ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
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「きゃああああああぁ~~っ?!!」
深夜、エ・ランテルの とある屋敷にて、まるで絹を引き裂いたかの様な乙女の悲鳴が木霊した。
「ど、どうした!? 何があった?!」
「ひぃぃえ??!」
それに対して、屋敷の主である まろんが女性を気遣う様に寄り添うが、この叫び声の主は依然として落ち着きを取り戻せない…尚更に取り乱す様子である。
すぱーん!!
「OUCH?!」
そして次の瞬間、まろんの後頭部に衝撃が走る。
「まろん様! だから部屋を出る時は何か…せめて下だけでも何か履いて下さいと、何時も言っているじゃないですか!?」
其処には張り扇を持った、怒り顔呆れ顔なユリが。
「さあ、部屋に戻りますよ。」
「ぅい…」
「…ごめんなさいね、フィース。」
その後、
「……………………………………。」
そして その場には、呆然とした表情で立ち尽くす様に残るメイドの少女が1人。
「はゎわ…お、男の人の ちΧΧ゚、初めて見てしまいました…
あんな風になっていたのですね…
…じゃなくて!
もしかして まろん様、ユリさん…奥様に敷かれていますか?」
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…というのを、今回の
≫≫≫
【今回の
"新生"漆黒聖典
隊長…フリード・セルゼン(ハイスクールDXD)
死凶怠惰…ペテルギウス・ロマネコンティ(Re:ゼロ)
…のイメージで。
それでは この先、本編DEATH!
◆ジルクニフside◆
ついに魔導国が…アインズが法国に宣戦布告、その勢いの儘に いきなり法都を半壊させた…そうだ。
「全く…その時には私にも一声、掛けてくれと言った筈だが?
冗談だと思っていたのか?
半分以上は本気だったのだぞ?」
「ぃゃ…すまない…。」
スレイン法国は帝国騎士に擬装して、リ·エスティーゼ王国に対して虐殺行為を行ってくれたのだ。
そして それを切っ掛けに、王国との本格的な全面戦争を仕組もうとした。
王国との戦争は兎も角、黒幕気取りで我々を踊らせようとした。
これは絶対に赦されない事。
本当に帝国としても、きつい一撃をくれてやりたかったのだがな。
尤も、今回の魔導国の目的は、領土目当ての侵略戦争で無く、本当に国を滅ぼすのをメインとした物だ。
兵同士の合戦が前提じゃない。
アインズの魔法1つで、数十万の一般民が瞬時に命を落としたとか。
とんでもない話だ。
私の想像していた戦争とは、土台が違ってきているので、既に口を挟む気も無いがな。
「アレだよ、ジルクニフ君。
前に話したろ?
モモンガさんがマジになったら、広範囲の即死魔法を放って、それで死んだ者の魂を
ああ。確かに以前、言っていたな。
「ふふふ…1度に13体召喚。
個人だけで無く、ユグドラシル全体でも大幅記録更新だ!」
「ふーむ。いまいち どんな光景かは想像付かんが、端から見ると かなりドン引きするのだけは、理解出来たぞ?」
「余り目立つ様な真似は、控えて欲しいのだが…」
アインズの得意満面そうな…多分どや顔な追加の説明。
この骨に『緊急の報告』だと、私と同じく半ば無理矢理にアインズの居城に 拉致られた 招かれたドラウディロンも、複雑そうな表情を浮かべる。
それと もう1人、評議国から来たという全身鎧の人物も、
「法国の戦力を計る意味でも、収穫だった。
あの"羊"達を斃せる存在も、知る事が出来たしな。」
「それは噂の、絶死絶命とやらか?」
「いや、それとは違う。
恐らく…いや、間違い無く、六大神のNPCだ。」
「「「えぬびーしー?」」」
「ああ、すまない。此方では、従属神と呼ばれているのだったな。」
「へ~? あの"羊"を斃せるって、それなりなレベルだよな。」
「少なく見積もっても、守護者級。
銀色の身体の巨大な…それこそ、"羊"と同サイズの…ユグドラシルのモンスターとは また違うタイプの、天使みたいな感じでしたね。」
「モモンガさんマジ? 何なの? もしかして、怪獣大決戦だったりした?」
「それは…確かに少し、見たかったかも知れないな。」
「男子じゃの~?」
≫≫≫
「…その様な訳だ。
今後は法国が、君達の国に保護や援助の要請が有るやも知れないので、報告しておいたのだが。」
「アインズ殿。追撃は、しないのかの?」
「ふっ…既に法国首都は都として機能は しないだろう。
何しろ、中心の大神殿が無事なだけで、残りは瓦礫の山だからな。
そうなった後その状況で、あの神官共が自国や他国に この事態をどの様に報せるかに、興味が沸いただけさ。」
