ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました   作:挫梛道

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皆さん お待ちかね?…の、アイツが登場。
そして終盤は この小説では初めて?の3人称視点で語ります。
 


風になれ!

◆ユリside◆

 

ドッドッドッドッドッドッ…

 

「どーよ?」

「………か、格好いい、です?」

まろん様とのデート。

ナザリック地下大墳墓本霊廟前に まろん様が持ち出してきたのは、所謂 自動2輪(オートバイ)

ボクはバイクの知識は全く持っていませんが、そんな素人でも一目で分かる、重厚感溢れるパワー系な鈍銀色の機体です。

成る程。スカートは止めておけと言うのは、そういう事でしたか。

 

「燃料は魔力な、環境に優しいマジックアイテムだ。

因みに このどどど音も、雰囲気を出す為の擬似音(フェイク)(音量控えめ)な。」

…らしいです。

 

「ほい。」

まろん様がボクにヘルメットを渡す。

あ、こういう意味でも、夜会巻きをヨルさん髪にしておいたのは正解でしたね。

ルプー、ナイスです!

 

「よし、それじゃ行きますかね。」

「…はい!」

そして後部座席に跨がり、やはりフルフェイスのヘルメットを被った まろん様の背中に ぴったりと身を寄せて、

 

ブォォオッ!

 

「しっかり掴まってろよ!」

「はぃいっ?!」

ボク達は出発するのでした。…って、速い速い速いぃっ!?

 

 

◆ユリside・了◆

 

▼▼▼

 

◆まろんside◆

 

ドッドッドッドッドッドッ…

 

「大丈夫か? スピード、落とすか?」

「いえ、慣れてきたから大丈夫です。

風、気持ち良いです。」

草原を軽快に飛ばす俺達。

初めてのバイクだからか、最初は及び腰だったユリも、慣れてきたら この通り。

ふっ…何人たりとも、この疾風(かぜ)の爽快感には抗えないのさ。

 

ギュゥ…ずっしり…

 

…………………………。

…てゆーか、俺も凄く気持ち良い。

今はユリが ぴったりと後ろから抱き着いている形なのだが、彼女の立派な御胸様が ぴったり、俺の背中に張り着いているのだ!

その重量感たっぷりも柔らかくな感触に ついつい、全ての感覚を背中に集中させてしまう。

嗚呼、出来る事なら この儘 背中になってしまいたい!

 

「………………………。」

「まろん様?」

「…いや、何でもないよ。」

…それにしても、想定してたけど…解らなくは無いが、それでも少しだけ不快だよ、モモンガさん?

 

「まあ、それでも甘いよ、モモンガさん…

転移門(ゲート)》!」

 

 

◆まろんside・了◆

 

▼▼▼

 

◆モモンガside◆

バイクを駆るまろんサンの前の空間に、突如 現れた黒い"穴"。

そして その穴…転移門(ゲート)に、バイク毎 突っ込む まろんサンとユリ。

 

「…って、気付かれた?逃げられた?」

「上空からの"視線"に、気付かれたのでしょうな。」

「あらあら?」

「バレバレ~?」

セバスの言う通り、遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)で覗いていたのがバレた?

それで、転移で逃げたという訳ですが…

 

「ふむ。鏡に気付かれるとは、流石はアインズ様…至高の御方々の御友人(フレンド)ですね。」

いや、言ってる場合じゃないからな?

2人の様子を覗いていたのがバレたんだ、まろんサンが帰ってきたら、絶対にOHANASHIが始まるぞ?

その時は当然、今この部屋に居る全員、道連れだからな?

 

「え゙ぇっ?!誰っスか?

2人のイチャコラムフフを皆で覗こうなんて、興味深々で言い出したのは?!」

…確か、お前(ルプスレギナ)じゃなかったかな?

 

「うぐぐ…で、でも、まだっス!

まだ終わりじゃないスよ!…ですよね、セバス様?」

「はい、今回のデート。まろん様は王都にて美味しい料理や品質の良い貴金属を扱う店、そして綺麗な夜景を眺められる場所に高級な宿…その他諸々を、王都で情報収集している私に その下調べを依頼されました。

故に、この先まろん様の向かわれる場所は、ある程度は予測が出来ます。」

その通りだ!

