結論から言えば……大輝達は予想通りに一人二億五千万円のイレギュラー討伐報酬と所持禁止類魔道具の代金、それと勘太郎以外は無限の水甕の代金二千五百万円を追加で得る事に成功した。大輝はそれからグレンデル、目目連、道祖神の配当金を支払いサッパン・スックーンやドワーフの分の配当金を貰い余ったCランクカードの頭割りした代金の合計である九千八百万円を引かれて仲間達が得たカードの配当金である四千六百万円を追加した二億一千八百万円を最終的に獲得出来た
その大金は大輝の口座に振り込まれている……イレギュラー討伐報酬は所持禁止類魔道具と同じく非課税なので今年の確定申告は多少は楽な部類ではある筈だ。尤もプロを目指して活動するなら二億三億などといった程度ならあっという間に全て溶けかねない、Bランクカードは一枚一枚が最低等級でも数億の世界だ
例えば……勘太郎の持っている唯一のBランクカードであるデュナミスもあの界隈基準では等級の低い代物でしかない辺りからわかるだろう、ある意味あれが『奨学……奨プロカード』とでも言うべきカードだろう。ちなみに美城学園迷宮の固定ボスである猪笹王もまた同じ様な評価である
……取り調べには一時間かかり、昼休みの件で同じく逃げた浩介と二人で残り三人に一週間は学食を奢る事にはなったがまぁ大した問題ではない
家族(佐藤、薬丸両家)にCランク食材を土産に持って行って大変喜ばれたり、巌のクラスチェンジやオーガのマイナーチェンジ、翌日の姫子との買い出しデートやDランク迷宮攻略、十数人規模での美城学園迷宮攻略の打ち合わせや本番など様々こなすべき事やお楽しみを恙無く超えて大輝は今新しいDランク迷宮の攻略に勤しんでいた
今日はグレンデルを筆頭にリビングアーマー、ライラプス一号、ホブゴブリン、マイナーチェンジした元オーク三号改めボアオーク二号と奪衣婆&懸衣翁の二対一対コンビにボアオークの眷属オークら二軍メンバーの一部を率いてDランク階層で修練を積んでいた
二軍というものもちゃんと鍛えて褒章を与え、しっかり交流しなければ使い物にはならない。予備戦力だからこそ合間合間でも磨く必要があるのだ
【種族】グレンデル
【戦闘力】400(成長分と零落した存在で相殺した結果)
【先天技能】
・刃除けの呪印:恐らくは母親である魔女により『刃物による傷を無効化する』という呪印が全身に施されており、刃物による傷を防ぐ事が出来る
刃物によるダメージは半減される
・水底の悪鬼:水中に強く適応した人喰い鬼。頑丈、怪力、火事場の馬鹿力、自己再生、水中移動、闇視を内包する
・武術
【後天技能】
・零落した存在
・忠誠
・中等状態異常魔法
・槌術
・斧術
・庇う
流石に一軍メンバーに比べるとパッとしないがそれでもそれなり以上に鍛え磨かれた一枚である事はわかるだろう。偶に剣がこのグレンデルに斧術を教導したりしていたが、このグレンデルに成ってから遂にその努力が実を結んだ様だ
その祝いとして嘗て剣が愛用していた『ミノタウロスの戦斧』はこのグレンデルに継承される事が決まった。今の剣の体躯では十全には使えない、今の三米近い長躯で筋骨隆々のグレンデルならば使い熟せるだろう……零落が剥げなかった事へのちょっとした詫びでもあるが
零落した存在のせいで気配遮断が削れたがこの二軍のエースであるグレンデルに求められるのは重戦士としての役割だ。それ以外の継承は上手く出来たからまぁ大丈夫だろう
そして……ここ暫くは二軍育成に力を入れる事にしているが、今の彼らの状況を見てみよう
大きな変化は……後はオーク四号がボアオーク三号にマイナーチェンジした事、目目連が二軍兼ワンポイント要員に加入した事が挙げられるだろう。ちなみにボアオーク二号三号は基本的に『コミック版に出たバージョン』に近い一般的なイメージ。要は猪頭で堅太りの鬼だったと言っておく
今回は久しぶりに二軍メンバー達の現状を出して見よう
【種族】ボアオーク
【戦闘力】230(50UP!)
