ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました   作:挫梛道

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復活! 破滅の竜王(カタストロフドラゴンロード)ザイトルクワエ

◆まろんside◆

破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)

漆黒聖典から得た その情報は、また冒険者モモンとマカロン(&ナーベ)の名声(マッチポンプ)のネタにしようと考えていたが、

「…でも、よく考えてみると、その破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)って、この世界でも最強戦力(笑)である漆黒聖典総動員して、どうにかしようとしてたんですよね?

其処等の冒険者が複数チーム組んで、何とかなる物でしょうか?何か怪しまれません?」

…と言ってきたモモンガさん。

言われてみれば、確かに。

…で、捕らえた漆黒聖典で唯一、タレント持ちという理由で無体な処置から逃れられたメガネ・サン…ごめんね、モモンガさんのネーミングのセンス、マイナス側に天突なんだ…改め、占星千里に その辺りを尋ねてみたら、

『どんなに徒党を組もうが、一介の冒険者チームが対処出来る様な存在じゃないです!』

…と言われてしまった。

  

≫≫≫

「あっら~… 本当、見事に…」

「枯れ果てちゃってますぅ?」

「娘…コノ先ナノカ?」

「は、はい…」

そんな訳で、破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)とやらは、ナザリックで処理していく方向で決まった。

利用価値無しなら、もう無関係の放置でも構わない…な意見も有ったが、世界を滅ぼす脅威(笑)とやらには、少しだけ興味が有ったのも本音。

冒険者として、な。

それが例え、切り札として傾城傾国(ワールド・アイテム)を用いるとは言え、()()()()()()()()()()()()()()()()()()だとしてもだ。

占星千里が言うには、破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)は砂漠の様な中から、姿を見せたとか。

森の中に砂漠?…と思ったが、実際にトブの大森林の東側には、そんな地帯(エリア)が在るらしい。

そんな現地に赴いたのは、俺、アウラ、マーレ、コキュートスに、案内役として占星千里。

そして彼女の護衛役に、ハムスケとブレイン。

因みにモモンガさんとナーベラルは、冒険者組合から仕事の話が有るとかで、そっちに行って貰っている。

 

≫≫≫

「まるで この辺り一帯の生命力が、吸い尽くされている感じで御座るなぁ?」

「ああ…全くだぜ。」

現地と思わしき場所に到着。

其処は本当に痩せ渇いた地…砂地とは少し違うが…に、枯れ朽ちた木々が点々と残っているという、死んでいる景色。

見方を変えれば、木々枝葉が日の光を遮る事が無い、『陽の当たる、開かれた明るい場所』だ。

 

「ねぇ…本当に大丈夫かい?

む、無理なんかしないでさ、引き返すなら今の内だよ?」

そして、同行者が途中で もう1人増えた。

まだ鬱蒼と木々が生い茂っている中を進んでいる途中、俺達に声を掛けてきた、森精霊(ドライアード)のピニスン…なんとか・カントカだ。

いや、名前長いっての…

 

 

◆まろんside・了◆

 

≫≫≫

 

◆ピニスンside◆

ああ、不安だ…。

滅びの森の方に歩いていく、数人の人影が見えたから、()()()() ()()()()が漸く やって来たと思い話し掛けたけど、全然の別人だった。

それは正直、残念だった。

…けど、よりによって あの"滅びの魔樹"が眠っている場所に向かっているのを放って…黙って見ておく訳には行かないから、『そっちは危険が危なくて険しいよ!』って注意したら、『その言い回し教えたの、絶対にプレイヤーだろ?!』って言われてしまった。

…ぷれいやーって何?

それで話を聞くと、この人達も、この先に潜むという強大なモンスターに用が有るとか?

この人達は それを『かたすとろふどらごんろーど』とか言っていたけど、それって多分、魔樹の事だよね?

そうだよね? 単に呼び名が違ってるだけだよね?

この付近に魔樹の他に強力なモンスターが居るなんて聞いた事も無いし、そんなモンスターが彼方此方、ぽんぽんと居てたまるもんか!

それに、この人達…虫の人は結構強そうだけど、ダークエルフの2人は まだ子供だし、魔獣も何だか微妙。

残る3人の人間は、大した強さは感じないし。

はぁ~、あの時の7人組…一体 何時になったら、また来てくれるんだよぉ…

 

「いや…その7人組とやら、多分もう死んでると思うぞ? 寿命で。」

…え?

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えぇぇぇえ゙~~~~っ??!

