ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました   作:挫梛道

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サブタイが次回予告と違うのは、【この小説あるある】です。
内容変更した等で無く、単純にサブタイの場面まで、話が進まなかったのデス。

  
 


竜王、知る

◆ジルクニフside◆

魔導国(アインズ)は正式に、近日中にスレイン法国に戦争を仕掛けるそうだ。

まろんの"死亡ふらぐ"とやらも折れたとの事で、国内の政的な片付けを一通り終えた後、本格的に動くとの事。

一応、「手助けは必要か?」と尋ねてみたが、その返事は やはりの「否」。

私としても法国には思う処が有るので、貸し借り関係無しに兵を送りたかったのだがな。

 

「いやいや、今回モモンガさん、リアルにガチにマジだから。

カッツェ平野みたいな場所で、互いに兵を集めて合戦するとかじゃなく、いきなり奇襲からの国家制圧…いや、崩壊が目的だからな。

下手に乱入とかしたら、確実に広範囲攻撃の巻き添え喰らうぞ? 絶対に死ねるぞ?」

 

スス…

 

しかし紅茶を飲みながら、まろんが それに、改めて待ったを掛ける。

…と言うか、

「「♡♡♡♡♡♡♡♡」」

「…おい まろん。それと、ユリ殿?」

「ん?」

「何か?」

「…いや、何でもない。」

「「????」」

 

≫≫≫

「それじゃジルクニフ君、お邪魔したな。」

「失礼致します。」

……………………。

その後も少しばかり雑談して、まろんとユリ殿は、執務室(このへや)から出て行った。…手を繋いで。

しかも、互いの指を絡める感じな、見た事も無い繋ぎ方だ。

 

「陛下。よく我慢出来ましたね、突っ込みwww」

「ああ、もっと誉めてくれ。」

バジウッドが腕組みで肩を震わせながら、嗤いを堪えきれていない表情で(一応、努力は している様だ)、話し掛けてきた。

 

ス…

 

同時、側就きのメイドが、無言でコーヒー(ブラック)を淹れてくれる。美味い。

てゆーかっ!!

アイツは何をしに、この部屋に来たのだ?!

単に戦争の事を、伝えに来た訳じゃないよな?

その事は、既にアインズから聞いているし。

デートか?! 帝国には また、デートで来たのだろう?

この城には、城の中庭に転移先登録とやらをしているから、それで来たのだよな?

ああ、それについては昨日 知らされていたし、別に今更 文句は言わないさ!

でもな! 来たなら来たで、さっさと街に繰り出せよ!

態々 私に会いに来る?

いや、訪ねて来てくれたのは、ほんの少し位は、嬉しくは有るが…丁度 休憩中だったしな。

 

「何も考えてない…普通に挨拶に来ただけだと思いますがね。」

ああ、私も そう思うよ。

 

「ただ、人目 気にせずにバカップr…失礼、LOVEオーラ撒き散らすのは、勘弁して欲しいですけど。

しかも当人達それ、自覚無いでしょ?」

そう! それな!!

それからアレは、バカップルで構わないからな?

  

 

◆ジルクニフside・了◆

 

▼▼▼

 

◆ツアーside◆

「くれぐれも やり過ぎないように…アインズにも その辺り、きちんと伝えてくれよ?」

「勿論に御座います、ツァインドルクス=ヴァイシオン殿。

今回アインズ様が敵と見なしたのは、()()()()()()()()

他国への被害は当然、我々の方から()()()()()()様な真似は、有り得ません。」

ハァ…アインズの配下が私の住み処に訪ねて来たと思えば…この際、事前連絡無しの いきなり来訪や国内不正侵入、ついでに『何故に此処を知っている?』等には何も言わない。

ぷれいやー関連の者だし…魔導国が法国に戦争を仕掛けるとの事。

いやいや、戦争って何事?…きちんと事の前に報告に来てくれるのは、非常に有り難いけど。

しかし その経緯(何が有ったのか)を聞いて、何も言えなくなってしまい…少なくとも私、というか評議国が簡単に話に割って入れる様な事では無いのは理解出来た。

そりゃあ、他国訪問中の王様を その国の女王と一緒に暗殺しようとしたんだから、もう完全アウトだよね!

