乙黒教会で起きているこの闘いは、まさに世界崩壊のサイレンだった。
災害そのものであるエセキエルとアルクェイドの激闘は熾烈を極めていた。実に五分間にわたる激闘だが、未だに決着が着かない。
鍔を迫り合わせながら、鎬を削るまま、両者の闘いは続いていく。
それでも、もし事態に甲乙を付けるというのなら、アルクェイドの方が優勢だった。
アルクェイド・ブリュンスタッドは本来星をも滅ぼすほどの力を持っており、この地球という環境においては、全存在において最大級の存在規模と絶対的権能を持っている神のような存在だ。
南極や北極の氷を溶かし尽くすことは用意だし、大陸間でピンボールやパチンコをするほどの力も有している。その気になれば、この惑星の自転すら停止させることができる。
しかし、そこは現界した吸血鬼。権能もロアに盗まれ、弱体化した今、アルクェイドの出力は制限されている。そもそも、アルクェイドそのものは本体ではないため、元から力は本体であるブリュンスタッドには劣る。
それでも、その存在規模は相手の1ランク上に設定されている。
エセキエルの闘級の相対的な1ランク上に設定されている以上、純粋な力比べでエセキエルに勝算はない。
エセキエルはアルクェイドが弱体化するタイミングを狙っていた。それが今日だったのだ。なぜなら、アルクェイドは現在最弱の状態。権能や存在規模の調整、空想具現化の使用を難する状態に追い込まれたところで、あくまでもエセキエルは、アルクェイドに防戦をけしかけることしかできないのだ。
つまり、この状態が、エセキエルにとって一番【マシ】な状態なのだ。
アルクェイドに対する勝算は、この星の存在である限りはゼロ。
そのゼロをイチに持ち上げるための時間稼ぎ、やはりエセキエルとアルクェイドでは、相性が悪かったのだ。
エセキエルの能力では、アルクェイドを捕縛するのは愚か、そもそも倒すことすらほぼ不可能に等しかったのだ。
「ハァッ!!」
「まだよ、どうしたの埋葬機関、そんなものじゃないでしょう!」
エセキエルは当然のように、苦戦を強いられていたのだ。
エセキエルが持つ黒鍵には当然数がある。在庫は現在限りなく少ない。ありったけの黒鍵を集めても、アルクェイドに対抗するには武装が不十分であり、そもそもアルクェイドに対する武装として黒鍵はあまりにも弱小すぎた。
性能では絶対に勝てないアルクェイドを仕留めようと思えば、惑星規模の最強武器を担ぐしかないのだ。
「凄いな、気分が悪くなるくらい正確に一段階上に設定されている。相手を変えるだけで存在規模が変動するなんて、こんな相手は見たことがない」
エセキエルが用意した700本の黒鍵は悉くアルクェイドに粉砕され、残されたのは僅か40本。あとがない。
「まだまだ─────!!」
しかし、だからといって出し惜しみなどしない。40までしか在庫がないとしても、そこで勿体ぶることはしない。続けて際限なく黒鍵を投げつける。
「燃えろ!!」
一度に投擲した25本の黒鍵により、エセキエルの正面が大爆発を起こす。
しかし───
「うぉぉぉ!!!」
「さすがに、厳しいかな…………!!」
爆発の中からアルクェイドが勢いよく飛び出てくる。
残された黒鍵は15本。
「エセキエル!!」
アルクェイドの渾身の一撃。狙い済ました岩をも穿つ強烈なボディ。
「─────っと!!」
黒鍵を強化しながら8本構えてそれを防ぐ。しかし、その程度で一撃は殺せない。一気に遠く遠くへ弾き飛ばされる。
「────は………!!」
地面に足を着けて勢いを殺して着地する。
しかし、すぐにアルクェイドの追撃が襲ってくる。
「─────ここだ!!」
エセキエルは余った7本を一斉に投擲した。
稲妻のような魔力を纏った黒鍵は一直線にエセキエルに突進するアルクェイドの周囲の地面に突き刺さり、簡易敵な術式を構成する。この術式でアルクェイドを停止させ、足止めをしたところを、強烈な一撃で落とすとエセキエルは考えた。
策は完璧。術式じゅうに張り巡らされた光がアルクェイドを縛り上げる。