どうせ自分達のした事には触れずに魔導国だけが悪い様に都合良く、捏造報告するのは目に見えているがな。
「舐めプだな。」
「違うさ まろんサン。
昨日の
自分達の過ちを自覚させ、残った民に何が起きたのかを教える暇を与える位の優しさは、見せてやっても良いでしょう?」
「「「「はいはい、舐めプ舐めプ。」」」」
◆ジルクニフside・了◆
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◆まろんside◆
モモンガさんの報告が一通り終わった後、ジルクニフ君とドラちゃんは行きと同様に
「それでモモンガさん…次の一手は?」
「ええ。法国の神官達の影には、既にシャドウ・デーモンを何体も忍ばせていますから、何時、何をどの様に仕掛けてくるかは丸分かり。
それに合わせて、事前に その策を潰す方向で行こうと思っていますよ。」
うわぁ…それ、カンニングじゃないか…
「さて…それなら法国は、どう動く事やら。」
「ジル達にも話しましたが、国民の避難受け入れ要請や、物資、或いは兵の支援を求めてくるんじゃないですかね?」
でも、既に法国に対する信用ゼロなジルクニフ君は勿論の事、ドラちゃんも それ等は一切断ると、言っていたな。
一応、魔導国は同盟国だから、戦敵国の援助なんか、する訳も無しか。
「この場には呼びませんでしたが、聖王国にも手紙を飛ばし、事の あらましは伝えましたから。」
聖王女をジルクニフ君やドラちゃんみたいに、拉致らなかったのはナイス判断。
法国と聖王国って、宗教絡みで元から凄く仲悪いそうだから、彼方も法国に協力とかは有り得ないだろ。
…かと言って、魔導国に協力するか?…となると、それも否だろうが。
絶対に あの のーきん団長が、猛烈に反対するに決まってる。
どの面下げてってヤツだ。
仮に援護等を求めてきたとしても、ツアーが絶対に拘わらない様にすると言っていた。
そして、ついでにリ・エスティーゼ王国。
この国も、まさか今更 魔導国を敵に回す様な真似は、しないだろう。
今の新しい王様は、普通に優秀(ジルクニフ君評)らしいし、その辺りの判断は大丈夫だろう…大丈夫だよな?
そしてスレイン法国は孤立化して、何処にも助けを求める事が出来ない…と。
「いえ。俺が法国の立場なら、最終手段…いえ、或いは初手として、赴く国に当てが有りますよ。」
「え? そんな国 在るんですか?モモンガさん?」
「…アインズ・ウール・ゴウン魔導国。」
WHAT?
≫≫≫
数日後
成る程! そういう事でしたか!(©デミえもん)
シャドウ・デーモンからの報告。
スレインの神官が、"新生"漆黒聖典に命じたそうだ。
『魔導国の英雄、モモンとマカロンに接触せよ』
…と。
モモンとマカロンは、魔導国内で公爵位を与えられている、国内では最高の貴族様だが、実態は国内にて魔導王に仇為す反逆者の処刑人。
しかし冒険者時代に得た実績からの支持から、国民は『自分達の愚行で この2人の手を汚す訳には行かない』との思いから、反国レベルの大きな犯罪事件は未だ起きていない。
そして、もしも魔導王が暴君と化した時は、その魔導王を討つ剣となる。
…それを条件に、魔導王に下った事になっている。
つまりモモンとマカロンは、
スレイン法国は この英雄2人を上手く唆し誑かしで自分達の側に着けて、魔導王暗殺の駒にしようとしているらしい。
確かに端から見れば、魔導王を討つには最適な人材かも知れないが、それって実は片や魔導王当人(現在はパンドラが扮している)、片や俺なんだよな…
≫≫≫
「おお♪ まっ…カロン殿、それにユリ殿、お久し振りで御座る~♪」
そんな訳で、モモン邸に足を運ぶと、先ずはハムスケ(…&デス·ナイト)が出迎えてくれた。
相変わらず、獣舎の中で食っちゃ寝してる様だ。
「マカロン様、此方に御座います。」
そして此方のメイドさんの案内で、ユリたん♡と一緒に屋敷の応接間に向かうのだった。
◆まろんside・了◆
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◆パンドラズ・アクターside◆
アインズ様から指示が出ました。
スレイン法国特殊部隊、漆黒聖典。
…は既に、実質全滅しているので、"新生"漆黒聖典と私達は呼んでおりますが。
その内の2名が、バハルス帝国の貴族商人に成り済まし、魔導国公爵であるモモン、そしてマカロンに
スレイン法国の人間は本当に、帝国関係者を装うのが お好きな様で。
本来ならば魔導国内の不正・不法侵入者は その存在を確認次第、その目的や背後の存在等を問う事無く、即座に●すのが我等が流儀。今迄も何人、●してきた事やら。
…で・す・が!
