第1話 伊井野さんと石上くん
冬休みが終わりまたいつもの学園生活が始まった。
冬休み白銀と四宮の関係も大きくとは言わないが、この二人にしては進んだ? ほうなんだろう
そして……もう一組……の方もどうやらひと悶着あったようだ
~生徒会室前~
柏「あらら──-!! あの二人……ついにやったんですね! そりゃ冬休みには、クリスマス!! 恋人たちのお祭り
ですもんね!! なにもないわけない! ですよね!」
生徒会室前一人で舞い上がっている、柏木の前に二つの人影がちらつく。
振り向くとそこには、石上優 伊井野ミコがいた。
しかし柏木はあることに気付く、伊井野の腕には包帯がまかれていたのだ。
柏「伊……伊井野さん? ど……どうしたのその腕」
伊「あ~これ? 石上に折られた」
その話を聞いた柏木は引きつった目で石上を見つめる。
石「ち……違うんです先輩!」
柏木は何があったかと聞くと、二人は黙り込み少ししたタイミングで。
「「言えない」」
!!! タイミングが被った二人は背を向ける。
ここで柏木口を開ける
柏「ふ……二人は生徒会室にようがあるのかな?」
伊「……はい、なんでも石上がご飯を(あ──-ん)してくれる ら・し・い・の・で」
石「……」
黙り込む石上
柏「へ……へ~いつの間にそんな仲になったんだ」
「「そっ……そんなんじゃないです!!」」
また二人のタイミングが被る。
柏「まあまあ、落ち着てでもごめんね~今生徒会室は使用禁止なんだよー」
(まああの二人のことだからまだこの二人には言ってないんだろうな)
伊「えぇ!! そうなんですか私何も知らなかった」
石「僕も知りませんでした、それ会長達は知ってるんですか」
柏「!!!」
先ほどまでの光景を見ていた柏木は、少し同様してしまったどんな言い訳をしようと考えていたら
生徒会室から白銀と四宮の、声が近づいてくる。
石「あれ? なんか声がきこ……」
柏「ああぁぁぁぁ!!! とにかく!! 今は! 立入禁止なの! 屋上でもどこでもいいから行った! 行った!」
と二人の背中を押し、生徒会室を後にした。
~放課後~
すこし遅れて生徒会室にきた石上は入室するなり伊井野に小言を言われる。
伊「遅刻」
石「うっせぇ」
火災や災害が起こるときは、小さなことから始まるこれは喧嘩も同様……
伊「なによ! こんなことくらいで!」
石「はぁぁぁぁ? お前が突っかかってきたんだろ?」
生徒会室二人の声が響く。
白「あーもうやめないか二人ともこんなんじゃ来年どうする?」
四「そうですよ、特に伊井野さんあなたは生徒会長を、目指しているのでしょう?
これくらいの事で、喧嘩をしていては会長の座は難しいです。
白銀と四宮の注意を受け、しょんぼりとする伊井野、白銀と四宮の言うことは
確かだ、多少のミスくらいは目をぶらなければ、学園生活だけではなく
社会に出てからも、もたないだろうだが、伊井野の父は裁判官
物心つく頃から‘正義‘に触れてきたものからすれば
少し厳しいかも、しれないしかも相手はあの石上……尚更である。
白「石上もだぞ、お前も遅れるなら連絡の一つくらいしてくれ」
石「はい……すいません」
その後、白銀はバイトのため早々に仕事を片付け、生徒会室を後にした
四宮と藤原は、部活があるとのことで二人も生徒会室を後にした
そして、生徒会室にはこの二人のみが残った
無言の時間が続く……先ほどの言い合いが頭に
ちらつく二人にとっては、地獄以外のなんでもないだろう。
伊「「ねぇ」 石「なぁ」」
!!! 二人のタイミングが被ってしまう。
石「なんだよ」
伊「そ……そっちこそ」
…………またも静寂な間が、空いてしまう。
ここで石上は悩んだ自分からいくべきなのかはたまた待つべきなのか
そんなことを考えていると……
伊「さ……さっきは、私も少し言い過ぎたわだからその……ごめんね……」
伊井野がそう言い残すと、足早に荷物を片付けて帰ってしまった
石上は驚きのあまり少しの間、固まってしまった
それもそうだこの二人の仲は、絵に描いたような犬猿の仲なのである
ましてやあの、伊井野から謝ってくるなどということは、石上からしてみれば
有り得ない話のである。
石上「……僕も明日謝るか……さっ帰ろ」
生徒会室で一人になった石上はそう呟くと、残った仕事を終わらせて
下校をした。
生徒会の仕事を終わらせた石上は、帰りながら考えた……
そう!!
