ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました   作:挫梛道

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アウラ&マーレが、西の魔蛇と接触していた頃…
 


東の巨人と西の魔蛇

◆シャルティアside◆

ぅ…や、やってしまったでありんす…

アインズ様の命により、東の巨人を名乗る者との同盟交渉に赴いたは良かったでありんすが、それの住み処らしき洞穴に入った後…

 

≪≪≪

「うが…ニンゲン…?」

「いや、チガウ…」 

穴の中、其処に居たのはトロールが数匹。

成る程。どうやら東の巨人とやらは、トロール種の様でありんすね。

アインズ様は『恐らく東の巨人とは、オーガかトロールであろう』と言われていたでありんすが、流石はアインズ様。

真、その通りだったでありんす。

 

「オマエ達、何者?何ヲシニキタ?」

 

≫≫≫

「ウ…」

「ガ…」

「さあ、お前達のボス、東の巨人とやらの処に、案内するでありんす。」

「ゴ…ゥ…」

せ、正当防衛!正当防衛でありんすよ?

アインズ様は極力 平和的に話を進めろと言われましたが、これは いきなり向こう側から問答無用で襲ってきたのだから、致し方無い…ノーカンでありんす!

殺してないし、少しだけ…ほんの少し痛め付けただけだから、セーフでありんす!(必死)

 

 

≫≫≫ 

〆たトロールに案内して貰った洞窟の最奥。

其処には、沢山のトロールが。

そして その中に、一際 体が大きなトロールが1体。

他のトロール共は腰巻き1つだけな格好の中、皮製の胸当てやら大剣やらを装備している此奴こそが、東の巨人と見て間違い無いでありんしょう。

 

「ンア? 何ダ、オマエハ?

コノ様ニ、一体 何ノ用ダ?」

「ぐ?」

私達に気付いた、このトロールが話し掛けてきんした。

ぐ。何と言いんしょうか…凄く、個性的な名前でありんすね?

良く言えばシンプルな名前でありんすが、少しシンプル過ぎな気がしんす。

しかし以前、名前で差別するのは駄目だと、アインズ様も仰有っていたでありんす。

此処は、触れずに流すのが、ベストでありんしょう。

 

「初めまして、東の巨人、ぐ殿。

私はナザリック地下大墳墓が主、アインズ・ウール・ゴウン様の遣いで参った、シャルティア・ブラッドフォールンと申しんす。」

「「「「「ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」」」」」

はい? 何か私、面白い事を言いんした?

 

 

◆シャルティアside・了◆

 

▼▼▼

 

◆モモンガside◆

えーと…状況を解り易く説明すると、土下座。

玉座の間にて、アルベドを筆頭に階層守護者達が、俺に乞う垂れているのだ。

 

「アインズ様。この度のシャルティアの失態、取り下げる事は出来ないでしょうか。」

「私も、シャルティアと同じ立場だったら、同じ事になっていました!」

「ぁの…ぇと…ぼ、僕も、同じです。」

「コレハ シャルティアノ忠義ノ証シニ、他ナリマセヌ。。」

「アインズ様…何卒、今回ばかりは御慈悲を。」

「み、皆、頭を上げてくなさんし!

理由は どうであれ、ミスはミスでありんす!」

一体 何事かと言えば、シャルティアに命じていた、トブの大森林東部を支配している東の巨人との同盟交渉。

しかし それは その東の巨人…とか言うトロール以下、その手下を皆殺し。

交渉不成立に終わったのだ。

何故、そうなった…

それには先ず、トロールの価値観を知っておく必要が有る。

彼等は名前が短ければ短い程、勇敢とされる。

逆に長い名前は、臆病者の証しとしているのだ。

そう…シャルティアは、その『ぐ』と比べると結構長い自分の名前を嗤われた…で無く、俺の名前(アインズ・ウール・ゴウン)を臆病者の名として集団で嘲笑された事に壮絶激昂(ブチキレ)

同行していた吸血鬼の花嫁(ヴァンパイア・ブライド)共々に、その場のトロール全てを瞬殺惨殺皆殺しにしてしまったと言うのだ。

そして その経緯を知った守護者達が揃って俺に平伏、シャルティアに対する恩情を求めてきたのだ。

 

