ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました   作:挫梛道

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戦の前の色々③
 
サブタイが浮かばない…orz 
 


八本指幹部の話(仮)

▼▼▼

 

◆ラキュースside◆

全く…ラナー王女の情報力には、本当に驚かされるわね。

 

 

『帝国貴族が八本指の幹部と、王国領で何やら密談をするそうですよ?』

 

 

本当に何処から…誰から そんな情報、仕入れてくるのかしら?

しかし、これは色んな意味で、チャンスね。

帝国貴族が八本指と密談。

何を話すかは知らないけど、どうせ碌な事じゃないのだけは確かよ。

…というか どうせ、犯罪絡みな事でしょ?

王国を蝕む犯罪組織に一打を与えられるだけでなく、帝国の貴族を抑える事が出来たら、それを戦争の出汁に使えるかも知れない。

彼女の前の依頼…

結局、【ブラック&ゴールド】については、大した情報を得る事が出来なかった。

てゆーか、エ・ランテルで冒険者登録する以前の足取りが、全然掴めなかった!

 

・冒険者登録初日に、組合酒場で大乱闘大無双

・トブの大森林の大魔獣"森の賢王"の使役に成功

・エ・ランテル共同墓地の大量アンデッド発生事件の解決

・その騒ぎの黒幕と思しき、王国に隠れ潜んでいた犯罪組織(ズーラーノーン)構成員の捕縛

・凶悪吸血鬼(ヴァンパイア)嗤う金毛(スマイル・ゴールド)を討伐!

 

特に、あの嗤う金毛(スマイル・ゴールド)を倒したっていうのが凄過ぎる。

私達が対峙した時…あの時はイビルアイが居なかったとは云え、追い払うのが精一杯だった。

これ程な実績を叩き出した人物だから、それなりに有名な実力者が素性を隠して、モモン、マカロンを名乗る。

その線も考えて探ってみたけど、それでも該当する者なんて見つからなかったし。

何より、此方が確認出来たのは、彼等が南方出身だけだという事。

でも、南方出身者ってだけで、その南方という地域について、殆んど何の情報も無いのだから、仕方無いでしょ!

…だから、今回、新たにラナー王女が持ってきた情報。

これを有効に活かして結果を出して、汚名挽回してやるわ!

 

「汚名返上…な。」

う、うっさい! 伝われば、それで良いでしょ!?

さあ、日時も分かってるし、現場カチコミの準備をするわよ!

 

 

◆ラキュースside・了◆

 

▼▼▼

 

◆???side◆

バハルス帝国貴族、デアルーカ侯。

噂通りな、()()()な人物の様ね。

まさか あんな少量の麻薬(クスリ)

それを添えた、そのクスリや奴隷に その他諸々、私達の営む()()による経済効果?を手紙で少し説明しただけで、こんなに簡単に返事が貰えるなんて、予想以上にチョロい。

まあ、所詮は貴族なんて、少し甘い餌を見せたらホイホイ釣れる馬鹿ばっかよね。

それは王国帝国、何処でも一緒なんでしょうね。

…次の戦争、実は もう王国は本当にヤバいらしい。

だから さっさと王国には見切りを付け、次は本格的に帝国で活動していくに先駆け、この(まぬけ)の領地に拠点を移す計画。

それなりに お金と時間が掛かるでしょうけど、滅びる国に もう用は無いわ。

次は帝国で、稼がせて貰うわよ!

…滅びの要因に自分達の組織が多いに関わっていたなんて事は、言いっこ無しよん♪

さて、そんな訳で私達も、エ・ランテルに向かう準備をしないと。

不安なのは、少し前に警備部門、そのトップの六腕が揃って行方不明になってる事。

王都にて、八本指(ウチ)に舐めた真似をしたっていう帝国貴族に灸を据えに…って話だったけど、それから先が…なのよね。

まさか、あの戦闘しか取り柄の無い連中が、返り討ちに遇ったとも思えないし、その貴族も、それから直ぐに王国から去ったみたいで、その先は分からないし。

本当、どうなってるのかしら?

かなりな()()になるから、それなりの護衛も欲しいんですけど?

