ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
すいません…前回の次回予告の
独自設定・解釈入ります。
◆モモンガside◆
「大丈夫かぁ~?ww」
「まろん様…全っ然、心配してないですよね?!」
デミウルゴスのインフラについての説明が終わり、疲れ果てた表情なブレインに まろんサンが、凄い
「………………………。」
デミウルゴスのインフラ講義だが、実は俺も、途中で もう何が何だか訳解んなくなっていた。
いや、最初は分かっていたぞ!本当だぞ!
≫≫≫
聖王国を目指して進む馬車。
車窓から外を見てみると、道沿いには街道警備に設置したゴーレム(ミスリル製)が。
最初はデス·ナイトを配置しようと考えていたのだが、
「アンデッドはイメージ悪いって!
旅人や行商人が、普通にビビるから!」
…と、何処ぞの
シュタッ!
……………??!
そして そのゴーレム、
両足をピシッと揃えた直立の姿勢で右手をピンと張り、一旦 左胸の位置で水平に構えてから、掌を下に向けた状態で腕を斜め上に突き出すポーズな敬礼だ。
「「「ぅゎあ…」」」
それを見て、まろんサン、シズ、ブレインが声を重ねる。
いや、気持ちは解るよ? 俺も精神鎮静化してるよ!
しかもゴーレムらしからぬ、無駄に滑らかで優雅な動きだから、尚更だよな?
「ふむ…」
此処でデミウルゴスも口を開く。
「アインズ様。あのゴーレムの敬礼、まろん殿達の反応からして、どうやら好みが別れる様です。」
いや、好みが別れるで無くて、もう皆アウト判定してるだろ?
もしかしてデミウルゴス…お前的にはアレ、アリなのか?
「どうでしょう?
全ての者から支持を得るのは無理だとしても、7:3…いえ、8:2程度には、支持を得られる動きに修正してみては?」
はい、その提案採用!
動きのモデルは…そうだな、セバスに頼もう。
…と言うか! そもそも警備ゴーレムに そんな敬礼みたいな機能なんて、要らないんだけどな?!
本当に誰だよ? あんなの
◆モモンガside・了◆
▼▼▼
◆ブレインside◆
ガタッ…ゴトッ…
成る程、そういう事でしたか!
いんふらって大切なんですね、デミウルゴス様。
魔導国領から王国領に入った途端(関所は
そう、道が悪過ぎるのだ。
スピードも魔導国領内と比べて かなり落として走っているし、これで馬車に さすぺんしょん機能とやらが無かったら、もっと酷く揺れてるらしい。
もっと道路整備しろよ、王国!
≫≫≫
「どうします? コイツ等?」
現在。ローブル聖王国を目指し、王国都市は無視して野道を突っ走っていた時、えーと、此処は…
「…はい、地図。この辺り。」
シズ様、ありがとうございます。…と、王国と聖王国の国境から、100㌔辺りの山道で、賊の集団に襲われた。
豪華な馬車だから、連中からすればカモにしか見えなかったのだろう。
治安悪いねー。
しかし残念! お前達が襲ったのは、魔導王様御一行でした!
