仮面ライダーカラーズ   作:蒼宇宙EX

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どうも皆さん、蒼ニ・スールです!何とか頑張った結果、カラーズの三話目を更新する事が出来ました!

ちょっと頑張り過ぎた気もしますが(汗)今回は、歪色衆の三人目が本格登場&歪色衆その物が本格的に動き出す回でもあります!

新しいカラード・リミックスが出たり、伏線なども散りばめられたりと、序盤ながら超てんこ盛りとなっております!(その結果、10000文字越え)

それでは、楽しんで頂けたら幸いです。どうぞ!


三色目:集結する歪色衆

 

「本当に大丈夫なんですか、兄貴!?こんな良く分からない物を、使うなんて!」

 

「心配すんなよ。その安全性を保障する為に全メンバー集めて、リーダーの俺が証明するって事なんだからな」

 

「でも……それをボスにくれた人……来なかった」

 

彩虹町のとある廃工場。その中で僅かな照明に照らされながら、複数人の男女の集団が何らかの話し合いを行っていた。

 

その集団のリーダーは、スキンヘッドで厳ついサングラスを掛け、徹底的に鍛えられた身体をした大男だった。彼の手の中には、鈍い輝きを放つ骨状の装飾が施された、黒掛かった黄色のネガラーリライントペンがある。

 

どうやらリーダーの大男は、自らの身体でネガラーリライントペンを試し、その力を集めた者達に示そうとしている様だ。しかし、その大男の両隣に立っていた側近らしい男と女は、それぞれ心配と不満の気持ちから苦言を呈する。

 

「ア八ッ☆それって、アタシの事?」

 

「「「……!?」」」

 

「おっと手を出すなよ、お前ら。このリライントペンって奴をくれたのは……その嬢ちゃんだ」

 

「嘘だろ兄貴!?こんな子がどうやって……!」

 

そこに突如として姿を現したのは、銅色の髪と瞳をしている如何にもギャルらしい喋り方と振る舞いをする、露出の多い派手な服装に身を包む褐色肌の美少女だった。

 

その美少女こそ、謎の集団のリーダーにネガラーリライントペンを与えた存在……つまりは「歪色衆」である。

 

「その子の言っている事は本当です。この町に様々な不満を持つ皆様の魂色は、良き芸術(ネガラー)を生む……そう判断されたのです」

 

「そういった者達に、このネガラーリライントペン達を与え、抑圧された感情を解放させる。それが我々、歪色衆(ネガラーズ)の行動理念だ」

 

更にはスパイダー・ネガラーを生み出した、黒いアタッシュケースを持つ金髪金眼のスーツ姿な青年「ゴールディー」と、バット・ネガラーを生み出した銀髪銀眼のドレス姿で日傘を差す美女「シルエス」が姿を現す。

 

「ほう……お嬢ちゃんの仲間か。負けず劣らず、個性的で面白そうだ」

 

「金髪のイケメンがゴールディーで、銀髪のお姫様みたいな子がシルエス☆そしてアタシがロズヴィー、宜しくね☆」

 

謎集団のリーダー以外が驚愕するのを尻目に、ギャル風な美少女「ロズヴィー」が他二人を紹介しつつ三人で立ち並ぶ事で、歪色衆全員が遂に揃う。

 

そして、ゴールディーが近くの廃材の上に置いて開いたアタッシュケースの中には、リーダーの物とは違うデザインの装飾が施された、大量のネガラーリライントペンがあった。

 

「それでは「アンタレス」のリーダー様。そろそろ貴方のネガラーとしての力を、皆様に示す時だと思われますが」

 

「ああ、その通りだ…………仲間達よ!これが俺達アンタレスの!新たな始まりの一歩だ!!」

 

『SCORPION……!』

 

歪色衆の三人が見つめる中、謎の集団……アンタレスのリーダーは、手に持つ「ネガラーリライントペンS(スコーピオン)」を起動。それを頭部に突き刺し、黒掛かった黄色い魂塗料に飲み込まれながら、新たなるネガラーへと変貌するのだった。

 

翌日。虹彩町のニュースで、廃工場の一つが突如としてドロドロに溶解し、黄色いインクの様な物へと変貌するという、奇妙な事件の事が放送されたのは、言うまでもない……

 

 

 

