ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
【前回の あらすじ】
死亡フラグが立ちました!
▼▼▼
「「「「「「ぷれぷれぷれあです!」」」」」」
◆シズside◆
うわぁ…
姉妹で楽しくスィーツ三昧していた時、1人の男が私達に話し掛けてきた。
ヘラヘラとしたニヤケ顔で、自分はナントカ家の次期当主だとか、誇らし気に言ってる。
有力な貴族の名は、情報として記憶しているけど、知らない名前。初めて聞いた名だ。
『つまりは、3流モブ貴族っスね?』
『雑魚雑魚ぉ?』
そうとも言う。…というか、ヒトの
「どうですか? お美しい人。
菓子も良いですが、彼方に美味なワインが有ります。
宜しければ、私と御一緒に…」
「「「「「「……………。」」」」」」
そして どうやら この人間、ユリ姉が お目当てな様だ。
…というか この人間、最初に声を掛けてきた時から ずっと…今もユリ姉のスイカップを下卑た目でガン見している。
世の男性に一言 言っておくが、女性は胸元への視線は超・敏感。
例え それが、自分への物で無いとしても・だ。
「…………。」
当然ユリ姉も それには気付いており、然り気無く…胸を庇う様に腕組みする。…って、コイツも気付かれているのに気付いてないの? 尤も これは、谷間をこれでもかと強調したドレスを着ているユリ姉にも、問題が有ると言えなくも無いが。尚、それに関してはソリュシャンも同じく。
「「「「「「……………。」」」」」」
兎に角 私達は既に、コレを汚物と認定。
「失礼ですが、ユリ姉様には既に婚約者が居られ、その方も此の場に来られています。
在らぬ誤解を招きかねませんので、此処は お退き戴けますか?」
「お誘いは光栄ですが、その様な訳ですので。
それに私達姉妹は今日 久し振りに、全員が顔を揃える事が出来、今の時を楽しんでおりますので…」
そしてユリ姉には、まろん義兄様が居らっしゃる。
その辺りを、ソリュシャンとユリ姉本人が話し、穏便に追い払おうとする。
「成る程、これは失礼。
しかーし その者、同じ男として、感心出来ませんな~?
貴女の様な美しい婚約者を放って、その辺りを彷徨いているのですかな?」
「「「「「「…!!!?」」」」」」
…が、コレは その意図を察してないのか、この場を去る素振りを見せない。
それ処か、義兄様を
これには私達が瞬時、殺気を全開してしまうが、コレは それにも気付かない。
「おぃカマドウマ、お前はヒトの話を聞いていなかったのか?
ま…っカロン義兄様は今、私達姉妹に気を使ってくださっているのだ。
今の会話から、それすらも理解出来ない程な、残念脳なのか?
頭フジ●レビか?」
「か…ざ…ふ…?!」
ナーベラル、確かに その通りだけど、ストレート過ぎ。
「ちょ…ナーちゃん? 世の中、幾ら頭に思っても、絶対に口に出しちゃいけない事って、沢山 有るっスよ!?
言うにしても、もっとオブラート、オブラートっス!」
「な…!?」
ルプーも。それは言ってるも同じ。
「そ、その言い方は、少し失礼過ぎじゃないか?!」
否定出来なくも無いが、場の空気を察せない方が悪いと思う。
兎に角このナーベラルとルプーの発言に、顔を赤くして激昂絶叫する男に、
ざわ…ざわざわ…
当然な如く、周囲も注目してくる。
「これは、何事かな?」
「失礼…彼女達が、如何なされたかな?」
「「「「「「あ…」」」」」」
そして、現れたのは まろん義兄様。
「マカロン…様…?」
いえ、この場では冒険者改め、魔導国処刑人マカロン…の方が正しい。
その ま…カロン義兄様…面倒い、この先は全部、まろん義兄様で行く。
…その まろん義兄様が、騒ぎを聞いたのか、王国の貴族2人と一緒に此方に やって来たのだ。
「マカロン…だと?」
その名を聞いた男が、まろん義兄様を睨み付ける。
「はっ! 誰かと思えば、只の冒険者ではないか!
そんな奴が婚約者?
…という事は お前達も、立派に着飾っているが平民か?
一体どうやって、この会場に入ったのだ?」
相手が
つまりは この男、義兄様が未だ、単なる冒険者だと勘違いしている様だ。
因みにマカロンとモモンは、魔導国建国、そして魔導国内の反逆者処刑人就任に際して、アインズ様から形だけだが公爵位を授けられている(領地経営は していない)。
『情弱っスね。』
『情弱!情弱ゥ!』
ん、それ。…って、だからヒトのモノローグに入ってこない。
「「…??!」」
そして それを見て、義兄様と同行していた貴族達は、信じられない様な驚きの顔を浮かべ、
「き、貴様、何を言っt…マカロン殿?!」
その1人が この情弱男を咎め問い詰めようとするが、まろん義兄様が それを制する様に手を横に差し出す。
「ふ…ん…、初めましてか?マカロン殿?
