ユグドラシル最終日、余所のギルド拠点で談笑中、現実世界の方で寝落ちしてしまいました 作:挫梛道
「全く…物事、限度というのが有るだろうに…」
「「お、仰有る通りに御座います…」」
◆まろんside◆
現在の状況を有りの儘を話すと、俺、モモンガさん、そしてプレアデスの1人、ナーベラル、他数名は今、ナザリックから程近い王国城塞都市エ・ランテルの冒険者組合、その一室にて、組合長に説教されている。…全員正座して。
俺達3人は情報収集の手段の1つに冒険者として、エ・ランテルにて活動する事にしたのだが、組合の受付で その冒険者としての登録をした早々、
連れらしい2人も、ニヤニヤして様子を見ている。
しかし、相手が悪かった!
ガシィッ!
「痛ってーーーーーーっ?!」
先頭の、黒の全身鎧を着込んだモモンガさんは何の躊躇も無く、その足を思いっきり踏みつけて通り過ぎようとしたもんだから、
「何しやがんだ、
「舐めてんのか?!」
はい、乱闘勃発。
しかし、相手が悪かった!(2回目)
最初に ちょっかいを掛けてきたモブ①は、モモンガさんが頭を
「て、テメェ!」
それを見て、ナイフを抜いて襲ってきたモブ③の前にナーベラルが出てきて、カウンターのグーパンチ!
…から、裏拳x1、首相撲→チャランポx多、そして、
チーン!
「あ…ぁぁぁ…」
うゎぁ…そして、前蹴りx1…
な、ナーベラル、お前は何という、恐ろしい技を…
殺り過ぎだよぉ!?
『(」゚O゚L)……??!』
ほら、周りの男衆、皆 顔を青くして股の下を押さえて屈んでるぞ!
「ちょっとぉ!アンタ、何してくれてんのよぉ??!」
「はひ?」
そして其処に、別の冒険者な お姉さんが涙目で俺に詰め寄り、
「な、何の騒ぎだね?」
更にはヒゲの おっさんが、駆け付けてきた。
≫≫≫
「全く…物事、限度というのが有るだろう…」
「「お、仰有る通りに御座います…」」
そして、今現在に至る。
このヒゲの おっさんこそ、エ・ランテル冒険者組合の長、プルトン・アインザックさんで、騒ぎを起こした俺達に、説教している訳だ。
事の顛末を話し、原因はバカx3に有るのを理解した上で、それでも殺り過ぎと、俺達を窘める組合長。
はい、殺り過ぎに関しては、何の言い訳も出来ません。
「ぅ…何で私も…」
説教された中には、俺達に絡んできたモブは勿論だが、最後に俺に詰めてきた女の人も。
俺に因縁付けてるのを見られて、彼女も当事者の1人と思われたみたいだな。
≫≫≫
「やれやれ、でしたね。」
その後、俺達3人と女冒険者…ブリタさんは解放された。
因みに原因を作ったバカ①②③は、まだ組合長から怒られている。
これは、単に切っ掛けだけで無く、あの場で
…さて、このブリタさんだが、何故 俺に絡んできたかと言えば、俺が投げ飛ばしたモブ②が、彼女が座っていたテーブル席に直撃!
そのテーブルに置いていた、ポーションが壊れてしまったらしい。
ポーション如きで?…と最初は思ったが、どうやら この世界ではポーションは高級品と即座に推察。
「仕方無いな。ならば、これで勘弁して貰えないだろうか。」
ス…
ここでモモンガさんが、手持ちのポーション(赤)を差し出して、話を収めた。
「あ…うん…はい…」
≫≫≫
「やれやれ、初日から散々だったな。」
「いきなり問題児認定ですね。」
この日は街の拠点に決めたボロ宿に戻り、明日以降の打ち合わせ。
…と、言っても、さしあたっては組合の依頼掲示板に貼られた
「…と、言っても、今回の
…よし。あのモブ①②③、次に会ったら もう1回〆る。
◆まろんside・了◆
≫≫≫
◆モモンガside◆
仮面の
だからこそ、俺達はエ・ランテルで活動するに当たり、その身を偽る事に。
俺は、魔法で創った漆黒の装備に身を包んだ戦士
まろんサンは黄金闘衣を脱ぎ、旅人の服…とデザインが同じな超防具『旅人の服DX』を着て、武闘家
そして、俺達と同行する事となったナーベラル・ガンマもメイド服から軽装スタイルで
何故 彼女が選ばれたかと言うと、
そして
そんな訳で、後衛…魔法職を持つナーベラルの出番となったのだ。
≫≫≫
さて、3日後。
罰が解け、晴れて冒険者デビュー!…と意気揚々に組合に仕事を求めて顔を出すと、
「あ、モモンさん!」
受付の女性が、声を掛けてきた。
「指名…ですか?」
話を聞けば、俺達御指名の、依頼が届いているとか。
いや、可笑しくない?
