ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
◆モモンガside◆
「モモンガ様。御考えを改め下さい!」
「大丈夫だ。お前達も、あの映像を見ただろう?
あの剣の振りの
不覚を取る筈が無い。」
「シ、シカシ、モモンガ様…!」
カルネ村の襲撃を見て、確かに最初は我関せずだった。
しかし その、何も感じなかった事をまろんサンに指摘され、自分が本当に人間を
そして その現場に…村人達を助けに向かう事を決意するが、今度は それをシモベ達に止められた。
「仮に あのニンゲン共を救うとしても、モモンガ様自らが出向く必要は無いでありんす!」
「そうですよモモンガ様!
あんな連中、私が行ってパパパって…」
「そ、そうですぅ!」
シモベ達は、何故 俺が そういった行動に出ようとしたのかも理解の外だろう。
そして心配症というか、過保護過ぎ?
「いや、これは、私が行くからこそ、意味が有るのだ。」
そう、これは好い機会と見るべきだ。
自分達と現地人の強さを比べる…ね。
これを切っ掛けに、現地人との繋がりを持つのも、悪い話じゃないだろう。
それに、これ等をこのNPC達に任せたら、余計に混乱を招く気がするんだよな。
悪役ギルドなスタイルの
過剰なスキル等で殺り過ぎて、余計な恐怖やトラウマを村人に与えるのが、普通に頭に浮かぶよ。
「モモンガ様…どうあっても、その考えは…」
「曲げる心算は微塵も無い。
大丈夫だ。まろんサンも一緒だ。…ですよね?」
「そりゃあ、勿論♪」
俺の振りに、軽く笑いながら、まろんサンは応える。
「あれだけ焚き付けて、『行ってら~♡』ってハンカチ振りながら見送るなんて、有り得ないでしょ?」
「「「「「……………っ!」」」」」
しかし、それでも納得の往かない顔なデミウルゴス他数名。
俺が外に出ようとする事。
そして それに まろんサンが同行するのに、不満そうな顔だ。
「で、ですが…
それならば、1人でもシモベを連れt
「ならば、私が共に、参りましょう!」
「「「「????!」」」」
そう言って間に入ってきたのは、黒の全身鎧を着込んだ…女。
「アルベド…」
そう、フル装備に換装したアルベドが、自身も同行を名乗り出てきた。
此方から何も言う前のフル装備…行く気満々だな。
「…デミウルゴス?
それにシャルティア達もだけど、貴方達は そんなに まろん殿が信用出来ないのかしら?
いえ…それは、理解出来なくもないわ。
私達からすれば数日前、あの
「「「「……………………。」」」」
「しかし、モモンガ様は まろん殿を、御自身の、そして御方達の御友人として紹介された。
そんな方を信用しないと言うのは、まろん殿だけで無く、御方々に対して不敬でなくて?」
「………………………っ!
分かりました、認めますよ。
しかし、モモンガ様の身に、何か有った時は…!」
「大丈夫。何も起きないわ。
その為に、私が行くのだから。」
「………………ッ!
そ、そうですか…」
この一連の やり取り、最後は
「ふむ。決まったな。
それでは頼むぞ、アルベド。」
「は、はぁぃい~っ!モモンガ様♡」
…………………………………………。
何だかアルベドの鎧の隙間から、ピンク色のオーラが漏れている気がするが、気のせいだと思いたい。
「…何だかモモンガさんの体全身から一瞬、緑のオーラが放出された気がするが、気のせいだよな?」
◆モモンガside・了◆
≫≫≫
◆アルベドside◆
ガィィンッ…
「「「…??!」」」
「ふぅ~、間一髪セーフ…って、感じだな?」
カルネ村には既に、転移魔法《
その
妹を庇う様に抱く姉の背を、鎧を着た男が手にした剣で斬ろうとした時、まろん殿が その間に入り、その黄金の鎧を纏った腕で剣を受け止める。
…が、
「み、見えなかった?!」
私には、その まろん殿の動きが全く見えなかった。
それ程の超スピードだった。
「な…何だ、お前は?!」
そして いきなり現れた まろん殿に対して、賊の男は驚いた表情で剣を構えるが、
ボゥ…
「サラマンダー・クロウーォッ!!」
斬!
「ぎゃぁぁっ?!」
…………………?!!!
次の瞬間、まろん殿は自身の右手…正確には その5本の指先に《
そして この一撃。敵の命を終わらせるには、十分だった。
「は、速い! それに、今のは…」
「ふっ…アルベドは魔剣士という
「モモンガ様?」
魔剣士…それは戦士職の派生で、自身の武器に、魔力属性を
それは勿論、知っている。
「まろんサンの
魔拳士…!それは、初めて知りました。
「そして!あの まろんサンの黄金色の鎧!
あれはアポイタカラやヒヒイロカネ等の超々希少鉱石を糸状に加工して、編み上げた物!
だから実はアレは正確には鎧で無く、
硬質且つ見た目以上に柔軟、伸縮性に富んだ作りで、武闘家としての動きを阻害する事も無い。
そもそも先に言った様に、まろんサンは武闘家だから、鎧は装備出来ないしな!」
◆アルベドside・了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
殺った…のか?
人を殺したってのに…いや、まさか
どれだけ弱いんだよ、この世界の人間?!
…じゃなくて! 人を殺したにも拘わらず、全然それに動じてない自分が恐ろしく感じる。
本当に人間・瑳峨久利が、異形・まろんになろうとしている?
ドサッ…
「……………………成程…な。」
そしてモモンガさんの前で、もう1人の賊が倒れ崩れる。
多分だけどモモンガさん、心臓を握り潰したな?
