本当に一般的なモブだって輝きたい   作:血涙鬼・彼岸

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今回はカードファイルその2と繋がっています


魔道具図鑑 その2

 

・赤い靴

あの御伽噺と同じく履くと永遠に踊り狂い続ける呪いの靴。もしも履いたら(人間なら)その両足を切り落とす必要がある(切断した足はそれでも踊り狂い続けながら赤い靴ごと消滅する)

カードに装備させると『踊り』のスキルを獲得出来るがその忌まわしい性質上ほぼ間違いなく反逆系マイナススキルが芽生えるだろう(踊り狂い続ける特性は変わらない、無理矢理引き剥がす事は出来るがカードに大怪我を負わせる事になるし)

市価取引禁止。ギルド引き取り価格一律一千万円(危険物処理として)

 

 

・魔法の粥鍋

小さな鉄鍋、この鍋に『おかゆよ、ぐつぐつ』と(所有者が)唱えると美味しい黍粥が現れる。元ネタの御伽噺の様に町一つを飲み込む様な事にはならない

やはり何度でも使える

市価だいたい100万円(黍粥の需要はあまり多くはなく、一人用の鍋だから)

 

 

・幸運の銅貨

何処の時代かも国かもわからない謎の銅貨。持っているとほんの僅かだけカードドロップ率が上がる

この銅貨を持っている時になんらかの致命傷を負う様なダメージを受けるとこの銅貨が砕け散ってその致命傷は『命には直ちに別状の無い大怪我』程度に置き換わる能力がある(複数枚持っていても全て砕け散って効果は重複しない)

要は劣化版保険のお守りである

市価だいたい五十万円(結構良く見つかる)

 

 

・八塩折ノ酒

八岐大蛇退治の際に用いられた非常に酒精の強い酒。『七回絞った強い酒』らしく八岐大蛇を酔い潰す意図を以て造られた

酒好きな魔物……特に蛇、龍系の魔物を引き寄せる効果とそれらを絶対に酔い潰す効能がある

その味は非常に良いので好事家から大人気である

実はこれも『零落せし存在』用のアイテムである(八岐大蛇になる為の)……他にも必要なアイテムは有るが

市価だいたい一千万円

 

 

・金蚕蟲

別名『食錦虫』、中華の邪術である巫蠱の一種。錦だけを食う蚕(の様な何か)

これを飼う内は金運が非常に良くなるがその代わり最低でも一年に一度は誰かを殺す必要がある(出来なければ家族の誰かが死に、家族が居ないならば所有者自身が死ぬ事になる)

実際には金運の向上ではなく『近くの他人から金運を奪う能力』というのが正しい(これを持っている家の周囲ではよく色々な不幸が続くので所在が分かり易い)

手放す際にはこの蚕を得た時から得た金銭や財宝と一緒に捨てて誰かに押し付ける必要がある(ちなみにこの蚕は何をやっても死なない)

勿論、この性質からこの魔道具は所持禁止類魔道具である

市価取引禁止、ギルド引き取り価格一律一千万円(危険物処理として)

 

 

・カラドリウスの卵

Dランクカードカラドリウスが数週間に一度産む卵(勿論無精卵)。その卵は非常に美味で美容、痩身効果に長ける希少食材(要は美容特化ローポーションみたいなもの)である

市価だいたい五千円

 

 

・カラドリウスの糞

非常に珍しい秘薬の一種。カードのカラドリウスは決して糞をしない(と言うかごく一部を除いてカードにそうそう生理機能は存在しないが)

極めて稀にガッカリ箱から、稀に薬学に纏わるCランク以上のモンスターからドロップする

伝承では不老長寿の秘薬だがこの魔道具は『一年間の老化防止』程度に収まっている(要は劣化版黄金の林檎)……が、とある最低最悪のイレギュラー対策にプロ冒険者や最前線自衛隊員達は(見つかれば必ず)常備している(このアイテム巡っての刃傷沙汰すらあったとか何とか)

市価最低でも一億(出回れば即オークション行き)

 

 

・封印の札

道術における『禁術』と思わしき文言の描かれた魔除けのお札。モンスターの特殊能力の発動(一つだけ)を一時的に抑える力が備わっている

強力な特殊能力や魔法の発動、二体一身の封印など色々な効果を齎すが長時間は続かない( Fランクモンスターの能力でも十分程度、イレギュラーならどんなランクでも一瞬程度がせいぜい)

しかし使い方次第では非常に便利な効果が期待出来るアイテムとしてプロ冒険者や自衛隊員からは好評(滅多に見つからないけど)

