ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
戦の前の、伏線回。
今回は短いです。m(_ _)m
◆デミウルゴスside◆
まろん殿が持ってきた、2人の人間。
『八本指』という、リ・エスティーゼ王国を実質 裏から支配しているとされる大規模な犯罪組織に籍を置く幹部。
以前、まろん殿とセバスが持って帰ってきた同組織の幹部とやらは、所詮は単なる始末屋だった様で、大した情報は持っていませんでした。
あの者達、最期はアンデッドの実験素材になったり、シャルティアの玩具になったり…まだ、生きているのでしょうか?…していましたが。
今回も それぞれ、ニューロニストと恐怖公の元に送り、色々と喋って貰いましょう。
今回の者達…組織の大元の拠点や、他の主要人物の所在地、そして関係を持つとされる貴族等、有益な情報を持っていてくれれば良いのですがね?
それはアインズ様が参加される、
◆デミウルゴスside・了◆
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◆とあるシャドウデーモンside◆
まろん様が連れてきた人間。
その者達を、ニューロニスト殿や恐怖公氏が問い質して得た情報を元に、デミウルゴス様が作成された資料。
そして、我々が王国軍部に潜入して、纏めた資料。
それ等を手にして、我々シャドウデーモンやフウマ、ハンゾウと云った隠密に長けたシモベ達は現在、王国の各地に散らばっている。
因みに我は今、王国が戦争に備えて呼び寄せた、徴兵が集まる施設の1つに居る。
正規兵の様な人間の指示の下、多数の民兵らしき者達が揃って槍を突き出す様な訓練をしているが…アレに一体 何の意味が有るのだ?
付け焼き刃以下の動き、実戦で役に立つとは思えないのだが?
まあ、良い。それよりも任務だ。
渡された
他のシモベも各地にて、同じ作業をしているらしいが…
◆とあるシャドウデーモンside・了◆
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◆デミウルゴスside◆
今回の八本指幹部から得た情報は、それなりに有益でした。
しかし、只、それだけ。
彼等は もう、用済みです。
ええ、
アインズ様からの許可は戴きました。
まろん殿は『善いぞ!もっと殺れ!』と、言ってくださりました。
とりあえずは あの2人、早々に処理です。
実験材料?…既に その価値すら、有りませんよ。
元より あの様な俗物が、世間から『悪』と呼ばれるのが気に入らない。
アレは、『悪』等では無く、単なる害悪。
『悪』とはウルベルト・アレイン・オードル様の様な、崇高な理念に基づく…(以下略)
◆デミウルゴスside・了◆
≫≫≫
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「ま…またかよ?」
リ・エステーゼ王都では最近、猟奇的な殺人事件が連続で起きていた。
被害者は老若男女様々。
貴族では無いが、それなりに財富を持つ名士が目立っている。
其等が次々と殺害され、その亡骸は冒険者組合事務所や兵士詰所、或いは街の中央通りの真ん中…果ては王城の正面門の前に見つかり易い様に、そして
その場に死体を棄てるのは勿論、周囲で それらしき物を持ち歩いていたという目撃情報は皆無。
「また…八本指なのか?」
そして、それ等の死体の共通点。
両目は くり貫かれ、両耳、鼻は削ぎ落とされ。
更には左胸…大きく切り裂かれ、心臓を抉り獲られるという、無惨な物だった。
しかし、それを見た衛兵達が最も特徴的としたのは、被害者の手。
その両手の指10本の内、残っているのは2本のみ。
残された指は親指~小指様々だが、どの遺体も
「クソ! もう直ぐ戦争が始まるってのに、要らぬ仕事を増やしてくれる!」
それを見た兵士達は、少し安直とは思いながらも、今回一連の事件の下手人を予測していた。
「おやおや…八本指の関係者だと、分かり易くした心算でしたが…
そちら側に予測してしまいましたか?」
≫≫≫
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リ・エステーゼ王城。
「そ、それは幾ら何でも、人の道に反します!
それに彼等は…」
「黙れ。平民如きが、我等の決め事に口を挟むな。」
「奴等の見え見えな戯言を、信じるのか?」
「…っ!」
その一室での軍議の中、提案された策の1つに、王国戦士長ガゼフ・ストロノーフが異を唱えるも、平民出身の彼の申し出は貴族の前に一蹴されていた。
その後も この話し合いで、『勝つ為に手段選ばず』な策が多数に提案、採用されていく。
『フッ…全て、聞いているぞ?』
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◆まろんside◆
帝国と王国の戦争開始が、目前に迫った。
その舞台はカッツェ平野。
1年の殆どが深い霧に包まれ、無数のアンデッドが徘徊する荒れた土地。
しかし年に1度、決まったタイミングで、その霧とアンデッドが消える時期が有る。
その時期を狙って毎年、リ・エスティーゼ王国とバハルス帝国の戦争が この地で行われているそうだ。
作物収穫期でも有る、今の時期に王国全土…特に農地から徴兵させる事で、王国の生産力を少しずつ弱めていた帝国。
ジルクニフ君的には もう数年掛けて、完全に王国が弱体化した処で、一気に軍勢を進攻させて決着させる考えだったそうだ。
しかし、魔導国という強力な助っ人を得た事で、今までの様な小競り合い・小細工で無く、今年で一気に勝負を決める心算で居るそうだ。
既に両国が 各々に陣を作り、後は合戦の合図を…一応、戦敵国同士間で決められる、最低限のマナーらしい…待つのみとなっていた。
「ふん…数だけは揃えている様だが…」
ジルクニフ君が、遠眼鏡越しに王国陣営を見て呟く。
王国約30万の兵に対して、帝国側は約5万。
更に、今は隠しているが、モモンガさんの兵…デス·ナイトを中心としたアンデッド兵が約500。
確かに数では圧倒的に劣るが、一般の民から かき集めた者も混ぜ合わさった王国に対し、帝国側は全てが軍属の騎士、職業兵だ。
一兵一兵の練度と精度。
その圧倒的な『質』は『量』という劣勢を補うには過ぎ、総合戦力は逆に帝国側が圧倒的に上回っている。
加えて、戦争への気構え、覚悟も違い過ぎる。
更には両陣営施設。
帝国側は この毎年の戦争の為に、何年も前から強固な砦を築いてるのに対して、彼方は精々が大きなテントを多数張ってるに過ぎない。
この準備の差で、既に勝敗は決した様な物な気がするが…
というかジルクニフ君や。何故こんな連中を平伏させるのに、何年も掛けてる?
≫≫≫
「前に言った通り、開幕は任せるぞ、アインズ?」
「ふっ…期待してくれ、ジル。
既に
「ぼ、僕も期待してます!アインズ様!」
「ああ、マーレ。楽しみにしていてくれ。」
「は…はい!」
ジルクニフ君の言葉にモモンガさんは自信満々に返す。
そして今回、モモンガさんの付き添い(護衛?)として参加しているマーレも、本当に楽しそうに顔を赤らめ微笑えむ。
因みにだが、帝国の人間でマーレが
女性だからこその、何かを感じたのかな?
ジルクニフ君やフールーダですら気付いていない。
勿論、面白いから黙っておくが。
さて、ジルクニフ君はモモンガさんには開幕一番、『派手な魔法を見せてくれ』とリクエストしていたが…
次回、いよいよ開戦!
乞う御期待!感想よろしくです。