【先天技能】
・猪鬼将軍
・武術
・威圧
【後天技能】
・知能強化
・鎚術
・盾術
・上昇志向:強い上昇志向を持つ。成長が望めないマスターの元では、極めて反抗的となり、まず言うことを聞かない。スキルの習得率が向上する
・渾身の一撃:気力や魔力を消費する代わりに次の一撃の威力が跳ね上がる。鈍器、斧状の武具を装備していないと使用出来ず、発動させればその武具の耐久性が大幅に低下する
非常に強い上昇志向を持った元オーク三号、大輝の実力を剣や他の一軍メンバーを見て深く認めている。今は一軍入りを目指して頑張っている状態、オークをエルフやグレンデルに進化させてくれたり自身をボアオークにマイナーチェンジしてくれたり比較的短時間で『渾身の一撃』を習得させたりしているから大輝への好感度は非常に高い
大輝から無銘の戦鎚を与えられている
【種族】ボアオーク
【戦闘力】245(45UP!)
【先天技能】
・猪鬼将軍
・武術
・威圧
【後天技能】
・従順
・槌術
・庇う
基本的に従順な方の元オーク四号、現状ではリンクへの感応性が高めである事以外は普通のボアオークである。大輝から無銘の戦鎚を与えられている(学園迷宮最終リザルト時に購入)
【種族】ホブゴブリン
【戦闘力】175(75UP!)
【先天技能】
・集団行動
・群れの一員
【後天技能】
・剣術
・中等罠発見/解除
・器用性強化
・鋭敏感覚
・気配遮断
蔵の予備役を担う予定の盗賊枠要員、ある意味重要な命綱となる。大輝から無銘の名剣を与えられている
ちなみに他にもあと一枠は盗賊役が必要か?と大輝も考慮中
【種族】ライラプス
【戦闘力】165(65UP!)
【先天技能】
・月乙女の猟犬
・敏捷性強化
【後天技能】
・牙爪強化
・集団行動
・気配察知
祝の予備役を担う斥候役一号
【種族】ライラプス
【戦闘力】135(35UP!)
【先天技能】
・月乙女の猟犬
・敏捷性強化
【後天技能】
・集団行動
・従順
・騎獣
予備斥候役二号、従順故か大輝とのシンクロ適性が非常に高い個体かつ騎獣スキルもあるので大輝の乗騎になる可能性も高い
【種族】一反木綿
【戦闘力】225(85UP!)
【先天技能】
・弔旗木綿
・迅雷
・木綿生成
【後天技能】
・初等状態異常魔法
・乗騎
大輝の手持ちにも数少ない空戦用の一枚にして装備カード、最近乗騎を習得する事に成功した。つい最近入手した無銘の名弓を与えられているので目下剣の指導下にて訓練している
ちなみに生成した木綿の反物は清や蔵に頭陀袋とか色々加工してくれていたりする
【種族】奪衣婆
【戦闘力】210(80UP!)
【先天技能】
・姥鬼
・二体一対
・衣領樹招来
【後天技能】
・武術
・杖術
・悪意察知
【種族】懸衣翁
【戦闘力】185(55UP!)
【先天技能】
・翁鬼
・二体一対
・衣領樹招来
【後天技能】
・初等攻撃魔法
・武術
・杖術
二体一対の老鬼、これから先のCランク迷宮のシステム上なるべく火急に育てておきたいタイプのカード達である……なるべく適合するクラスチェンジ先を目下検討中
【種族】レッサーデーモン
【戦闘力】220(70UP!)
【先天技能】
・集団行動
・頑丈
・怪力
【後天技能】
・初等状態異常魔法
・悪魔の萌芽
・初等攻撃魔法
・槍術
・友情連携
【種族】ハイピクシー
【戦闘力】220(70UP!)
【先天技能】
・妖精の気まぐれ
・妖精の輪
・初等魔法使い
【後天技能】
・英明
・回復強化
・中等回復魔法
・友情連携
Fランクのフェアリーから此処までのし上がったコンビ。レッサーデーモンの方には無銘の名槍を。ハイピクシーの方には清のお下がりの中等氷結魔法の書を与えられている
【種族】リビングアーマー
【戦闘力】210(40UP!)