「──────な!?」
アルクェイドは少し焦りを見せた。
油断したアルクェイドを停止させる術式の光。
「いっけぇぇ!!」
装飾剣を構えてエセキエルはアルクェイドに斬りかかる。動けないでいるアルクェイドを落とすなら、今が最後のチャンス。エセキエルがなけなしの7本、ラストの黒鍵で作ったこの絶好の好機を逃すものかと止めを刺すべく、全力を尽くして走り出す。
だが─────
「効かない!」
術式は跡形もなく破壊された。アルクェイドが何かしたわけでもない。ただアルクェイドには魔術が通用しないだけ。
「そんな……………!!」
アルクェイドは自然の権能の象徴たる存在。星の触覚であるアルクェイドには、自然摂理によるダメージは全面的にカットされる。魔術もまた然り。魔術や自然による干渉はすべて防がれるのがアルクェイドの特性だ。アルクェイドに傷を付けるなら、自然からは独立している人間文明による致命的攻撃か、あるいは日単位をかけるような大魔術しかない。
よって、この攻撃は無効。エセキエルの努力と賭けは失敗となった。アルクェイドを止めるには、エセキエルは明らかに実力不足だった。
「とどめ─────!!!」
アルクェイドの腕が突き出される。エセキエルには対抗手段がない。
防ぐ武器装飾剣しかない。しかし、正面から全速力でやってくる砲弾を爪楊枝で防げるわけがない。
アルクェイドの渾身の一撃は、装飾剣1本ではとても防げやしない。エセキエルの抵抗は、ここでは意味を成さない。
しかし────
エセキエルもエセキエルで、窮地を幾度となく潜り抜けてきた最強の代行者の一人。
死中に活を見いだしてきたこの男に、未だ敗北の色は見えてはならない。
エセキエルは、この相手を捕らえるために代行者としての人生を費やしてきた。
ヨエル、即ちエセキエルは二十七祖を討伐したことがない。
それは、エセキエルが未熟だからではなく、運がなかったわけでもない。
それはただ、彼はアルクェイドに対してしか、力を発揮できないからだっただけのこと。
アルクェイドを封印するためだけに力を着けた代行者、エセキエル。
対アルクェイド最強として生きてきたこと男が、ここで諦めてはならない。ましてやこの場で早々に敗北を期すことなど、星が滅んでもあってはならない。
エセキエルが代行者になってからも隠し続けた、アルクェイドのためだけの秘蹟、最新最強の錬金術師としての力、その真価が、今、鎖と柵(しがらみ)を振り払い、満を持して解き放たれる。
「───
エセキエルの身体から黄緑色の光が放たれ、その雷(いかずち)は轍(わだち)となって、降り注ぎ、周囲が一斉に大爆発を起こす。
「────きゃぁぁぁぁっ!!!」
衝撃的、かつ唐突な初見殺しに反応できず、アルクェイドは無傷のまま、勢いよくエセキエルから遠くへと吹き飛ばされた。
教会付近はさらに爆発を引き起こし、石畳は一斉に破壊される。瓦礫が一斉に空高く舞い上がる。
今の流星が落下したような爆発による煙が止んだあと、教会の門と柵、そしてその周囲一帯の庭園は跡形もなく壊れてしまった。
焼け跡から、一人の男がやってくる。
ライム色の髪と、肩から羽織ったストラマントは相変わらずだが、今度は長さが違う。エセキエルは、肩回りまでのショートヘアだったが、今度は脚にまで届くロング。絹のように美しく滑らかな髪質。
中から現れた男は真っ黒なカソックを脱ぎ捨てる。
中から現れた、真っ白な装束。儀式服でもない、平凡な、綺麗な白布。ただの白Tシャツを着て白いズボンを履いただけの彼は、もはやエセキエルとも呼べないほどの別人だった。
「ようやく本気になったのね、フィエルォレイン」
アルクェイドは嬉しそうに笑っている。
好奇心が皆無なアルクェイドだが、初めて見たソレに心を奪われている。
