ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
◆隊長side◆
クレマンティーヌとニグンさん、そして もう1体、出所不明のアンデッドと僕達漆黒聖典の戦闘途中、いきなり空間が歪んだかと思えば、その皆が消えた。
まるで『カミクキュシ』とかいうヤツになったかの様に、姿を消したのだ。
「これは一体、どういう事かの?」
この場に残ったのは、僕とカイレ様の2人だけ。
「ぁ…あの…」
そして消えた彼等の代わりなのか、小柄なダークエルフの少女が、この場に姿を現した。
一見 華奢な見た目だが、僕の本能が、『最凶にヤバイ』と警告している。
あの オセロ髪女 彼女と同等…な、そんな感覚。
戦闘後にフルボッコ状態で「詐欺だ!」と泣きながら訴えたくなる程な、見た目で騙される典型だ。
「ダークエルフの嬢ちゃんや、これは、嬢ちゃんの仕業かの?」
その少女に、カイレ様が問い掛け。
「ち、違います!コレは、アインズ様から お借りしたアイテムを、お姉ちゃんが使ったからですぅ!
それと僕、男です!」
…………………………!!!
この少女…改め少年の言葉に驚きを隠せない。
先ずは『アインズ様』と呼ばれる、この少年より上位の者が存在しているという事。
クレマンティーヌとニグンさんをアンデッドにしたのも、このアインズという人物の可能性が高いと推察。
そして もう1人。
皆を何処かに連れ去った…少年と同格者と思われる、姉とやらも この場に来ている事。
そして何より、まさかの男の娘!!
…いや、絶対に詐欺だろ!
「キ、キミの…キミ達の目的は、一体 何なのだい?」
…って、落ち着け僕!
内心は かなり取り乱しているが平静を装い、このダークエルフに改めて質問する。
「ぇと…そ、そっちの お婆さんが着ている
「「…!!」」
僕の質問に、素直に答えてくれるダークエルフ。
「そ、それから、ついでにアナタの その槍も、一緒に持ち帰れと、たった今アインズ様から言われました。」
…!!
神噐なのを見抜いていましたか!
それと今、『たった今』と言いましたね?
つまり、そのアインズ様とやらは今、遠視系のスキルかアイテムかで僕達のやり取りを視ている。
本命はカイレ様のケイ・セケ・コゥクでしたが、僕のロンギヌスにも気付いた…と。
「も、勿論、代わりの服は、用意していますから!」
ス…
そう言って このダークエルフは、極々普通なローブをカイレ様に差し出すが、
「それは、出来ぬ相談じゃの?」
…ですよねー。
そんな、『はい、そーですか』と簡単に渡せる代物なんかじゃ有りませんよねー。
「そ、そうですか…
だったら、仕方無いです…
殺してでも奪い取ります!」
弱々しい表情は その儘で、とんでもない発言と同時に殺気を全開して、杖を構えるダークエルフ。
「止むを得ません! カイレ様!
「うむ!」
もう、出し惜しみ等している場合じゃないです。
既に他の皆と散り散りにされた時点で、今回の任務は失敗したと言って良い。
彼方も只で済んでいる筈も無いでしょうしね。
向こうは向こうで、上手い具合に行ってもらうのを願うだけです。
ならば せめて、無事に帰還して、この一連の報告だけでも!
また あの白黒女 彼女に散々と嫌味を言われそうですが、それは小さき事!
このダークエルフを
それでチャラにしてもらいましょう!
「ハァアッ…!」
カイレ様が魔力を解放。
それにより、彼女の
何者も絶対に抗えない、洗脳支配の
バシュッウ…!
「何…じゃと…!?」
「え?え゙?!」
しかし、そのドラゴンはダークエルフの体を捕らえる寸前で消滅した?
「す、すいません…ぼ、僕には それ、効きませんから…」
ば、馬鹿な?!
ケイ・セケ・コゥクに対抗手段が有るなんて、聞いた事も無いぞ?
絶対必中じゃなかったのか?
いや待て…ケイ・セケ・コゥクと分かっていて此方に接触してきたのだから、何らかの対策をしいるのは逆に当然か?
もしかして、僕のロンギヌスも通用しないって事も無いよn
グシャァッ!
「な…? か、カイレ様?!」
「ごめんなさぃい…『抵抗するなら、殺しても構わん』と言われていましたから…」
気弱な外見はブラフか?!
行動と全然、伴っていない!
『効かない』とか言った直後、カイレ様に距離を詰めると、手にしていた杖で強烈な殴打を頭に ぶちかましやがった!