「ふむ。シャルティア、そして皆の考えは理解出来た。

シャルティアには…そうだな。

後日、改めて沙汰を言い渡そう。

とりあえず…気持ちを切り替え、今回の件を引き摺る事を、一切禁じる。…以上だ。」

恩赦を求める守護者と、裁きを求めるシャルティア。

俺的には全然 無問題。

寧ろ、最たる理由は(アインズ様)至上主義だろうが、それでも守護者達の優しさや一体感を見る事が出来て、大満足。

だけどシャルティアも、何も無しじゃ、納得いかないのだろうな。

何でも…本当に少し軽めで良いから、何か罰を与えた方が良い?

 

「皆の前で四つん這い。

それをモモンガさんが、椅子にして座るとか。」

いや、それってシャルティア的には寧ろ、御褒美じゃいですか?

それに何だか、それやったら今度はアルベドが ぶちギレそうだし?

てゆーか もしかしなくても、俺が罰ゲームでしょ?

 

 

◆モモンガside・了◆

 

≫≫≫

 

◆アウラside◆

「…借りとくでありんすよ。」

シャルティアは私達に そう言うと、玉座の間を出て行った。

本当、今回に限っては別に気にしなくても良いのにね。

 

「それでは次は、アウラとマーレの報告だな。」

「「はい、アインズ様。」」

そしてシャルティアの次は、私とマーレが担当した、西の魔蛇について話す事に。

西の魔蛇リュラリュース・スペニア・アイ・インダルンは今、第6階層の闘技場で待機させている。

謁見の為、アインズに態々その場に足を運ばせるのと、この程度の者を玉座の間に招き入れる…どちらがベターかと悩み迷った。

だからデミウルゴスに相談、 

「…そうですね。玉座の間に入るには、最低限の品格が要求されます。

その意味では、あの西の魔蛇を名乗るナーガ、身なりが些か貧相過ぎますね。

大丈夫。アインズ様なら、御理解して下さいますよ。」

そのアドバイスに従い、前者を選んだんだ。

 

≫≫≫

「ははーーーーーーーっ!

このリュラリュース・スペニア・アイ・インダルン、アインズ・ウール・ゴウン様に忠誠を誓わせて貰いますぞ!」

「「「え?」」」

そして闘技場。

其処で待っていたリュラルュースは、やって来た私達…で無くて、アインズ様の御姿を見た瞬間、いきなりの平伏。

 

「ぁ…ウラ殿、マーレ殿! 御主達は儂を、何という御方と引き合わせようとしたのぢゃ?!」

更には半泣きで、私達にクレーム。

凄い顔で詰め寄ってきた。

え?何? 私達、何か やっちゃいました?(©孫)

 

≫≫≫

「…それではアインズ・ウール・ゴウン様!

今後とも、宜しくお願い致しますじゃ!」

「ぇーと、あ、はい…」

アインズ様は最初、力量(レベル)に関係無く、西の魔蛇とは対等な同盟関係を結ぼうと思っていた。

流石はアインズ様、懐が大きい!

リュラルュース以下略も、自分が私達より既に弱い…アインズ様が自分より遥かに強いのを理解していながら相手(アインズ様)が その様な お考えならば断るのは却って不敬だと、敢えて それに合わせる心算でいたらしい。

しかし、いざアインズ様と顔を会わせてみると、その想定外過ぎる、圧倒的過ぎるレベル差に愕然。

横に並ぶなんて畏れ多いと、自ら下、従属を申し出たのだ。

まあ、それが普通なんだけどね。

…で、私達には

「あれ程 強大な…偉大過ぎる御方とは、聞いておらなんだぞ!」

…と、どうして最初にアインズ様の素晴らしさをきちんと伝えなかったと、文句たらったら。

ん~、ゴメンナサイ?