~アートショップ月城・地下室~

 

「……………………」

 

「頼むよ紫織。そろそろ機嫌を直してくれ……ボクはただ、あの人の心も助けたかったんだ……」

 

「だからってぇ……普通は助けた女の人を、わざわざ店に連れて来ますかぁ?」

 

アートショップ月城の地下室。そこには、紫織の部屋に入り切らないコレクション、色希がカラーズとして使う装備や、カラーズチェイサー用のメンテナンス道具、二人用の家具などが綺麗に置かれている。

 

そんな特別な空間で……色希は紫織に、前回のバット・ネガラーとの戦いが終わった後の行動を、ひたすらに責められていた。

 

「あのまま放っておくのは、流石に可哀想だよ。今まで、幸せらしい幸せを経験してなかったんだ。」

 

「その幸せの為にぃ……入ってくる時はわざわざお姫様抱っこしてぇ……「ここに来れば、ボク達が君を幸せにするよ」とか言っちゃって……本当に必要でしたぁ?」

 

「そ、それは……」

 

バット・ネガラーだった女性を助けるのは良いとして、わざわざ連れ帰って来てしまった色希。

 

更に、その女性をお姫様抱っこして入店した挙句、無事に帰って来るのを待っていた紫織の前で、その女性に告白めいた言葉を告げたのである。

 

紫織の方は、強い不安と心配の気持ちに押し潰されそうなのを耐えていた為、その女性を帰した後から今に至るまで、ずっと怒り続けていた。

 

(確かに今思えば……やり過ぎだった……)

 

「全くぅ……色希がネガラーとの戦いに行く度に、私がどんな気持ちで待ち続けているのか……理解するべきじゃないですかぁ?」

 

『REWRINT CEAR BOOK』

 

何も言い返せず、心の中で反省するしかない色希を後目に、紫色の眼鏡を掛けながら同じ色の長椅子に座った紫織は、机の上に幾つも置いてある様々なパーツを組み立て、色の無い本型のケースめいたアイテム「リライント・クリアブック」を完成させ、起動する。

 

そして色希から怒りのままに没収した、カラーズとバット・ネガラーの戦いの後に取り込んだ多量の魂塗料が入ったリライントペンを左手に持ち、ペンの中の魂塗料を右手に注入する。

 

「ふむ。なるほどぉ……これは確かに………とても…………」

 

「紫織……?」

 

すると、途端に黙り込んでいき、俯いてしまう紫織。心配になった色希が彼女に近づくと、勢いよく腰を抱き締められる。

 

「色希はバカです……しかも私の感情をグチャグチャにする酷い人……」

 

「……ああ、自覚してるよ」

 

「それでも私……私は色希の事が好き。大好きなんです……色希の事を考えると、涙が止まらない位に……」

 

そのまま紫織は、顔を埋めたまま号泣しながらも、色希への強い愛が込められた言葉を伝える。

 

「ごめんよ。そして……ありがとう。やはりボクには、紫織が一番大切で必要な存在だ」

 

その言葉を受け止めながら、改めて己の行動を反省した色希は、紫織の頭を優しく撫でる。色希が真に心から愛しているのは、紫織だけだ。

 

「…………それなら、まぁ。今回の事は許してあげますぅ」

 

『PURIFICATION!』

 

「調整完了ですぅ。はいどうぞ」

 

注入した魂塗料の反応が落ち着くと同時に、いつもの不敵な笑みを浮かべた紫織。

 

色希から顔を離すと、手に持ったままのリライントペンをクリアブックに装填。本を閉じる様に固定し、ブックの裏側に描かれた魔法陣の様な認証パネルへ、魂塗料を注入した右手で触れる。

 

それにより、彼女の手に注入された魂塗料がクリアブックへと流れ込み、ブック全体を鮮やかな青色に染めると、鳴り響いた電子音声を合図にリライントペンの調整が完了、色希へと手渡す。

 

そして、紫織に渡されたクリアブックを開き、美しく輝く青色となったリライントペン「ブルーカラーズリライントペン」を取り出す色希。

 

「あの人と紫織の分が合わさった、深い悲しみの青……だけど紫織の悲しみは、ボクを想ってこその物か……」

 

「ふふん、やっと分かってくれましたかねぇ?今日はカレーで、宜しくお願いしますよぉ」

 