その素早い動きにカイレ様は反応出来ず、
「…わ、分かった。降参だ。
僕の槍と、カイレ様の装備は、キミに あげよう。
だから、見逃してくれないかな?」
駄目だ…僕では勝てない。
マジにコイツ、あの女と同じ領域だ。
この状況でロンギヌスを使った処で、既に意味が無いし、何よりケイ・セケ・コゥクと同じく不発に終われば、それこそ無駄死にだ。
ならば、本当に今 為すべきは、どんなに不様でも良い…兎に角 無事に本国に戻り、全てを報告する事! 後は神官長や あの女に丸投げだ!
その為なら靴だって舐めるし、何なら小便で顔でも洗ってやるさ!
え? プライド? 何それ? 美味しいの?
≫≫≫
…な、筈だったのに…
「隊長…御無事で…」
「う…うん…」
結局は逃げる事も出来ず…逃げ出した瞬間、足を
当然、
カイレ様のケイ・セケ・コゥクも剥ぎ取られ、下着姿の儘で、その遺体は森の奥に放置されている。
「な…?カイレ様が…?!」
「そ、そんな事…!?」
その石牢の様な部屋には、離れ離れとなっていた、他の漆黒聖典の面々が。
曰く、彼等は あのダークエルフの姉とやらに、この場に拉致られたそうだ。
カイレ様が殺害されたと聞き、ショックを隠せない。
「そうか…巨盾万壁も殺られたのか…」
しかも、向こうは向こうで、その姉との問答の際、1人殺されたそうだ。
「隊長! 逆らっては駄目です!
あのコ達の主は、スルシャーナ様です!」
そして、占星千里が怯える様に体を震わせ、僕に話してくる。
スルシャーナ様だと?
馬鹿な? 奴等の主は、アインズという人物じゃなかったのか?
しかし、彼女が それをタレントで視たと言うなら、必ずしも嘘とは思えない。
仮にアインズ=スルシャーナ様とする…
しかし、それならば何故、スルシャーナ様が僕達 漆黒聖典に この様な真似を?
「はいは~い♪ アインズ様との謁見の準備が出来たよ~♪」
「あの…つ、着いてきて下さい。」
「……………………………。」
そんな風に考えている中、ダークエルフの兄妹…もとい、姉弟、そしてメイドさんが1人、やってきた。
どうやらアインズ…スルシャーナ様?との面会の時間な様だ。
「…
「一応 言っとくけど、逃げようとしたら…分かってるよね~?♪」
≫≫≫
「漆黒聖典の諸君…ナザリック地下大墳墓に ようこそ!
私は君達を歓迎しよう。」
………………………………………。
本国の大聖堂並みの…いや、それ以上に荘厳な雰囲気を醸している大広間。
その奥の玉座に、
まるで喜怒哀楽の感情を一度に表現したかの様な、奇妙な仮面を被った、黒ローブの人物だ。
その両脇には、白いドレスの
「私が このナザリックの主、アインズ・ウール・ゴウンである。」
ス…
「「「「「「!????」」」」」」
そして そのアインズと名乗る人物が、仮面を外す。
その下の素顔は、紛れも無く…!!
ザザザッ…!
次の瞬間、僕達は皆、誰と示し合わせた訳も無いのに、目の前の人物に同時に平伏していた。
◆隊長side・了◆
▼▼▼
◆モモンガside◆
「「「「ス…スルシャーナ様…!」」」」
「いや、私はアインズ・ウール・ゴウンと言った筈だ。
お前達の言うスルシャーナとやらは、同郷同族なだけで、何の繋がりも無い別人だ。」
うわぁ~…
まろんサンの言った通りだったよ…
モモンガさんの容姿見たら、奴等スルちゃんと勘違いして、絶対に その場で跪くぜw
そんなに似ています?
尤も、
因みに嫉妬マスクを使った演出も、まろんサンの
「そ…そんな…」
俺の『スルシャーナじゃない』発言に、漆黒聖典の1人…メガネ・サンとでも仮名しておくか。
その彼女が、一生分の絶望に浸ったかの様な顔をする。
そんなにスルシャーナで無くて、残念だった?
