本当に一般的なモブだって輝きたい   作:血涙鬼・彼岸

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魔道具図鑑 その5

 

 

勾玉

 

魔法をある程度の威力まで充填して発動出来る宝玉。アジア圏内の魔道具であるが日本から一番出やすい

 

素材によって等級が決まり。低等級の石製なら初等魔法一回で壊れるが、最高等級の翡翠製なら高等魔法を何度でも余裕で持ち堪える耐久性がある

 

古来日本で扱われてきたアクセサリーにして呪具の一種であり、その素材となる『玉』の素材次第でその効能が決まる。低等級の軟質の滑石や蛇紋岩製なら割と良く出てくるが一番貴重な翡翠製はまず滅多に出ない貴重品だ

 

軟質の滑石や蛇紋岩などの低等級から、水晶、琥珀、玻璃の中等級、瑪瑙や青玉の高等級……そして最高等級の翡翠製といった具合で等級が決まる

 

市場価格:低等級なら五十万円、中等級なら五百万円、高等級なら五千万円、最高等級なら五億スタートからのオークション行き

 

 

七草(人工純正魔道具)

 

四月に粥にして食べる七種の野草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)。迷宮内でもこの野草は見つける事が可能であり、それら全てを味付けは塩だけで粥にして食べると数日は病や毒を除ける事が出来る。水や塩を迷宮素材にすれば十数日は効能が持つ

 

比較的見つけ易い食用迷宮植物ばかりなので人工純正魔道具としては安く民間人にも馴染み易い迷宮食として人気が高い……『本当の七草』を再現しようとして出来た紛い物ではあるが

 

市場価格:だいたい五千円、冒険者なら自分で迷宮に行って採取する方が早いだろうけど

 

 

七草

 

ガッカリ箱から非常に稀に出る『本当の七草』、一人前の七草全てと粥一人前の米に水の入った瓶、それと紙包に入った塩に小鍋と作り方のセットで構成されている

 

作り方の手順通りに粥を作り、それを自分で食べれば一年若返り病毒をやはり一年間無効化出来る。作り手以外が食べれば単なる野草粥になるだけ

 

七草からして迷宮素材として自生するものとは違い、米もどうやら普通のものでは無い、やはり塩も水も普通のものでは無いが、瓶や小鍋に紙類は普通の素材みたいだと研究者達は言っている

 

市場価格:一億円(オークション行き)

 

 

猿酒

 

恐らく柿……かそれに近い何かをベースにした果実酒だと思われる何か。『酒が木の空に詰め込んだ果実がそのまま発酵して出来た酒』という伝説の産物だと思われる

 

迷宮から産出される酒の中でも非常に美味な果実酒だが効果はそれだけ。しかしその味だけで高価に取り引きされる換金アイテムの一種

 

※:『零落した存在』用のキーアイテムになります

 

市場価格:一千万円

 

 

幽霊飴

 

『飴買い幽霊』の逸話に出てくる飴。水飴型と白飴型、人工魔道具の琥珀飴型の二種類がある

 

本来の姿である水飴型はガッカリ箱やCランク以上の女幽霊型モンスターからドロップする。その効果は赤子に与えれば赤子の無病息災に繋がり、それ以外が食べれば一日は空腹を感じなくなる上に一日を生きる為に必要な栄誉を得られる効果があり味は非常に美味……但し栄養価は赤子基準になる

 

一応は古くから存在する麦芽糖型の水飴だが、その性質上一切のアレルギーに反応しない為一部の料理人や菓子職人などが隠し味に使う事があると言われている

 

白飴型はやはりガッカリ箱やCランク以降の女幽霊型モンスターからドロップする。三粒紙包みで基本的に水飴型に近い性能はあるが硬めなので保護者がある程度舐めて柔らかくしてやらないといけないという制約があるので幾らか安く需要が薄い、しかしのど飴としてなら何故か非常に優れているので芸能人や政治家などがここ一番の時に使う事もある

 

琥珀飴型は人工純正魔道具の一種であり得られる栄養価を大人基準に変えてその一日トイレに行かなくても良い様にしてくれる効果がある。硬いので勿論赤子には与えられない(赤子の無病息災の力は喪失している)、ついでに結構薬臭く水飴型には劣るが味はやはり非常に美味

 

琥珀飴型はそのコストの為に今では殆ど流通はなく、余程金持ちな物好きがごく稀に製造元であるニシモリ製薬に注文する以外には見られない。水飴型一つと完全消化薬一錠で五粒分のメイン材料になる。完全消化薬は安いが製法が複雑かつ工場の動きを一時的に止める必要もあるので手間賃が非常にかかる

 

この琥珀飴型も歴とした魔道具なので決して腐らないから自衛隊基地の何処かに死蔵されていたり緊急用装備の中に紛れ込んでいる可能性はある……かも知れない

 