眼鏡を外し、不思議な輝きを放つ水色の瞳でリライントペンの中の魂塗料を見つめる色希。紫織の悲しみが如何なる物かを、漸く理解した様だ。

 

「良いとも。それじゃあ、ボクは午後の仕事をしてくる。紫織はここで休んでてくれたまえ」

 

「勿論、そのつもりですぅ」

 

更なる親愛の絆を深めた二人。お互いに微笑みを浮かべながら、色希は午後の仕事の為に店へと戻り、紫織はクリアブックを置いて休憩する。

 

「…………何時まで、誤魔化せますかねぇ」

 

色希が完全に店の方へ戻ったのを確認すると、紫織は着ている服を幾らか開けて豊満な胸の谷間に指を入れ、ある物を取り出す。その指に掴んでいたのは……妖しげな紫色の光を放つ、黒く禍々しい骨状の装飾が施された、謎のネガラーズリライントペンだった。

 

何処か怯えと呆れの入り混じった表情を浮かべながら、紫織はそのネガラーズリライントペンのスイッチを、静かに押すのだった……

 

 

 

「さて……お客様はいるかな?」

 

「アハハッ☆お取込み中だった?き~ちゃん☆」

 

一方その頃。店の方に戻って来た色希は、ある人物と懐かしの再会を果たしていた。

 

「薔薇美ちゃん……?角銅薔薇美(かくどう ばらみ)ちゃん!?」

 

「正解☆お久しぶり〜☆元気だった?」

 

ツインテールにした茶髪・薄いベージュのブレザーに黒のミニスカート・白のニーソックスに黄色のスニーカーという恰好な女子高生、角銅薔薇美だ。

 

「薔薇美ちゃんこそ。紫織と二人で店を始めた頃は良く来てたのに、突然来なくなって……また会えて嬉しいよ」

 

「ちょっと家の事情でね?最近になって、漸く落ち着いたの☆これからまた、会いに来ても良い?」

 

「勿論、歓迎するさ。そうだ、今すぐ紫織を呼……!?」

 

「凄い大きな音だね☆花火かな?」

 

久々の再会を喜ぶ色希は、地下室で休んでいる紫織を呼ぼうとする。しかし遠くから、ジリリリリと警報の様な音が鳴り響いてきた。

 

更には今までの様に、爆発音や人々の悲鳴などが聞こえる。流石に方向は違えど、それが意味するのは……ネガラーの出現だ。

 

「……頻度が多いな。悪いけど薔薇美ちゃん、思い出話はここま……あれ?」

 

「色希!またネガラーが出たんですよね?早く行って下さい……!」

 

ネガラーの出現を察した色希は、薔薇美を帰そうとするも既に彼女の姿は何処にもなかった。しかし、気にする暇は色希に無い。

 

「紫織……うん、その通りだ。今回のキスは、帰って来てからして貰うよ」

 

「……!?そ、そういうのはムードとかを考えて下さいってばぁ……」

 

地下室から駆け上がって来た紫織の言葉で、己がやるべき事を優先する事にした色希はジャンバーを羽織って店の外に出ると、カラーズチェイサーを出現させる。

 

そして、カラーズチェイサーに跨って現場へ向かう直前、色希は唐突に惚気めいた言葉を発し、紫織を赤面させる。

 

「紫織、改めて誓うよ。ボクは君との約束を……必ず絶対に守る」

 

「……なら、一応「御守り」渡しておきますねぇ」

 

「もう一本……出来ていたんだね。よっぽど魂塗料が多かったか……改めてありがとう、紫織。行って来ます!」

 

「はい。それじゃあ……行ってらっしゃい」

 

同時に、改めて誓われる「約束」。それに微笑んだ彼女から、通常より多く取り込んでいた魂塗料の余剰分を使って生成された、灰色のリライントペンを受け取り、色希は腰にカラーズドライバーを装着。

 

ヘルメットも被り、ブルーカラーズリライントペンと灰色のリライントペンをホルダーに納めた色希は、祈る紫織の視線を背に受けながら、ネガラーの出現場所へと急行した……

 

 

 

『聞け!町の人々よ!我々はアンタレス!この彩虹町に不満を持つ者達なり!』

 