【先天技能】
・生きた鎧
・鎧化
・武術
【後天技能】
・虚ろな心
・剣術
・礼儀作法
・気合一閃
大輝の装着憑依型装備カードとして期待されている一枚。とある特撮ヒーロー物の量産型甲冑によく似たデザインでありその狼を模るデザインの影響か大輝と非常に相性が良い、単独使用する際に備えて無銘の名剣と聖銀の長剣を与えられている。育成が完了したら早急にデュラハンにクラスチェンジ予定
【種族】スパルトイ
【戦闘力】140
【先天技能】
・撒かれた者
・武術
・火事場の馬鹿力
【後天技能】
・剣術
・槍術
・回避強化
避けて殴るスタイルを持った回避盾仕様の前衛枠、前衛がマスター含めて多数存在する大輝デッキの中では埋没気味ではあるが優秀な部類である事は間違いない。無銘の名剣を授与されている
【種族】カラドリウス
【戦闘力】195(55UP!)
【先天技能】
・癒しの神鳥:傷や病いを癒す聖なる鳥。高等回復魔法、飛行を内包する
・病気診断:その病いや傷が癒せるかどうかを診断出来る
・癒しの卵:数週間に一度だけ非常に美味で滋養のある卵を産む。その卵は高性能な美容特化型ポーションとして人気がある
【後天技能】
・回復強化
・見習い支援魔法
・魔力回復
大輝デッキの救急箱的ワンポイント要員、戦闘には出し辛いが戦闘終了時に回復魔法をかける枠として非常に優秀である。ついでに癒しの卵は常に姫子、大輝母、姫子母にルーティンで献上していたりする
【種族】河童
【戦闘力】160(40UP!)
【先天技能】
・河童
・通臂猿猴腕
・武術
【後天技能】
・初等水撃魔法
・見習い状態異常魔法
・頑丈
非常に癖の強い局地戦特化型、大輝も水場のある迷宮ではなるべく使おうとはしているが水場の多い迷宮にはあまり縁が無かったからかそこまで強化出来てはいないのがネックになっている。ちゃんと鍛えた後は『水魔』としての属性を持つグレンデル辺りをクラスチェンジ先にしようかと考慮中
【種族】スプライト
【戦闘力】120(MAX!)
【先天技能】
・小妖精:初等魔法使いに強化
・かくれんぼ
【後天技能】
・魔力強化
【種族】スプライト
【戦闘力】120(MAX!)
【先天技能】
・小妖精
・かくれんぼ
【後天技能】
・器用性強化
・見習い罠発見/解除
【種族】スプライト
【戦闘力】120(MAX!)
【先天技能】
・小妖精
・かくれんぼ
【後天技能】
・身隠し妖精
・低級収納
偵察枠の妖精トリオだ。一号は魔法使いとしての適性が高く、二号は偵察としての適性を目覚めさせてきた様だ
問題は三号だが……彼はサポート役として高い適性がある様だ。身隠し妖精だけでも貴重なのに更に低級収納まで習得出来た辺りそうとしか思えない。今度定に師事して貰えば鑑定技能も習得するかも知れない
そして最後に新人の目目連だが、彼はボアオーク達やハイピクシー達の眷属に装備化で強化して貰うのが基本的な運用になる。本番では祝の狼、燈の鬼火、巌の悪霊などの強化が仕事になるだろう
目目連以外は皆一つは新規技能の習得や技能成長を成して戦闘力も向上している。二軍に関わるタスクも結構出てきた、主にクラスチェンジ先の用意や育成ではあるが
今現在の大輝のタスクは……
・Dランク迷宮百箇所クリア
・定のクラスチェンジ先探し
・リンクの修行
・学内迷宮で資金資源稼ぎ
・学外のCランク迷宮探索に加入する機会探し
・プロ資格試験実技の準備
・四月までに鋼のクラスチェンジ先探し。出来れば玉も一緒に
・新しいメンバー探し
・二軍メンバー育成、Cランク向上
・学外拠点探し
まぁこんなもんだろう。なるべく早く色々と動いてちゃんとした実績や実力を磨かないと落ち着かない……そう早くも無いがそれほど遠くない未来に何やら嫌な胸騒ぎがするのだ。それこそ何らかの危険や苦難が禍々しい顎を開いている様なそんな予感がするのだ