今回アインズ様は、モモンとマカロンに如何様な事を話し、取り込もうとするのか興味が有るとの事。
その様な訳で、マカロン…まろん殿と一緒に、話を伺う事となった次第。
「マカロンも もう直ぐ来るだろう。」
「「………………。」」
応接間。
貴族服を着た、若い男と中年男。
この2人が、"新生"漆黒聖典ですか。
先に この屋敷に訪れた2人と一緒に、マカロン…まろん殿を待っています。
因みに私も、屋敷内ではモモンの代名詞である
素顔はアインズ様が人間で在られた時の物を、少しだけアレンジしております。
まろん殿が、昔『おふかい』とやらで当時のアインズ様の顔を知っておられましたので、それを聞き参考にさせて頂きました。
コンコン…
「失礼します。マカロン様が来られました。」
おや? まろん殿も到着したみたいです。
「うむ。お通ししろ。」
カチャ…
「やあ、モモン。久し振りだ。
それと そちらの2人は、初めまして…だな。」
まろん殿到着。
その旁には、ユリ殿が。
ええ。普段の如く、仲良く手を繋いでの登場です。
ス…
即座、メイドのシクススさんが、私と漆黒聖典の2人にコーヒーを差し出してくれました。
ええ、一応は、角砂糖とミルクも、添えてくれています。…要りませんけどね。
「この先、かなり重要な話となる。
すまないが、外してくれ。」
「…畏まりました。失礼させて頂きます。」
私の一声で、退室するシクススさん。
「ん、んん…マ、マカロン殿? そ~ちらの女性は…?」
「…………………。
ああ、私の妻の、ユリだ。
今日の話の内容は理解していたので、彼女も立ち会った方がベターだと思い、付き添って貰ったのだ。」
いえ…そうじゃなくて、この人は何故、貴方達がソファに座っても手を繋いだ儘なのかを、尋ねているのだと思いますが?
ああ、ブラック美味しい。
「話の内容…デスか?」
「……………………………。」
ぶゎあっ…!
「「……!???」」
次の瞬間、まろん殿が魔力放出。
室内が強大な魔力で埋め尽くされた感覚です。
「こ…これは…?」
「一体、何なの…デスか?」
いきなりの展開に驚く2人ですが…こう言ってはアレですが、その
自分達が、普通の人間でないのをバラしているのと同じです。
「……………………。
単なる商用じゃないんだろ?
安心しろよ。この結界の中の様子は、外に知られる事は無い。
例え、魔導王が相手でも例外無く…な。
尤も、
さあ、話そうぜ…
「「……………………!!」」
あ〜ぁ、バレテーラなのバラシテーラ。
「何時から…なのデスか?」
「……………。
最初からだよ。」
「くっくっく…流石はアダマンタイト級冒険者!
あ~の糞アンデッドを討てると言われるだけの事は、有~りむゎすぬぇ~!」
ヴゥン…
そう言うと この2人、貴族服から換装。
漆黒聖典としての正装なのでしょう、各々が白と黒、聖職者の法衣の様な装いとなりました。
白ローブの青年は、口調も変わりましたね。
「それずゎ、改めて!
俺ちん、漆黒聖典隊長!宜しくぅ!」
「私、漆黒聖典第6席、死凶怠惰…DEATH!」
「「…………………………………。」」
バギィッ!x2
「のわっちょ~?!」
「DEATH~?!」
え゙ぇっ?!
2人が名乗った直後、まろん殿のヤク●キックとユリ殿のコークスクリュー掌底が其々の顔面に炸裂デスと?!
「「ぁ…」」
そして『殺っちまったぜ☆』と、気不味そうな顔となる、まろん殿とユリ殿。
「いや…すまない…」
「申し訳有りません…」
「な…何なのデスか!? 横暴デス!」
「いきなり蹴りなんて どーよ、人として?!
何か? 俺ちん達の喋り方が、気に食わなかったってか?!」
顔を押さえながら、文句を言う2人。
まあ、これは間違っていませんね。
「いや…何て言うか…その口調は寧ろ、俺的には
「なら一体、何故よ?」
「「その声が、生理的にダメだった。」
無理でした。」
「「もっと酷いぢゃねーか?!」
デスよ!?」
…デスね!
【次回予告】
◆アルベドside◆
必然の如く、結界が張られた中での戦闘が繰り広げられる事に。
「行くぜ!ユリたん♡」
「はい、まろん様♡」
次回『"新生"漆黒聖典②(予定)』
乞う御期待よ。