「凄いわ。神話の兵器をこと細かに再現したホムンクルス、か。良くできているわね。真に迫るほどの力を有しているのは間違いないわ。フィエルォレイン、アナタ、生前にどれほどの研究をしたの?どうやって、そんな恐ろしいホムンクルスを作ったの?その精度、メソポタミア神話に登場した天の鎖エルキドゥほぼそのものじゃないの。【まったく同じものを造る】なんて、それは魔法に近いことなのよ。根源に無理矢理触れようとしたのかはしらないけど、どういうつもりかしら。わたしを狙うとは別でアナタはおかしくなるわよ」
「ご忠告ご苦労さんっと。残念ながら、俺は【造ること】にしか興味がない。根源には興味なんかない。そんなこの世の理屈を調べるなんて暇人のやり口だし、そんなこと調べたところで、この世の狭さと非道な運命を知って気が滅入るだけだろう。それから、俺はあくまでも【神】たる真祖である君を捕らえる為に神をも縛る神話の拘束具であるエルキドゥを造ってみただけだ。造ったのならば意味がない。いいかい?アルクェイド。同じものを造るってことはな、オリジナルでないといけない。だから【原点の複製】は魔法なんだ。原点を複製しては、原点などではない。それがこの世の摂理であって、時というルールに守られた絶対の決まりなんだから。前に存在していたものを複製したところで、複製であるなら、モデルがあるならそれはオリジナルとは言えない。魔法二つを会得しても実現は無理だろうね。並行世界を超えて、なお時間を超えても、それでもやはりこれは実現できない。やる気なら、神話や童話の具現化とかかな。それじゃあ、魔法が三つ要るかな?まぁ、六つ目の魔法の候補とも言えるくらいのコトだ。俺なんて言うこの世の削り粕にしかならない存在にできることじゃない」
「─────────」
「だいたい、英霊を使い魔として実体化させる方法はこの世の魔術では不可能だ。それができたら、俺はこんなに苦労しないさ。自分で造ったホムンクルスに自分の魂を
エセキエルは悲しそうに顔を伏せる。
「要するに、アナタが造った人形はオリジナルのエルキドゥに届かなかったってワケね。神とも呼べるほどの権能を持つ真祖、その一端であるわたしを捕らえる為に天の鎖を再現しようとして」
「その通り。俺は【エルキドゥと同じ】ものを造れなかった。だけど、そんなにがっかりしないでくれ。俺も大概残念だけど、代わりににもできたことはある。俺はね、同じものを造ろうとしたのに、それが果たせなかった。同じものを造るには、同じ時間帯で同じ者に創造され、同じ場所で同じ個体の同じ素材からできた同じ個体でないといけない。俺は、オリジナルを造ろうとしたが、できなかった、その理由は同じものを創造する鉄則を果たせなかったから」
「…………どういうこと」
「いいかい?俺にもよくわからないけど、俺はこれでも、ここまでエルキドゥに近いものを造ったんだ。同じものを造る鉄則ぐらい心得ている。
一つ、オリジナルと同じ個体番号でなければならない。
二つ、オリジナルと同じ製造期でなければならない。
三つ、オリジナルと同じ性能でなければならない。
そして最後の四つ、【オリジナルを越えてはならない】。」
「────まさか、冗談でしょ」
初めて、アルクェイドの顔が唖然としたものになった。
「僕はね、エルキドゥを造ろうとしたら、エルキドゥを越えるモノを造ってしまったんだ。どれほど極めようと、製造した個体の番号も、素材番号も、製造年を違うし、ついでに性能も同等ではないのだから、本物には程遠いのさ。オリジナルを越えるのは誰でもできる。新しく造るだけで
「嘘、嘘よ。偽物はオリジナルに絶対に届かないはず、それが、この世のルールなのよ?」
「だからさ、これは偽物なんかじゃないくって、再現しきれなかっただけの上位互換品なんだ。存在規模や
エセキエルの周囲の空気が揺れる。
エセキエルがいつも肌身離さず羽織っていたライム色のストラマントがたなびく。
エセキエルはその布に手をかけると、勢いよく脱ぎ捨てた。
「────原点を超えてこそ、人類の威厳というモノだってことさ!!」
ライム色の布が輝きを持って光り始める。
ただの平たい布が独りでにカタチを変えていく。