大輝はカードホルダーから一枚のカードを取り出す、それは何とも禍々しい出刃庖丁……『贈り物』である皮剥庖丁だ
「……この嫌な予感はこれから来ている訳ではない。だいたい一年以上後辺りだとは思うけど」
強力であり忌々しくもあるそのカードを仕舞い、大輝は無限水筒の水で喉を潤して配下の二軍カード達に告げる
「さて、そろそろ休憩は終わりだ、皆魔石とおやつは食ったな?」
リビングアーマーに身を包み、そのリビングアーマーに持たせた無銘の名剣を携えながら大輝はDランク階層を彷徨い往く。この迷宮は比較的魔物の数が多い事でも有名な平原迷宮であり、こういう二軍育成や武者修行に最適な迷宮でもある
『プギィ!』
『グガャ!』
『ギヒィ!』
魔物達の断末魔が辺りに響く。大輝本来の実力である一軍デッキではなく実力的には非常に見劣りする二軍デッキではあるが、それでもCランク一枚だってあるし鍛錬もしっかりこなして練り上げた優秀なカード揃いである。生半可な魔物ぐらいなら容易く撃破してゆける
嘗て剣が愛用し、イレギュラーとの激戦にさえ一応は耐えた戦斧を振り回して魔物どもを切り刻むグレンデル
無銘の戦鎚と生得盾を駆使して器用に戦うボアオーク二号
罠を発見、解除しながら要所要所で支援してくれるホブゴブリン
不意打ちを察知して逆撃奇襲をしっかりキメてくれるライラプス一号
二体一対という反則級スキルで召喚枠を無視してDランク迷宮でも七体顕在出来る奪衣婆&懸衣翁の戦士かつ魔法使いコンビ
大輝は普段はあまりメインでは使わない。レスポンスに未だ違和感を感じる気分になるリビングアーマーを纏い、最近では
大輝は自身の猟犬……ライラプス一号にリンクで『本体である敵ボアオークを探せ』と指示を送る。それと一緒にグレンデルもつけて送るが早いかライラプス一号は疾矢の様に敵ボアオークの獣臭を嗅ぎつけて疾る、流石にその神話の由来である月乙女の猟犬は伊達ではない
十数秒後には敵ボアオークの喉笛に喰らいついてその肉を千切り喰らっていた、そこそこ高位の魔物であるボアオークだからと言っても流石に喉を引き裂かれてはどうしようもなく、すぐにライラプスに着いて行ったグレンデルがそのボアオークを斧で切り刻んだ結果。今大輝が対峙していた眷属オークの群れがまるで霞か霧かの如く消えてゆく
安全を確認してから全身甲冑型であるリビングアーマーの頭部を解除して大輝は頭に巻いた一反木綿製手拭いを外して汗を拭く……剣道経験者なら面を被る時にはなるべく手拭いやハンドタオルなどで頭を覆い汗が眼に入ったりその汗で面が劣化するのを避ける為だ、それと同じ事をしながら大輝は配下を労う
「よし、皆良く頑張ってくれた」
手に入れた魔石を今回戦ったメンバーに分配しながらちょっとしたおやつと飲み物で最後の休み……大輝からすれば夜明け前迄の仮眠に入る。まぁ今表に出ている面子が鬼や獣ばかりなので肉を大量に用意しておいただけだが
ガツガツと肉を貪り喰らう鬼達と猟犬を横目に大輝は彼らのカードデータを見ながら肉を用意して貰った宴の領域に入って一風呂浴びて布団で寝る……そして朝五時には起きて軽い運動から食事、そして宴が洗濯してくれた冒険者装束に着替えて最後のボス攻略に挑む
今日のボスは金砕棒を持ったオーガ、ランダム系統迷宮でのある意味当たりである意味大ハズレなCランク最弱クラスの雑魚である
鍛えたグレンデルがオーガと組み合い、力で勝負している、今回のオーガは能力増強型らしく手下は居ない様なのでややグレンデルより馬力はある様だ……馬力があるだけだが
「懸衣翁、やってくれ」
『了解だ、ご主人』
大輝は懸衣翁に混乱の状態異常魔法を頼んだらあっさりとオーガはそれにかかって無力化……後は上昇思考持ちのボアオーク二号にトドメを譲ってそれであっさりフィニッシュとなった
幸いにもオーガはカード化せずに魔石だけを落としてくれた……こんな処で運の浪費は流石に嫌な話である