どうせOHANASHI確定なら、2人の一部始終、最後まで見届けてやりますよ!

知らないのですか? 非公式ラスボス大魔王からは、逃げられないのですよ!

 

「私達の今後の、参考とさせて戴きましょう。

そうですよね?アインズ様♡?」

 

くねくねパタパタパタ…

 

あ…は、はい…そうですね。

…って無論、夜の情事なんかは観たりしないぞ?

 

  

◆モモンガside・了◆

 

▼▼▼

 

◆まろんside◆

 

~って、モモンガさんは考えてるんだろうが、甘い!

多分は今頃、遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)の視点を王都に移し、俺達を探しているだろう。

…だがしかし!

 

「まろん様? 此処は?」

「バハルス帝国の帝都、アーウィンタールだ。

それから この先は、俺の事はマカロンと呼んでくれ。

あ、何なら"まーくん♡"でも良いぜ?ユリたん♡」

 

≫≫≫

帝都はエ・ランテル以上の賑わいを見せている。

バイクをアイテムボックスに収納して、その街並みを2人で歩いてると、巡回警備の帝国兵に呼び止められ…

 

「王国の冒険者か。

てっきり、南方人かと思っていたが…

まあ どちらにしても あまり、騒ぎは起こさんでくれよ?」

「了~解。別に、ケンカしに来た訳じゃないさ。

単なる観光。デートだよ、で・え・と♡」

「爆死ね!」

俺やユリたん♡みたいな黒い髪は、この世界では『南方』と言われる地域の人間の、最たる特徴。

そして その南方とやらは、王国や帝国とは殆んど交流が無く、情報が無い故に何やら野蛮人の国みたいなイメージが根付いているらしい。

そんな訳で俺達も、その南方の人間と思われ、所謂 職質みたいなのを受けた訳だが、入国審査証明書(偽造)や王国の冒険者プレートを見せて、その身を明かしたり。

 

「…それなら この先、巨大な鷲獅獣像(グリフォン)が有る交差点を左に曲がった少し先の…」

ついでに この都市の、良い店なんかを教えて貰ったり。

 

「ああ、それから今日は、闘技場(コロシアム)で"武王"の王座戦(タイトルマッチ)が行われるんだ。

折角 帝国に遊びに来たなら、見に行って損は無いと思うぞ?」

 

≫≫≫

「…ふん、()()()は私が金で買った奴隷です。

それをどの様に扱おうが、私の勝手…況してや見ず知らずな者に、どうこう言われたくは無いのですが?」

「…だとしても、せめて日中の往来では、控えて欲しいモノだな。

見ていて不快だ。」

…何事かと言えば、先程の兵士に教えられた、グリフォン像の有る交差点…この街では待ち合わせの定番な場所らしい…に行ってみると、性格の悪そうな顔の男が、みすぼらしい…と言うか、襤褸を纏った3人の女性を、足蹴虐待している場面に出会したのだ。

その光景、周りの人間もドン引きして見ているが、下手に関わりたくないのか、誰も止めに入ろうとする様子も無く。

仮にコレが あの覗き骸骨なら冷たくスルーしていた処だろうが、残念ながら俺には まだ、それを見て見ぬ振りが出来ない、甘さ(ヒトのココロ)が残っていた様だ。

 

「それに、奴隷だろうが…ついでにエルフだろうが何だろうが、女性には紳士的に接する物じゃないのか?

あ、それが出来ないから、普通に相手が見付からず、奴隷なんか買って()()してるんだよな?www(プークスクス!)

「な…?!」

そんな訳で其処に介入、この性格ワル男と口論勃発。

…尚、たっちさんだったら絶対、いきなり飛び蹴り(ライ〇ーキック)を炸裂させていたと思う…兎に角、それ程に酷い場面だったのだ。

 

「き、貴様!王国の冒険者…しかも、ミスリル風情が大きな口を利くのが、余程 不快なのですが?!」

そして、本当に普通の異性には全く相手にされないのが大当たりだったか、顔を真っ赤にして声を荒げてきた。

 

「そもそもキミは、私を誰だと思っているのだね?」

知らん。誰だよ。

 

「貴様も王国の冒険者なら王国最強戦士、ガゼフ・ストロノーフは知っているだろう!

