緋弾のアリア Lux Stellae   作:あこ姫

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志乃 「皆様、お久しぶりです」
結衣 「さてAA編第2話だよ!」
志乃 「あまり長く語るのもアレなので……」
結衣 「ここは簡潔に行くとしますか」
志乃 「それでは第002弾」
結衣 「『裏で策を練る人を標的は知る由もない』」
志衣 「「どうぞ!!!」」
翠  「あれ……?? 私の出番は!?」
結衣 「無いよ」
翠  「どうしてぇ!?」

翡翠の出番がなかったまえがき② 完



第002弾 裏で策を練る人を標的は知る由もない

 戦姉妹(アミカ)結成の翌日。

 凪優先輩と合流したあたしは、凪優先輩の提案で自分専用の武器を揃える為に凪優先輩が贔屓にしている外部の武器商人? さんの所に行った。

 その人の名前は機嬢(ジーニャン)と言うらしい。

 

 名前からも想像できるが、中国人で凪優先輩によると藍幇(ランパン)という組織に所属している。

 外見は……驚いたことにアリア先輩にそっくり。

 

 眼鏡外して、髪をピンクに染めて武偵高の制服着たら見分けつかないんじゃないかな。

 

 とは思う。あたし個人的にね。

 

 更に、機嬢(ジーニャン)さんは姉が3人いるらしい。

 名前が狙姉(ジュジュ)炮娘(パオニャン)猛妹(メイメイ)だったっけな。うろ覚えだけど。

 

 凪優先輩曰く、

 

「姉3人も機嬢(ジーニャン)と顔は一緒」

 

 とのこと。

 あたしはそれを聞いたとき、

 

『見分けられる自信は無いな……』

 

 と感じた。

 あたしと声が同じな四女が居る五つ子姉妹が思い浮かんだのは気のせいだろう。うん。

 

 その後、あたしは間宮の技の一つである『鷹捲(たかまくり)』を使用時に壊れない小太刀と長刀を貰った。

 なんでも凪優先輩があたし専用にと依頼してくれていたらしい。

 

 それと同時に凪優先輩は

 

「投擲武器がある方がいいでしょ」

 

 と言い、あたしに千本をくれた。

 この千本はクラスメイトで隣の席の(ひいらぎ)舞佳(まいか)ちゃんのお姉さんである(ひいらぎ)優梨愛(ゆりあ)先輩の御手製らしい。

 

『これで不意討ちの迎撃とかもできそうかも……だったら、ダーツの練習もしといたほうがいいかな……?』

 

 千本を受け取ったあたしはそのような事を考えていた。

 

 

 

 

 装備をある程度揃えた後は強襲科の訓練室に移動する。

 此処は強襲科の生徒なら申請できる訓練室で勿論の事、防弾・防刃加工が成されており、()()()大丈夫らしい。

 

 此処で凪優先輩と行われたのはCQC──組手の練習だった。

 まず、凪優先輩の戦法でもある『隙を視認化する』ことを学ぶ。

 

 これが難しく、少しでも焦ったりすると見えなくなったりする故に常に冷静に保たなければならないのだが…………。

 

 結果を言うと…………ダメだった。

 少しでもフェイントが入って焦ると隙の視認化が出来なくなって、手痛い一撃を貰う…………その循環だった。

 凪優先輩は

 

「これを1回で出来た人は居ないから気にしなくてもいい。かくいう私も会得に半年要したし」

 

 と言ってくれたがやはり凹む。

 次がダメでも早いうちに習得しなければ……! そう誓った。

 

 そして、その帰りに凪優先輩の部屋のカードキーを貰う。

 なんと、凪優先輩は()()寮ではなく()()寮に住んでいた。

 

 なんでも、教師が酔った勢いで喧嘩して住む予定だった寮が大破したらしい。

 それで、修理するよりも安価な取り壊しをした結果、寮住まいの女子生徒が溢れ、凪優先輩もその一人で空き部屋探してたら丁度男子寮に大部屋を一人で使っている人が居たのでそこに転がり込んだようだ。

 その時、

 

『なんとも武偵高らしい理由……』

 

 と思ったあたしが確かにいた。

 そしてその日は凪優先輩の所で泊まったら、何故か同居人の遠山キンジ先輩は嫌そうな顔。なんでなの!? 

