例の試験の為に大輝/定は……先ずはオーク二体を前面に出して最前衛とし、制約で支援しか出来ない剣を後衛に、一応『罠探知と解除役』としてなら自衛は許されている蔵はその役目に専念させ、大輝/定とテレパスが出来るライラプスは遊撃というポジションだ。乗り心地は悪いがライラプスには乗ろうと思えば乗れるのでライラプスには『脚役』も勤めて貰う
そしてこの古城型迷宮だが……まぁ前回と違って夕方みたいだが陽がある環境なのでアンデッドの類はあまり出ない仕様になっている。出るのはコボルトみたいな獣人型やロックゴーレムやリビングウェポンみたいな無機物系が多いの環境の様だ
基本的に無機物系統は幸いにもどちらも鈍器持ちであるオークらに任せ、獣人系統は大輝/定とライラプスが担当する……しかしそれでも大輝チームが無機物系統とやり合う必要は必ず出てくる。そんな時はライラプスを庇いながらロックゴーレムやリビングウェポンの『核』を狙って刃を一閃する
確かに普通にやり合うよりも刀の負担は減る……しかしそれでもやはり岩や鉄を刃物で相手どるのはキツいものがある。その日の試験を終えた後に良く見れば無銘の名刀は刃毀れが目立つ有り様だったし納刀にもやや『つっかえ』が出来ていたぐらいだ
定の剣には納刀が重要であるから悲しい話だ
しかし……それでもまだちゃんと整備し直せば直る範囲の損傷であるなら上出来も上出来だ。『それ』を理解しているらしい監視役の隊長さんもその過程と成果を興味深げに眺めていたし
普通ならこの環境で刀何ぞつかえば下手な奴でなくとも大概は刀を折るのが普通で良くて再起不能な刃毀れを作ってしまうのがオチだ。ちゃんと再起可能な損傷で済ませられるなら上出来だ
こういう時は普通なら鈍器系統を使うのが定石である。自衛隊でもメアリー塾でもそう教えている程に定石だ
この場で大輝の手持ち最強の武器型魔道具である『虎徹』だったらその『下手な奴』でも刀身に疵罅なくゴーレムもリビングウェポンもまるでバターでも切るかの様に楽々切り捨て御免出来るだろうが……それでは『虎徹試し』にしかならないだろう
大輝達の目的は『定の性能試験』である
さて、その結果だが……Eランク階層間引きは大成功に終わった。Eランク階層ぐらいならばちゃんと奨学とはいえDランクを三枚揃え、初級魔法のサポートに罠対策を確り行えば普通なら楽勝だ
しかも大輝は『イレギュラー討伐実績持ち』で『リンク能力者』だ、この程度の縛りなら普通にやれる
そして……それはDランク階層でも顕著に現れた。それはそうだろう、特にC+ランクの代表格であるエルフの剣を解禁すればそうなる
ついでに無銘の名刀も自衛官の一人の手持ちであるドワーフがあっという間に全て直してくれたからそちらも問題ない
このDランク階層が終わる頃にはオーク達もテレパスをどうにか受け入れてくれる程度には慣れてくれたし、ライラプスはリンク接続を受け入れる程には慣れてくれた
大輝もライラプスは頼めば売ってくれるだろうか?と真面目に考慮する程だ……ついでにオーク達も三軍枠でもやるなら考慮するのも良いかも知れない。特にライラプスは『かなり好感触で相性が良い』と感じるし
ライラプス二号とオーク三号&四号の雇用はさておき……空いた時間もあったのと自衛官達のご厚意で迷宮ボス討伐も出来た
……今回はオーガだった。カードにもならず皮を剥ぐ見どころも無い非常にしょっぱいボスだった、ランダムボスとはいえこれはガッカリである。『一騎討ちならば』と『試し斬りに丁度良い木偶が出た』からと解禁された虎徹装備の大輝/定単騎で容易く膾に出来たぐらいだし