私は そのガゼフに匹敵…『帝国のガゼフ・ストロノーフ』と謂われる、"天武"エルヤー・ウズルスだぞ!」

…やっぱり知らん。てゆーかガゼフストロノーフって、()()、ガゼフストロノーフの事で良いんだよな?

あの無能(役立たず)に匹敵って、それ即ち雑魚じゃないのか?

ブレインもアレを目標にしていたが、アレが『〇〇(どこどこ)XX(だれだれ)』な強者扱いって、この世界、本当にレベルが低い、低過ぎるぞ?!

大体、この冒険者の認識標(プレート)でしか相手の強さを判断、実力を計れない時点でコイツも雑魚確定なのだけどな。

 

≫≫≫

「お前は さっき、ケンカをしに帝国に来た訳じゃ無いとか言ってなかったか?」

「…成り行き?」

その後の一触即発な空気の中、騒ぎを聞き付け駆け付けたのは、先程 俺達に職質してきた兵士だった。

ジト目で睨まれるが、勿論 俺も、デートの最中に路上で喧嘩(ストリート・ファイト)なんて心算は更々無く。

しかし このエルヤー何とかの方は、自分にケチを付けられたと戦る気、否、殺る気満々。

 

「私闘は法で禁じられているだろうが!」

「チィ、仕方無いですね…!」

しかししかし、この兵士の一喝に、エルヤーは渋々と その怒気殺気を鎮める…

 

「私闘で無いなら、問題無しですよね?

場所を変えましょう。」

…等という事は無く、どうしても俺を痛い目に遭わせたいらしく、何処ぞへと誘い出した。

尤も俺は、別に どうでも良い話。

多少主義が違うだけで、殺り合う心算も無い。

というか、面倒い。これ以上コイツと関わりたくない。

 

「…それとも、逃げますか?」

安い挑発だな。乗らないよ。

そんな事より俺は早く、ユリたん♡とイチャコラなデート、再開したいんだよ。

分かった分かった、俺の不戦敗で構わないよ。

 

「…それなら、こういうのは どうですか?

アナタが勝てば、この奴隷(エルフ)共は解放しましょう。

その代わり、私が勝った場合、一晩で良いですよ?

そちらの美しい お嬢さんを、私に差し出しt

「あ゙ぁッ??!」

 

…ブチッ!

 

 

≫≫≫

「《伝言(メッセージ)》。

…おい、糞覗き骸骨(モモンガさん)、聞こえてますね?」

『は、はいっ! ななな、何でしょうか?』

 

 

◆まろんside・了◆

 

 

 

▼▼▼

 

ワーワーワーワーワー…!!

 

帝国が誇る巨大闘技場(コロシアム)に、歓声が鳴り響く。

 

「いや…確かに後で足を運ぶ予定だったけど、あくまでも それは、観客としてだったんですけど?」

武舞台に姿を見せた自分達に向けられる歓声に、まろんは自虐的な笑みを浮かべる。

 

『さあ、いよいよ本日のメインイベント、武王のタイトルマッチ!…の前に、急遽 飛び込みで組まれた特別試合だ!』

そんな中、場内には次の試合を知らせるアナウンスが響き渡り、観客が声援で応えた。

 

『出場するのは、帝国屈指のワーカーチーム、『天武』のエルヤー・ウズルス!

それに対するは、リ・エスティーゼ王国所属のミスリル冒険者チーム『ブラック&ゴールド』メンバーが1人…金色(こんじき)の闘士、マカロン~~~~ッ!!』

 

「ふん…私を虚仮にした その罪、その命で清算して貰いますよ?…そして、ふっふっふ…」

 




 
①まろんのバイクはSR"天羽"スペシャル(特効の拓)をダブルシート仕様したイメージで
 
②ユリたん♡? 彼女なら今頃、客席でポップコーン食べてるんじゃないですか?
 
次回『まろんvsエルヤー』(予定)
乞う御期待!感想ヨロシクです。
 
 
 
次回『死闘!マカロンvsエルヤー!!』
乞う御期待!感想よろしくです。
 
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