アナタは自分の婚約者や その妹達に対する、教えが出来てない様ですな?」
「ほぅ?」
そして この情弱貴族は、マカロン
「…ユリ、何が有ったのだ?」
「その…じ、実は…」
それに対して、普段の『ユリたん♡』でも『ユリたそー♡』でも無く、『ユリ』と呼び、ユリ姉に事の起こりを尋ねる まろん義兄様。
「(#^ω^#)…………(ニコニコピキピキ)」
うわぁ…
ユリ姉様やルプーの説明に、一見にこやかな表情だが、顔中に…いや多分 体中に、
「そ…それは失礼だが、貴殿の方に、問題が有るのでは?
少なくとも、相手側に恋人や婚約者が居ると知れば、直ぐに退散すべき。違いますか?」
それでも、手を出す事無く、穏便に事を済ませようとするが、
「あ゙?! 高が冒険者風情が、偉そうに貴族に口出しする気か!?」
どんっ!
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
未だ、まろん義兄様の立ち位置に気付けない男は在ろう事か、義兄様の胸元を突き飛ばす様に叩き付けた!
これに周囲…義兄様が魔導国公爵なのを知っている者は、その行動に身を硬直させてしまう。
場の空気が凍った感覚だ。
「殺す!」
「殺るっスよ!」
「殺されたいのか?!」
「殺して良いわよね?」
「殺すべき。」
「殺しましょ~!」
当然な話だが、あんな雑魚貴族如きの突き出しには、まろん義兄様は微動だにしなかったが、それでも私達姉妹は怒りのゲージが天元突破。
「…っ!!」
「「「「「「!!?」」」」」」
そして瞬時に場に放たれる、強力凶悪な殺気。
それは この愚か者に向けてで無く、私達
まろん義兄様の『お前達は手を出すな』というメッセージだ。
それにより、殺る気全開だった私達は、クールダウンする事が出来た…けど、
「ぅあっちゃ~…、こりゃ、死んだっスね?」
「ちーん。」
(ー人ー)南無南無南無南無。
◆シズside・了◆
▼▼▼
◆モモンガside◆
「「???!」」
パーティーの開始時、来賓に挨拶をした後に一時退場していた俺とアルベド。
何をしていたかと言えば、控え室にて後々に始まるダンスの時間に備え、2人で最後の練習をしていたのだ。
そんな時、いきなりパーティー会場の方から迸る、凶悪な殺気。
「モモンガ様?!」
「うむ!」
何が起きたかは分からないが、兎に角 只事じゃない。
そして此れ程迄の殺気を放てる心当たりなんて、1人しか居ないから尚の事だ。
「全く…アナタは何をやってるんですか?!」
そう思いながらに即座、練習着から本番服に換装して、俺達はパーティー会場へと走るのだった。
≫≫≫
ガギィッ!!
「ぎゃぁぁあっ!!」
「………………………。」
そして、会場に着いた時に視界に入ったのは、まろんサンが何処かの貴族?の男に…アレは、何と表現すれば良い?
…見た儘で言えば、相手の両腕を頭の後ろでクロスさせて極めて、更には同時に首を右足、左足を左足で固めるという難度SSSな関節技?を決めていたのだ。
…ホールの天井の高さ位置で。
クィ…
そして空中で その技を解くと体勢を変えて、今度は相手の首筋に左脛を当て、更には それに重みを上乗せするかの様、左膝に右足を乗せて、その右膝には右肘を重ねて…
ガガァンッ!!
その儘で床に落下、激突!!
それは正しく、必ズ殺ス技。
「あ…ぁぁ…」
「ルプスレギナ!」
「は、はいっス!」
そして半死半生となった この男に対して(よくアレで死ななかったよな?!)まろんサン、ルプスレギナに回復を命令。
「…何が有った?」
「あ…インズ様!? 実は…斯々然々。」
ナーベラルに事情を聞いてみると、成る程成る程、丸々隈々。
「つまりは あの蟋蟀に全て原因が有り、ま…っカロン義兄様の正当防衛です。」
いや、何処がだよ?!
どう見ても過剰防衛だよ!
「いえ、アインズ様。この場合、魔導国法では正当防衛が適用されます。」
まじ? 誰だよ、その基準作ったの?
≫≫≫
「「申し訳御座いませんでした!!」」
その後、あの男の父親を名乗る貴族が、俺と まろんサンに深々と土下座。
曰く、最初は家督も何も関係無い三男坊だったが、長男次男が先の戦争と病気で相次いで死んで、繰り上げ相続が決まったばかりで増長、『貴族様EREEEE!』を勘違いで発動させてしまったとか。
一応は普段から、その辺りは言い聞かせていたと言うが。
とりあえず、全然 言い聞かせてない!
「(怒)ほ(怒)う(怒)?(怒)…(怒)そ(怒)れ(怒)で(怒)?(怒)」
「…………!!?」
そして その言い訳は、俺は兎も角、まろんサン相手にはアウト過ぎた。
寧ろ、一番アウトな言い訳だ。
下手したら あの三男とやら、この場でユリ相手に、嘗てツアレニーニャを浚った王国貴族の様な真似をしかねかなったのだ。
但し その時は本当に、まろんサンやプレアデス達に殺されていただろうけど。
「貴族は権利の前に、義務が生じる事を、アレには教えていなかったのか?