「
膨らみ、広がり、そのライム色の布は獣のような姿に変貌する。
エセキエルは、布を【元に戻した】のだ。
エセキエルのマントは、この幻獣の皮から造り出されたモノであり、エセキエルは幻獣を召喚したのではなく、その布を元の姿に戻したのだ。
「━━━────!!!!」
野獣の咆哮が響く。
焔のような翼膜を持ち、蛇のような緑色獣。王冠そのものとも言える冠羽を立てた、巨大な竜。
「おー、バジリスクか~!こりゃ強そうだわ!」
エセキエルが自身の目の前に居る建物1棟ぶんの巨大な竜を前に歓喜している。
「まさか、そんな─────!!!」
アルクェイドが必死にバジリスクの視界から外れるべく教会の裏にある森に逃げ込む。それもそのはずだ。
「さすがは真祖の姫。いち早くその対策を講じるとはね、だけど、容赦はしない。がんばれバジリスク!終わったら近江牛あげるからね!」
「━━────!!!」
エセキエルがバジリスクの頭に乗ると、バジリスクは雄叫びを上げて、森の中に飛び込んでいった。
「なんだ、バジリスクって案外賢いんじゃん。一瞬俺のことも襲ってくるかと思ったら、そんなことないな。俺がマスターだってのがわかっているのかな?まぁ、そんなことどうでもいい。…………とりあえず、コイツに見つかったら終わりだよ?アルクェイド」
エセキエルはこうは言っているが、あのアルクェイドが見つかっただけで終わりなど、あり得ないはず。
だが、アルクェイドはいち早くこの存在の危険を察知した。それは正真正銘、アルクェイドにとって、天敵とも呼べる存在が現れたということ。
無論、バジリスクの持つ【魔眼】は誰でも知っているだろう。怪物メデューサの石化の魔眼と同等かそれ以上の知名度を誇るその魔眼。
【見た】だけで相手を殺すことができる魔眼であり、その効果は【バロールの魔眼】と全く同じである。
この魔眼は、魔術世界では様々な呼ばれ方があり、バジリスクの魔眼と呼ぶものもあれば、バロールの魔眼と呼ぶものもある。
それとは別で、魔術世界限定の呼称がある。
────その名も、【直死の魔眼】。
「────【今度こそ】、必ず捕らえてみせる」
エセキエルの脳裏にあの日の出来事が映る。
燃える街、転がる死体。逃げる人々、逃げ遅れて死んでいく人々。
その街は死都だった。逃げたら死ぬ、そこに留まれば死ぬ。そんな死ぬことしかできない絶対死の都市。
死徒によって引き起こされた大喰らい。
エセキエルは全てを覚えていた。自分にはなかったはずの吸血衝動。感じたことの無い不可思議な渇き。
それを潤すために、自らの手で葬り去った数多の住民。
殺したくなかったのに、勝手に動いた手で、魔術を習ってもいなかったのに、手から放たれた雷霆。
当たり前のように錬金術師として生きていたら、自分は吸血鬼と一体化していて。
自分は、大切にしていた家族を殺して。
自分が棄てていたはずの自分は、もうどこかに消えていた。
だから、やりたい放題だった。
フィエルォレインはホムンクルスの鋳造を得意とする錬金術師として、人間とまったく同じモノを作るために、自己というものを放棄した。
自身の魂を投げ捨てて作り出したホムンクルスならば、人間と同じものを造れるのだと。結果的にエルキドゥ、神話の世界で最もヒトに近づいた創造物を参考にして、エルキドゥそのものを生み出すべく、努力と時間を費やした。
だが、結果は何もできなかった。人間の自我をホムンクルスという器に詰め込むことは不可能だった。人形に人間性を覚えさせるのは、骨をいくら折っても足りないほどの難儀だった。しかも動かなかった。
人形は人間にはなれないことを悟り、フィエルォレインは最後の手段に出た。
自分を人形にしてしまえばいいのだと。
ここにフィエルォレインという人間がいるからフィエルォレインという人形しかつくれないのならば、フィエルォレインといあ個を棄てて人間を造ればよいと。
彼はそのために全てを投げ捨てた。その結果がこれだ。
だが、
「結局、なにも残らなかった」