壁が溶解し、大きな穴が開けられた銀行。ネガラーの攻撃により、爆発炎上したと思われる車や、傷を負って倒れ伏す人々。

 

その車の上に立ち、演説めいた叫びを放つネガラーがいた。黒掛かった黄色の鋭角的な甲殻に全身を包み、鋭い両腕の鋏と球体が連なった長い尾を持つ、蠍を模したネガラー……歪色衆の協力を得た集団、アンタレスのリーダーが変化した「スコーピオン・ネガラー」だ。

 

『この町は平和で楽しい!だが、その楽しさは常に不公平!その証拠に我々が楽しみを得た事は無い!故に我々は暴れよう!楽しむ為、満足する為に!』

 

「何を言っているん……ギャアアアアアアアアアアアアアアッ!?」

 

『兄貴の邪魔をするな!』

 

『私達は活動資金を得ただけ……』

 

無茶苦茶な暴論を叫ぶスコーピオン・ネガラーを止めようとした警官達だったが、銀行の壁穴から大量の札束が入った袋を担いで現れた、アンタレスのメンバー達の攻撃で全滅。

 

そのメンバー達の姿も、様々な色と形をした装甲を身に纏う、戦闘員めいたネガラー「ソルジャー・ネガラー」となっていた。そしてソルジャー・ネガラー達が、スコーピオン・ネガラーと合流しようとした……その時。

 

「楽しさとは……決して、自己満足の為にある感情じゃない……誰かと分かち合い、与えていく感情だ」

 

『WHITE!』

 

「始まり。全てはここから……万能の白。変身!」

 

『CHANGE! COLORS of WHITE!』

 

フルスロットルを吹かしたカラーズチェイサーで、何人かのソルジャー・ネガラーを蹴散らし、駆けつけた色希。

 

そして一度は停めたカラーズチェイサーを、ネガラーの集団に向けて再び走らせつつ、ホワイトカラーズリライントペンを起動。

 

前口上を言った後、直ぐ様ドライバーにリライントペンを装填し、いつもの掛け声と共にスイッチを押し込み、変身。

 

仮面ライダーカラーズとなった色希は、スコーピオン・ネガラーに跳躍させたカラーズチェイサーで真正面から激突、車上から吹き飛ばす。

 

『ぐおっ!?誰だ貴様は!』

 

「ボクの名は……仮面ライダーカラーズ」

 

地面を転がりながらも、無傷で立ち上がったスコーピオン・ネガラーに対し、己の名を告げるカラーズ。

 

『ほう。貴様が歪色衆の言っていた、噂の……!』

 

「歪色衆……やはり彼らの仕業か」

 

『我らの敵としては不足なし!勝負だ!』

 

「……!」

 

対峙した彼の発言から、歪色衆が今までのネガラー出現に関わっていると推理しつつ、戦いを開始。

 

スコーピオン・ネガラーの両腕に備わった鋏と、腰から伸びた先端に鋭い毒針の付いた尾による怒涛の連続攻撃に、抜刀したカラーズエッジで対応する。

 

『やるな、仮面ライダー!だが、我らアンタレスは一人では無い!行け、俺の同志達よ!』

 

『兄貴の頼みとあれば!行くぞ皆ァ!』

 

『了解……』

 

『『『『『『『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!』』』』』』』

 

「量産型のネガラーか。こればかりは初めての経験だ……!」

 

スコーピオン・ネガラーの攻撃をカラーズエッジで跳ね返し、その合間に斬撃を浴びせていると、彼の叫びで集まってきた数体のソルジャー・ネガラーに囲まれるカラーズ。

 

『おりゃあ!』

 

『せりゃっ!』

 

「この統率力と……全員のある程度進んだ完全ネガラー化……「あの頃」とは大違いだ……!」

 

自身には色々と劣るものの、数が多いソルジャー・ネガラーの連続攻撃を避けながら、昔の戦いを思い出すカラーズ。

 

『よそ見すんな!』

 

『死ね!』

 

『私達の楽しさの為に!』

 

そうしている間にも、ソルジャー・ネガラーの攻撃は全く止まらず、段々とカラーズに当たり始める。

 

「だけど……ボクは、君達に負けない。ボクには、果たすべき約束がある……!」

 

『SPEAR!』

 

「新武装。名付けて……カラーズスティンガーだ」

 

