のNPC然り、そして この彷徨う鎧。
連中は どうやら、シモベ等を種族は兎も角、外見は全身装甲で固めたタイプで統一しているみたいだな。
「シャバババ! 今更 彷徨う鎧等、我等の敵では無ーい!」
「御待ち下さい、眼魔様!」
「此処は我等に!」
「お任せを!」
クレリィ。オリア。セイジ。
俺達に付いてきた、ヴァーリ・トゥードの
「ふ…ん…! 好きにしろ。」
「「「はっ!」」」
本当は自分が
「よし、お前達も行け! 彼等に遅れを取るな!」
「承知ッ!」
「はっ!」
「「「「はいっ!」」」
でありんす!」
そしてモモンガさんも、自分のシモベに号令を。
「…ならば俺も出る流れだな?」
当たり前だ、イスキオス。お前も さっさと出張れ。
≫≫≫
「何気に、戦闘してないの、モモンガさんだけな件。」
「ぅうっ!?」
彷徨う鎧の軍団はシモベの皆さんで退け、ツアーの案内で城の中枢、玉座の間に向かう途中、またも敵と遭遇。
ブルーの装甲、右手に曲刀、左手にボウガン。
赤く光る単眼に4本の足。
今度の相手は、今迄とは少し
しかも強化種。
多分だが、課金ガチャで引いたモンスターだ。引き運、強いな!
キラー・マシンは、普通なら中級天使や彷徨う鎧と比べて、少し強い程度のモンスター。
しかし強化種となると、通常型より遥かに…いや、ガチ強い部類だ。
下手をしたら
そんな訳で、俺とシャババさん、コキュートスの3人掛かりで迎撃。
今回、ツアーとリグリットは案内役。
絶死絶命は結界の解除の為に同行していたのだから、戦闘役の数には入れない。
こうしてみると、モモンガさんだけ、まだ1度も
半分は冗談で、そんな風に話を振ってみると、
「いや、違いますよ!
俺が戦闘参加しようとする前に、皆さん張り切って終わらせてるんですよ!
或いは誰かさんみたいに、共闘を拒否したり!」
…ほう。まあ、良いや。そういう事に しておいてあげましょう。
◆まろんside・了◆
≫≫≫
◆モモンガside◆
いや、本当に、そうなんです。
俺が前に出ようとしても、ウチのシモベ達が「アインズ様は、御下がり下さい!」とばかりに先に前に出るんです。
俺も、少しばかり気にしていたんです。
…そんな風に思いながら、俺達は天空城の中を進んで行く。
≫≫≫
「《
ボワッ!
主力のNPCは、エリュエンテゥで戦ったのが全部なのか?…と思える位に、POPモンスターとしか出会さない。
ウチで言えば、守護者的なヤツが出てくると思ったのだけど…
強いて言うなら、さっきのキラー・マシンの強化種だ。
今も俺が(漸く戦闘に参加出来て)倒したのは、やはり中身は空の甲冑の兵士と天使型。
「ツアー、本当に、要所を守る様なヤツは居ないのか?」
「私が知る限りは、玉座の間まで、その場を動かずに守護していた様な者は居なかったな。」
「…そうか。」
…好し!!
それなら この城の御宝、貰い放題だな!…好しっ!
「モモンガ君、何を考えている?…いや、分かっているが。」
「コレクターだなぁ…」
良いじゃないですか!
どうせ、この城の最大の御宝…玉座の間の奥に保管されていたギルド武器は、既にツアーが持ち出している。
だから今更、それよりランクの低いアイテムを頂戴しても、問題は無いでしょ?
もう実質、無人の城なんだし。
「「「いや、その理屈は おかしい。」」」
え?! ダメですか?
死蔵なんかしてないで、有効活用しないと!
