ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
▼▼▼
ワーワーワーワーワー…!!
「はぁ…」
歓声が止まぬ闘技場観客席。
その様子を、要人用の観覧席で見ていた男が、小さく溜め息を溢す。
いや、幾ら何でも、唐突過ぎだろう?
武王登場の大会だぞ?
『メインで
そんなの無理に、決まっているだろうが!?
「はあぁ~~~~~~~~~~…」
…かと思えば、次の瞬間には盛大な溜め息を。
彼はバハルス闘技場
何事かと言えば、本日の自身が催す興行、闘技場に客入れを始めた頃のタイミングで、帝国ワーカーのエルヤー・ウズルスが主催者室に姿を見せ、一緒に連れてきた男との試合を組めと言ってきたのだ。
しかも、『今日』。更にはメインイベントで、と。
しかし この日の
そして その
エルヤーは『この私に あの、醜いトロールの前座で戦えと言うのですか?』と訴えるが、如何に この闘技場にて無敵無敗を誇る この男でも、武王のネームバリューには敵わないとして、その申し出は却下。
急遽、観客にはサプライズ的な発表で、セミ・ファイナルとして試合を組んだのだ。
「はぁ…」
先程からの大小の溜め息は、このエルヤーの無茶振りから来る物に他ならない。
「………………………。」
「…何?」
そしてオルクは、VIP室からエルヤーと対峙している
「あのエルヤーが連れてきた男、どう思う?」
オルクの この質問に対して、
「強さの事?
エルヤー・ウズルスは兎も角、
「ほう? お前が それ程迄に言うか?」
「アレは…
(@ω@)最超級にヤヴェえ。」
『それでは試合、始め!』
ゴォォン…!
そして そんな会話の中、戦いを告げる
ダダッ!…
同時、まろんが素早い足運びで、エルヤーとの距離を詰める。
シュッ!
「フッ!」
そして、其処から繰り出した右掌打を、エルヤーは紙一重で躱すのだった。
≫≫≫
◆エルヤーside◆
…………………………。
ほほう? なかなか鋭い踏み込みからの、掌底突き。
確かに私以外の者ならば、顔面を撃ち抜かれていたでしょうが、今回は相手が悪過ぎましたね。
…ふん、それにしてもミスリル級の分際で、随分と派手な鎧ですね。
そんな大きな鎧を、一体 何処から持ち出したのか…普段は小型化させている、マジックアイテムの類ですか?
まあ、どうでも良い事ですよ。
このエルヤー・ウズルスを小馬鹿にした報い、この大観衆の前で受けて貰います。
瞬殺で無く、嬲り殺してやりますよ。
アナタの恋人の前で酷たらしく惨めに、ね!
先ずは…そうですねぇ、利き腕を斬り落としてあげましょうかね!…っと?
斬っ!…ボトッ…
はっはっはっは!
どうですか? 利き腕を喪った感想は?
余りな出来事に、声は愚か、驚きの顔を浮かべる事も出来ませんか?
格闘家が腕を喪えば、もう お仕舞いですね?
…尤も、腕1本だけで終わらせる心算は、全く無いですがね!
そら、次は、もう片側の腕を頂きますよ!
斬ッ!
≫≫≫
くっくっく…ふっふっふ…あっーはっはっはっは!!
両腕を喪い、両の足も立つのが やっとなズタズタ状態でも、苦しみの表情1つ見せず、呻き声1つ上げず…そして倒れないとは、見上げたモノです。
その点だけは、認めてあげましょう。
もっと惨めに、自分の命や恋人の身の安全を乞うかと思っていましたが…もっと絶望に打ち拉がれる様を見たかったのですが、どうやら それは期待出来ない様ですね。
まぁ、良いでしょう。
最後は その首、斬り落としてあげましょう!
このエルヤー・ウズルスを小馬鹿にした事を、地獄で悔やみなさい!
斬ッ!!
はっはっはっはっはっはっはっは!
首を斬り落とされても尚、最後まで仁王立ちですか!
実力は兎も角、最後まで敗けを認めない その根性だけは、誉めてあげますよ!
しかし それも、首を撥ね落とされたら、何の意味も有りませんよ!
さあ
早く私の勝利を、高らかと宣言しなさい!…って、え?!
スゥ…
何? 斬り落とした、ヤツの腕が宙に浮かび…?
ゴオッ!
……っ?!
ゃ、ヤツの拳が巨大化して?!
が、
ボギィッ!
ぅぎゃぁぁあああっ??!
腕が、腕が吹き飛ばされたァッ!?
ドゴッ!
ヒィィッ?!
今度は、足が、足がぁッ??!
ボガッ! バギッ!
ギャァ?!
腕が、足がぁっ!?
な…?こ、これは、一体?!
ひっ?!