市価だいたい三千万円(確実に自衛隊やプロ冒険者が買い漁る為市場にはまず出回らないが)

 

 

・魔力の粉塵

魔力を遮断する錆粉にも似た粉塵が詰まった皮袋。この粉を魔道具にかけるとその魔道具は完全に破壊される(人工、純正人工問わず)

そして無機物系モンスターに対しても非常に高い効き目がある(Cランクモンスターでも一撃でいける)

皮袋一つ分ちゃんと掛けないと効き目はない(要は分けては使えない)

『錆喰い』というある意味ではグレムリンよりも嫌われているCランクモンスターが偶にドロップする

先に挙げた金蚕蟲みたいな厄介な魔道具破壊の為にギルドは常にこの魔道具を買い求めている(『錆喰い』含めて)

それを作った『錆喰い』以外で唯一『魔力汚染物質』を除去する能力を持っている貴重な物質でもある(一袋につきだいたい1kgの除去が可能)

ギルドによる(何かやらかしたが比較的まだ『やり直せる』と判断されたプロ級冒険者への)懲罰ミッションとしてこれを規定数集めるという伝統的な制裁プランは有名である(これを自主的にやれば逆に非常に高評価となる)

市価だいたい一千万円(但しギルドが常に消費する為あまり出回る事はない、稀に違法に金蚕蟲みたいなものを持った者がその処分の為にアングラでこれを求める事もある)

 

 

・保護のブーツ

七里走破の靴の廉価版。『迅雷』の能力は無いが『疲れ知らずの加護』、『脚護りの加護』がかかった魔法の靴

長く靴を脱げないプロ冒険者や自衛隊員らに非常に人気が高い(これが無い冒険者や自衛隊員らは大概水虫を持病として抱えている為……水虫は魔法やポーションなどで治してもしょっちゅう再発するらしい。大概汗は頑丈な靴に溜まってゆくものだから)

七里走破の靴と同じく所有者の足にフィットする能力と簡単に脱げる能力……それと抗菌、抗臭能力を保有している(それとサンダルより脱ぎ易くサンダルより履き易い)

世界中の足問題に悩む人々が常にこの魔道具を求めているので地味に超人気魔道具の一種

市価だいたい五百万円(人気商品につき欲しいなら即座に買う方が良いだろう)

 

 

・魔力汚染物質

『カード化した錆喰い』が生成してしまう赤錆の塊や何らかの汚物。魔力的な放射線物質みたいなものであり存在するだけで色々な不都合を撒き散らす(魔道具の破壊や生物への悪影響、他にも迷宮に有ると『イレギュラーエンカウントの発生率増大』や『アンゴルモア時のイレギュラーエンカウント強化』など……イレギュラー強化は人類には未だシークレットとなっている情報だが)。特徴的な赤黒い瘴気を放つので簡単に識別出来る

如何なる方法を以てしてもとある三つの方法以外では除去不可能(Aクラスの攻撃や権能すら無効化する)

一つは……その魔力汚染物質を生成した錆喰い自身がそれを捕食する事(それ以外の錆喰いはまず見向きもしない)

もう一つは……『錆喰い』がドロップする『魔力の粉塵』を使っての除去

最後かつ最悪の方法として……イレギュラーエンカウントが捕食する、という方法がある(そのイレギュラーの強化になるが)

『大食い鞄(後述)』を使ってもこれの除去は出来ないが『迷宮の石畳』など迷宮の構成物質ならばこれの汚染は防いである程度の保存は可能となる

勿論、所持禁止類魔道具

市価取引不可能(処分費用1kgにつき最低一千万円)

迷宮で発見した場合、通報すれば金一封、処理出来れば魔力の粉塵の代金立て替えと金一封(増額)

 

 

・大食い鞄

『どんな荷物でもほぼ無限に収容出来る鞄』……の悪質なパチモノ、数時間はその『無限鞄』と同じ様に扱えるがその数時間が経過するとその物品は(一部の例外を除いて)消滅してしまう。それには魔道具も含まれる

非常に有害な魔道具(金蚕蟲や猿の手などの様な捨てても戻ってくる呪いの魔道具)を収容、封印することにも使える(消滅させる事は不可能だが代わりに封印は出来る様である)が魔力汚染物質だけは駄目である(これを入れるとすぐに大食い鞄も無限鞄も壊れてしまうので要注意)

通常のゴミ処理や……犯罪行為の隠蔽などに用いられる事もある為所持禁止類魔道具として扱われる

また、危険な魔道具保管庫としても活用されていると言われている

市価取引禁止、ギルド引き取り価格一律三千万円

 

 