これは、俺が只の冒険者、平民だった頃から…平民でも知っている事だと思うが?」
「お、仰有る通りで!」
「ふん…兎に角だ。
アレは…今回の件は、魔導国内で起きた事だ。
そちらが王国の貴族だろうが何だろうが、関係無い。
魔導国の法律で、裁かせて貰うぞ。
…魔導王も、それで文句は無いな?」
「…うむ。」
いやいやいや! あれだけ痛め付けておいて、更に法の裁きまで下すの?
もう流石に勘弁してやったら?…とは、立場上 言えないんだよなぁ。
しかも、今回はアッチに非が有るってのは、沢山の証人も居るし。
「いや、結果的、良い見せしめになったじゃない。
偶には そういうのも、必要だろ?
…折角
「…………………………。」
そう、来たか。
基本、貴族大っ嫌いな まろんサン。
マカロンに爵位を与えるのにも、最初は凄く嫌な顔をしていたし。
今後のマカロンの立場として、一応の必要性を理解していたからか、反対しなかっただけだからな。
≫≫≫
「ひぃぃいっ?!」
「オラッ、キリキリ歩け!」
結局、あの貴族三男は衛兵に連れて行かれ、この会場からは退場となった。
「さて、モチャラス男爵。」
「は、はい!」
「魔導国として、貴方の御家をどうこうする心算は無いし、その辺りを王国に働き掛ける心算も無い。
しかし、貴方の子息は魔導国内にて、魔導国公爵に手を上げたのだ。
相手が上位の貴族とは知らなかったでは済まされないし、例えマカロンが平民だったとしても、それに手を上げたなら、それは貴族だろうが立派な傷害罪…罪人として裁く事となる。
…王国は どうだか知らぬがな。
残念だが、
もしも異議申し立てが有るなら、それもザナック王を介して正式にリ・エスティーゼ王国として魔導国に、抗議文書等送るなりで訴える形にしてくれないか?」
「……………………。」
◆モモンガside・了◆
▼▼▼
◆ソリュシャンside◆
あれから…
アインズ様はパーティーにて、一応の荒事が起きるのは想定されていた様で(それでも
「素敵ですわね。」
「パねぇっス!」
「格好良~い?」
その後のダンスの方も、特訓の成果をまろん義兄様ユリ姉様のペア共々、招待した貴族達に遺憾無く見せ付け。
因みに私達残った姉妹は、スィーツ三昧しながら見学していました。
何人かの貴族の男に踊りをと誘われましたが、それは私やルプーが やんわりと お断り。
ええ、ナーベラルには勿論、黙っていて貰いましたよ?
そして、パーティーは最終的には無事に終了。
魔導王としての器を示すのに、成功と言って良い終わり方でした。
しかし、それも
…そう、全ては あの愚か者の所為で。
アインズ様催しの…しかも初の社交の場に泥を塗りケチを付けた、あの男だけは赦せません。
これは、ナザリック全ての者の考えです。
≫≫≫
「ひぃえぇっ?!は、化け物!?」
「何を今更。異形の王の配下も また異形なのは、至極当然でしょう。」
そして あの愚か者は今、エ・ランテルの収容施設から、ナザリックの とある一室に連れ出しています。
「さあ、宜しく頼みますよ、ニューロニスト。
ああ、一応は あくまでも、公正にね。」
「了解しましてよん♡ デミウルゴス様♪」
魔導国としての罪人の前に、ナザリックの者に対しての罪を問う審査。
正確には私達…更に正確にはユリ姉様への態度が怪し過ぎたからの、それに対する尋問です。
「あー、大丈夫大丈夫、痛くない痛くないからん?」
「ひぃえぇいぃっ??!」
尋問官は、ナザリック五大最悪が1人、
彼…女の
故に、虚偽・誤魔化しは一切 効きません。
≫≫≫
「は~い、
結果、ユリ姉に対して、邪で俗な考え…そして貴族という立場から、平民の(…と勘違いしていた)ユリ姉様と、無理矢理に事に及ぼう等と考えていた事が、明らかに。
ニューロニスト様の言われる通りに有罪、即ち死刑決定です。
それも魔導国に於ける罪人で無く、ナザリックの者に害そうとした愚か者として…ですね。
「やはり…でしたか?
アインズ様には、私から報告しておきましょう。
「承知致しました、デミウルゴス様。」
ふふふ♡…先ずは、別の部屋に移動しましょう。
≫≫≫
「ソリュシャンだけ、ず~る~い~?」
「あら?」
そして別室。
愚か者の
「あら?エントマも手伝いたいの?」
コクン…
私の問い掛けに、無言で首を縦に振る妹。
「ふふ…それじゃ一緒に、
「ん!」
カラン…
「ひ…えぇぇえっ?!! た、助けt」
そして元気な返事と同時、普段の
「おっ肉♪おっ肉ぅ♡」
「う…わぁあぁぁあア――ッ!!???」
(祝)!王国滅亡ルート、完全回避?
次回『First Contact(予定)』
乞う御期待!感想ヨロシクです。