明日どう謝るかを!!
なんせ相手は、あの伊井野! 下手に出れば何を言われるか
目に見えて分かってしまう。
石(伊井野昨日はごめん……)
伊(えっ何いきなり、キモ……)
石「きっつぅぅぅ」
こんな事を、言われようもんならこれからの関係性がいっそうに気まずくなるだろう
どうするべきかを、考えていたらふと何か言い合いを、している何人かの男女の声が聞こえる。
女「拾ってください!!」
男A「うるせーなガキは、黙ってろよ」
女「ここは、たばこやゴミを捨てるところでは、ありません! 拾ってください!」
男B「だからうるせーっていってんだろ? 俺たちがキレる前にさっさっと帰りな」
何やらポイ捨てをした、男たちを注意しているようだ自分には関係ないと思いながらも
ふとその現場をちらりと覗くと、遠目からみても分かるあの包帯……
伊井野だ……そんな状態で注意とかあたまおかしいだろ……と思う石上
だがこの状況は、放っておくわけにはいかないだがこんな自分が、助けに行ったところで結果は、見えている警察を呼ぶべきか? 大声をだすか? そんなことを考えていると……
男A「てか君ってさぁ……」
男Aが伊井野をじっと見つめる。
伊「な……なんですか」
男A「いやぁ‘鴨が葱を背負って来る‘ってこう言うことなんだなぁって」
伊「ど……どういうこ……」
言葉を言いかける前に男たちの手が伊井野を、襲う
男B「へっ包帯で見えずらかったけど中々いいカラダしてんじゃん」
小柄な体型更に片腕が使えない、伊井野を取り押さえるのに二人の男は有り余るものだった
伊「いやぁ!!」
口を抑える男A 足を抑える男Bその光景を見ていた石上は考えるのをやめた
その瞬間、石上は三人のもとへ走った背中がお留守で、足を抑えるのに集中している男Bを蹴りとばす
それに、驚いた男Aがこちらを振り向くや否や、持っていたカバンを顔面めがけて投げつけた
男たちの手が伊井野から離れたタイミングで、石上は伊井野の左手をつかむ。
石「走るぞ!!」
だが元々足が速い石上でも伊井野の手を握ったままでは追いつかれてしまう
既に、背後には血相を変えた先ほどの男たちがこちらへ向かってくる
……やるべきなのか? でも……
石上の頭に以前会長達が提案した、‘仲良し大作戦‘のお姫様だっこを思い出した
別に力がないからとかではない、伊井野のくらいならこんな僕でも軽々と持てる
……石上が出した結論は
【後からいくらでも謝ろう】だった。
石「伊井野……怒るなよ?」
伊「……え?」
伊井野の返事を待たずして石上は、伊井野をお姫様抱っこし背後から迫る男たちを
振り切った。
石「はぁはぁ……」
体育祭ぶりのハードな運動をした石上は伊井野を離し地面に倒れこむ。
石「さすがに……ここまで……くれば・大丈夫だろ……」
伊井野は先ほどまで自分が何をされていたか、男たちが言い放った【鴨が葱を背負って来る】
という意味を理解するのに時間はかからなかった
助かったという、安心感が襲ってきた伊井野はその場で泣いてしまった。
伊「怖かったよ……も……もしあの時……石上がきてくれなかったら……」
と普段の伊井野からは、考えられない程の感謝の言葉が溢れた。
通行人の目もくれず泣き続ける伊井野、地面に大の字になっている
二人の光景は通行人からすれば【?】であろう。
落ち着いた石上は立ち上がり伊井野に声をかける。
石「大丈夫か? 落ち着いたか?」
そう言うと伊井野は
伊「……大丈夫……ありがとっ」
涙を拭いながら彼女はそう答えた
石「じゃ……僕こっちだから」
石上がそう言い歩こうとすると、伊井野が袖を掴んできた。
伊「……今日だけ……」
石「え?」
伊「今日だけ……でいいから……一緒に帰って……」
そう弱々しそうに石上にお願いをする伊井野の顔は
どこか寂しそうで悲しそうだった
石「……分かった」
石上は何故承諾したか自分でも、分からなかった