・無限鞄

『どんな荷物でもほぼ無限に収容出来る魔法の鞄』そのもの。とりあえず一般的な家具程度のサイズなら間違いなく一気に収納が可能(大食い鞄と同じく)

実験の結果通常の八階建て雑居ビル一つ分の体積と重量迄は入る事が判明している(その結果鞄が破裂した事で実験終了)、その直前でも重さは一切変わらなかった

その後、この鞄に所有者登録すれば容量確認や収納リスト確認、検索などの便利機能が開放される(大食い鞄との差異はこれで判別出来る)

その破格の利便性から所持禁止類魔道具に認定され殆ど自衛隊(自国の軍隊)が独占保有状態だったが近年では企業やプロ冒険者達から『所持禁止類魔道具指定解除』を激しく訴えられている

市価取引禁止、ギルド引き取り価格一律一億円

 

 

・ユニコーンの角

真っ直ぐ伸びた白にも金にも見える螺旋状の美しい角。これを素材に水質浄化系統の純正人工魔道具が作れる

水に漬ければほぼ無尽蔵に水を浄化出来る(但し25米プール迄しか出来ない)。小さな欠片を使って飲用可能な清水に変換するシステムが一部のダンジョンには存在するが一度でもその場所を破壊すれば二度とそのシステムは機能しなくなる(そのダンジョン全てにおいて)。その行為は『安全地帯への悪戯』に匹敵する重罪として扱われる為要注意

普通に道具として使う場合は毒や病を癒す効果を持つ。5~10回は使用可能(浄化能力はその使用回数に比例する)

グリフォンの爪の上位互換

市価だいたい五千万円

 

 

・清水の大甕

無尽蔵に水が湧く魔法の水甕。前に挙げた無限水筒の姉妹品であり、魔石無しでもほぼ無尽蔵に水が湧くが無限水筒の様な作物の育成補助みたいな能力は無い

砂漠地帯や飲み水に恵まれない地域で常に激しい需要がある(これ一つ有れば日本の平均的なダム一つ分の水事情を賄えるレベル)

甕そのものは結構普通の造りなので破損には注意すること(カード化して出てくるけど)

市価だいたい一億円(海外からの需要かま半端ない為)

 

 

・汚物浄化機能付きトイレ(人工純正魔道具)

エメラルドタブレット社とダンジョンマートが自衛隊からの要請で協力して開発した最新鋭の迷宮用トイレ(アンゴルモア対策の一環でもある)

野外活動(工事やフェス、イベントなど)に設置されている仮設トイレそのものみたいなデザインかつ機能だが……あまり臭くない(普通の仮説トイレよりかは余程)

嘗てのトイレはその仮設トイレに近い汲み取り式であり……その臭さから自衛隊員、冒険者問わずに大不評だった(それでも『海外のトイレ事情』よりかはかなりマシだが)

万が一の際(グレムリンの接近など)を考慮して魔道具を応用して作った『バイオトイレ』の一種(通常のバイオトイレよりも高速で汚物を発酵浄化する機能付き……迷宮内部でも発酵浄化出来る機能付き)

元々は水栓式仮設トイレだったが稀にグレムリンの能力の影響で壊れる事から汲み取り式仮設トイレが主力となった(冒険者が持ち込む仮設トイレもだいたいそうである……グレムリン対策の為)

やはり汲み取り式も大不評だったのでこの最新鋭トイレが開発された

市価だいたい200万円(カード化付きで300万円)

 

 

・ズンドコベロンチョ

ありとあらゆる全てが正体不明の珍味。分かる事は『ガッカリ箱からごく稀に出る』、『一流以上の料理人や料理技能持ちカードでないと調理不能』、『ズンドコベロンチョという名前である事』だけである(全てのカード達が皆これを『ズンドコベロンチョだ』と証言し、非常に美味である事を教えてくれた)

これは肉だか魚だか野菜だか果物だか穀物だか調理済みなのかすら分からない『謎の何か』だが非常に美味である事と人(カード)に拠って調理方法がガラリと変化する上にそれを作る当人すら理解出来ないし再現も出来ない事だけは知られている代物だ。しかも優れた調理技術が無ければ決して調理すら出来ない事、それとこれは決して腐らずそのまま放置しても絶対に大丈夫である事も追記しておく(カードなら料理技能必須)

カード達に食べさせるとマスターへの忠誠心や好感度が爆上がりする(稀に何らかの技能を獲得したりマイナススキル解消したりもする)

今もこれの正体を探る為の研究は(食品系企業メインで)続いているが成果は未だ無い

通称『反ミーム食材』

市価だいたい時価制度(五千万円で平均的価格)

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