少なくともイレギュラーが来るよりはよっぽど良い話ではあるのだが、それでもガッカリはガッカリだ。その切れ味と納刀具合の良さに気を良くしたからか、虎徹を持つ際のお約束としてオーガの血を一反木綿が出してくれた木綿布の端切れで拭う時に
「今宵の虎徹は血に飢えておったわ」
とかやったりもした、ついでに攻略ガッカリ箱も普通にしょっぱい代物だった
そして当日のリザルトだが……
カード
ボアオーク
オーク三枚
アイアンゴーレム二枚
ブロンズスタチュー
リビングアーマー二枚
グーラー
リビングウェポン十二枚
ハイコボルト八枚
他Eランク有象無象
アイテム
金のガッカリ箱十六個から
宝籤一セット
白紙のカード二セット
宝箱一つ
無銘の名剣二本
無銘の名槍
保護のブーツ
封印の札二枚
魔力の粉塵二袋
籐籠の飯入れ
河童の妙薬
宝しゃもじ
ハイポーション(攻略ガッカリ箱より)
換金アイテム
金色のガッカリ箱から出た財宝五百万円分
カーバンクルガーネット十六粒
魔石三百万円分
……なんだか凄い事になった、自衛隊側の取り分は封印の札と魔力の粉塵に白紙のカード、それとカーバンクルガーネット半分で良いらしい。御禁制品である白紙のカードや自衛隊の重要な資金源であるカーバンクルガーネット以外の二つは自衛隊でも常に深刻な供給不足だから非常に助かったらしい
ちなみに自衛官達の言葉によると。今日の収穫はかなり、いやまず滅多に無いぐらい良い分類だとか……普段ならポーションや大した事のない魔道具や換金アイテム辺りで無銘シリーズが出れば『割りとアタリ』扱いらしい。彼らは金色とはいえガッカリ箱から白紙のカードやら封印の札だの魔力の粉塵だのなど見た事などそうそう無いと口を揃えて言っていた
ついでに言うならDランクカードの獲得率も中々高いと言える、人気カードのボアオークやリビングアーマーといった所謂『アタリ』なカードを引き易い運にもまた注目している
大輝が居るなら……何時かはBランク迷宮で優秀なBランクカードの乱獲もいけるかも知れない。出来るならアテナや斉天大聖みたいなAランク攻略には必須なカードをガンガン入手出来るかも知れない
隊長辺りはそんな欲を内心に抱きながら大輝の収穫品を適当な頭陀袋にいれてそれを見ていた
大輝とは絶対に友好的に接するべきだろう、少なくとも彼ならば何時かは五つ星に至れるだろうし少なくとも余程の事が無い限り四つ星は確実だ。自衛隊に入隊してくれなくても自衛隊に割と友好的で話のわかる人財……間違いなく人財は重要極まりない
もしかしたら……今回の様なちょっとした『幸運のお裾分け』だってあり得るだろう。魔力の粉塵や封印の札は非常に貴重で支給は滅多に無い、むしろ現地調達がメイン……いやむしろAランク攻略組の為に供出する必要さえある有り様だ
今回の札も粉塵も即座に供出する必要がある。もしかすればこの供出分のおかげでAランク迷宮攻略の糸口が繋がる可能性だって僅かながら向上するかも知れないし
自衛隊は常にカツカツなのだ……一見Bランクを激しく消耗し、Cランクなぞ湯水の様に使い潰している様に見えてもだ
そんな自衛隊の困窮具合はともかく……三日目はこれで終わり、次の日は漸く
なので今日は定にたらふく酒と飯を与えて英気を養わせる事にした……それとついでに大輝がこの前手に入れたエンプーサを姫子に与えてそのエンプーサに定の『お世話』も姫子経由で依頼しておく