 

 

 

 次の日の朝……。

 あたしが起きるとダイニングには遠山キンジ先輩と星伽白雪先輩がいた。

 凪優先輩は

 

「用事がある」

 

 と言って先に出たようだ。

 あたしは白雪先輩お手製の朝ごはんを食べたら、その味は…………物凄く美味しかった。

 キンジ先輩が先に出て、あたしは白雪先輩と一緒に登校。

 えっと、今日の放課後は凪優先輩の情報科(インフォルマ)の仕事のお手伝いだったっけ。

 

Side_Out……

 

 

 

 

 

Side_Shino

 

 あれは今から丁度半年前の話だ。

 私は学校帰りにお台場のフジテレビの前を1人で歩いていると、ESTELLA(エステーラ)の移動販売車でリーフパイを買い食いしている同級生たちを発見。

 

『はしたない…………』

 

 私はそう思ったが、それを声に出さずに心の中に留めておいて見下すように通り過ぎようとした。

 

「あ! 『勝ち組』だ」

 

 買い食いをしていた同級生の会話が耳に入る。

 

「また一人(ぼっち)でやんの」

「美人がお高く止まってるわwwww」

 

 それを聞いてカバンの取っ手を握る力が強くなる。

 

『…………いいもん。私は……ずっと…………一人でも…………いいもん…………』

 

 心がどんどん沈んでいく。そんな時だった。

 屋台からリーフパイの匂いだろうか。

 いい匂いが漂ってくる。

 

『なんていい香り…………』

 

 あまりのいい香りにリーフパイが食べたくなってきた。でも……買い食いなんて…………。

「食べたい」という欲望と「買い食いは……」という抑制が葛藤する。

 

「あ」

「いらっしゃいませー。リーフパイですか?」

 

 此方に気づいた店員さんから声が掛かる。

 

「えっ?」

「お客様、ラッキーですよ! 最後の1葉です!」

「えっ……?! わ、私はただ見ていただけで…………」

 

 私は困惑して軽くパニクっていた。

 

「ポイントカードはお持ちですか?」

 

 ぽいんと……かーど……? 

 

「ゴールドカードなら…………」

「あー……ウチは現金支払いのみで、クレジットカードはダメなんです…………」

「間に合った!」

 

 誰だろう……見たところ同級生みたいだけど…………。

 

「リーフパイください!」

「間に合ってないですーこのお客様で最後です……」

「ぇえ!? また売り切れ!?」

 

 リーフパイを買おうとしてたみたいだ……。

 売り切れの事実にかなり凹んでいるみたい……。

 

「い……いえ! 私は美味しそうだから見てただけですから……。どうぞ」

「えっ…………いいの? ありがと━━━━!!」

 

 これが私と(愛しの)あかりちゃんの出会いだった。

 

 そして時は流れて4月。

 私はとあるモノを持って教室に向かっていた。

 そして教室のドアを開ける。

 

 あ、いたいた。

 あそこにいるのは愛しの──

 

「あかりさん、エステーラ限定のシュガーパイが手に入り―」

「ホントにスゴイよね! 凪優先輩って!」

 

 私の言葉を遮るようにあかりちゃんの言葉が耳に入り、歩んでいた足を止める。

 

「凪優…………先輩……?」

「あっ志乃ちゃん♥」

「今朝第2グラウンドで爆弾事件(ボム・ケース)あってさたまたま現場の近くにいてさ―」

「凪優先輩がね、武偵殺しのセグウェイを1人で殆ど片付けたんだって!」

 

 確か、60台くらいいたとか聞いてたけれど、それを一人で…………!? 

 

「えっ……と…………人間ですよね、凪優先輩」

 

 そんな疑問が出た私は普通だろう。

 

「何言ってるの? 当たり前じゃん。まぁ、『超偵でもある』とも言ってたけどね! ……本当に凪優先輩カッコイイ!」

 

 あれ…………なんだろう…………。

 

「良かったですね。じゃあもう帰りましょう一緒にこれを食べながら」

「おおっ! リーフパイ!!」

 

 ライカさん、今はあなたをお呼びではないですよ。アリア先輩の所に行ってくれると助かるのですが? 