市場価格:五百万円(水飴)/三百万円(白飴、三粒紙包み)/六百万円(琥珀飴型、五粒セット)

 

 

避妊薬

 

読んで字の如くな代物。小瓶に入った液体で飲めば三十日きっかり妊娠しなくなる効果とどんな生理痛でも完全に癒す力がある、しかし既に妊娠している場合は効果はない

 

人間同士のカップルや生理痛に悩む女性から非常に人気の高い魔道具だがローポーション並みにありふれた代物でもあるので基本的にハズレ枠扱いされる薬系魔道具である

 

ニシモリ製薬が人工魔道具化に成功したのでハズレ枠化に加速がかかった

 

市場価格:一万円

 

 

殭屍札

 

殭屍を操り操作する為の札、黄色い紙に墨汁と鶏の血を混ぜた様な物質で描かれた例の札そのもの。勿論通常の迷宮素材などを使って似たような代物を作っても再現は出来ない(殭屍使いの第一人者である金長プロの調べに曰く)

 

おでこに貼り付ける事で自我の殆ど無いアンデッド系カードに『絶対服従』を付与する事が出来る、映画と違って剥がれても暴れないので安心

 

殭屍系統のカードならば月の光を浴びた時の凶暴化を抑制する効果もあるので殭屍使いには必須と言える魔道具

 

※:中華系カードの『零落した存在』に対応する事があるカードでもある

 

市場価格:百万円(零落した存在用カードである事がわかれば一千万円)

 

 

ジョニーの林檎種

 

アメリカの伝説的開拓者ジョニー・アップルシードがアメリカ各地に植えた林檎種十粒の入った小さな頭陀袋

 

この種を植えれば一晩で林檎の木が成り同時に実も成る。勿論食用だが古く野生に近い品種なのでそこまで美味しい林檎ではない……が、非常に栄養価は高く病気予防効果も高く、これ一つで一食分の飢えと渇きは満たせるので健康食品や食に拘らない冒険者の糧食として人気が高い。何度も食べると直ぐに飽きるし普通に腐るので注意は必要である

 

全ての実を採取すると自動的に枯れてゆくが早く木を切れば材木にもなる

 

※:アメリカ開拓期に関わるカードの『零落した存在』に対応する事があるカードでもある

 

市場価格:ニ百万円(零落した存在用カードである事がわかれば一千万円)。林檎は一つ千円

 

 

迷宮清水

 

迷宮で採取出来る清水、非常に水質が良く検査でも即座に飲めると太鼓判を押される程上質、やはり飲んでも非常に美味

 

冒険者にとっても癒しの一つでありこの迷宮清水が湧く水場は安全地帯に準ずるアンタッチャブルゾーンという不文理すら存在する……要は『第一級の独占禁止エリア』である

 

故に大概のFランク迷宮の湧水ポイントでは新米やエンジョイ勢な冒険者達が列になって水汲みをする光景が見られる

 

薬系人工純正魔道具の作成を筆頭に様々な人工魔道具の作成に欠かせないのでこの迷宮清水が湧く迷宮は企業などから非常に人気が高い

 

市場価格:なし(但しこの水を汲んで来るという依頼は結構多い)

 

 

迷宮塩(人工純正魔道具)

 

海があり昼の迷宮でならその海水から塩が採取出来る。味は非常に良く今では一般家庭でもシェアが非常に高まっている。むしろ政府が推奨すらしている

 

ごく僅かではあるが破魔の力もあるので気休め程度には幽霊系モンスター対処の役に立つ……部屋の隅四角に盛り塩をしておけば僅かに幽霊系モンスターなどは忌避し、近寄ればその盛り塩が黒ずむ事で幽霊系モンスターの接近を示してくれる効能もある

 

アンデッド系統迷宮に行くなら持っていって損はない

 

市場価格:1㎏200円

 

 

魔力灯

 

灯油式に見える八面型デザインのランタン。つまみを捻ればばずっと光り続けるだけの魔道具

 

つまみの捻り具合で光量は調整可能で燃料は不用。壊れるまで半永久的に使える冒険者なら一つは持っていても良い魔道具の一種……しかしちょくちょく出るので処分に困るまでが冒険者あるある

 

たまにワゴンセールなどに投げ売りされている様だ

 

市場価格:一万円(ワゴンセールなら半額が基本)

 

 

道具箱(人工純正魔道具)

 

何らかの箱を『カード化』しただけの代物。カード達に『私物』を持たせる為に使う

 

カード達は基本的に魔石か『カード化した道具』しか持てないが、この『道具箱』さえあればある程度の私物を保有できるカード達の福利厚生を考えるマスター達の必携品

 