そして何故あの時助けようとしたことも……
伊井野の住むマンションに着く
石「じゃ……また明日」
伊「……部屋のま……まえまで……」
石(……確かにあんな事があった後だ、怖いのはわかるが……)
伊「……ダメ……?」
石「……分かった」
部屋の扉の前につく、伊井野が口を開く
伊「今日は、本当にありがとうまた明日ね」
そういうと部屋に入る伊井野を見届け石上は、その場を後にした。
~伊井野宅~
ガチャ……伊井野以外誰もいない部屋に、扉を閉める音が響く……
と、同時にその場で座り込む。
伊「……どうしよ……明日……どんな顔して……あいつに会うのよ……」
助けてくれた石上の顔が、脳にちらつく……顔が熱くなっているのが自分でもわかる
少し、落ち着いた頃立ち上がろうとした時、足元がふらつく……
伊「あっ……これ……やば……いや……」
その場でばたりとたおれてしまう伊井野
少し時間が経つと、ピンポーン と家のチャイムが鳴り響く
…………
? 「あらぁ? おかしいわね……この時間なら伊井野お嬢様は、お帰りのはずなんですが……」
この者は、いうなればお手伝いさん というやつだ 伊井野の両親はほとんどいない
ましてや、両親が揃って帰宅するなど考えるだけ無駄というやつだった
……伊井野がいないと、思い持っていた合鍵を鍵穴にさす
鍵穴を回すと ガチャリ と音が鳴り響く ?
ドアノブに手をかけると、鍵がかかっている……
手「あら? お嬢様ったらかけ忘れていたのかしら」
と、鍵を開けなおし扉を開けるとそこには、ばたりと倒れた伊井野がいた
!!!
慌てたお手伝いさんは咄嗟に……
手「お嬢様!!!」
持っていた荷物から手を離し、伊井野に駆け寄るおでこに手を当てると
凄まじい熱を出している……
手「旦那様達にも報告しないと!!」
伊井野が目を開けるとそこは、自室の天井だった
そして、決して自分とは無縁の敷布団で寝ている自分……
家に帰ってからのことがうまく思い出せない……
伊「はぁ……はぁ……」
ガチャと部屋の扉が開く音が響く
手「お目覚めになられましたか、お嬢様」
伊「あ……お手伝いさん……」
手「びっくりしましたよ……鍵は開いてるわ、お嬢様はたおれているわで……」
伊「……すいません……私……」
手「いいのですよ……さっまだ熱があ……」
そうつぶやこうとした時
グゥゥゥゥゥ
という音が鳴り響く
…………
伊井野のほうをちらりと見る
赤くした顔が更に、赤くなっているのが見えて分かる
……
手「……何か軽いお食事用意してきますね……」
食事を済ませた、伊井野は再び眠りにつく……
石「伊井野……」
伊「…………」
石「……シカトこいてんじゃねぇよ」
そう言うと石上は、伊井野に近づき顎に手をそえた
伊「……ちょ……」
石「……何も言わない悪い子には……お仕置きしないとな……」
そう顔が近づく……
その瞬間……
伊「だっめぇぇぇぇ──-!! ……」
「はぁ……はぁ……ゆ……ゆめ……!?」
……
伊「な……なんて夢見てんのよ私……」
……起きてしばらくするとお手伝いさんが、朝早くに訪れてきた。
手「……いい夢見られまし……た……かっ……?」
お手伝いさんの肩が、プルプルと震えている
も……もしかして……
《声……聞こえた!?》
もはや、茹でタコのように真っ赤になる顔熱が上がっているのが、自分でもわかった
こんな状況で、学校に行こうものなら周りにも迷惑をかけてしまう
だろう、そしても一つの問題……それは
石上……あんな夢を……昨日あんな事があって
まともな顔を、合わせれる気がしない……
伊「……今日……学校……お休みします……」
手「……わかりました……私から伝えておきます私も今日の午前中は別件がありますので……」
伊「……はい……ありがとうございます……」
そういうと伊井野は、再び眠りについた
~学校~