『『『『グハアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?』』』』

 

しかし、自分を待っている紫織の事と、彼女との約束を思い出したカラーズに、負ける気は一切なかった。

 

カラーズは、紫織から受け取った鋼色のリライントペン「スピアーリライントペン」をホルダーから取り出し、起動。

 

横に勢いよく振るうと、カラーズの身長並の長さがある筆ペンの様な形をした槍「カラーズスティンガー」を生成。

 

それを右手で掴むと、刃先に白いエネルギーを集めて薙ぎ払い、ソルジャー・ネガラーを数体倒す。

 

「へぇ……流石は紫織。良い武器だ」

 

『何だコイツ、急に強く……ギャッ!?』

 

『まさか、私達より戦い慣れて……うぐぅ!?』

 

そのままカラーズは、カラーズエッジとスティンガーを巧みに操り、襲い掛かるソルジャー・ネガラー達を次々と撃破し、元の人間へと戻していく。

 

(流石に魂塗料は完全消滅か。なら、確実に撃破すべきなのは……あの蠍型ネガラーだ)

 

『俺達をここまで追い詰めるなんて、流石に予想外だった……!だが、アンタレスは兄貴さえ居れば不滅だ!』

 

『アンタレスの戦いは……始まったばかりだから……!』

 

『残っている全員でボスを守るんだ!』

 

『『『おおっ!』』』

 

何体かのソルジャー・ネガラーを更に倒し、魂塗料が残らないのを確認していると、まだ倒していないソルジャー・ネガラー全員に囲まれる。その中でも、幹部級の二人が変化しているのは、スコーピオン・ネガラーと同じ黄色だ。

 

「これだけ慕ってくれる仲間がいるなら、本当の意味で楽しいと思える事も見つかりそうだけど?」

 

『貴様の様な者には、決して我々の気持ちは理解出来ん……皆、今度こそソイツを倒せ!』

 

そんなソルジャー・ネガラー達の団結力や言葉から、スコーピオン・ネガラーは非常に慕われている事を理解するカラーズ。

 

故にアンタレスという集団は、正しい道を進めるはずだとカラーズは諭すが、それをスコーピオン・ネガラーは拒絶。

 

同時に彼の号令で、ソルジャー・ネガラー全員が全力を込めた一撃を放つ。それにより、色希の魂の中で一際強い感情が生まれる。

 

「哀しいな……歪色衆が君達をネガラーにしなければ……こんな戦いは起きなかった」

 

『COLORS BREAK!』

 

そのままカラーズは、ドライバーに装填されているリライントペンのスイッチを二回押すと、両手に持っている武器へと虹色のエネルギーを集中させ、それを勢い良く地面へと突き刺す。

 

『『『『『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?』』』』』

 

『うああああああああっ……!?』

 

すると、カラーズを中心とした強烈な虹色の衝撃波が、全方位へと放たれる。本来は拳を使った必殺技である「カラーズブレイク」を、応用した形だ。

 

それにより、ソルジャー・ネガラーは全員撃破。残るはスコーピオン・ネガラーだけになると、カラーズが立ち上がる。その複眼とドライバーは青く明滅していた。

 

「君達がこうなる程、楽しさを得られなかった事に……ボクは、とても大きな「哀しみ」を感じた。だからこそ……憐れむよ、君達を」

 

『憐れみなど必要ない!我々は漸く楽しめていた!それを邪魔した貴様を……俺は絶対に排除する!』

 

カラーズが、自分達を憐れんだ事に激昂するスコーピオン・ネガラー。彼は、腰尾の先端にある毒針から、自身の魂塗料を込めた毒液をマシンガンの様に連射する。

 

『BLUE!』

 

「染まれ。溢れ出る……流水の青。カラード・リミックス」

 

『CHANGE COLORS! WHITE and BLUE!』

 

それをカラーズは動じる事なく避けると、ホルダーから青い光を強く放つブルーカラーズリライントペンを取り出し、起動。

 

カラーズドライバーの右スロットへ装填し、新たなる筆口上と共にリライントペンのスイッチを押し込み、第二の形態変化(カラード・リミックス)を行う。

 

ドライバーから新たな電子音声が鳴り響き、カラーズの全身を走るラインが流水の様に青く染まると、頭部のペン先めいた部分から大きな青色の魂塗料が噴き出し、大きな荒波を模した形となる。