そして俺同様、人殺しに動揺ていない自分に動揺している…って感じか?
「まろんサン…俺、本当にヤバイかも知れません。」
「それが自覚出来てる内は、まだ大丈夫ですよ。」
≫≫≫
「…中位アンデッド作成…デス・ナイト!」
その後、モモンガさんは俺達が殺った人間を媒体にして、下僕アンデッドを作り、
「デス・ナイト!この村を襲っている者共を蹴散らし、村人を守れ!」
賊の撃退を指示。
どどどど…!
すると このデス·ナイトx2、村の中央?に向かって走って行った。
「さて、危なかったな? 怪我は無いな?」
「は…はい、助けてくれて、ありがとうございます!」
「ぁ…ありがとうございます!」
かなりショッキングな光景の連続だったと思うが、助けに来た俺達に きちんと礼を言う2人の少女。
それじゃ この第1、第2村人…村娘A・Bに何が有ったのか、聴いてみますか。
◆まろんside・了◆
≫≫≫
◆村娘Aside◆
ダメかと思った…
本当に もう、ダメかと思った…
何の前触れも無く、いきなり村を襲ってきた騎馬集団。
逃げ惑う中、父さん…母さんも…殺…され…それでも泣き叫ぶ
相手は剣を振り上げ、それを見た私は咄嗟にネムを庇う様に抱き締める。
無駄な抵抗なのは、解っていた。
どうせ私が殺された後、ネムも同じ結末を迎える事は、理解出来ていた。
それでも…!!
そう思っていた時に、後ろから聞こえたのは、金属が ぶつかり合う様な、甲高い音。
そして、
「ふぅ~、間一髪セーフ…って、感じだな?」
聞き慣れない、男の人の声。
「????????」
何が有ったのか、恐る恐る振り返ってみると、金色の鎧を着た男の人が、その腕で山賊?の剣を受け止めていた。
≫≫≫
「さて、危なかったな?怪我は無いな?」
「は…はい、助けてくれて、ありがとうございます!」
「ぁ…ありがとうございます!」
その後、私達を襲ってきた人達は逆に この人…そして その仲間の人に殺され、その人の魔法?…で、モンスターになって走って行った。
「…さて、分かってる限りで良いから、何が有ったかを話して貰えるか?」
それから魔法使いの様な黒いローブに変な お面を被った人が、質問してきた。
…と言っても、私達からしても いきなり襲われたとしか、言い様が無く…
「まあ、そんな気は、してたな。
それでは直接、連中に聴きますか。」
「そうですね。」
「…………。」
金色鎧の人の言葉に、黒ローブの仮面の人、そして、黒い鎧の…胸元の形状からして、多分 女性の人が頷き、
「お前達は事態が収まる迄、この場から下手に動かない方が良いな。」
そう言って黒ローブの人が私達に防護魔法壁を…それだけで無く、ゴブリンを召喚、使役出来るという
アインズ・ウール・ゴウンと名乗って…
◆村人娘Aside・了◆
≫≫≫
◆モモンガside◆
「wwwwwwwwwwwwwwwwww~!!
モモンガさん、無い…無いでしょ?」
「ちょ…笑い過ぎじゃないですか?」
「いや、何を勝手にギルド名、自分の名前にしてるんですか?
その
だって仕方無いじゃないですか!?
『骸骨まんまで登場したら、余計にパニックになるぞ?』って言ったのは、まろんサンじゃないですか?
それで、顔を隠せるアイテムが、手持ちでコレしか無かったんですから!
それに、
…そんな風に話しながら、村の中央広場みたいな場所に足を運んでみると、
「お金…おっ金ゅゃえ~~~~~??!」
ドスッ!…ドスドスドスドスドスッ!
………………………………。
何?その断末魔?突っ込まないとダメ?
其処は文字通りに死屍累々な状況。
鎧の賊達は、2体のデス·ナイトに蹂躙され、屍の山が築かれていた。
今 殺されているヤツなんて、滅多刺しだよ。
俺は『蹴散らせ』と命令した…決して『殺せ』なんて一言も言ってないのに、この有り様だ。
どうやらデス·ナイトは、加減という言葉を知らなかった様だ。
「いや、デス·ナイトが無双するって、本当に雑魚過ぎだろ?
…って、モモンガさん? 皆殺し…全滅になる前に、止めないと。」
あ、そうでしたね。
最低1人は生かしておいて、色々と質さないとイケませんからね。
「其処までだ、デス·ナイトよ!」
『『………………!』』
ぴた…
「ヒッ…」
あと1秒、言うのが遅かったら、また首ちょんぱな死体が増える処だったな。
ざわ…ざゎ…
いきなり登場した俺達を見て、生き残りの村人や賊が ざわめくが無視。
とりあえず、腰を抜かして動けなくなった賊を縛り上げ、
「この村の代表者は居るか?」
「は、はい…私ですが…」
村長を探し出して、改めて この村に何が有ったのかを含め、この世界について、色々と尋ねてみる事に。
…尚、まろんサンの索敵系スキルで、この村に新たに約50の騎馬隊が近付いているのを確認しているが、それは今は敢えて黙っておく事にした。
①4話にして漸く、語りが入った まろんサン。
②アルベドはモモンガと まろんの…ユリへのプロポーズの件の…漫才の様な やり取りを見て、それを嘗てのギルメン同士の会話と重ね合わせ、まろんはギルメンと同格、即ち信頼出来る人物という認識になっています。
③村娘A…何処の将軍閣下でしょうか?w
④カルネ村でのデスナイト無双、『あの台詞(笑)』は必須でしょ?
⑤まろんの
⑥次回、本格的に