しかも法国は魔導国や聖王国だけで無く、前々からリ・エスティーゼ王国、そして間接的?にバハルス帝国にも矛を向けていたとか。

仮にアインズが動かなかった場合、少なくとも帝国が動き、それこそ人類同士…大国同士の戦争となるとか。

その場合、双方に大きな傷痕が残るだろう。

そういう意味では、魔導国vs法国の方が、幾分マシかも知れない。

法国()()が壊滅するという意味でね。

両者の間に入る?

恐らくはブチギレ状態だろうアインズを止める自信は、はっきり言って無い。

そして法国。評議国(こちら)は兎も角、法国(あっち)は私達を(純粋な人間国家じゃないからと)勝手に敵視してるから、此方が何を言おうが聞き入れないだろうし。

もう、知ーらない。

 

「アインズには一応、『気を付けろ』と言っておく。

尤も、ぷれいやーには無用な心配だろうがな。」

「ええ。法国最強と云われる絶死絶命と云えど、我々の敵では無いのですから。」

「絶死…絶命…? 使者殿? 何なのだ、それは?」

「おや? 御存知で無かった?

ああ、そう言えば()()は法国でも機密扱いでしたか。

簡単に言えば今から約100年前、プレイヤーの子供であるエルフ王が、当時の法国最強…此方もプレイヤーの子孫である女を浚い、無理矢理に産ませた存在ですよ。」

「な…!?」

な、何だってーーーーーーっ!!!?

いや、それって初耳なんですけど?!

いやいやいやいや、マジ何なの、それ?!

…って、法国とエルフ国が戦争状態なの、もしかして それが原因!?

八欲王、自身だけで無くて その子供(ガキ)も、マジ最悪だな!?

説明! えーと、こういう時は確か…

 

「KWSK!!」

…だったよね?

 

≫≫≫

「…それでは、私は これにて失礼します。」

「ああ、アインズにも、宜しく言っておいてくれ。」

ハァ…疲れた。

アインズの遣いの悪魔…デミウルゴスから、エルフ王や その娘の話を色々と聞かされ、精神的に疲れた。

その精神衛生上、非常に芳しくない会話も漸く終わり、伝えるべきは伝え、もう この場に用は無いと去ろうとするデミウルゴス。

 

「承知致しました。…それから、柱の裏で気配を消しているアナタ、もう出てきても大丈夫ですよ?」

「「!??」」

しかし その前に この台詞。

 

ス…

 

「やれやれ…バレバレだったみたいだねぇ?」

この言葉に、観念したのか感心したのかな顔で、デミウルゴスとの やり取りの間、実は ずっと身を潜めていた友人(デミウルゴスと話してる最中に此処に やってきた)が、柱の陰から姿を見せた。

 

「ええ。敵意は感じませんでしたし、私も貴女には用が有りませんでしたから、敢えて触れなかっただけです。

隠れていた件については…竜王殿との会話を邪魔しない為…と、受け取っておきますよ。」

「そうかい。そりゃあ、有り難い。」

「それでは、改めて…」

 

フゥゥ…

 

そう言うとデミウルゴスは、姿を消し…転移で魔導国に帰っていた。

 

≫≫≫

「…リグリット、どう見る?」

「あぁ…ありゃあ、駄目だね。

何時ぞやの魔神なんかより、遥かに強いさね。

間違っても、敵対するもんじゃないねぇ。」

その後、友人…リグリット·ベルスー·カウラウに彼の印象(かんそう)を尋ねてみると、予想通りな返答が。

 

「ぷれいやーが常識や規格の外なのは、今更だ。

だが幸いにも? 此度の ぷれいやーは まだ話せる感じな分、マシだと思うけど?」

「確かに。…と言うか、噂の魔導王とやらは、やはり、ぷれいやーだったのかい?

今日は その辺りを話しに来たのだけど、タイミングが良かったのかねぇ?」

笑いながら話すリグリット。

 

「…それに、面白い話も聞けたよ。

まさか法国が、エルフ王の娘を匿っていたなんてねぇ?」

それだよね! 魔導国が法国と戦争する話なんて、一気に吹き飛んだよ!

エルフ王の娘は本当に、凄く気になる。

それって つまり、ぷれいやーの孫な訳だから。

…これは他の竜王達にも報せないとダメな案件だよね?

しかし それを聞いたら何匹かが、『今直ぐに法国に凸だ!』とか言い出す光景が目に浮かぶけど、それは全力で止めるべきだろう。

今回は下手に介入しないで、傍観!