明日には刀になるので下手をすれば食欲とか消えたりしそうなので……まぁ今のうちにドンチャン騒ぎでもさせておく事にした。ドサクサ紛れで姫子も戦力強化……いや、残念ながらそこまで姫子と相性の良いカードでは無かった。一応二軍枠には入れられる範囲ではあるので予備戦力強化にはなるだろう
まぁ……何時か相性の良いカードか姫子向きの魔道具辺りとトレードするのもアリだから無駄にはならないだろう。なんだかんだで一応はちゃんと使えるカードであった事は幸いだ
後に聞いた姫子付きの自衛官達の話だと姫子は夢魔の類いとの相性はあまり良くは無いらしい……あのエンプーサはむしろ夢魔系統としては相性が非常に良い部類だと言っていた
被験者としての協力で判明した話らしい
この間のデュラハンの件や今回のエンプーサの件から見ても分かる通り、如何に姫子がリンクの才能才覚が天才鬼才と言えど『カードとの相性』だけはどうにもならないものだ
一応は『後天属性』ならば長い努力で変更は出来るだろうが非効率的極まりないもの……ごく稀に『全てのカードと平等に相性が良い』という性質を持った冒険者も居るらしいがあれはあれで大変らしい。使用するカードの属性を均一にしないと属性が偏ってその性質を失い易いらしいと聞いた事がある
その事情から鑑みるにある意味大輝や姫子みたいに属性が非常に偏っているタイプの方が楽なのだろう。鍛えるべき箇所が判り易いし
それでも……適合属性だからと言っても『相性の良いカードであるとは限らない』ので相性適合するカードは希少なのである。一部の『解っている冒険者』達は初期で見つけた『相性の良い鍛えたカード』をわざわざクラスチェンジしたりして強化を繰り返しているのだ
一般的な冒険者……所謂エンジョイ勢やデュエリストと呼ばれる者達、いやカードを『資産』としてのみ認識する者らはそれを非効率的だと言うが、それは完全に『見解の違い』という物だろう
問題があるとすれば……社会的に知名度の高いデュエリストがクラスチェンジや名付けに否定的な意見を出しまくるせいで一般的にクラスチェンジや名付けへの風評被害が激しい事になっている辺りだろうか?
『カードは資産』というのが一般的な認識ではあるし、カードの購入には冒険者になる為の最低限費用であるDランクの奨学用でも新品の軽自動車並みの購入費用が掛かるからそういう認識も当たり前だろう
クラスチェンジで嘗てのカードが持っている戦闘力や技能の引き継ぎがされるかどうかは殆どギャンブルみたいなものだからそういう評価や風評も『仕方ない』の一言で済むのもあるからだろうか?
クラスチェンジによる強化はそれ以上……いや、その程度の費用すら『必要経費』だと認識出来る修羅や豪の者専用のコンテンツだと言える。こういう背景があるから大概の冒険者がマイナーチェンジを知らないのも無理はない話だろう
そのリスクを許容してでもカード達が獲得した経験や視野は確保する為にクラスチェンジは行われる。その経験や視野は正に値千金だからだ
まぁクラスチェンジを躊躇なく出来る所謂ガチ勢やプロフェッサーみたいな者達は良くも悪くも『我が道を往く』タイプばかりなのであまり他者の言葉なぞ気にする者はあまり居ないからその問題は表面化しないのだが
やはりクラスチェンジはある意味非常にリスキーなギャンブルだという理由もあるから仕方ないと割り切っているのも理由だろうか?一般人からすれば大金をドブに捨てる様な行為に見える故致し方ない話である
兎に角今は定の新しい
まぁ、隣で