ヤツの拳が更に巨大しt…
グジャァアッッ!!!!
ひぎゃぁぁあっ!?
か、きゃらだガァ…ハ…ハハハハハ…ハハハハハハハハ…
◆エルヤーside・了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
「あぁ…ぁ…」
『おぉっと?! どうしたエルヤー?
試合開始早々のマカロンの一撃を躱したが その直後、顔面蒼白、まるで蛇に睨まれた蛙の様に動かないぞぉ?
武器を地面に落とし、立ち尽くした儘だぁ?!
一体、何が起こったのだあ?』
状況を理解出来ていないアナウンサーが叫ぶ。
…さて? 四肢を砕き飛ばされ、最後は巨大拳による一撃で身体が爆散スプラッター!
残ったのは頭だけ…が地面に落ちて、ニタァ…な笑みをしている幻覚でも見てるんじゃないのか?
そう、この男の精神は再起不可レベルに破壊した。
もう一生、心臓が動いてるだけ…只、
しかし、闘技場での試合的には、これで終わらせる訳にも行かないよな。
ついでに言えば、帝国でも冒険者マカロンの名前を広める、良いチャンスだ。
ぐぃ…
『んん?マカロン、エルヤーの頭を脇で捕らえ、縦向きに持ち上げたぞ?
な、何だ?あの技は?』
「そんな訳で逝くぜっ!
どすんっ!!
◆まろんside・了◆
≫≫≫
◆ユリside◆
「ちょ…ちょっとアナタ、大丈夫?
鼻血、出てるわよ?」
「え゙?」
あら? ボクとした事が はしたない。
でもでもでも、仕方無いでしょ?
まーくん…申し訳ありません、やっぱり この呼び方、ボクには無理です。
まろん様が、まろん様が余りにも素敵♡過ぎるのだから、これは仕方の無い事なのです!(♡∀♡)
しかし、それに自分で気付けなかったのは、少しマイナスですね。
隣に座っていたエルフ?ハーフエルフ?…の女性から心配そうに、ハンカチを差し出されましたが、
「あ、すいません…」
それには及ばずと、自分のハンカチで鼻を拭き拭き。
「バカヤロー、エルヤー!金、返しやがれ!…ざまあwww」
「ちょ、落ち着きなさい!…ざまあw」
そして彼女の連れらしき男性が、上半身を地中に埋め、足をガニ股にしてピクピクと痙攣させている あの愚か者に、罵声を浴びせている。
あの者が勝つ方に、お金を賭けていたのですね?
…しかし同時に、あの者を嫌っている、と。
「エルヤーざまあw…金返せ!」
「金返せ!ざまあwww」
更には周囲からも、同じ様な声が飛び交う。
つまりは あの男、普段の闘技場レベルからすれば、信頼度抜群な実力ですが、あのド葛な人間性も広く知れ渡っておる。
賭けに於いては鉄板な存在だが、同時に凄く嫌われていると。
「金色、グッジョブだ! ちくしょー、こんな事なら、お前に賭けてりゃ良かったぜ!」
「そんなに強いなら強いって、最初から言えー!…でも、良くやった!」
「次は お前に賭けて、今回の負け、取り戻してやる!」
同時に まろん様に対する称賛?…で、良いのでしょうね。
この者達、『損はしたが、良い物を見れた』と言いた気な、そんな顔をしています。
まあ、お金に関しては、まろん様の勝ちに賭けなかった自業自得です。
尚、当然な話ですが(まろん様の指示でもありますが)ボクは手持ちの お金全て、まろん様の勝利に賭けていました。
大穴狙いの者も多少は居るでしょうから、1人勝ちには なっていないでしょうが、それでも かなりな儲けになっている筈です。
≫≫≫
…と、思いましたが、配当金は想定よりは、かなり少ない金額でした。
それでも、凄い大金には違いないですが。
スタッフの人に尋ねてみると、ボクの他に もう1人、まろん様に大金を賭けた者が居たとか。
それは…なかなか目の利く人物の様ですね。
まろん様の実力を見極める事が出来る人物、素晴らしく思います。
◆ユリside・了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
殺り過ぎ?
いや、殺ってないし。
そも、この闘技場バトルが元々、人死に前提で開催されてるし。
どうなろうと それは、自己責任だ。
それにヤツの方が、完全に殺る気満々だったし。
更に言えば、あのヤロー、ユリたんに対して、卑猥な考えを抱いた、その時点で
殺してないだけ、有り難いと思って欲しいね。
それから…今回のファイトマネーだが、これも事前にエルヤーとの話し合いで『
賭けで儲けた分も合わせて、ウハウハだぜ♪
≫≫≫
「しかし、この様なパターンは初めてだ。
どう処理すれば…」
完全精神崩壊したエルヤーの後片付けに、困った顔を浮かべるのは、プロモーターのオッサンだ。
死んでなく、かと言って健常・尋常で無い状態の それに、どの様に対処すれば良いのか判らないらしい。
オッサン…オルク氏からすれば、『いっそ殺してくれていた方が…』と目で訴えている。
とりあえずは、コイツの住家に運んで、後は放置で良いのでは?