「「「「「ぐぐぐ…」」」」」
当然、即座に俺が返り討ち、縛り付けたけどな。
「王国に突き出して報告するのも、面倒でしょう。」
「そうだな。無駄に時間を掛け、聖王国女王を待たせる訳にも往くまい。」
「…放置で良いと思います。」
「この国には こんなのが未だ、蔓延っているとはな…王国役人、本当に使えないな。
仕事しろって話だ。そもそも…(以下略)」
はい、つまり要約すると、『野盗なんて死んだ処で誰も困らないから、●して野良モンスターの餌にでもしてしまえ』…ですね。
承知しました。
≫≫≫
「おお、魔導王殿、お待ちしておりました。」
…あの後は大した
事前にアインズ様が鳩みたいな使い魔?を王宮に飛ばしていたので、彼方さんも何時頃に着くかは分かっていた様で、城からの遣いの者が関所でスタンバっていた。
聖王国の紋が刻まれた、黒革の鎧を着込んだ男と、
ペコリ…
騎士っぽい礼服の、見た目はシズ様と変わらない年代な少女。
多分…いや、間違い無く父娘だ。
そうじゃ無きゃ、歳が離れた兄妹。
「これより都市を3つ経由、明後日には聖都に到着しますよ。」
◆ブレインside・了◆
▼▼▼
ローブル聖王国。
リ・エスティーゼ王国の南西に位置する国。
スレイン法国の六大神信仰の解釈を狭めた四大神を信仰する宗教国家で、一部の亜人種との外交関係は持っているが、アンデッドや悪魔に対する禁忌、嫌悪は法国と同様。
その地形から、北部聖王国・南部聖王国と呼ぶ者も居り、その両側の対立から先の未来、本当に南北に国が分裂する可能性も少なくは無い。
差し当たっての一番の要因は、現在 国を治めている聖王国女王カルカ・ベサーラス。
聖王女と呼ばれる彼女だが、この国史初めての女子の即位に、南部側貴族が猛反発。
別に男子即位絶対が国法で定められている訳では無いが、兄王子を押し退けての即位(当人は不安は有るが不満は無い)に、異議を申し立てているのだ。
本音は単に、国政の主導を常に北部側が握っている事を不服としているだけで、文句が言えるなら理由は何でも良い訳だが。
只、その聖王女の施政は『有能か?』の問い掛けには確かに疑問符が付くのも事実。
しかし彼女の右腕・左腕の存在が それをお釣りが来る程に補う事により、結果的に決して無能とも言えず。
その一方で、某・皇帝曰く、『甘々理想な脳味噌お花畑のバカ女』と揶揄する程に、理想を優先する余り、民の生活に負担が生じる強気な政策を執れず、それが逆に民に負担を強いる事が有り、民に多少なりの不満を持たれるのも、また事実。
過去に その辺りを突いた、度を過ぎた反発により粛清された貴族も…何処かの皇帝の それの様に、血が流れた事は無いが…少なくは無かった。
…そうした火種が燻る中、聖王女と
≫≫≫
ガンッ!
「クソが! 一体 何を考えているのだ、あの女は?!」
そんな、南部側の都市に在る、とある大屋敷の一室。
その屋敷の主である、少しばかり太り気味な中年男が、空のグラスをテーブルの上、割るかの様に乱暴に置き、声を荒げた。
「グフハハード、落ち着け。」
「些か見苦しいですぞ?」
その貴族らしからぬ振る舞いに、小柄な初老の男と、長身細身の若い男が宥め諫める。
「落ち着け…だと?
貴殿達はアレを聞いて、何も思わぬ、感じぬと云うのか?!」
しかし その言葉は、炎に揮発油を投げ入れたも同然な様で、グフハハードと呼ばれた男は、更に声を大きくした。
この男の憤りの理由は、自国のトップである聖王女が、魔導王…アンデッドと対話の場を設けた事に有る。
「大体、あの腹黒やゴリラも、何故 女王を止めなかったのだ?
如何に会談を求められたとしても、『アンデッドと話す事は何も無い』とでも返信すれば、それで良かっただけの話だろうが!」
「…それで相手が狭量ならば、戦争待った無しですぞ?」
「そ、それなら、全くの無視でもしておけば、一向に構わなかった!」
「それで、我が国が他国の王の呼び掛けに応じぬ…『否』の姿勢すら示さぬ、無礼者非礼者と公言されては?」
「な…? フンスヌン! まさか貴様、あの女の肩を持つのか?」
「まっ・さっ・かっ!」
顔を赤くして怒り収まらぬ貴族、グフハハードが、この場では最年少の男の、恰も聖王女の行動を支持するかの発言に、更に顔を赤くして問い質すと、この若き貴族…フンスヌンは それを否定。
心外とばかりに両手を胸元で交差、大きな
「あの女が どの様な決断を下しても、何かしらのケチを付けてますよ。
貴方達と同じく…ね。」
「…確かに、の。
まあ良いわい。どちらにしろ、忌まわしい他国のアンデッドの王が我が国の地を踏む、それを女王が認めた…それだけで あの女を糾弾する口実になるわい。」
政界に於いて、主流派の発言・行動に対して反主流派が異を唱える…それが、如何に良策・善策だとしても、『主流派の考えだから、兎に角 認めず否定する』の構えは、何時の世も何処の世も一緒。
澄まし顔で小笑いするフンスヌンに、初老の貴族が同意。
「そうなのデス!