その定の主である大輝は……逆にこういうドンチャン騒ぎは苦手であるがそもそもどんなに形は鋼の如くゴツい筋肉モリモリの益荒男でも彼はまだ中学生の少年であり酒が飛び交うキャバクラ紛いの宴席なぞに出る事自体が問題過ぎる。他の参加者らも手持ち夢魔系統召喚しだしたし
流石に酒と憧れでテンションが暴走している中高年達でも大輝がこの場に居合わせる事の不味さを理解するだけの常識や理性は存在する……それに彼らの『目的』はその場にいるので概ね問題はない。元より定は既に『名付け済み』だから譲渡交渉なぞ最初から不可能であるし
むしろ今来た彼らは大輝については『女の子カードをかなぐり捨ててでも定に実戦的な意味で目をつけて大切にする性根と気概』を以て彼に敬意を払っているのでこの場で定との交流の機会をくれた事に感謝しか無いぐらいだ……それに彼らは大輝は『Eランク非戦闘用装備カードでDランク相応イレギュラーと殺り合える豪傑』である事も高く評価している
そして当の大輝は……
「にーさま、お加減はどうですか?」
「あぁ、最高だね」
近くの自衛官の一人が保有するマヨヒガ(通常)の一室の縁側で浴衣姿の姫子に膝枕をされながら耳かきをして貰っていた
昨日の様に薄暗い足洗屋敷で大輝自身にもたれかかって午睡する姫子を眺めながら夕涼み気分を味わうのも風流ではあるが、今日は昨日より明るいマヨヒガの中なので姫子のふとももの感触を愉しみながら耳かきをして貰う……それもまた風流で良いものだ
お互いの手札には何気に酒好きが多いのであの宴席に出して只酒を楽しませているから今は二人きりだ……他人の保有する異空間カードの内部だから変ないちゃつきは最初から一切する気は無い、道徳倫理的に考えて。それに今は休憩中とはいえ依頼中だ
縁側の土間に置いた氷とラムネ瓶らと麦茶入りの薬缶に満たされた金タライの氷が溶けて瓶と薬缶を揺らす音が小さく響く
「あっ、大きいのがとれましたよ?」
遠くの客人やカードらの宴席から聞こえる歓声と小さくとも美しくはっきりと響く姫子のキャンディーボイス。その音を子守唄にモンスターハウス状態と、夏休み中からイレギュラー撃破や二つ星三つ星獲得に至る『生き急いでいる』と言われても反論出来ない度重なる過酷な連戦に次ぐ連戦の疲労からかそろそろ優しい眠気がやって来る……
一応最後まで気合いで眠らない様にはして、耳かきが済めば姫子の膝を解放して即座に深い眠りに落ちた事までは覚えている
『浴衣姿の姫子のうなじ、ふともも、谷間……最高だったな』
その気合いは煩悩由来だった。中学生だしね仕方ないね
そして次の日……
大輝の足洗屋敷は死屍累々の地獄絵図と化していた
酔っ払いの群れが二日酔いで悶え苦しんでいる中でけろりと連中を介抱する大輝&姫子のカード達
足洗屋敷の『核』である小狸が大量に蜆の味噌汁を作り二日酔いどもに飲ませておく、古来より二日酔いにはこれだ
まぁ二日酔い程度ならローポーションでも飲めば一発で完治するが、足洗屋敷の厚意を優先して味噌汁をしっかり平らげてから飲んだらしい
足洗屋敷は掃除と酒気抜きの為に暫くは放置……客達が足洗屋敷にチップ代わりに魔石を積んでいたがその魔石は大輝が足洗屋敷そのものに与え、そして大輝はこの足洗屋敷に『名付け』を行なってもいた
『
これよりこの足洗屋敷は『宴』という名前を得た訳だ
後は老婆型キキーモラとやまらのおろち、そしてやまらのおろちの『妻』であるいやみの名前だが……今その名前を決めたので三体を喚び出して名前を与える。キキーモラの方は最初から酔っ払いの介抱を任せる為に召喚済みだったから呼ぶだろうか?