 

「あっ今日はダメなの」

 

 えっ……なんで……? 

 

「凪優先輩の情報科(インフォルマ)のお仕事のお手伝いがあるの。しかも部屋で二人きりで!」

 

 …………ふたり…………きりで? 

 

「それに今、あたしお菓子(間食)NGなんだ―」

 

 え……? 

 

「先輩と一緒に()()()入った後で体重(ウェイト)コントロール命じられて、それで()()()()()()()()()()()()()()()んだ」

 

 おフロ…………、食事作ってもらってる……!? 

 

「あ、もうこんな時間。あたし、先に帰るね。ライカ、志乃ちゃん、じゃねー」

 

 う……そ…………

 一瞬で意識が遠のく。

 

「おっと」

 

 ライカさんはリーフパイを受け止める。私はどうでも良いんですね……。

 

「アイツ今朝から凪優さんの話ばっか。よっぽど好きなんだな──」

 

 ドウシテ…………

 

「んぁ、(はへ)んのか?」

「…………は、はい…………。気分が…………ちょっと…………」

 

 この時はああいうのが精一杯だった。

 

 

 

 

 私は不機嫌さいっぱいで帰宅する。

 

「お帰りなさいませ、志乃様」

「志乃様ご機嫌が優れないようですが…………」

「うるさいっ!」

 

 メイドを八つ当たり気味に対応し、部屋の扉を乱暴に閉める。

 

「何よっ! 凪優先輩、凪優先輩って!!」

 

 ピアノ用の椅子を蹴飛ばす。

 

「あかりちゃん! は!」

 

 ソファーに蹴りを何度か入れて

 

「私の! お友達!!」

 

 手に持っているウサギのヌイグルミを振り上げて

 

「なのにぃっ!!!」

 

 思い切り叩きつけ、肩から息をすると同時に

 

『このままじゃ、凪優にあかりちゃんを取られちゃう…………!』

 

 この思考が浮かんでくる。

 

 

 息を整える。

 お、落ち着くのよ、志乃。

 先ずは…………

 

 オロオロと縋る物を目指し彷徨いながら私は目の前の箱を求めてそこに…………。

 

 この『あかりちゃんボックス』を荒い息遣いで箱の蓋を開ける。

 

 あかりちゃん成分を…………摂取!! 

 ああ、あかりちゃん……

 

 箱の中身の『あかりちゃん人形』を取り出す。

 

「ああ、あかりちゃん!!」

 

 ずっと友達よね! 

 あかりちゃん人形をギューッと抱きしめ、そのままベッドにdive! 

 

 布団にくるまって…………

 あかりちゃん…………

 

「いっぺん友達になったんだから、ずっと友達だよ」

 

 あかりちゃん…………!! 

 脳裏に浮かんでくる色んなあかりちゃん。

 

「うんうん。そうよね」

「リーフパイ美味しいよね」

「私のパイもどうぞっ! なんちゃって。あっ…………あかりちゃん…………」

 

 暫く妄想に浸っていた。

 

「…………………………」

 

 少し経ってから現実に戻る。

 

 起き上がって布団から脱出。

 

「などと現実逃避している場合じゃありませんっ!」

 

 私はデスクに座ってメガネをかけ、PCで『武偵高うらサイト』等で情報を集める。

 

 水無瀬凪優…………強襲科と情報科掛け持ちのAランク武偵。

 ランクはAとなっている。だがSランクに匹敵する強さを持っており、完全記憶能力持ち。そして一度見たものは本家に劣らないクォリティーで再現することが可能。

 また、氷系の超偵でもある。Gは不明だが、かなりの高レベルが予想される。

 この他、水、雷系の能力も使用することができる。

 

 入学前はその完全記憶能力と再現能力を活かすために、様々な流派を次々と渡り歩く。

 今では殆どの流派の技を使えるのではないかと噂されている。

 

 

 

 

 ……強い! 