 

「ああ、それなら大丈夫よ。」

そんな風に考えていた処に、問題無しと言ってきたのは同僚の女。

 

「かなりな お金は掛かったけど、最上位…アダマンタイト冒険者が、護衛に就く事になったから。」

「アダマンタイト…って、まさか、あの小娘共じゃないわよね?」

「ははは! 心配しなくても、違うわよ。

雇ったのは"蒼"でも"朱"でも無い…知ってるでしょ? "黒と金"。

やっぱり冒険者って言っても人間。

裏から接触して、相場の10倍の お金を払うって言ったら二つ返事、簡単に引き受けてくれたわよ~♪」

それって、ブラック&ゴールド!?

あの、私達の拠点の1つを襲い潰してくれた吸血鬼(ヴァンパイア)を倒したっていう、あの?

 

「そう。()()、ブラック&ゴールドよ。」

 

≫≫≫

エ・ランテルに到着。

待ち合わせの高級宿には、これまた豪華な馬車が停まっていた。

もう、例の貴族(きゃく)は到着してるのかしら?

 

「えーと、コックローチさんと、ヒルマさん…だな?」

コッコドールよ!!

理由は解らないけど、何だか無性に腹が立つ間違い方ね!

真っ昼間の往来、大声で自分(犯罪組織幹部)の名を叫ばなかったのを、自分で褒めたいわよ!

私達に声を掛けてきたのは、白金髪に蒼眼の男。

言動はアレだけど、若いし中々にイイ男だわ♡

 

「私達を知っているという事は、貴方が…」

「如何にも。俺が…アナタ達の雇った護衛役だよ。」

私が色んな意味で少し冷静を欠いてるのを察したのか、私の前に出て、ヒルマが話を進めていく。

 

「とりあえずは、此方の馬車に。

説明は その中でしますよ。」

 

≫≫≫

「例の客人は、其方に場所等を決めさせておいて、申し訳無いと言っているそうだ。」

「いえ、良い判断だと思いますわ。」

先程の馬車の中。

この護衛役の男が言うには、向かっているのは とある開拓村。

さっき迄はマジックアイテムでも使っていたのか、金髪蒼眼を、噂通りな黒髪紅眼に変化…いえ、元の姿に戻したの方が正しいのでしょうね。

このマカロン…だったわよね?

コイツも普段の格好で八本指と接触しない辺りは、流石は顔も名前も売れてる、アダマンタイトと言った処かしら。

そして今回の相手の帝国貴族。

成る程。確かに ()()()()、街中よりも辺境のド田舎での方が、此方も何かと都合が良い。

一応は相手が貴族だから…って理由で、流石に王都では厄介な連中に見つかるリスクを考え、中央から少し離れた都市での お話を考えていたのだけどね。

向こうの方から、更に場所の移動を申し出るなんて…八本指幹部の私達を振り回すってのは、少し思う部分も有るけど、ある程度のオツムは持っている様で、逆に信用信頼も出来るわ。

ヒルマに同意よ。

 

 

◆???改め、コッコドールside・了◆

 

≫≫≫

 

◆まろんside◆

さて、今回の護衛な仕事。

本当の依頼主は八本指で無く、説明要るかな?…ジルクニフ君だ。

ジルクニフ君配下の貴族に、商談(非合法)を持ち掛けてきた八本指。

そりゃ自分の国が犯罪組織に…しかも将来的には王国レベル荒らされるとなれば、キレるのも仕方無い。

 

 

 

「確かに他国の犯罪組織を潰す…のは過度な干渉かも知れん。

しかし、未来(さき)を見越せば、必要事案だ。」

 

 

 

もう直ぐ始まる戦争で、王国がフルボッコになれば、奴等の後ろ楯の腐れ貴族共とも、その関係が続くか危うい。

貴族が八本指を見放し、ついでに過去の繋がりが無かったかの様に処理しようとするか、八本指が貴族を見限るか…どちらかなのかは、分からないが。

そう考えての帝国との接触なのだろうが、残念。

表向きの評判で、『コイツなら話に乗ってくれる』と思い、声を掛けた帝国の貴族さん、実はジルクニフ君の忠臣の中でも、特に優秀な1人だった訳だ。

 