 

「やれやれ…こりゃ いよいよ法国も、終わったかねぇ?」

 

 

◆ツアーside・了◆

 

 

▼▼▼

スレイン法国。

その首都中心に聳える、大神殿。

その、最上階の一室、それなりに豪華な装飾が施された円卓を、7人の男女が難しい顔をして囲んでいた。

スレイン法国の六色聖典の各部隊を纏める神官長と、その上。

実質、この国の最上位(トップ)である大神官だ。

 

「これを…」

この中、最高齢と思われる大神官が…この場の全員が、高齢の域だが…封筒を懐から取り出した。

上質の黒革に金糸の刺繍で飾られた、如何にも高価そうな封筒だ。

 

「それは…」

「魔導国…魔導王からの手紙だ。

朝、私の元に届いたのだよ。恐らくは転移系の魔法で直接…な。」

「「「「「「!!???」」」」」」

大神官の言葉に、神官長達の緊張感が、一気に高まる。

 

「そ、その内容は?」

今迄(いつも)のヤツと同じだ。

帝国騎士に擬装して、王国の村を襲った件について。

そして今回は、聖王国にて刺客を差し向けた件…その説明を求む文面も、加えられている。

更には近日、其等を直接に問い質す為、魔導王(あのアンデッド)自らが此方に出向くとも書かれていた。」

「「「「「「!!???」」」」」」

続く言葉に、更に驚愕する神官長達。

 

「魔導王…本当に一体、何者なのだ?」

神官長の1人が呟く。

最初に その存在を認識したのは、バハルス帝国とリ・エスティーゼ王国との戦争の事。

曰く、嘗て帝国と王国が まだ1つの国だった時代より遥かに昔、あらゆる種が共存する魔導国として その一帯を治めていた王。

次代に その地の統治を委ね、自身と直属の眷属は、一時的な眠りに着いた。

そして此度、その眠りから覚ますと 其処には自分が築いた国は既に無く…らしい。

 

「バハルス皇帝は、その戯れ言を信じたらしいが…」

帝国が魔導王の存在を支持する旨の声明をした時に、法国も その確認に動いた。

結果、魔導国の存在を証明する証拠は得られず。

しかし同時に、『魔導国なる国は存在しなかった』という確実な証拠も得る事は出来なかった。

逆に可能性を言えば、現在カッツェ平野に沈む、出時不明の遺跡が魔導国時代の其れだ等と主張されると、完全に否定出来なくなる。

 

「まさか本当に、旧時代とでも云うべきか…の支配者なのか?」

「「「「「…………。」」」」」

神官長の1人の発言に、残る者は肯定も否定もしない。出来ない。したくない。

それは自身も『もしかしたら…?』と認めたくないながら、僅かに感じていた可能性(こたえ)の1つだったから。

現在のスレイン法国…いや、この世界に残り記されている人間の歴史は、六大神が現れたのを起源とする物。

それ以前を綴る物は、御伽噺の様な物ですら存在しておらず、一切の謎なのだ。

正確には法国の…八欲王時代以降の上層部が『不都合な真実(れきし)』として禁忌と見なし、誰さえにも語る伝える記録に残すを許さずに、時が流れた。

そして国は何代も次代が継がれ、やがて誰も真相を知る者も無く、正に真実は闇の中となっていたのだ。

 

 

 

 

私の手紙は、読んで頂いた様だな…

 

 

 

「「「「「「「!!?」」」」」」」

こうして誰も言葉を発せない沈黙が続いていた中、室内に何者かの声が響いた。

 

ヴォ…

 

そして戦慄する大神官達の目の前の空間に、大きな黒い()が開く。

 

ヌゥ…

 

「…………………。」

「「「「「「「?!」」」」」」」

そして その中から無言で姿を見せたのは、白い外骨格の巨躯の蟲人。

 

「…ふんっ!

「「「「「「「!?」」」」」」」

続いて現れたのは、白のドレスを纏った、黒髪黒翼の美女(あくま)

 

「初めまして…だな。スレイン法国の御歴々。」

「「「「「「「???!!!!!」」」」」」」

そして最後、黒のローブに身を包んだ、その物だった。

 




【次回予告】
 
◆アルベドside◆
モモンガ様の御姿に、戸惑いを隠せないスレイン法国神官達。
色々と弁明を謀るが、モモンガ様が この場に現れた時点で既に詰んでいるのに気付いていない様ね。
 
次回『超虐殺(今度こそ)』
乞う御期待よ。Kill it Kill it(殺って殺るわ)!!
 
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