「私が お前達に問うのは1つ。
何が目的で、トブの大森林に、足を踏み入れた?」
実際に
続きは、ニューロニストやパンドラ(タブラさんに変化)が、直接 脳味噌に色々と問い質すだけ。
また『3つの質問縛り』で無駄に死なせる事を避ける為にもね。
因みに、質問官は まろんサンとデミウルゴスの予定です。
≫≫≫
「…どう思いますか?」
「
一応、スルー出来る案件じゃないと思いますが?」
一通りの尋問が終わった後、それについて まろんサンと話す。
漆黒聖典がトブの大森林にやってきた理由は、世界を終焉に導くとされる怪物、
尤もハムスケは、『かたすとろふどらごんろーど? 申し訳無いで御座る殿、拙者、聞いた事無いで御座るよ~…』…だ、そうだ。
「それとなく噂を流し、冒険者組合に話が届く様に仕込みます?
ついでに帝国の方にも。」
そうですね。それで王国と帝国の冒険者(ワーカー、並びに
帝国が何処まで興味を持つかは分からないが、
「…けど?」
「あの組合に、そういうので冒険者を雇う程に、 お金に余裕が有るとは思えないんですよね。」
「あー…」
◆モモンガside・了◆
▼▼▼
◆メガネ・サン(仮名)side◆
この世の地獄だった。
タコ頭の異形が
痛みは感じなかったが、それが逆に恐怖だった。
そして金色鎧の男の人(イケメン!)の質問に、直接 私の脳味噌に答えさせる。
それにより、私が知っている法国の情報の全てを吐き出す事に。
クレマンティーヌやニグン殿も、同じ事をされたと思うと、恐ろしさ倍増だ。
「微妙な能力だな。
しかし それで、アインズとの邂逅を視てた訳だ。」
質問の中には、タレントに関する事も有った。
それで私が、"未来視"のタレントを持っている事も知られてしまうが、それを『微妙な能力』と言われた時は、内心 少しだけ凹んだ。
いえ?! 確かに任意な予知は、出来ませんけど?!
突然、閃いた様に、その場面が頭に浮かぶだけですけど?!
それでも私、その能力を買われて、漆黒聖典入り出来たんですけど?!
≫≫≫
「報告は聞いた。
まろんサンは『微妙w』とか言っていたそうだが、私は そうは思わないぞ?
スルシャーナの信仰まで棄てろとは言わん。
しかし その
そして再び、アインズ…様と謁見。
はい、引き抜きの持ち掛けですよね!
しかも これ、断ったら
ええ!
「は…はい! 今後はナザリック…アインズ・ウール・ゴウン様に、絶対の忠誠を誓わせて頂きます!」
ええ!アンデッドの素材とか、異種族配合の実験体になんて、なりたくないわ!
隊長なんて、トロールの牝…オークやオーガじゃなくて、トロールよ!
それ相手に、筆下ろしさせられてんのよ!
流石に非道過ぎですよ?!
無限魔力も、黄色いタコの無数の触手で あんな事や こんな事や そんな事され、ア〇顔になるまで弄ばれていたし!
あんな目に遭うのを避けるなら、法国への忠誠なんて、普通に棄ててやるわよ!
「賢い選択です。
今後、未来永劫、その生が尽きるまで、アインズ様に尽くしなさい。」
「は…はい!」
アインズ様の側近? もしかして奥様?…の巨乳美女な悪魔さんに そう言われ、メイドさんに これから先、私が暮らしていく区域に案内された。
森の中の、大きなログハウスだった。
先にハウスに住んでいた3人のエルフからは、暖かく迎え入れられ。
彼女達は元は帝国奴隷だったが、金色鎧の人…まろん様に助けられたそうだ。
「ハァ…」
自室として宛がわれた個室。
緊張が解けた様に、安堵でベッドに倒れ込む。
何とか死亡フラグは回避出来たけど、もうコレ、余程な事が無い限りは、このナザリック地下大墳墓(一見 屋外みたいだけど、実は地下施設!)の外には出る事は無いのね…
いや、それってヤバくない?!
もう、彼氏とか作るチャンスが無いって事じゃない?
実は私も、彼氏居ない歴=年齢なんですけど?!
流石に私、それでもゴブリンなんかの亜人と御相手するのは、勘弁願いたいのですが!?
こうなると、現状では まろん様しか…
ええ! まろん様が御相手なら、別に彼女とかで無くても、性奴隷でも構わn…
いえ、止めておきましょう。
何だか まろん様を誘おうとした時に、巨乳美人な眼鏡のメイドさんに殴られる未来が視えてしまったわ。
①マーレも勿論、
②デミウルゴス&ニーロニストの尋問は、余りにもエグいので全カットしました。(笑)
③漆黒聖典、事実上壊滅!
残る戦力は実質1人だけ?
感想よろしくです。