教室にいつもより早くきた石上は、違和感を感じるそう……いつも自分の後ろの席で
自主勉に励んでいる伊井野の姿が、なかったのだ
石「小野寺さん……伊井野は?」
小「あ~なんか風邪ひいたらしいよ、珍しい事もあるもんだね~」
あの伊井野が風邪? ほんと珍しいこともあるもんだなとか思いつつも
その日は、最近はまじめに聞いている授業も、集中できなかった。
キーンコーンカーンコーン 学校の終わりの鐘が鳴る
今日は、生徒会もない、帰って今日の復習をしようと帰りの支度をしていると
後ろから、小野寺の声が聞こえる
小「あー石上丁度いいところに」
石「なんだよ」
小「いや~今日のプリント伊井野に、届けようと思ったんだけど私用事あるのおもいだして
だから代わりに、持っていってくれない?」
石「……なんで僕が……」
小「いやぁ……同じ生徒会のメンバーだし? なんか最近いろいろあったみたいだし」
石「……わかった」
そう言うと石上は、小野寺からプリントを受け取る。
小「あ、あとこれ」
そう一言言い残し一枚の紙を渡してきた。
石「なんだこれ?」
小「マンションの暗証番号」
石「あぁ、なるほど」
小「じゃ、お願いね」
そう言い残し、教室をあとにした
この依頼を、受けたことが後に後悔? することを石上は、まだしらない。
石「確か……この辺だったよな……」
そう独り言を言う石上、伊井野が住むマンションを見つけ小野寺から、教えてもらった暗証番号を入力し
ロックを解除する。
伊井野が住んでいる階層へと足を運びチャイムを鳴らす
…………反応がない
寝ているのかと思い、ポストへ投函しようとした時、ガチャと鍵が開く音が聞こえる
扉が開くとそこには、顔を赤くした伊井野がいた。
伊「お手……!!」
ドン!! と石上の顔を見るなり凄まじい、勢いでしまる扉
伊(「ななななんでああああああいつが!!」)
石「お……おい伊井野大丈夫か? プリント持ってきたんだけど」
伊「あ……ありがとう……そこに置いといて後で取るから」
石「え? あぁわかった、後来るときにコンビニで飲み物とか適当に買っといたから、まあ無理はするなよ
じゃまたな」
言われたと通りに、プリントとコンビニ袋をおくと、その場を後にしようとした時
バタンと音と同時に袖をつかまれる感覚があった
後ろを見ると、そこには伊井野がいたのだ。
伊「……い……家に誰も……いなくて……だから……そ……その……」
何か言いたげな伊井野顔を見る石上……
石「伊井……」
そうつぶやこうとした時、伊井野はその場に倒れた。
伊井野は目を覚ますと昨日と同じ光景を見た、いや一つだけ違う昨日はお手伝いさんがいたが
今日は、石上そこだけが違うのだ。
石「どうだ? まだしんどいか?」
伊「……うん」
石「腹……減ってないか、ある程度のものなら作れるぞ」
伊「少し……だけ……」
石「そうか、じゃまってろ今作る」
石上はニコリと笑いかけキッチンへと足を運ぶ
冷蔵庫の中を見ると、きっちりとしたという感想以外見当たらないくらいに
整理されていた。
石「そいや、お手伝いさん? だっけが来てくれるんだよな……勝手に使っていいのか?」
そう悩んでいると、伊井野がこちらまで来た
石「お……おいちゃんと横になってないとダメだろ」
伊「へ……平気よ……このくらい」
伊井野はそのままダイニングの椅子に腰を掛け。
伊「食材なら好きに使ってくれて構わないよ」
石「そ……そうか分かった」
石上はそれを聞くと安心したよに、食事の用意を始めた。
石「ほらよ」
伊井野前に、石上が作った料理が運ばれる。
伊「……」
石「な……なんだよまずそうってか!?」
伊「そんなこと、一言も言ってないじゃない」
そう言うと伊井野は右腕を指さす。
石「あっ……」
伊「……そういうこと、ほら食べさせてよ」
石(な……なんだこいつ最初に来た時と、全然違うじゃないか……あれか? ぶっ倒れて頭のネジが飛んだのか?)