 

  

◆ピニスンside・了◆

 

≫≫≫

 

◆アウラside◆

「うっわーーーーっ!!?

もう終わりだ!魔樹が復活する!復活したら、もう この世界の終わりだぁっ〜~~~!!」

あー、うっさい。

このピニスン・ポール・ペルリアというドライアードが言うには、昔々に この付近に根を下ろしていた、魔樹というモンスターを、人間数人とドワーフ、そして翼のある人…恐らくは悪魔種か有翼人種(イカロス)?のパーティーが封印したんだとか。

それで、彼等は今度来た時は、その魔樹を確実に倒すと言ってたそうだけど、まろんサンの『多分もう死んでる』の言葉に大パニック。

 

「ちょっと落ち着きなって。

…で、その魔樹…ザイトルクワエ?

具体的には何時位に復活するかとか、判らないの?」

「ん~…、分からないよぉ…

でも、地中から出てる触腕(えだ)が、活発に動いているから、本当に近い内に…

それこそ、明日かも知れないし、明日の明日…もしかしたら、そのまた明日かm

「或いは、1秒後だったりしてな(笑)」

 

ッドッドッドッドッドッ…!!

 

『グブォォオオッ~~~っ!!』

「え?」

「え゙?」

「へ?」

あー、本当に復活したね~?

いきなりの地響きと共に、突然 地面から巨木が姿を見せてきた。

なるほど。これは確かに、『滅び』は兎も角、『魔樹』と言われても不思議じゃない大きさ。

超巨大な化物樹木(トレント)だわ。

 

「ナント巨大ナ…!」

「が、ガルガンチュアよりも大きいですぅ!」

「…で、御座るな。」

推定…全高約100㍍。

6本の触枝(うで)の長さ、其々が約300㍍。

魔力は全くな0じゃないけど、基本は物理攻撃特化なのだろう。

レベルは…80半ばかな?

少なくとも私達からすれば、大した敵じゃない。

但し…生命力(ヒットポイント)だけは、測定不可能!

そして… 

 

「うわわゎ~~~~~~っ??!

魔樹が、魔樹が本当に復活しちゃったよぉっ!

キミ!キミが、余計な事を言ったりしたから!

これは全部、キミのせいだからね!」

「え?俺??」

「ブレイン…後でOHANASHIだ。」

「何でだよっ!?…ですかっ?」

まろんサン…お手伝いします♪

 

「そ、そんな…あれが…滅びの竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)…だと言うの??」

その滅びの竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)…ピニスン曰く、ザイトロクワエ…を見て、占星千里が呆然。

その通り名からして、てっきりドラゴン型のモンスターだと思っていたんだろうね?

しかし実際は、その場に根を張り、基本的には移動の出来ない、植物型モンスター。

仮に傾国傾城(ワールドアイテム)で その精神を支配したとしても、動けないんじゃ対他国なんかの武器(おどし)には使えないよね~?

 

「…で、アウラ? 魔獣コレクター的には、アレは お持ち帰りコースか?」

「…あんなの要らないです。」

まろんサンが聞いてきたが、アレは無理。

仮に、第6階層の森の中に移したとしたら、アレが周りの植物の養分を全部吸っちゃって、それこそ1週間で この周辺みたいな枯れ地になっちゃいますよ!

そうなったら、ブループラネット様に申し訳無いです!

 

「ぁゎゎ…うわぁあああぁぁぁ~っ!!

お、大きい!幾らなんでも大き過ぎるだろ、アレ?!

あんなの誰も、勝てる訳が無い!勝てっこないよおっ!

もう終わりだぁ!この世界の終わりだああっ!」

「てい。」

 

びしっ!

 

「ぁ痛あ~ぁいっ?!」

「落ち着けっての。」

そしてザイトルクワエを見て、完全にテンパりパニクっているピニスンの頭に、まろんサンが手刀を落とす。

  

「痛たた…ひ、酷いよぉ…」

「さしずめHP特化なレイドボスって感じだな?」

涙目ジト目でまろんサンを睨むピニスン。

そのまろんサンは巨木を見据えながら呟く。

 

「それじゃ、伐採の時間だ。

行くぜ、コキュートス、アウラ、マーレ!

ハムスケとブレインは、占星千里とピニスンを護れ!」

「「はい!」」

「承知!」

「合点で御座る!」

「…はい。」

そして戦闘開始の宣言。

戦力扱いされなかったのか、ブレインが何だか不満そうだけど、まあ、仕方無いよね!

 

ブォッ!