兎に角こうして、西の魔蛇、並びに その手下達は、アインズ様の配下に加わったのでした、まる

 

 

◆アウラside・了◆

 

≫≫≫

 

◆まろんside◆

「まろん様、せバス様。どうやら大物が、釣れたみたいですね。」

せバスが保護した娼婦の少女、ツアレ二ーニャ。

元々 違法な娼館の出身の彼女から、()()と情報が漏れる…最終的には、その大元に繋がると危惧した犯罪組織・八本指は、即座に彼女奪還を目論んだが、それは彼女の護衛の任務に就いていたブレインが一蹴。

しかしソイツ等は雑魚で、ナザリックに送って色々と聞き出そうとしたが所詮は末端、大した情報は得られなかったそうだ。

その辺りは八本指が知る由も無いが、今度は奴等さんも絶対の成功を必須として、それ専門分野…しかも最大戦力を差し向けると予測。

ならば此方も、如何にナザリックでの鍛練で飛躍的に成長(レベルアップ)したとは云え、只の人間であるブレイン1人では少し不安だと、護衛としてミスリル級冒険者チーム ブラック&ゴールドのメンバーの1人、()()()()を雇ったのだが…

 

「成る程。彼等が、『六腕』と呼ばれる者ですか。」

「3人しか居ないぜ?」

ブレインが言うには、八本指の中でも特に荒事に長けた…通称・六腕と呼ばれる、一応は()()らしい。

フード付きのマントを羽織った、軽装の男。

モモン(モモンガさん)以上の重装な黒鎧。

そして筋肉(ハゲ)

 

「まさか、貴様が雇われていたとはな、ブレイン・アングラウス。

そして そっちの紅い眼。

最近、何かと評判なミスリル級冒険者マカロン…だな?

成る程。雑魚じゃ相手にならなかった訳だ。」

「そりゃ、どーも。

しかし俺も、まさか お前さんが出張って来るとは思いもしなかったよ、ゼロ。」

悪い笑みを溢しながらの禿…ゼロに、ブレインも苦笑しながら受け応える。

 

「前に此処を襲ってきた奴等は どうした?

役人に突き出した訳じゃ、無さそうだが?」

「さあ? 何処かで死んでるんじゃないか?」

実際、尋問の果てに死んでしまったので、その死体はアンデッドやら その他マジックアイテムの素材として、有効活用しているそうだ。

 

「テメェ…!ふん、まあ良いさ。素直に女、連れてこい。

そっちも面倒事は避けたいだろ?

そうすりゃ俺達も、荒事無しで帰ってやる。」

俺の少し小馬鹿にした言い種に、少し苛つきながらも、ゼロは自分達の要求をストレートに言い放つ。

 

「…仮に『御断りします』と言ったら、どうなりますか?」

「その時ゃテメェ等 皆殺し。

この屋敷の貴族の嬢さんも、一緒に連れ出すだけだ。」

続くセバスの問いに、下卑た笑いを溢すゼロ。

逆らうなら、ソリュシャンも一緒に お持ち帰りすると…そう言ってきた。

 

「成る程。ならばツアレーニャを差し出せば、貴方々は本当に、私達に危害を加えず立ち去ると、そう仰有られるのですか?」

「ああ。勿論だぜ。」

せバスの質問に肯で答えるゼロ。

 

「「だが断る。」

     ります。」

「何だと!?」

しかし俺達は それに、否で応える。

 

「き、貴っ様!」

「巫山戯ているのか?!」

「舐めやがって…!」

すると、ゼロの後ろ、ずっと黙りだった2人が声を荒げ、ゼロも今迄の余裕の笑みから一変、怒り全開な表情に。

 

「もう良い!

そんなに死にたいなら、望み通り地獄に送ってやる!

サキュロント! お前は爺を、ペシュリアンはブレイン・アングラウスを殺れ!

俺は あの、マカロンをぶっ殺す!」

そして殺気を露な抹殺宣言。

 

「…ゼロよ。俺は お前が、ブレイン・アングラウスの相手をすると思ってたのだがな。

まあ、俺は どっちでも構わんが?」

「ふん…奴は武闘家と聞いたのでな。

少し興味が湧いただけだ。

今回は譲ってやる。剣士同士、仲良く戦れや。」

 




 
次回『まろんvs闘鬼』(予定)
感想よろしくです。
 
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