キキーモラには『
やまらのおろちには『
いやみには『
ずっと彼らに相応しい名前を考えていたが……漸く『すとん』と納得出来る名前を見つける事が出来た。一つの胸のつかえが取れた気分だった、それに彼らの反応も悪くない
いやみとはまだ縁浅いが……生涯ちゃんとあのやまらのおろちを使いその行く末に責任を負う事への意思表示として敢えて名付けを行う
何気に二体合わせて『玉鋼』……日本刀を作る為の砂鉄を意味する。彼らは既に一心同体とも言える存在故にそう『名付け』する事にした。ちなみに逆だと『鋼玉』、ルビーやサファイアに非常に近い鉱石の『コランダム』になる。ダイヤモンドに準ずる程に硬い石だ
そして足洗屋敷に宴と命名した理由だが……あの宴席のドンチャン騒ぎを殆どメインで捌ききった実績を見て思い立ったのが命名理由だ
キキーモラに清は、キキーモラはお掃除妖精の一種であり、その有り様を思い返す為だ……何より、これから予定しているクラスチェンジ先はかなり凶悪なカードなのでその凶暴性に飲まれない事を祈る意図もある
やまらのおろちに鋼は……あの忌まわしき『瓜子姫』との死闘の際の印象から付けた。まるで鋼の如く雄々しくあの腐ったバケモノどもを蹴散らす様からだ
いやみに玉は……鋼を磨く玉であり、またある種の『隠し玉』とも言える運用法が彼にはあるからだ。彼の特性は大輝の抱える厄介な体質へのささやかな対処になるだろう
その様を背後からこっそり覗き、直ちに用意出来る撮影機材で撮影していた研究者達……二日酔いを気合いで堪えながらそれらをこなす様は正に研究者魂の賜物だろうか?
名付け終了してカードを再確認しようとした時にはその研究者達が我先に押し寄せカードを見せる羽目に陥ったのはまぁ余談だろう
そして……今日で『手の目としての定』とはお別れだ。多分クラスチェンジで『リンクチューニング能力』は喪失するだろう、しかし大輝もいつまでも歩行器を使って歩く練習とはいかない。これからは自力で歩いて自力で走る必要があるのだから
……この前のイレギュラー戦では『その歩行器でイレギュラーをタコ殴り』みたいな暴挙に出たのもあるし
定は……これから行う事の為か近くにあった茶を飲みながら静かに握り飯を平らげている。定は出会った頃からひたすら大飯食らいの酒好きだったな、と定とのまだ短い筈なのにひたすら長い時間共に過ごし鉄火場を駆け抜け続けていた様な気さえする
その定の隣で虎徹を肩にかけて静かにクラスチェンジの時を待つ……まぁその時間は既にもう十分すら無いが
周囲が撮影機材や観測機器の最終調整が佳境に入る頃、大輝と定は二人静かに
既に合意は果たした。だから言葉はいらない
さて、その実験場……御大層な言葉だが単なる安全地帯の広場に撮影機材や観測機器を置いただけの場所だ、の中央に大輝と定は立っていた
観客は研究者達を中心に『定のモデル』のファン達と手空きの自衛官達に姫子だ
そして大輝は何時もの、既に『愛用の』と言って良いカードホルダーから例のカードを抜いて研究者達に見せる
『贋作妖刀』
新しく定になるカードだ。多少ばかしピーキーなカードではあるが非常に攻撃的かつ実戦的な良いカードである
今まで実際に召喚はしていないのでどんな性格かなどは分からないが、まぁその辺はどうでも良い。人格は今から定になるだけだ
「定、準備は良いな?」
『応』
短いやりとりから一拍で大輝は定と件のカードを合わせて『クラスチェンジ』を行う。普通なら成立しない筈のクラスチェンジはちゃんと成立した事を示す光となり二枚のカードは一枚になった
そしてそのカードはご覧の有り様だ
【種族】贋作妖刀/仕込み杖(定)
【戦闘力】200(50UP!)
