ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
【お詫び】
前回、聖王国に向かうメンバーに、アウラ、マーレ、シャルティアを入れていましたが、「守護者、出張り過ぎじゃね?」と思い、予定変更。
彼女達はナザリックにて留守番になりました。
【前回の あらすじ】
ユグドラシルのプレイヤー、ゴタンダの圧倒的パワーの前に、為す術無しのローブル聖王国聖騎士団長レメディオス·カステディオ。
倒れた彼女に無慈悲の攻撃が襲い、その命が散る直前、レメディオスの身体が超硬質化。
ゴタンダの凶槍を弾き返した。
「…やれやれ、危機一髪でしたか?」
『…???!!』
其処に現れのはデミウルゴス。
そして魔動王アインズ·ウール·ゴウン率いる、ナザリックの面々(withまろん)だった。
◆モモンガside◆
ユグドラシルにて、GvG等でギルド武器を破壊された場合、そのギルドは崩壊…即ち強制解体される。
そして その時、そのギルドに所属していたプレイヤーには負け犬の証として、頭上にX(バツ)マーク型の謎の物体が浮かぶ…運営に無理矢理 付けられてしまうのだ。
それが、【敗者の烙印】と呼ばれる印。
たっちさんの正義降臨や まろんサンの一撃必殺が常に出ていると言えば、イメージし易いかな?
それ自体にデバフやステータス的なデメリットは無いが、取り敢えず恥ずい。
他のプレイヤーから、嘲笑の対象にされる事 請け合いだ。
糞運営…お前達の血は何色だ?
そして それを消すには、その時のギルドメンバー全員で、もう一度 新たにギルドを結成する他に無い。
一見 簡単に思われるが、ギルメン全員…つまり、メンバー登録している者なら、その時点で半ば引退している者も その新ギルドに加入しないとならないのだ。
これが以外に、手間が掛かるらしい。
それもそうだ。もうプレイする気の無い者からすれば、関係の無い話だ。
理由をメール等で教えられたにしろ、その為だけに、わざわざインしてギルド入りする者なんて、そうそう居ないだろう。
因みに もう1つの手段として、現在のキャラを
そして今、俺達と対峙しているプレイヤー、ゴタンダ。
コイツの頭上に浮かんでいるのは、紛れも無く、その敗者の烙印。
俺や まろんサンがゴタンダをプレイヤーかも知れないと思ったのは、捕らえた亜人から、その特徴を教えられ もしかして…と思ったからだが、それが大当たりだった訳だ。
「お…お前は、まさか…」
「ほう? 私を知っているか?」
俺の姿に、何やら心当たりが有る様な反応をするゴタンダ。
そりゃあ、例え俺の方はコイツと面識無くても…自分で言うのもアレだけど、良くも悪くも有名人だからねー、俺。
いや、
「スルシャーナ!」
「違うっ!!」
何時かの漆黒聖典の奴等も そうだったが、そんなに似てるのか?
いや、確かにアバターは同じ
スルシャーナとは面識は全く無いけど、知名度で負けてるなんて、何だか地味に悔しいぞ!
「〜wwwwwwwwwwwwwwwwww!」
ちょっと其処の人! 思いっきり嗤いを堪えている様な顔をしない!
「全く以て、失礼な輩ですね。
アインズ様を、スルシャーナ如きと間違えるとは。」
「万死…!」
「ええ、殺すべきかと。」
そして、俺をスルシャーナと間違えたゴタンダに対して、怒り天突寸前なデミウルゴス達。
いや、気持ちは嬉しいけどさ?
お前達もスルシャーナの事は、現地人の伝承程度でしか知らないだろ?
会った事も…碌に知りもしない人物を、いきなり『如き』扱いするのは良くないと思うぞ?
「まぁ良い。ゴタンダ…で良いのだな?
率直に言う。我が軍門に降れ。
同郷の誼だ。そうするなら、お前だけは魔導国…ナザリックで保護してやろう。」
「巫山戯るな!アンデッドが!」
どどどどどど…ぶんっ!
可怪しい…別に言葉の選択を誤った覚えは無いのだが、ゴタンダは怒りを露わにした表情で此方に突進、槍での叩き付けを繰り出してきた。
巨体に見合う巨槍の一撃。
まともに喰らえば、只では済まないだろう。
しかしその攻撃は、デミウルゴスが素早く前に出て、
「聖騎士団長シールド!」
ガィィンッ!