 

「「「「?!!!」」」」

此方の戦意を感じ取ったのか、ザイトルクワエが先制とばかり、口から種?を無数に吐き出してきた。

私達の頭と同じ位な大きさの弾丸だ。

 

「フンッ!」

「せいっ!」

 

バチィッ!ズガァッ!

 

しかし それは、前側に立っていた まろんサンとコキュートスが、燃える拳と冷気を纏わせた太刀で全て迎撃。

 

「え?え?え~~~~~~~~っ?!

ま、魔樹の吐き出した種を、殴り落としたぁ~??!」

あー、うっさい。

 

 

◆アウラside・了◆

 

≫≫≫

  

◆ハムスケside◆

「え?え?え~~~~~~っ?!

ま、魔樹の吐き出した種を、殴り落としたぁ~??!」

いや、あの程度、まろん殿やコキュートス殿なら、普通にこなすで御座るよ?

だからピニスン殿? 興奮して某の髭を引っ張るのは止めて欲しいで御座る。

 

『『『『くきゃきゃきゃ!!』』』』

おお?

今度は魔樹の頭?にアオリンゴの様な実が成り、

『『『『くきゃきゃきゃ!!』』』』

おお?

それ等は小さな1つ目と大きな口を開いて、

『『『『くきゃきゃきゃ!!』』』』

おお?

此方に集団で飛んできたで御座る!

 

「何だか美味しそうで御座る~♪」

「「「何で、そうなるんだ!?

          だよ?!」

          ですか?!」

え?何か違ってるで御座るか?

 

「クソが!

武技・領域…秘剣、虎落笛!!」

 

斬々々々々々々々々々!!

 

ブレイン君が突っ込みながら剣氣の結界を張り、その中に入ってきたリンゴを超反応で次々と切っていくで御座る。

食べやすいサイズにスライスされて…え? 食べちゃダメで御座るか?

兎に角、此方は一段落で御座るな。

 

「よし!アウラ!マーレ!コキュートス! ()()をやるぞ!」

「えっ?」

「ム?」

「ぇえ~!?ほ、本当にやるんですか~?」

一方の まろん殿達。

何やら まろん殿が連携技を呼び掛けてる感じだが、アウラ殿達は、それを躊躇している様で御座る。

 

「フム。アウラ、マーレヨ。

コノ場合、躊躇ウ方ガ、不敬トイウモノダゾ?」

「そ、そりゃコキュートスは()()()()()()()()じゃないから、普通に言えるだろうけどさあ?」

「う…うぅ…ま、まろんサン…あ、後で怒ったりしないで下さいよぉ?」

しかし、話は纏まったみたいで御座るな。

 

「フンッ!」

お?先ずはコキュートス殿が地に仰向けとなり、両足を…膝を曲げた状態で、上方に向けたで御座る。

 

「「とうっ!」」

 

ひょんっ…

 

む?そしてアウラ殿マーレ殿が、大きくジャンプして、各々がコキュートス殿の左右の足に飛び乗ったで御座る。

 

「「「ハァッ!」」」

 

ババッ!

 

おお!そのタイミングでコキュートス殿が曲げていた足を真っ直ぐに伸ばし、そのバネみたいな反動で、アウラ殿マーレ殿が天高く飛翔、

 

スポ…

 

「そら!受け取れ!」

そして それに合わせて まろん殿が、自身の頭を御2人に投擲(パス)したで御座る!

 

「「ええ゙ぇえ~~~~~!?

く、首が、外れたあ~~~っ??!」」

いや、占星千里殿ピニスン殿?

まろん殿は首無し騎士(デュラハン)なのだから、普通で御座るよ?

 

「いや、予備知識無しな初見なら、普通は驚くっての…」

あー、ピニスン殿は兎も角、占星千里殿も知らなかったで御座ったか?

…それとピニスン殿 占星千里殿?

驚くのは良いが、某の髭や頬を引っ張るのは止めて欲しいで御座る。

 

「「まろんサンごめんなさいごめんなさいごめんなさい!…い、いっけーーーーーーーっ!」」

 

バッシィッ!!

 

そしてアウラ殿マーレ殿は まろん殿に謝りながら、その まろん殿の後頭部(あたま)に強烈な同時蹴り(ツインシュート)を撃ち放ったで御座る!

流石は双子、息ぴったりで御座る!

 

「ふはははははは!」

 

ゴォォォッ…!

 

そして魔弾と化した(まろん殿)は一直線。

笑い声(雄叫び)を上げ、魔樹に特攻していったで御座る!!

 




 
次回、ザイトルクワエ編決着!(予定)
   
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