【先天技能】
・贋作村正:一応は『村正』と銘打たれてはいるが倒幕の意を込めた徳川幕府に不満や復讐心を抱く者……特に維新志士の弦担ぎによって生まれた贋作妖刀の幾多ある一振り
初等クラスの装備化スキルと浮遊を内包する、支持肢が無いので物を持ったりなどは基本的に出来ない……が、幻影体生成能力で支持肢喪失は解除済み
『心眼和尚』の効果で仕込み杖化している
・倒幕妄執:幕府に不平不満や復讐心を持つ者達の怨念怨嗟が概念的に染み込んでいる、しかし所詮は贋作なのでそこまで強い力は無いその性質からか器物系統としては強い自我を持つ
無下に扱うと反逆系マイナス技能に目覚め易い
剣術、武術を内包する(盲剣術に統合済み)
・贋作模倣:所詮は村正の贋作に過ぎない無銘刀ではあるが、それが故に模倣もそれなりには出来る
『日本刀型魔道具』ならば取り込んでその能力を自身の能力として扱える様になる。この能力を使えば『物品憑依型』として扱えるが代わりに武器型魔道具の装備スロットを消費した状態になる
その取り込んだ日本刀型魔道具が壊れたら元の刀身に戻りその日本刀型魔道具は消滅する。擬似的ではあるがその日本刀型魔道具を身代わりにする能力とも言える
要はジェネリック付喪神みたいな能力であるが、取り込んだ魔道具の再生能力は無い。しかし通常の武器型魔道具と同じ様な修繕は可能
【後天技能】
・心眼和尚:詳細不明、要検証。しかし『手の目』としての感知能力を継承している事だけは確かな様だ
保有する装備化スキルを一段階向上させるが『常に盲目』の制約が付与される、要は『装備化スキルに呪い属性を付与する』という事だろう。装備化能力が高等クラスになった際にどうなるかはデータ不足につき不明
装備化能力を『盲剣術』に適した形状に適応させてくれる
『幻影体』を造る能力を保有している
座頭/検校位、心眼、風が吹けば桶屋が儲かる、盲剣術、神通力/初級を内包する
・二刀流:本来ならば『武具型魔道具は一つしか装備出来ない』というルールを緩和する技能
『片手用武具』に限り二つまで装備可能であり、その装備の中でも戦闘力の低い方の戦闘力を半分追加出来る様になる
・気合一閃:気力や魔力を消費する代わりに次の一撃の威力が跳ね上がる。剣、刀状の武具を装備していないと使用出来ず、発動させればその武具の耐久性が大幅に低下する
……後天技能が中々にシェイプアップされてはいるが、非常に強力になって帰って来た様だ
『手の目』としての能力も引き継いでいるみたいなので後で要検証だ……夏休みもあとほんの僅かだが、まぁ少なくともそれまでには必ず帰る心算ではある
しかし……この新たな『贋作妖刀』だが、その型は正に仕込み杖だ。直刀造りで鞘を含めて三尺三寸、刀身はだいたい二尺ばかしだが何気にずしりと重い。刃紋は仮にも『村正』だからか直刃の駆け出し刃といった造りの朱鞘になっている
これは『一番出来の良い座頭市リメイク』みたいな造りになっている様だ……今はまだ『贋作妖刀』だからだろうか?それとも『未だ未熟だから』だろうか?
大輝はその
【Tips】変異型クラスチェンジ
普通のクラスチェンジでは不可能な珍しいクラスチェンジの事。一般的には『オークはエルフにクラスチェンジ可能』辺りだろうか?一応判明はしている変異型クラスチェンジではあるが『オークは堕落零落したエルフ』であり、『堕天使が天使に戻るのは非常に難しい』事からも分かる様に普通はエルフをクラスチェンジ先には出来ない……筈だった
しかし、ごく稀に成長次第で『シェイプアップに成功したオーク』などがエルフに回帰出来る事が判明している……実は世界的にもかなり類例の無い話ではあるが
普通ならオーガやグレンデルみたいな比較的安いCランクカードでクラスチェンジするのだが、高級志向のカマプアアや天蓬元帥かシーオークみたいなクラスチェンジになる
基本的に『特異な性質を持った鍛えに鍛えて愛情を注がれたカード』にこそ起きる一種の奇跡扱いの現象である
この現象については今尚解明されている事は少ない。比較的見られる『堕天使を天使にクラスチェンジ』や『オークをエルフに回帰』ですら資料の少なさから解明は難しいらしい
今回の『手の目が贋作妖刀になる』のもやはり激しいレアケースなので研究者達は大はしゃぎのお祭り騒ぎ沙汰になっている
久しぶりに難産でした。皆様待たせて申し訳ない
キマリスマロ……うちと同じくリア充の道を往けると良いが……マロ、リア充の道は良いぞ(サムズアップ)
次のクラスチェンジは誰が良い?勿論予算次第だけど
-
剣
-
定(Cランクルート)
-
祝
-
燈