◆モモンガside・了◆
≫≫≫
◆ツアーside◆
ん、これは、アレだ。
本当に私達は、敵認定されている。
アインズ達の様な ぷれいやーや その従属神みたいな鬼レベルの者は出てこないが、それでも鎧を着込んだ様なモンスターは、進む先々で次から次へと襲ってくる。
「「「「「…!!!?」」」」」
そんな時、広い回廊を歩く途中で、その身が奇妙な違和感に包まれた。
「気付いたか?」
「ええ、勿論。」
まろん達も同様に、
「どうやら結界を張られた様ね。」
その通り。どんな効果が有るかは まだ分からないが、我々は結界の中に閉じ込められたみたいだ。
「…弱体化は、していないみたいね。」
「魔力も普通に、使える様だが?」
とりあえず、直接に我々に何かしらの影響を与える類いな物では、無いらしい。
「とりあえず、進むしかないよね。」
「そうね。立ち留まるのは愚策。
これを仕込んだ術者が居るのか、元から この城に組み込まれていた
それも、確認しないと。」
「ふっ…、鬼が出るか、蛇が出るか…
何れにしても、とんでもない事には、違いないな。」
≫≫≫
「「「「「……………。」」」」」
とりあえず、この結界は回廊を繋げた無限ループ型なのだけは、理解出来た。
その証拠に、
「見ろよ。」
ユリたーん♡! 愛してるよー♡!
刃亜厘鬪弩、推参!
人間に価値等 無い。価値無き者同士の戦いに、命の徒花を咲かせてみせろ!
あなたに私は倒せない
私は変身など しなーい!
…………………………………………。
壁には さっき、まろん達が書いた落書きが。
少し前…途中から、そんな気は していたのだが、この まろんの書き込みを見て、それは確信に変わった。
「コイツは俺の迷宮結界と、似たような感じか?」
「
まろんサン、対処は出来ますか?」
まろんも同じ様な魔法?を持っているらしく、アインズが どうにか出来るかと質問。
「
………………!!?
この感覚!
どうやら まろんも、同系列の結界を展開したみたいだ。
しかも、今、我々が閉じ込められている結界を、内側から破って覆った様な感覚だ。
つまり我々は今 、まろんが作り出した結界の中に、捕らえられていると言っても良いだろう。
「…出て来いよ。この迷宮結界、俺が解除するか殺られる迄、出る事は出来ないぜ?」
その まろんが、挑発的な台詞を放つ。
ス…
『……………………。』
それに反応したのか、通路壁際の彫像の裏から、鎧で無くローブ…
青い肌の不気味な薄嗤いを浮かべる面長の男。
今は私も似たような?存在だから解るが、ローブの内側は がらんどう。
実体は、頭部と袖から出ている手首だけだ。
『……。私の結界を破るとは…貴方、何者ですか?』
「其処等辺にゴロゴロ居る、お前より優れた空間術の使い手の1人だよ。」
『……………!』
まろんの台詞に、不快を隠さない術者。
…って、ん? これって もしかして今、まろんが結界を解除したら私達は普通に結界外に出られるんだよな?
尤も、敵を確認したなら、それは倒さないとダメだろうけど。
◆ツアーside・了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
「「ぇ~いっ!」」
ビシュッ…バギャァッ!
『…っ?!』
うわぁ…
アウラが鞭で身を拘束し、其処にマーレが頭部目掛けて杖のフルスィング。
この双子のコンビネーションで、この術者は肉片や頭蓋や脳漿を爆散させて退場した。
麻痺効果の
この2人の敵じゃなかった。
「…次にNPCの敵と遭遇した時は、なるべく最初は殺さない様にしていこう。」
「情報、欲しいですからね。」
「「す、すいません…」」
モモンガさんの台詞に、少しシュンとなるアウラとマーレ。
いや、気にする事は無いぞ。
最初に手加減の指示を出さなかった、モモンガさんが全~部 悪いから。
モモンガさん…。ナザリックのシモベは基本、特に指示してない場合、敵と会ったら即殺りなのは解っていたでしょ? セバス以外。
「「…って?」」
此処で、何かを見付けた?双子。
「「アインズ様! まろんさん!」」
「ん?」「はい?」
アウラとマーレが指差したのは、戦いの途中、破壊してしまった石像。…の下に隠されていた階段。
「おお、隠し階段!」
「これはツアーも、知らなかったヤツだな?」
「うむ。私は玉座の間への、直線ルートしか知らないからな。」
ツアーが この天空城に来たのは、八欲王が全員滅んだ後、この城に遺されたギルド武器の回収しに来た時だけ。
その時も、そのギルド武器以外には興味を示さず、その本命を入手した後は録に探索もしないで早々に城から去ったそうだ。
…ドラゴンって、御宝大好きじゃなかったのか?
