Side 狩澤 ナオヤ
ナタネヤ村の集会所。
そこに出入りしているハンターの中にくノ一のような出で立ちの美少女ハンターがいる。
名をアネッタ。
ツーサイドアップ(エヴァァのアスカのような髪型)の明るいブラウンの髪の毛。
小悪魔っぽい十代半ばらしい顔立ちに身体つき、背丈。
日本でも容姿だけで言うならアイドルとしてもやっていけるだろう。
だが腕の良いハンターなのである。
服装はナルガ装備でナナシと同じく双剣使い。
それだけなら美少女ハンターなのだが、ある欠点があった。
「世の中、金ですよ金。ハンターなんて言う危険な職業してるんですから金は特に重要。楽な依頼で報酬がたっぷりあるならそれで万々歳ですよ」
と、言う感じの守銭奴だ。
とにかく金に煩い。
ハンターやってる理由も一獲千金を夢見てとの事だ。
そんなだからアリアと同じく問題児扱いである。
だが腕は確かなので山地での依頼をメインに活動している。
どうして山地かと言うと――山地の主である山のハンター、ナナシの報酬で揉めなくて済むからだ。
だが時には他のハンターをお供――ではなく、寄生してミッションをこなす。
=狩り場・山地=
たまには別々と言う事でアリアと離れて依頼をこなす事になった。
アリアは態度が軟化してきて以前組んだハンターとも寄りを戻せたらしい。
それが今回仇になってお供には強制的にくっついてきたアネッタがいる。
現在ベースキャンプで太陽の下の元、色々と段取りをしていたのだが……
「危なっかしい依頼(モンスターの討伐)に一人で挑むのは無謀じゃないですか~」
「だからって俺にたかるな。あの物好きな成金ハンター(*全身金色のインゴット装備の貴族)に頼め」
「確かに金払いがいいんですけど、あの人危機感地能力以外はダメダメですし、貴族の肩書の人と関わると色々と面倒な事になりそうなんで、やーなんです」
「どうしてハンターになったんだか謎だな……」
などとなんか駄弁っていた。
まあ組む相手と仲良くなるのもハンターの必須技能であるので話に付き合っていた。
「商人も考えたんですけど色々と面倒ですし、それに金と同じぐらい重要なのは武力ですよ武力」
「武力?」
その事に疑問を思ったがスグにアネッタが答えを出してくれた。
「そうですよ。幾ら金があってもモンスターの前じゃ無意味です。だから金と同じぐらい武力は重要なんです」
「まあ一理はあるか……」
思ったよりかは真面目な話だ。
この世界での命は軽い。
いくら大金があってもモンスターの襲来でアッサリ命を落としてしまう世界だ。
昔そう言う風に感じる何かがあったのだろうか?
「金で武力を買えばいいと思いますが最後は自分自身の力ですよ」
「だからハンターをやってるのか?」
「そうですね。少なくともナオヤみたいにあやふやな自分探しが目的じゃありません」
「これでも俺、この世界で生きようと頑張ってんだけどな……」
アネッタが言う様にそう言う自分探しの側面があるかもしれない。
だが地球の、日本への帰還を未だ諦めきれずにいたりとか、どうにか踏ん切り付けられないかと思ったりとかもしている。
そしてこの世界で生きていくために必死だった。
今にして思えば教官もアネッタと同じような「最後は自分の力」みたいな考えだったのかもしれない。
一人で生きて行けるようにモンスターの戦う術を教えた――にしてはお節介が過ぎる気もするが。
「さて、今回の取り分ですけど」
「報酬を上乗せしてくれって言う感じか?」
「はい。その分、今回の討伐対象からとれた素材などはある程度融通しますんで」
「その融通量で報酬の上乗せの件も考えるよ。それとナナシにも報酬払えよ」
「分かりました――ナオヤさんは優柔不断ですけどこう言う時、話が分かりますね」
「そうか?」(おれ優柔不断?)
「いや~若い小娘だからって報酬の上前撥ねられるとかあるもんでして――ナオヤさんはそう言うの全くないですからね」
「なるほど。俺も気をつけるよ」
女だてらにハンターをやるのも大変なんだなと思った。
教官がアリアと組ませたのは、なんだかんだ言ってアリアは報酬面に関してキッチリしていたし、そう言う部分もあったのかもしれない。
以前、村に来た悪徳ハンターの件もあるし、ハンターも本当に様々なんだなぁと思った。
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