その
「「「??!」」」
そんな会話の中、突然に知らない声が、室内に響く。
3人の貴族が驚きながら、声の聞こえた先…部屋の扉の方に目を向けると、其処には
「初めましてなのデス。
グフハハード侯爵、ウェッヘン侯爵、フンスヌン伯爵。」
闇紫色の聖職者のローブを纏い、病的な青白い肌に眼を大きく見開いた、長身猫背の男が立っていた。
「お…お前は…」
「一体どうやって、この部屋に入ってきた?」
正体不明の不法侵入者に問う貴族達。
「は~い、私、ス…いやいやいや、私の素性等、どうでも良い事なのデス。
大事なのは、あの忌々しく憎々しい
「「「…………………………………。」」」
≫≫≫
コトッ…
「…司教殿? これは?」
…その後、3人の貴族は"司教"を名乗る謎の男を怪しみながらも、話を聞く。
それなりに厳重な警備が為された屋敷の中、この部屋に入ってきた時点で只者では無いと理解出来ていたからだ。
そして やや独特な口調な男の口から出る、『この聖なる国に、アンデッドが足を踏み入れるのが許されるのか?』『それを招いた聖王女を赦すのか?』という主旨の話術に興味を囚われる。
そして会話が進み、貴族の1人が『確かに行動に出るべき』な台詞を発した時、司教は『その台詞を待っていたのデス』とばかりに眼をギラつかせ、懐から3ヶの水晶の塊を取り出し、彼等の前に置いて見せた。
「はぃ~。これは、最上級の天使が封印された、魔水晶なのデス。
如何に強大な力を持つアンデッドと謂えど、所詮はアンデッド。
上級の天使の聖なる攻撃の前には、イチコロなのデス。
手下さんに
そのヒトにコレを、使わせたら良いのデス。」
「「「……………………………。」」」
≫≫≫
「…どう思う?」
「どうも何も、我々を都合良く利用しようとしているとしか、思えませんが?
あの"司教"なる男、間違い無くスレイン法国の者でしょう。
それも恐らく、六色聖典に属する…ね。」
"司教"が去った後、テーブルの上に置かれた儘の魔水晶を見ながら、ウェッヘンが険しい顔で呟くと、フンスヌンが涼しい顔で切り返す。
「…ならば! ヤツの思惑通りに、コレをあのアンデッドに刺し向けるのか?」
「ふふ…あの司教は、言ったではないですか。
『コレは自由に使って構わない』…と。
…つまり、」
そしてグフハハードの問い掛けにも、不敵な笑みを浮かべて話を続ける。
「自由。それは、あのアンデッドを斃すのに使うのも自由。
使う事無く、部屋の飾りに置くのも自由。
…そして、コレを
「………………!!
成る程、そういう事か!」
「ええ、そういう事ですよ。」
「????」
フンスヌンの言葉に、ウェッヘンが その裏側に含まれた意味を悟り、それを察したフンスヌンも、満足気に笑みを溢す。
しかし、彼等は未だ、気付いていない。
「…成る程、そういう事ですか。」
「どうかしたのか?」
「ええ。詳しくは今夜にでも お話しますよ、アインズ様。」
…モモンガが魔導王として、ローブル聖王国に会談を望む親書を送った頃と同時期から、自分達の影の中に忍び潜んでいる、異形の者の存在に。
①カルカ兄王子は、原作にて出落ち死に落ちのドッペルさんじゃないです。
きちんと生きています。
②聖王国南部貴族は、特にモデルは無し。
適当にデブ、チビ、ノッポを想像して下さい。
③謎の司教、一体 何者なんデスかね?(笑)
フィリップと絡ませたかったけど、ネタが浮かんだのがフィリップ殺した後だった…デス!
次回『聖王国②(予定)』
乞う御期待!
感想もヨロシク…DEATH!!