ちなみに『原作』にもある『カード化された食糧(一月分の生鮮食品や調味料などの詰め合わせ)』を詰め込んだ段ボールや三つ星冒険者御用達のコンテナボックスも全て『道具箱』である

 

藤籠の葛篭や通常の収納ボックス、他にも子供用の玩具箱にアンティーク仕様の宝箱などなど様々なものが市販されている

 

市場価格:百万円+その箱の値段

 

 

無銘の盾

 

無銘シリーズの防具バージョン。魔道具のシステム上普通の武具は基本的に一つしか持てないが、この盾ならば片手武器を持っていても逆手で装備可能となる

 

盾にも古今東西様々な形状があるが基本的に戦闘力+75にはなる。なおこの戦闘力はサイズで幾らか増減する様である

 

無銘シリーズの防具は武具よりもやや珍しいので少々市場価格がお高く入手が大変なのが難点だろう

 

市場価格:だいたい四百万円。大概標準サイズばかりで特殊なサイズの盾は割り増し価格になる事が多い

 

 

無銘の甲冑

 

無銘シリーズで一番高価で強力、しかし扱いの難しい代物

 

殆ど全身用の甲冑であり、装着に非常に手間がかかるという難点はあるが戦闘力+150で『サイズ補正能力』があるので誰でも着用出来るのが強みとなっている。通常の甲冑は完全にオーダーメイドでありサイズ変更でも時間や費用が物凄くかかる

 

だいたい10kgあるが甲冑としては非常に軽く動き易い仕様になっている。『甲冑術』という技能があれば更に扱い易く着脱も容易に出来る、ついでに着用していると『痒み』を一切感じなくなるが脱ぐとその痒みは一気に来るし暑さ寒さへの耐性は無い、ついでに『保護のブーツ』みたいに水虫避けなども無いので中古品を買う際はくれぐれもご用心(浄化一発でちゃんと再利用出来るが)

 

モンスターカードの正しい使い方が分かっていなかった頃はそれぞれの軍が『これは』と選抜した兵士にこれとなるべく良い武具を貸与してモンスターと死闘を繰り広げていた歴史があり、今では胸部に国旗を象嵌したこの甲冑を勲章と一緒に『大功を挙げた兵士に送る』という風習になっている

 

市場価格:だいたい一千二百万円、胴鎧だけのパターンなら五百万円そこらで売っている

 

 

租鉄の鎧(人工純正魔道具)

 

迷宮租鉄と呼ばれる凡庸シリーズの素材でもある迷宮産出の鉄……の低品質なものや正しい精錬に失敗した粗製の鉄で造った鎧

 

簡易的な兜、胴丸、肩当て、手甲脚甲という簡易的な鎧一式になっている。最初期から『無銘の甲冑の量産簡易版』として一般兵にも行き渡らせる為に開発されていた……が、性能性とコストの目処が付いた処で『モンスターカードの本当の使い道』が判明した為幾らかの試作品と共にお蔵入りになった最初期の人工魔道具

 

総迷宮素材を工場生産で造っただけの簡易鎧なので戦闘力+25がせいぜいではあったが、それでも当時は画期的な発明品であり一般兵士達はこの簡易鎧の供給を心待ちにしていた、という記録がある

 

現在では博物館に収蔵されていたり軍関係の倉庫に死蔵されているが、一部の趣味人冒険者が手持ちのドワーフや一本だたらみたいな鍛治能力持ちに作らせていたりするという噂も存在している

 

市場価格:不明(軍資料版はまず出回らない、私鋳版は基本的に殆ど迷宮租鉄の原価で買い叩かれるのがオチだからである)

 

 

妖精の鎖帷子

 

一見すれば長袖シャツや肌着の様にも見える細い聖銀にも似た金属を編んで作られた美しい鎖帷子、普通のTシャツどころか羽毛よりも軽く着心地が良いが仮にも金属製なので流石に素肌で着るのは推奨出来ない

 

その薄さ軽さで戦闘力+200という強力な補正がある上に他の鎧系魔道具や服系魔道具と重ね着だって可能な正に『秘宝』の名に相応しい代物、ついでにある程度の魔法耐性や高いレベルの『サイズ補正能力』もあるので巨人から小妖精サイズまで様々なカード達が使用可能の逸品。若しくはマスター本人が万が一の為に装備するのもアリだろう

 

大事に使えばちゃんと長持ちするので入手したならマメに整備するのが吉だろう。少なくとも月に一度は整備に出すなりドワーフなどを得るなりしておいた方が良いだろう

 

市価:三億からのオークション

 

この作品のタイトル改名……やる?

  • 『リア充でも明日を求めて良いですか?』
  • 『モブでもリア充でも明日は欲しい』
  • 変更無し
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