≫≫≫

「そろそろ、カルネ村に着く。

…が、先に言っておくが、慌てる必要は無いから。」

「「「「…???」」」」

馬車の窓から、村の塞壁が見えてきた時。

ヒルマとコッコドール、そして八本指からの護衛役?…軽装戦士風な2人が俺の台詞に不思議そうな顔をするが、

「それは、どういう…?」

「着けば、分かる。」

「アナタ、実は悪戯者…いえ、問題児?」

「…フッ。よく言われる…かな?」

否定は しないし、敢えて詳しくは、教えないよ。

 

 

◆まろんside・了◆

 

≫≫≫

 

◆コッコドールside◆

「ひっぇ?!」

まるで砦の様な村の門が開き、其処で私達が最初に見たのは、

「ご、ゴブリン?!」

「何をしているの、護衛役!

早く奴等を蹴散らして、私達を守りなさい!」

武装したゴブリン数匹だった。

亜人が村を襲っている?

直ぐにマカロンに処理するように命令したけど、 

「必要無い。通るぞ?」

「へぃ、マカロンの旦那。

報せは聞いてますぜ。さあ、どうぞ。」

「「はぁ?!」」

しかしコイツ等、マカロンと面識が有るかの様に、軽く会話しながら私達が乗った馬車を村の中に入れる。

 

「慌てる必要は無いって、こういう意味だったのね…」

「ゴブリンと…共存してるの?この村。」

「ああ。重装歩兵団やら聖騎士隊やら魔法部隊やら猟兵隊やら暗殺師団、その他その他。

ついでに鼓笛隊に諸葛亮なゴブリンの大軍団。

それと、オーガも何体か居るぜ。

ついでに駄犬も居るぜ。

「「は…はあぁあっ??!」」

…コイツ! ヒルマの言う通り、相等なヤツね!

私達が驚いたのを見て、本当に楽しそうに肩を揺らして笑っている!

…てゆーか、何なのよ、この村!

それと、ショカツリョーって何?

 

「そういうサプライズは好きじゃないわ。今後は控えて頂戴!」

「失礼。了解した。」

 

≫≫≫

「…この先だよ。」

そして案内されたのは、村の中程の、やや大きな小屋…形容詞が重複相殺してるとか言わないの…の、地下室。

私達が取引相手に選んだのは、かなり用心深い人物の様ね。

地元民の評価は微妙だそうだけど、私達の様な"裏"の関係を持つのに必要最低限な技量は、持ち合わせているみたい。

 

カチャ…

 

「…お待ちしておりました。」

そして階段を降りた先の部屋。

扉の向こう側でメイド1人、が茶の用意をして控えていた。

 

「…チッ

え? このメイド今、小さく舌打ちしなかった?

見た目は上玉だけど、目付きが少し悪過ぎない?

  

「ソレデハ ダンナサマヲ、ヨンデマイリマス。」

紅茶を差し出し、そして三文芝居の様な…いえ、それ以下な片言口調で話すメイド。

漸く"客"と対面ね。

ギリギリまで姿を見せようとしないなんて、本当に大した人物だわ。

 

「いや、必要無い。…来るぞ。」

 

ドドドドド…

 

「「????」」

そしてマカロンの台詞と同時、複数人が階段を駆け降りてくる大音が。

 

バタンッ!

 

「蒼の薔薇だ! 八本指、お前等全員、動くな!!」

え゙? 蒼の薔薇ですって!?

勢い良く開いた扉から姿を見せたのは、紛れもなく蒼の薔薇の面々。

な、何故、アダマンタイト級冒険者が?!

…って、驚いてる場合じゃないわ!

 

「まっマカロン! 早くコイツ等を何とかして!」

「え?! マカロン?? 何故 貴方が、こんな場所に?」

「ナーベお姉様♡ 嗚呼、メイド服姿も凄く素敵♡」

「その呼び方は止めろォッ!」

小娘達も、この場に別のアダマンタイト級が居るのに驚いてるけど、兎に角 今は、この状況を何とかする事!