『………………………!!!』
その攻撃を受け止め、
『 !!…ッ!!!? !!? !!!ッ!!!!!』
そして この攻防のMVPと言っても過言で無い、聖騎士団長が何かを言っているかな雰囲気を醸し出しているが、生憎 今の彼女はデミウルゴスの魔法により、完全無敵状態。
身体は魔法による超硬質化で固められており、手足は勿論、口も動かせす、喋る事は出来ない。
「デミウルゴス! のーきん団長は、この儘 一気に攻め立てろと言っているんだよ!」
「成る程、そう言う事ですか!
承知致しましたマカロン氏。そして、レメディオス聖騎士団長殿!」
『 〜!? !!!!〜!!!!!??』
…まろんサン、ワザとですよね? アナタの血は何色ですか?
「参ります! 今 必殺の…デミウルゴス·ホームラン!」
そしてデミウルゴスは多分だが、まろんサンの言葉を、普通に真に受けている。
ガギィィンッ!
「…何…ですと…?!」
『ッ!!!? !!!!!!!!!!!!???〜!!?』
◆モモンガside·了◆
≫≫≫
◆デミウルゴスside◆
ば、馬鹿な!?
私と聖騎士団長殿のコラボ技、デミウルゴス·ホームランを弾き返しすとは?!
このゴタンダ、私のフルスィングに合わせるかの如く、手にしていた突槍を振り回し、互いの武器が衝突。
結果、私の方がパワー負けしてしまい、手にしていた聖騎士団長殿をついつい放り投げてしまいました。
『!!!!!!!〜???!!〜!!!!??』
ひゅ〜ん…ででんっ!…てんてんてんてん…
その勢いで、地面に激しく落下。
何度か大きくバウンドした後、転がっていく聖騎士団長殿。
「デミウルゴス!」
「感謝いたします!」
…幸いにも聖騎士団長殿は、まろん殿が無事に回収してくださりました。
ああ、本当に良かった。
アレは本当に頑丈さ この上無い、非常に良い武器ですからね!
「ガァアアッ!」
ドンッ!…ドンドン!
そしてゴタンダは、完全に私を
ストンピングの連続で、私を踏み潰そうとしておりますが、そんな単調な攻撃で、私が 殺られるとでも思っているのですk…?!
カッ…!
「な…、今のは…?!」
「チィッ、中々に勘の良いヤツよ!」
あのゴタンダの頭上に浮かぶ、敗者の烙印…でしたか?
アレが不気味に光ったと思えば、極太のビーム…破壊エネルギーを放ってきました。
今は運良く躱せましたが、アレが直撃していたかと思うと…
そして あの攻撃。魔法とも、スキルとも…何か…何かが違う?!
◆デミウルゴスside·了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
何だ? 今の攻撃は?!
今 ゴタンダが、デミウルゴスに向けて放った攻撃。
一見 魔法な見た目だが、魔力が働いた様子は無い。
鬪氣放出系や、
「………………!!」
デミウルゴスも それに気付いているのか、かなり警戒している感じだ。
「まろんサン、あれって、もしかして…」
「間違い無いですかね?」
「ですよねー!」
そしてモモンガさんも、アレが只の攻撃じゃない事は見抜いている様だ。
考えられるのは、クソ運営が あの敗者の烙印に仕込んだ、隠しスキル。
「確かに、あのクソ運営なら やりかねませんよ!」
まぁ、今回は褒め言葉だがな?
単なる罰ゲームでは終わらせない。
流石はユグドラシルだ。
一応、確認しておくか。
「な、なんなんのだ、いまの、こーげきわ?」
「あ、あんな すきる、わたしは しらんぞ?」
「クククッ…!」
俺とモモンガさんの
「ふん、アンデッドに金色鎧よ。
この敗者の烙印は、只の負け犬の目印では無い!
確かに不名誉な証だが、特典も附いているのだ!
…こんな風にな。喰らえ!《
カッ!
またも敗者の烙印が光り、赤いレーザービームが撃ち出された。
「!!?」
狙われたのは、モモンガさん。
「…ふん!」
しかしモモンガさんは それを、
バシュッゥ!
「な…!?」
あのビームはバリアーを素通りして、モモンガさんに直撃したぁ?!