こういう三つ星冒険者からオーガというカードは実は割と嫌われている存在だったりする。数はCランクという分類の中では非常に多く基本戦闘力どころか知性も低い上に状態異常にも深刻に弱いハズレ枠の代名詞みたいな代物故にこのカードがドロップしても余り喜べるか?と聞けば御理解頂けるだろうか?。そもそもCランクカードという代物は基本的に出現率が0.1%という凄まじく希少なものである……大輝みたいな豪運持ちや逆にひたすら不運な者みたいな例外を除けば、という但し書きが付くが
ついでにこれで八種類になったDランク白魔石を除けば今回のガッカリ箱の中身もやはりガッカリな代物でしか無かった。ハイポーションならDランク迷宮のガッカリ箱からちょくちょく出るありふれた魔道具であるからして
兎にも角にも普通の三つ星冒険者の普通の日々みたいな成果……少なくとも最初に美城学園迷宮に挑戦したあの日以来はだいたいこんな感じであまり旨味のある展開はなかった
第二回目の美城学園迷宮攻略も十五人という大人数での攻略だったからだいたい五百万円の現金と幾つかの魔道具やDランクカードにそこそこの魔石程度といった細やかな収益だった。多少は肉や野菜、果物も得られたがはっきり言って一食分程度の配給しか無かった。二枚だけCランクカードを落としたが基本的に大輝にはいらない代物だったので他メンバーが買い取りという結末で終わった
今回のパーティーはリーダーと幹部クラスがウィンチェスターハウスとかアルカトラズ辺りを持っているだけだと聞いたから宴の異空間を提供したら皆から非常に喜ばれもした……ウィンチェスターハウスの飯は基本的にあまり美味しくはないしアルカトラズは論外であるからして
比較的安価な方の異空間カードでも下手なCランクカードより余程高価かつ希少なので『学園傭兵』達のアピールポイントとして非常に評価される訳である
大輝の足洗屋敷である宴の場合は二十数人程度なら生活可能であり食糧やインフラも大丈夫になる良いカードだと言える。残念ながらトイレが汲み取り式だったり風呂が一人用の五右衛門風呂である辺りはややマイナス評価ではあるのが難点か?……しかし本来の足洗屋敷は戦闘用拠点としてなら割と優秀ではあるが生活拠点としてはアルカトラズにすら劣る代物ではあるが
前回は少数精鋭で向かった上に豪運大フィーバー状態かつイレギュラーの試練踏破ボーナスもあっての熱烈状態だったからだと言えるからだろうか?
創世の土や緊箍児、天狗の詫び状だのと言った用途不明、詳細不明な現状二足三文にしかならない謎の魔道具や無銘の鎖鎌みたいなキワモノ武具、後はポーション類といった日用品扱いの品程度しか見つけてはいない。黒魔石はだいたい二百万程度の価値はあるだろう、カーバンクルガーネットは不発気味で二粒程度しか発見出来てない
謎魔道具は大輝の持つ道具箱のカードにきちんと収納はしてある。少なくともこういう用途不明な現状ガラクタでもその秘密が解明されれば……という期待だってある。そういう隠れたお宝をあっさり手放して後で泣きを見た冒険者の話は割と聞くものであるからして
話は変わるが次の土曜日の放課後から月曜日の早朝までは自衛隊基地を兼ねる何時ものシークレットダンジョンで姫子と治験バイトである。ある意味姫子と水入らずに過ごせるし、剣も嫁と再会出来るから喜ばしい話だろう……あと半年はこういう限られた環境でしか逢えない二人だからこの機会は大切にしてやらないといけない
大輝は手の中にある剣のカードを見ながらその日が来る事を楽しみに待つのであった……いや、その前に早く制服に着替えて学校に行かなくてはならないか
大輝はカード化した学園指定鞄を出して昨日で宴が冒険者装束と一緒に洗濯してくれた糊の効いた制服に着替えて迷宮を出る……既に太陽は登り初めている。さぁ少し急いだ方が良いだろう