 

「さあ、何やってんのよマカロン!

高い金 払ってやってんだから、コイツ等をどうにかしなさい!」 

「きゃん!?」

 

バタッ…

 

え?…マカロンを仕掛けようとした時、後ろの方から小さな悲鳴?が。

振り向いてみたら、其処には体を痙攣させて、床に伏せているヒルマが。

そして その側にはメイド。

冷たく無愛想な表情の女の指先で、アレは魔法?…小さく雷が迸っていた。

 

「え?…え?え?え?」

「フッ!」

それに驚いていると、今度はマカロンが、此方に殴り掛かってきた?!

…って違うでしょ!?

アンタが相手するのは、私じゃなくt

 

 

◆コッコドールside・了◆

 

≫≫≫

 

◆まろんside◆

「…つまり、貴方達は、帝国からの依頼で、動いていたって訳?」

「そういう事だ。

件の貴族さんも、王国には来ていない。」

八本指幹部…エロっぽい おばちゃんはナーベラルのスタンガン的魔法(ビリビリ)で。

オカマの方は、俺が顔パン1発。

残りの護衛役も、瞬殺で仕留め、全員縛り上げた。

そして今は、現場凸してきた蒼の薔薇に説明。

 

「バハルスの皇帝曰く、帝国には何処かの国みたいに犯罪組織と協力関係を持とうとする様な、愚かな貴族は居ないそうだ。

何処かの王国みたいに。」

「………………………。」

しかし、モモンガさんから聞いていたけど、本当に乗り込んでくるとはね。

だが、その やり方は、とてもじゃないが、誉められないな。

いきなり現場凸…もう少し、スマートに出来ない物かね?

お陰で もう少し 遊びたかった 引っ張りたかったのに、直ぐに行動に移らなければならなくなったじゃないか。

 

「それでは俺達は、コイツ等を参考人として、帝国に連れて行くから。」

本当に連れて行くのは、ナザリック地下大墳墓にだけどな。

此れも既に、モモンガさんがジルクニフ君から了承を得ている。

 

「え?ちょっと待ってよ!」

そして俺の言葉に、蒼の薔薇リーダーが『待った』を掛けるが、

「もしかして、『コイツ等は王国で裁くから、自分達に引き渡せ』とでも言いたいのか?

それは無理が有るだろ?

王国に突き出した処で、八本指と繋がりを持つ貴族が無理矢理に逃がすのが、目に浮かぶぜ?

ああ、やっぱりアインドラ家も、()()()()だったk

「違うっ!!」

当然、その訴えは跳ね退ける。

 

「あー、はいはい。

どっちでも良いが、納得しただろ?

それとも此処で、戦るとでも言うのか?

俺達は2対5でも、一向に構わない…そうだろ、ナーベ?」

「はい、マカロンさん。」

「違う。3対4だ。」

「「「「ティア??」」」」

 

≫≫≫

「…ところで、だ。」

結局、蒼の薔薇との戦闘は起こらず。

あっちのリーダーが、最後は折れた感じだ。

そして互いが村を去ろうとした最後、大柄女…ガガーランだったよな?…が尋ねてきた。

 

「今回は、モモンは来ていないんだな?」

…お前が理由だよ。

モモンガさん、お前の童貞喰い(チェリー・イーター)の特性は見抜いてるから…と言うか、実は結構 有名は話じゃないか!…今回はビビって お休みなんだよ!

しかし、今後も こういう事が続くのは冒険者的に好ましくないな。

やっぱり無理矢理にでも人化させて、アルベドと一緒に密室にでも閉じ込めるべきか?

  




①何が有ったかは作者も分からないが(笑)、何時の間にか大将軍に召喚されていたゴブリン軍団。
 
②今回のナーベラルのメイド服は、プレアデス正装で無くて、一般メイドの服。
1期2話…だったかな?…に着ていたヤツです。
 
③コッコドールの語りは、書いてて意外と楽しかった(笑)。
しかし もう、出番無いだろうなあ…
 
次回、いよいよ帝国vs王国、開戦!
乞う御期待!感想よろしくです。
 
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