いや、可怪しいだろ?
アレが魔法だろうが、物理攻撃系スキルだろうが、バリアを破壊する事は有っても、素通りは無い!
「…しかも、無属性を含む、あらゆる属性に高耐性を持つ この私に、致命傷では無いにしろ、これ程のダメージを与えてくるとは…
恐らくは あの敗者の烙印の為だけに設定した、全くの違う属性…
さしずめ、無属性②とでも言うべきか? 」
しかも、普通にプレイしていれば、全く習得出来ない処か存在を知る事の無い属性攻撃だと?
当然、防御策なんか有る筈が無い。
モモンガさんだから まだ結構 余裕に見えるが、アレは其処等のカンストプレイヤーでも、下手すりゃ一撃でオーバーキルな威力だ。
成る程、あの恥ずかしい烙印は、強大な力を得る為の代償か…って!
「「クソ運営〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いっ!!」」
隠し設定な強スキルのアイデア自体は、ゲーム的に確かにナイスだが、もう少しバランス調整しろ!
◆まろんside·了◆
≫≫≫
◆セバスside◆
アインズ様まろん様…ついでにデミウルゴス様が、あのゴタンダなるプレイヤーを相手している中、コキュートス様ソリュシャン、そして私は、アインズ様の命により、今は聖王国聖騎士団の皆様と共に他の亜人達と戦闘しております。
「ふんっ!」
バガッ!
私の正拳を受けた、猿型の亜人の頭が爆散。
敵を侮る心算は御座いませんが、正直な話、レベルが違い過ぎるのも事実です。
我々がアインズ様に与えられた命令は、この場の亜人の殲滅。
決して『嫐って好し』等とは言われておりません。
故に、自身の力を驕る事無く、確実に淡々粛々と、敵を屠るのみです。
「フフン! やりおるな、ニンゲン!」
そうした中、また猿型の亜人が1体、私の前に。
その他の同系種とは一回り大きな体格。
所謂ボス猿というヤツでしょうか?
「プハァッ!」
……………!?
そして このボス猿、口から無数の石飛礫を
◆セバスside·了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
「貴様! 私は あの眼鏡は連れて来るなと言った筈だ!」
「…文句なら魔導王に言ってくれないか?」
《
「それよりも、今のアンタは もう役立たずなんだから、目立たない様に大人しくしてるんだな。」
「何だと、貴様ァッ!?」
今の のーきん団長は、武器を持っていない。
俺達が この場に到着する直前に、さっきのデミウルゴスの様にゴタンダとの ぶつかり合いの際、剣を手放したのだろう 、その儘だ。
「まさか、今から何も持たず この乱戦の中、落ちている武器を拾いに行くとか考えてるのか?」
「…………………………!」
流石に のーきんのーきんと云えど、それが可能かどうか、やって良いのかどうかの判断は出来るだろう。
てゆうか その剣、多分 今頃は この戦闘のドタバタで、踏まれたりして既に折れていると思うが。
「それじゃ、俺も行くかね。」
「…………………。」
それだけ言って、俺も改めて参戦だ。
頼むから、本当に大人しくしていてくれよ?
決してフリなんかじゃないからな!
…いや、やっぱり不安だ。
この女、何だか一番アカン タイミングで、 のこのこ丸腰で現れて、その儘 人質に捕られるとかな最大級な やらかしをしそうな気がする。…ならば、仕方無い!
≫≫≫
「魔導王!」
「厶? マカロンか。」
途中、襲ってくる亜人を蹴散らしながらモモンガさんと合流。
「マカロンよ! 手出しは無用だ!」
しかし、ゴタンダと
「マカロン氏。アインズ様は、これは ぴーぶいぴーだと、申されております。」
成る程。デミウルゴスが説明してくれたが、そういう事か。
モモンガさんもだが、あのゴタンダも根はプレイヤーって事か?