尤もコイツに暮らしの面倒を見る家族とかが居るとは思えないから、後は餓死孤独死確定だろうがな。
尚、コイツの奴隷だったエルフ3人は、俺が勝った場合、その所有権が俺に譲渡される…俺が身請けする(俺が負けた場合、ユリたん♡をエルヤーに差し出す)事が、闘技場運営サイド承認の下に公式発表はされていないが、正式に決まっていた。
「まr…カロン様、も、もしかして今夜は ご、ご、ご、5Pですか?」
「「「ご…5p…(//∀//)」」」
いや、そんな訳無いから!
彼女達をそーゆーふーにしよーなんて、欠片も考えてないぞ!
俺はユリたん♡一筋♡だから!
だからキミ達! キミ達も そんな、何かを期待している様な顔をしない!
因みに彼女達の事は既に、モモンガさんに伝えていて、今後は俺の監督責任…シモベとして、ナザリックで働いて貰う事になっている。
具体的には、第6階層の農園での仕事…アウラとマーレのアシストがメインだな。
アウラ達は頭にダークが付くが、それでも大元は同じエルフ同士、仲良くやって欲しい。
それから、見た目は美少女~美女な彼女達だが、実の年齢は遥かにイッている。
「わ、私は人間年齢に直すと、まだ20前半です!」
「わ、私は10代後半です!」
「同じく!」
「マカロン様…流石に それは、セクハラだと思われます。」
…すいません。 でも、余裕で3ケタイッテますよね?
と、兎に角だ、そういう意味では この世界の歴史とかにも それなりに詳しいだろうから、その辺りをモモンガさん達に教えたりしてくれたら、非常に有り難い。
≫≫≫
「それでは この者達、確かにナザリック迄 連れて帰るでありんす。」
「ああ。頼んだぞ、シャルティア。」
そして彼女達は、御迎えとして呼び出したシャルティアと一緒に一足先、ナザリックに行ってもらう事に。
「怖がる必要は無いでありんすよ?
アインズ様は、慈悲深き方。
そして御主達は、まろん殿…アインズ様の
まだ少し怯えているエルフ達に、心配は無用と話すシャルティア。
少しは その優しさ、普通の人間にも向けて良いんじゃね?
ヴォン…
「さあ、行くでありんす。…あ、そうそう…の前に、ユリ?」
「は、はい?」
そして
「(¬∀¬)b ♪ファ~イト!♪…で、ありんすよ♡」
「しゃ、しゃ、しゃ…シャルティア様ぁ~?!」
◆まろんside・了◆
≫≫≫
◆???side◆
圧倒的だった。
会場の誰もが、あの人がエルヤー・ウズルスを地面に頭を突き刺した大技一撃で決めたと思っているだろう。
…違う。
あの人は その前…試合開始直後に、精神系の魔法を、エルヤーに向けて放ったのだ。
どんな効果は分からないが、それだけでエルヤーは既に戦闘不能状態。
あの人の身体から溢れ出ていた魔力。
アレは、
あれ程のチカラを持ちながら、全然 噂にならなかったなんて…
王国の冒険者らしいけど、目立つのを避けていたのかしら?
尤も、アレに気付くのは、私と
兎に角、アレを
結果、見た事も無い様な大金を手にする事に。
……………………………………。
これだけの お金なら、とりあえずは妹達と一緒に家を出て、姉妹だけで暮らす事が出来る。
それでも、先は少し不安だから、まだまだワーカーの仕事は止められないけどね?
m(_ _)m
今回の まろんvsエルヤーは、とある鳳凰さんと狼さんのバトルの パクり オマージュです。(笑)
エルヤー、
良かったねエルヤー、殺されずに済んだよ?
▼▼▼
【オマージュ】
元ネタに対して尊敬・賞賛の念を込め、元ネタが在るのを認めた上で、アレンジして表現している。
元ネタを知っていると、更に面白い?
【パロディ】
元ネタがバレているのを前提で表現。
元ネタが分からない場合は「???」となってしまうので、寧ろ分かって! 突っ込んで!
オマージュとの違いは、込められているのが尊敬だけで無く、揶揄な場合も有ったりする処か。
【パクリ】
様々な他者の創作物等を「俺のオリジナル!」と、盗用している。
元ネタがバレると困る。
てゆーか、大抵がバレバレ。
しかしバレても「俺の方が起源!」と、開き直りで言い張る強者(笑)も多数。
…つーか、二次創作って時点で…ね(笑)。