 

そして、液晶画面と複眼も完全に青く染まる事で、カラーズは新たなる姿(フォーム)「仮面ライダーカラーズ ブルー・パレット」となった。

 

「改めて、名乗ろうか。ボクは、仮面ライダーカラーズ ブルー・パレット。ネガラー、君に相応しい色は……決まった」

 

『姿が変わったからとてぇ!』

 

「姿だけじゃないさ」

 

『グフォッ!?こ、これは……水の鞭!?』

 

スコーピオン・ネガラーを指差しながら名乗り直すと、自身の決め台詞を言い放つカラーズ。それに対して咆哮しながら、鋏と尾を向けて突撃するスコーピオン・ネガラー。

 

だが、カラーズが地面に突き刺していたカラーズエッジとスティンガーを引き抜き振るうと、それぞれの刀身が青い魂塗料の鞭となって彼を吹き飛ばす。

 

「魂塗料さ。それより……君はもう、ボクに近づく事は出来ないよ」

 

『なっ!?グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!』

 

「ボクと踊るのも……楽しいかい?」

 

カラーズは文字通り、踊る様な動きで両手に持つ武器を操り、スコーピオン・ネガラーを攻撃。

 

荒波の様な勢いで襲い掛かるカラーズエッジとスティンガーにより、彼の全身は殆ど白色に浄化される。

 

『クソォ!アンタレスを……終わらせてなるものか!』

 

「必ず救うよ、君達を。本当の意味で、人生を楽しんで貰う為に」

 

だが、何とか一矢報いようとスコーピオン・ネガラーは、鋏と毒針に魂塗料を限界まで注ぎ込んで巨大化、カラーズに向けて射出した。

 

対してカラーズは、カラーズエッジを鞘に納めると、ドライバーからブルーカラーズリライントペンを引き抜き、カラーズスティンガーの柄先にあるスロットへ装填。

 

『FINISH PAINT! BLUE! COLORS PAINTING!』

 

「カラーズペインティング・ブルー……!」

 

『皆、すまん……!グオオオオオオオオオオオオオオオオッ!?』

 

必殺技を示す電子音声と共に、青い輝きを放つ魂塗料が刃に集まったカラーズスティンガーを全力で投擲。第三の必殺技「カラーズペインティング・ブルー」だ。

 

そして、投擲されたカラーズスティンガーは鋏と毒針を消し飛ばしながら、スコーピオン・ネガラーに直撃。

 

彼の身体を貫いたカラーズスティンガーが、カラーズの手元に戻ると同時にスコーピオン・ネガラーは、後悔の念が込もった謝罪を口にする。

 

それと同時に、彼は黄色い魂塗料を撒き散らしながら爆発。人間の姿に戻ると、片膝を地についていた。

 

「貴様の言う通りだ、仮面ライダー……こんな事をしても、本当の意味で楽しめるはずがない」

 

「君達は……他人が何かを楽しむ姿に、嫉妬していたのかもしれない」

 

「……完敗だ。今度は、皆と考えよう。生きる事を楽しむには…………どうすべきか。うっ!」

 

黄色の魂塗料をリライントペンに取り込み、変身解除した色希との語らいで完全に正気を取り戻したリーダーは、限界が来ると同時に倒れ伏して気絶。

 

アンタレス全員の魂色が元に戻ったのを確認した色希は、全てを元通りにする為にホワイトカラーズリライントペンを構えた……

 

 

 

 

「連戦連勝、見事な芸術(たたかい)を見せてくれてありがとう、仮面ライダーカラーズ」

 

「貴方のここまでの活動を評価し……私達もしっかり名乗っておきましょう」

 

「ま、まさか……!」

 

大きな拍手をしながら現れたのは、アンタレスに大量のネガラーリライントペンを提供した、ゴールディーとシルエスだった。

 

面識があった事と、バット・ネガラーだった女性から聞いていた特徴と同じなのが分かった色希は、目の前の二人が歪色衆だと察する。

 

「君が考えている通りだ。我々は」

 

『PHOENIX……!』

 

「貴方の敵であるネガラーを生み出し、操り、芸術を生み出す者」

 

『DRAGON……!』

 