ため息をつく石上やれやれと、いった気分で伊井野に食事を食べさせた
食器の洗い物を済ませ、部屋に戻る石上部屋ではすやすやと眠る伊井野起こしては、悪いと思い
そのまま部屋を出ようとすると、伊井野が何かを言っている。
伊「い……いて……こ……こに」
只の寝言だろうと思った石上だが、そのまま部屋にいることにした。
あれからどのくらいの時間が、たったであろうか……
今、石上は絶体絶命のピンチが訪れている!!!
時はさかのぼり約1時間前……
伊井野は目覚めると驚いた、石上がまだいる……このことに!!
しかも気持ちよさそうに寝ているのだ!!
これは、起こすべきなのか? そう考えていると……ピンポーン とチャイムが鳴り響く
!!!!
だれだ? チャイムのカメラを確認するとそこには、大仏 こばち 小野寺 麗
そして……お手伝いさんの三人の姿があった!!
そして今この状況をみられる訳にはいかない……見られようもんなら、明日からどんな噂が広がる
か分からない、それだけは避けなければいけない……
そしてここで伊井野がとった行動は……
小「伊井野~~大丈夫か~~?」
大「みこちゃんお見舞いきたよ──」
手「お嬢様すいませんお二方がお見舞いを、したいと言っていましたので体調はどうですか? 熱は下がりましたか?」
伊(お手伝いさん!? えっなんで今日は別件が……)
だが伊井野は、思い出す。
手(「午前中は別件がありますので」)
【午前中】
伊「…………」
伊(あぁぁぁぁぁぁ!! 頭ふらふらしててちゃんときいてなかった)
小「お──い大丈夫か?」
大「これ、ぶっ倒れてるんじゃないですかもう部屋入っちゃいましょう」
伊(「こばちゃん!!」)
手「すいませんお嬢様失礼します」
流石にもう間に合わない……ここで伊井野がとった行動は石上を押し入れに
突っ込むことだ、風邪を引いているとは思えないほどのスピードで石上の靴を回収
そして、石上をたたき起こし事情も説明もないまま押し入れへと押し込んだ。
ガチャ 部屋の扉が開く。
大「ミコちゃんどう? 調子は」
伊「うん……大分よくなったよ」
小「ホントに? それにしてはまだ熱ありそうな、顔してるけど」
伊「!!!」
いたい所をつかれる伊井野それもそうだ、つい先ほどまでここに石上がいてその石上を隠すために
少しばかり汗をかいてしまったのだ。
伊「ほ……ほんとだよ」
PPP……PPPと鳴り響く体温計伊井野は今の自身の体温を確認し驚く
と同時に小野寺が体温計を、とりあげた
小「ふ──ん38.9°かこれは下がったっていうのかなぁ」
伊井野の顔をじ──-と見つめる。
大「まあぁいいんじゃない、本人がそういうなら」
小「それもそうね」
【ふぅ】
安心したのかため息をつく伊井野そこに、お手伝いさんがやってきた
手「お嬢様……冷蔵庫の食材使われましたか? 私の勘違いじゃなければ昨日より少しばかりですが
減っているような気がして」
ガサ と同時に伊井野も咳き込む
伊「……気のせいじゃないですか?」
手「そ……そうですか、かしこまりました」
伊「は……はい」
石「は……図ったな小野寺さん……」
この時石上は、伊井野の部屋にある押し入れのなかに閉じ込められていた、まあたしかにこの状況を、見られるのはまずいのだが……
石「……」
石上は考えた何か一つ……引っかかることがあると……
そんなことを考えていたら小野寺が、こんなことを言い出した。
小「伊井野さあ昨日も今日もお風呂入れてないんじゃない?」
伊「えぇ!! そ……そうだけど……に……臭う?」
小「いや全然むしろいいに……」
伊「あぁぁぁぁ!!」
小「いきなりどうした」
伊「れ……れいちゃんこそ」
小「まあだからさ……からだ拭いてあげようと思って」
小野寺はそういうとカバンからボディシートを取り出した。
小「さっ♪ 遠慮はいらないよほら脱いだ脱いだ」
伊「ちょ……」
半場強制で脱がされる伊井野そんな光景を、男が見ないわけがない石上は……ガン見だった
押し入れの隙間から僅かに見える伊井野の裸体は、何時かの
だが漫画の世界と今では興奮度がくらべものにはならなかった、それくらい夢中になってしまった。
石(今度、小野寺さんにジュースでもおごってあげよう)
小「ふぅ……どう? 少しは、さっぱりしたでしょ?」
伊「……う……うん・ありがとね……」
伊井野は肩を振るわせながら押し入れの方を睨みつけた、石上ははその目が何を語っているかは、すぐに分かった
【殺す】
そういっていた99%の確率で……
そんな目で見られては、先ほどまで考えていた事もぶっ飛んでしまった、ここでまた小野寺が口を開く。
小「そいや、石上の奴は来なかったの?」
伊「!!!」
「な……なんで石上??」
その言葉に、同様が隠せない伊井野。
小「お……おい大丈夫か」
伊「う……うん来てないけど??」
小「あーそだよなー私石上に、暗証番号だけ教えて住所教え忘れたんだよなー」
ここで石上は気づく・気掛かりだったことを!!