もっと彼方此方、物色詮索してるかと思っていたが。
「それじゃ折角だから、この下、降りてみるか。」
「ああ。こんな分かりにくく隠していたんだ。
この先には結構なアイテムが、仕舞われているに違いない。」
「まろん…お前もモモンガ君の事、どうこう言えなくないか?」
うっさい。
≫≫≫
空間魔法処理が施されていると思われる、照明も何も無い、狭く暗い階段。
挟撃とかされたら一溜まりも無いので、先頭にセバス、殿にシャババさんの配置で、降っていく。
「まだ、下に続くでありんすか?」
シャルティアの言葉通り、かなり下まで降りた筈だが、未だに下のフロアに辿り着かない。
「マサカ、コノ階段モ、無限ループ等ノ結界ガ仕組マレテイルトカ?」
いや、それは無い。それなら俺が、既に気付いている筈だ。
単にコレは、
その証拠に、ほら…
「む? 扉が、見えますな。」
ランタンを持ったセバスが呟く。
カチャ…
そして、その扉を開けた先…
「「「おぉ~…」」」
「「「わぁ~♪」」」
「ふっ…!」
それは先程迄の狭く暗い階段道から一転、壁・床・天井の全てが淡い光を放つ水晶で出来た、広大な部屋。
そして その部屋一面に、多量のユグドラシル金貨や
「素晴らしい! 素晴らしいですね、皆さん!」
「ああ…全くだ。」
「「御宝♪御宝♪♡」」
これに、モモンガさんのテンションが天限突破。
マサトやカスミだけでなく、最初は「お前達は何をしに此処に来たのだ?」という突っ込みを入れていた谷屋も、眼を輝かせている。
「よし、皆さん、とりあえずは回収です! 戻った後で、公平に山分けしましょう!」
モモンガさん、完全に御機嫌。
バタンッ!
「「「「「!!!??」」」」」
…と、その時、この宝物庫?の扉が、勢い良く閉じられた。
ガチャ…ガチャ…!
「な?…開かないだと?!」
シャババさんが扉を開けようとするが、鍵でも掛けられたのか、
「まろんちゃん!」
「…無理。」
マサトに言われる前、勿論 俺も、転移魔法を試してみたが、それは封じられている。
「この部屋の宝が欲しくば、そして この部屋から出たいならば、我々を倒していくのだな!!」
「「「「「!!!??」」」」」
そして室内に響く、低く重い声。
ヴォォ…
「「「「「……………!!」」」」」
其処に現れたのは、8体の異形。
鈍色のボディ。
右手に巨大な鋼鎚、左手に片刃の大剣。
ボウガン型の尻尾の付いた球形の下半身に脚は無く、恐らくだが魔法の力で浮遊している。
2本角の頭に紅く光る
「こ…コイツ等、HPが計測不能です!」
多分…間違い無く、八欲王が創った、オリジナルのモンスター。
どうやら少なくとも、アウラですら測りかねない、HP特化。
しかし…となると
少なくとも、その外見に見会う、攻撃力と防御力にも特化していると考えるべきだ。
「レイドボス級かよ!?」
「まさか…ナザリック第8階層の、
モモンガさんも驚愕している中、
「この部屋の宝が欲しくば、そして この部屋から出たいならば、我々を倒していくのだな!!」
ゴォォッ…!
「「「「「……?!!」」」」」
その8体が同時、超スピードで俺達に突進してきた…!?
クレリィ…僧侶・♀(ドラクエⅢ)
オリア……戦士・♀(ドラクエⅢ)
セイジ……賢者・♂(ドラクエⅢ)
…のイメージで。
≫≫≫
【次回予告】
◆まろんside◆
ある意味 自己責任…だが、兎に角 戦闘に突入した俺達。
しかし、この天空城の
次回『おい、クソ運営! ありゃチートじゃ…不正じゃねぇのかよ?!(予定)』
乞う御期待! まさか、全滅とかしないよな?
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ちょっとネタが浮かんだので、オバロの短編(掲示板形式)、チラシの裏にアップしています。
宜しければ そちらも どうぞ。