すると二人は、何処からともなく手元に出現させた、黒く禍々しい不死鳥と龍を模した装飾が施された、細長く特殊なネガラーリライントペン……金色の「ネガラーリライントペンP(フェニックス)」と、銀色の「ネガラーリライントペンD(ドラゴン)」を起動。

 

それをゴールディーは縦の線、シルエスは横の線を描く様に振るい、実体化した金と銀の線から溢れ出した魂塗料に全身を包まれ、ネガラーとしての姿に変わる。

 

『PHOENIX・NEGALOR……!』

 

「煌めきの金。フェニックス・ゴールディー!」

 

『DRAGON・NEGALOR……!』

 

「輝きの銀。ドラゴン・シルエスですわ」

 

ノイズ混じりの電子音声が鳴り響いた後、ゴールディーは不死鳥を模した姿で右手に長剣を持つ、黄金騎士風ネガラー「フェニックス・ゴールディー」に。

 

シルエスは、龍めいた姿で五つ又の長槍を両手で構える、白銀の姫騎士風ネガラー「ドラゴン・シルエス」となる。

 

『FENRIR・NEGALOR……!』

 

「眩き銅……フェンリル・ロズヴィー……」

 

「「「我ら、歪色衆!」」」

 

更に、三つ目の禍々しい電子音声が鳴り響き、神狼を彷彿とさせる姿で両手に斧を握る茶銅色の女戦士風ネガラー「フェンリル・ロズヴィー」となった、普段と喋り方や声質・音程が違うロズヴィーも、現れる。

 

そのまま三人は各々の名乗りとポーズを決め、自分達が歪色衆だという事を強くアピールする。

 

(これが……歪色衆……!)

 

「漸く君に名乗れた事、ここに感謝しよう」

 

「カラーズ様。私達……歪色衆は、これからもネガラーを生み出していきますわ」

 

「愚かな人間と……貴方……それぞれが生み出す芸術を見る為に……」

 

カラーズドライバーを腰に当て、再変身しようとした色希だったが、ゴールディー達三人が姿を現したのは、歪色衆の目的を色希に語る為だった。

 

「「「それでは、また会おう/会いましょう。仮面ライダーカラーズ、染谷色希」」」

 

「なっ……!?」

 

目的を果たした三人は、宣戦布告とも思える言葉を残して、全身を魂塗料へと変えながら、地面に溶け込む様に姿を消した。

 

追い掛ける暇も無かった色希は、困惑の表情を浮かべながら立ち尽くす。町や人々を元に戻す為、ホワイトカラーズリライントペンを振るったのは、その数分後の事であった……

 

 

 

 

 

 

「ロズヴィー。どうしてネガラーになると、普段と様子が違うのです?」

 

「アハッ☆き~ちゃん達への、サプライズだよ☆」

 

「フッ……それも中々、面白い芸術だな」

 

何処かの廃墟にて。喋り方などを本来の物へと戻したロズヴィーの恰好が、薔薇美と同じ物だったという事を、色希はまだ知らない……

 

仮面ライダーカラーズと歪色衆の戦いは、ここから本格的に始まるのだった!




どうだったでしょうか?今日中に投稿したかったので、前書きと後書きを一旦すっ飛ばしました。申し訳ありません(土下座)

本編に話を戻しますと、紫織が色々と抱えまくっていたり、色希に凄く大きい感情を向けている事が分かったかと思います(想定より大分早かったのは内緒)

前者は今後明かされていく予定ですので、楽しみにしていて下さい!後者は、これからも見せて行きたいですね!

遂に登場、銅色担当?のロズヴィー!歪色衆の中では、一番波乱を起こしそうですよね?勿論、そのつもりです!

カラーズも二つ目のカラード・リミックス、ブルー・パレットと新武器「カラーズスティンガー」を手に入れました。

必殺技を今回は二つも放ったりと、どんどんパワーアップさせて行きたい所です……!

因みに筆口上とは文字通り、リライントペン達にカラーズこと色希が与えている言葉……つまりはオリジナルの造語です!(多分)

次回も、更なる新展開を起こそうと思っています。是非とも楽しみにして貰えたらなと思います!

それでは、皆様からの感想・アドバイス・誤字脱字などをお待ちしております!蒼ニ・スールでした!
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