・ナルト視点で、公園でマダラ(オビト)と交戦した後から始まる
・キャラの性格や境遇が逆転してる設定上、主人公も色々変わってます
・映画見ながら箇条書きしたので、映画見たことのある人にしか流れが分からない
・短い上、大変中途半端なところで力尽きてます。
公園に現れたうちはマダラによって飛ばされたのは、現実とは真逆の世界だった。
みんなどこか違った性格になっているこの世界で、なぜかサスケだけは変わらないことに首を傾げつつ、誘われるままに風呂屋に来ていた。
「す、スバル兄ちゃん……!?」
思わず、サスケが連れてきた子どもを指さす。まだアカデミーに入学すらしてなさそうな幼い子どもだった。
あのサスケが仲良さげに子どもと手を繋いでる時点で明日隕石が降ってきそうだと思ったが、子どもの顔が
この世界のみんなは性格や立場が逆転していることが多い。
まさか、スバル兄ちゃんが生きてることになってて、しかもサスケの兄ちゃんじゃなくて弟になってるってことなのか……?
「何言ってんだ、メンマ」
サスケが呆れたようにため息をつくと、スバル兄ちゃん(仮)がこてんと首を傾ける。
「セツは兄さんの子だ。忘れたわけじゃないだろ」
「は………こ、こども!?」
気が動転したまま子どもをまじまじと見下ろす。そんなオレの様子が怖かったのか、セツの瞳がうるっと揺らいだ。
「サスケおじちゃん……メンマおじちゃんどうしちゃったの?」
「お前は気にしなくていい。その辺に生えてる木とでも思ってろ」
「分かった!」
あまりにも酷い言われ様に反論しようとしたオレの肩をぽんっと誰かが叩いた。
「悪い、遅くなった」
知らない声。そのはずなのに振り向かずともそこにいるのが誰か分かってしまったのは、どうしてだろう。
「会うのは久しぶりだな。メンマ」
「スバル兄ちゃん………?」
振り向いた先に、記憶にあるよりも随分と大人びたスバル兄ちゃんが立っていた。……当然だ。オレの中のスバル兄ちゃんは、うちは一族虐殺事件があった時で止まっている。あれから成長することなく、ずっとオレの記憶に存在し続けていたから。
「どうした?」
ぎゅっと顔全体に力が入る。
スバル兄ちゃんが生きてる。聞いたことのない声で話をして、この世界でのオレの名前を呼んでいる。
「スバル兄ちゃん……!!」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった状態でスバル兄ちゃんに抱きついた。
「おい、メンマ! 兄さんに何しやがる!!」
「サスケ。俺は大丈夫だから……」
「兄さんがそんな態度だから、こいつが調子に乗るんだろ!」
「ご、ごめん………」
こっちの兄ちゃんはサスケに頭が上がらないらしい。
抱きついたままぐりぐりと頭を押し付ける。ぽんぽんと優しく頭を撫でられた。その手つきだけは昔とまったく変わらなくて、さらに涙が止まらなくなる。
「おいおい、風呂屋の入り口でなーにやってんだ? 早く入ろうぜ!」
「シカマル、空気くらい読もうよ。感動の再会してるんだから」
「はぁ? そんな長い間会ってなかったわけでもあるまいし」
こっちの世界のシカマルは顔つきまでバカっぽい……。
後からやってきたシカマル達に背中を押されて風呂屋に入る。脱衣所で服を脱ぐ。
「スバル兄ちゃん、ここにあった刺青みたいなのはどうしたんだってばよ?」
「刺青?」
スバル兄ちゃんがきょとんとしている。この世界の兄ちゃんは表情すら豊かで感情が分かりやすい。それでも他の人よりは無表情に近い気はする。
「ほら、脇腹にあった妙なデザインの」
スバル兄ちゃんと一緒に風呂に入った時に、それは何だと尋ねたことがあった。兄ちゃんは少し寂しげな顔をして《わるいことを できなくする ためのもの》と教えてくれた。それが、今の兄ちゃんには無い。
「俺は刺青なんて入れてないよ」
自分の服を脱ぎ終わった兄ちゃんが、セツと呼ばれていた子どもの服を脱がせている。
「今日のメンマはいつもと違うな。任務で疲れたか?」
「…………」
スバル兄ちゃんに"ナルト"と呼んでもらえないのは思ったより心にくる。仮初の世界でも兄ちゃんに会えて嬉しいはずなのに。
「パパ! ママは一緒にお風呂入らないの?」
「………家ならいいけど、風呂屋ではママと一緒にいられないんだ」
「どうして?」
「パパが殺されちゃうからだよ」
殺されると言ったスバル兄ちゃんは真顔だった。
そういえば、この世界でのスバル兄ちゃんは結婚して子どもがいて……セツの母親は誰なんだろう?
「スバル兄ちゃんの奥さんって―――」
「誰が一番最初に身体を洗い終わるか勝負しようぜ!」
「シカマル! 走ったら危ないよ!」
空気を読めないシカマルにオレの言葉は遮られてしまった。謎の奇声を上げながら素っ裸で走り去っていったシカマルをチョウジが追いかけていく。