…亜人を率いて人間に戦争仕掛けるとか、既に精神は異形に持って逝かれている感じだけど。
「そうか、分かった。それじゃデミウルゴス、とりあえずコレな。」
「おおぉっ! コレは?!」
デミウルゴスに渡した物。
『〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!』
それは《
実は俺も、この魔法は使える。
普通なら これは、身体全身に効果が発動して対象は身動き出来ないが、俺は それを自分の体の一部…例えば拳のみに効果を及ばせる事も出来る。
尚、身体全身の関節以外に…みたいな真似は、流石に出来ない。
そりゃ《
出来るのは、拳や脚の強度を高めての攻撃。
残念ながら、コレは他の魔法とは併用が出来ないから、純粋に物理攻撃力がアップするだけ。
一番よく使うのは、外した頭を超硬化させての
因みに自分を
「おおぉっ! これは何と言ぅ…感謝します、マカロン氏!」
ぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶん…!
うわぁ…凄えスピードで尻尾 振ってるよ、このデミえもん。
そんなに嬉しかったのか?
まぁ、喜んでくれるなら、此方も持ってきた甲斐が有ったってヤツだが。
「それじゃ…」
「はい、我々はアインズ様の露払いに徹しましょう!」
そう言って、デミウルゴスが のーきん団長を
「奥義! デミウルゴス·ストラァ~ッシュ!!」
ズバァッ!
「「「「「うぎゃぁああっ?!」」」」」
剣の逆手持ちみたいな感じで放った一振り。
それにより発生した衝撃刃が、一度に複数の亜人を斬り裂いた。
『!!!!!!!!?????〜???!!!』
…何が聴こえた気もするが、きっと空見だろう。
「俺も行くぜ!」
鬪氣と無属性魔力をブレンドした、"魔氣"を纏わせた左手で大きく円を描き、時計盤の様な魔法陣を精製。
シュゥ…
其処から現れるのは、何と表現するか…一言で言えば、ちびまろん。
「十二王方牌大車併〜ッ!!」
バシュゥッ!
大きさ約12㌢。俺に そっくりな形をした12の金色の魔氣弾が、亜人の群れに向けて超スピードで撃ち出された。
「「「「「「「「ぎょえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!?」」」」」」」」
そして その殺傷能力は、抜群だ!
◆まろんside·了◆
≫≫≫
◆とある聖騎士side◆
もう、摘んだと思いました。
部下達と4ツ脚の獣人の群れと戦っていましたが、我々は劣勢。
そんな時、更に1体…虫型の亜人が乱入してきたのです!
『ふしゅー』と吐く息は、冷気を帯びており、場の温度が下がった感覚に…実際に下がりましたね。
ヤバいです。この虫の亜人、現在 戦っている獣型より、更に強い。
見ただけで…武器を交えぬ迄も、解ってしまうレベルです。
…しかし、
斬ッ!
…!???
この虫が その手にした長剣…確か、カタナと云われる形状でしたか?…で撥ねたのは我々で無く獣人の首。
「聖王国ノ戦士達ヨ!
私ハ至高ナル御方、アインズ・ウール・ゴウン魔動王陛下ニ仕エシ者ノ1人。コキュートス!
魔動王陛下ノ命ニヨリ、此ノ場、助太刀イタス!」
何と! この虫の亜人は あのアンデッドの配下と言い放ちました。
アンデッドの手下というのに、少し思う事が有るのも事実。
ですが、何だか この戦、生きて還れる気がしてきました。
ミルシェーちゃんアモンナちゃん、待っててね!
パパ、お家に帰れるよ!
だから もう少しだけ、叔母さんの家で良い子にしていてね!
「フンッ!」
斬ッ!
しかし あの虫亜人、何という武人然な風格。
彼が もし、虫で無くて人間で有ったなら、理想の上司なのでしょう。
えぇ、あの脳筋なんかより遥かに!
「「「「「「「「オオォオオオオォッ!」」」」」」」」
そして それは、周りの騎士達も同じ事を考え感じたのか、士気が一気に上昇。
この場の戦闘は、我等聖騎士団が優位に進める事に。
…それにしても あの脳筋の顔を思い浮かべたら、何だか また お腹が痛くなってきました。
「良い気になるな! ニンゲン風情が!」
……!
しかし、そんな空気を崩すかの様に姿を見せたのは、他の亜人共とは1ランク上の重装備な、明らかに指揮官格と思わる獣人でした。
…やっぱりヤバいかも知れないです。
ミルシェーちゃん、アモンナちゃん、ごめんね。
やっぱりパパ、帰れないかも。
コキュートスはカナ変換が面倒いので、なるべく語らせませんw
「解セヌ。」
≫≫≫
次回、聖王国編ファイナル(予定)! 乞う御期待!