 なんだこのチート級。

 この文を見る限り私たちの流派(巌流)も会得していると見てよさそうね…………。

 これを直接抹殺するのには無理そうだわ…………! 

 

 ぐぬぬ…………

 不機嫌さが増す。

 

 キーボードのタイプ音が木霊する。

 それから私は色々な方法を探すのだった。

 

 

「志乃様、お食事をお持ちしました」

 

 食事……今はそんな場合じゃない。

 

「そこに置いておきなさい!」

「「……………………」」

 

 返事を返して、作業に没頭。

 そして、夕方から夜になって。

 更に夜から朝になって。

 

「こっ…………これだわ…………! これならあかりちゃんを取り戻せる!!」

 

 やっと見つけた…………。

 うふ…………

 ふふふ…………

 

 笑みと同時に崩れていく私だった。

 何気に徹夜。

 おそらく寝不足が学校生活に響くだろうがそんな事は今の私には些事なのである。

 

Side_Out……

 

 

Side_Akari

 

 時間は戻って志乃ちゃんが必死に凪優ちゃんとあかりの戦姉妹解消を探していた頃。

 

 

 

「大体一段落付いたし休憩しましょ? はい、珈琲」

「あっ……ありがとうございます!」

 

 あたしは纏めていた資料をきちんとファイルに戻し、メガネを外してから凪優先輩から珈琲を受け取る。

 

「(*´д`;)……美味しいですぅ…………」

 

「そりゃあ、良かった。あ、そうだ。あかり、『3日内解消規則(スリーデイズ・キャンセル)』って知ってる?」

「……???」

 

 何……それ? 初耳だ。

 

「簡単に言うとね、『戦姉妹(アミカ)契約から72時間以内に戦妹(いもうと)が私闘に負けたら再契約できない』ってやつね」

「え……ってことは」

 

 そんなのあったんだ……。あたしは脳裏に浮かんだ可能性に驚愕した。

 

「そうね。契約したのが昨日の20時だったし、明日の20時までになるね。だから、その間は油断しないでね」

「あ、はい…………」

 

 凪優先輩の忠告を素直に気に留めるあたし。

 

「その武器は折り畳みできるから、小型化して身につけたほうがいいかもね」

 

 凪優先輩はあたしのカバンの横に立掛けてある長太刀を指さした。

 

「そうですね…………わかりました」

 

 あたしはサッと長太刀を折り畳んで、ホルスターに格納する。

 

「さて……と……もうそろそろ作業再開と行きましょうか?」

「はい…………!」

 

 あたしは休憩を終えて、メガネをかけ直して情報科の書類作業に戻った。

 

 

 続くんだよ。




葵 「さぁ、いかがだったでしょうか」
理子「長さ的にはフツーなんだよね?」
葵 「まぁ……文字数的に言ったらそうなるわね」
麒麟「では、何故にこんなに間隔が空いたのですか?」
理子「りんりん、そりゃあ決まってるでしょ?あおちーのことなんだし」
麒麟「……?なんですの?」
理子「単にアイデアが思いつかなかっただけでしょ?」
麒麟「そう……なのですか?」
葵 「………………(メソラシ」
理子「ほら図星」
麒麟「あらら……なにも言えませんわね。これは」
理子「それにリメイクしてるから分割安定だろうし」
麒麟「……?どういうことですの?」
理子「当初の計画で……以下略」
麒麟「……なんとなく察しましたわ。霧島様ですものね」
葵 「麒麟ちゃん、それはどういうことだってばよ?」
理子「何で某忍者漫画の主人公の語尾が出てきてるの……?」
葵 「うーんと、ノリ?」
麒麟「何故に疑問形なのですか……?」
葵 「私も解んないから」
理子「あおちーが解んなかったら誰も解んないじゃん」
葵 「そうなんだよね」
理子「んーと……そろそろ、お別れ言っとく?」
麒麟「そうですわね。えっと、投稿間隔が不定期なると思いますが」
理子「長く空いてもまた読んでくれると嬉しいですっ!」
葵 「それではまた次回のお話でお会いしましょう!」
全員「「「ばいばいっ!!!」」」

それなりに長いあとがき② 完
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