俺達、つい3日前に冒険者登録した
何の実積処か、はっきり言って、無名だよ?
「この前の立ち回りが、もう評判になったとか?」
これをまろんサン…マカロンが冷静に分析。
「で、何の実積も無い、ルーキーを雇おうなんて、何処の酔狂な御人ですか?」
「そ、それが…」
「「!!?」」
その名前を聞き、俺とマカロンは、兎に角 吃驚した。
◆モモンガside・了◆
≫≫≫
◆まろんside◆
「ンフィーレア・バレアレです。よろしく お願いします。」
「…モモンです。」
俺達のチームを指名依頼したのは、まさかの有名人だった。
ンフィーレア・バレアレ。
事前調査では、街で一番と評判の薬師。
そして、『如何なるマジック・アイテムをも使用出来るタレント持ち』として、
この彼が名乗った瞬間、ナーベが斬り付けようとしたのを、
ごんっ!
「 (>x<)きゃんっ?!」
「早まった真似は するな!」
彼女の頭に拳骨を炸裂させる事で、モモンが止める。
…って、そうじゃなくて、ヤバいな。
やっぱりナザリックのシモベは、他者の命なんか、どうとも思ってない。
それ以前、白昼 大勢の人前で、平気で殺りにイケるのが大問題だ。
今回ラッキーだったのは、ンフィーレア少年に その殺意とかを全く悟られなかった事だ。
「す…すいません…モモンンさm…ん…(T_T)」
未だ、モモン呼びに馴染めないナーベが、頭を抑えながら泣きそうな顔で謝る。
「それで、ンフィーレアさん。何故…私達なのですか?」
≫≫≫
「さ、流石はモモンg…さ…んです!
まさか、この展開、ここまで見越していたとは!」
「は…はい…」
ナーベが目を輝かせて、モモンに話す。
いや、本当に偶然だろ?
ンフィーレアの依頼内容は、あのカルネ村…の近くの森林で採れる、薬草採集のアシストと、その道中の護衛。
まあ、
それで、何故に俺達を指名したかと言えば…
3日前の夜、1人の お客様がウチの店に、薬の鑑定に来られました。
↓
その薬とは、今まで見た事も無い、赤いポーションでした。
↓
鑑定結果…超々高品質!
↓
「これ、どーしたんですか?
何処で、誰から貰ったんですか??!」
「ひぇっ?!バ…バレアレさん、近い、近いです?!
これは、今日の昼間…」
…で、それで、俺達の事を知ったらしい。
「ふっ、その通りだ、ナーベよ!
普通、弁償の品とは云えど、あの様な知らない…怪しい色の藥、易々と使用する筈も無い。
ならば、どうする?…そう、知識有る専門家に尋ねてみるのが最適解だ!
そして彼女は私の狙い通り、この街 最高の薬師に鑑定を求めた。」
「…其処で、その…あの薬師は、ポーションを手にした経緯。
つまり、我々の事を知り…
さ、流石はモモンさんです!
全てを計算しての、行動だったのですね!」
「あ…ぅん、その通りなのだよ!」
嘘つけ!全部 無計画、偶然の結果オーライだろうが!
「因みに…モモンさん達の事は、あの薬で興味を持っただけじゃなく、新人さんなら、安く雇えるかな~と。
例のケンk…騒動からして、強さも信用出来そうですしね。」
ん。正直なのは、好感持てるよ。
「それじゃ、出発しますか。」
≫≫≫
また、カルネ村に行く事になるとはね。
ンフィーレアが荷馬車を駆り、俺達は歩き。
街から村は、街道沿いに進めば良いが、何時 脇からモンスターが襲ってくるかの注意は怠れない。
…って!
「モモン!ナーベ!」
「む!」「む?」「はい?」
ンフィーレアは まだ遠くて見えないみたいだが、少し先、道の直ぐ側で、モンスターの集団と戦っている冒険者チームが。
別に、苦戦している訳でも無いのだが…
「通り道だし、無視する訳にも往くまい!
ナーベ、お前はンフィーレアさんの傍に!
マカロン、行くぞ!」
「了解!」
次回『冒険者達』(予定)