伊「へ……へぇ……暗証番号は教えたんだぁ」
大「ミコちゃん片言になってる」
小「まぁーあいつがここに来るってのも考えずらいよね」
伊「そ……そうよ!! あんな奴来たところで、入れるわけないじゃない!!」
大「だよね、あのミコちゃんが石上が作った料理なんか食べないよね」
伊「そうよ! あんな奴が作った‘うどん‘なんか食べないよ!!」
伊 石「あっっ……」
もうおそかった
伊「い……いや今のは……」
大「ミコちゃん」
伊「はい!!」
小「ばればれだっつーの」
何故バレた? 意味がわからないそんなことを思っていると……
小「出てこいよ石上」
……もう隠れても無駄なのだろうここは、大人しく応じておこう
ガサ
と押し入れの襖を開け姿を現す
小「なんでバレたと思う?」
石「……そんなの分かるわけないよ」
小「だよな、まっ簡単に言うとこれだ」
そう言うと小野寺は伊井野の布団に手をかける
そこには、あの時小野寺が石上に渡した紙があった
小「ったくエロ本隠す中学生かよ、こんなわかりやすい場所他にないぜ?」
伊「……」
小「そして……何よりこれ」
そう指を指す先にはこちらへ、来る途中に買った飲み物などが、入った
袋を指さす
伊「あっ……」
大「後ねミコちゃん」
伊「??」
大「いつもならお腹空かせてるくせに、今日はやけにしずかだなぁって」
伊「ちょっと!! こばちゃん!!」
小「まぁそういうこと、隠すならもっとうまくやらないとな」
「で……本題なんだけど」
そう真剣な顔に変わる小野寺
伊「な……なに?」
伊井野と石上は何を、言われるかと少し覚悟を決め固唾を飲み込む。
小「昨日何かあったの?」
石「……見てたのか?」
そう聞き返す石上
小「いや……昨日石上が伊井野を、お姫様だっこして全力ダッシュしてたから何があったのかなと、思って」
石 伊(「み……見られてたァァァァ」)
小「夜中に連絡しても返事こなかったし、明日にでも聞いてみるかーって、思ったけど風邪ひいたって大仏さんから、聞いたから」
石「……話しても大丈夫か?」
伊「……うん」
石……わかった」
昨日何があったことを、二人に説明をした。
小「……なるほどね……ごめん……」
伊「……大丈夫……」
小「にしても、石上にそんな根性があったんだなちょっと見直したよ」
大「確かに、石上なら日和って逃げそうなのに」
石「僕をなんだと思ってるの……」
小「腰抜け陰キャ」
グサ
石「死にたいので帰ります……」
小「……冗談だってでも、ありがとな伊井野のこと、助けてくれて」
石「……小野寺さん……」
石「って!! 時間!! もう8時じゃないか!! 帰らないと」
時間を見て焦る石上は、急いで身支度をしマンションを出た。
帰り道……
石「あ……謝るの忘れてた……」
To be Continued