あのホムンクルスは動かなかった。
彼に残ったのは、数えきれないほどの罪。フィエルォレインという人形に人間性を覚えさせただけで、結局、自身は人形のまま、たくさんの人の命を奪った吸血鬼になって。そのフィエルォレインという人間も、目覚めることはなかった。
フィエルォレインはそこで、唯一、自分は人形であるという誇りを失った。それすらも、棄ててしまった。
(消えなさい、ロア)
あの瞬間に、彼は終わりを迎えた。全速力で自分の胸に飛び込んできた小さな少女の白く細い腕。胸を貫かれ、心臓を抜き取られ、肉体の外に出た血管から伸びたその心臓を両手で潰されたあの瞬間。
彼の中に、決意のようなものが生まれた。生まれて初めて、手に入れた、【生き甲斐】というもの。
それは、その美しい手を、あの金色の髪を紅い金瞳を、自身のものにすることだった。
女が欲しかったわけじゃない。友達に飢えてていたわけじゃない。何かが欲しかったわけじゃない。
ただ、アルクェイド・ブリュンスタッドという真祖を封印することだけが、己の目的だった。
吸血鬼を確実に滅ぼすためとか、それはやはり、単なる言い訳、正当化に過ぎなかった。
自身の初めてやろうとしたこと、それが、偶然、あの時に感心したモノだったからだ。
アレが創造物であることは、彼が一早く気付いていた。アルクェイド・ブリュンスタッドは人間ではないと。吸血鬼の父と母の間に生まれた子でもないと。
アレは創造物。他の吸血鬼によって開発された最強の兵器。
それがなぜ、こんなにも人間らしく美しい生きものなのか。なぜ、こんなにも良くできているのか。
なぜ、ここまで違和感なく人間を表現できたのか。
なぜ、ヒトという雛型を、ここまで正確に造り出せたのか。
それが、知りたかった。興味を持った。アルクェイドというこの世でもっともヒトに近い創造物を見て。
アレが、自身の造りたかったモノなのだ。
───それだけが、
─────あの瞬間、動かなかったはずの人間が、ゆっくりと、物置奥から立ち上がった。
「そうだ、俺は、必ず、僕の心を取り戻す────」
彼は静かに、そう呟いたあと、自身の乗る竜を率いて、彼女の待つ森の中へと入っていった。
錬金術師が生み出した最強のホムンクルス
エセキエル
性別 男性
身長 179cm
体重 59㎏
誕生日 12月24日
血液型 B型
好きなもの 寝ること
嫌いなもの せっかち屋
特技 剣術、ロングスリーピング、ショートスリーピング
武装 黒鍵、
元埋葬機関第七位。本名はフィエルォレイン。もともとは名の通った錬金術師が「人間を造る」という目標を以てして、神話世界で最もヒトに近い創造物であった天の鎖、エルキドゥを目指して生み出されたホムンクルスである。しかし、どうしてもエルキドゥの性能を越えてしまい、オリジナルと同等の性能に近づけることができず、さらに、人形に人間の心という機能を取り付けることは不可能だった。そのためロボットのように動く、ホムンクルスとしての機能をつけていなかったその人形は動くこともなかった。
製作者である錬金術師、フィエルォレインは人造人間を完成させるためにミハイル・ロア・バルダムヨォンと魂の取り引きをしてしまったために15代目転生先となってしまい、街を食い荒らした。
アルクェイドが処分するためにフィエルォレインを殺害した瞬間、彼はアルクェイドの人造ながらの恐るべき完成度に心を奪われ、その純度の高い【作品】を手に入れることを生き甲斐と定めた時に生き甲斐という人間独特の感情を得た反動で不完全な人間の雛型としてフィエルォレインの記憶を引き継いで目覚めてしまう。
その後はアルクェイドを捕らえるためだけに改造を施し、改良を繰り返し、対真祖兵器となる。
その後、縁あってナルバレックが人間へと昇華されたホムンクルスの存在を確認しスカウトしたことで、埋葬機関の代行者、エセキエルとなる。人間文明や、自然現象にによって生み出された真祖を次々と瞬殺していき、対真祖兵器としての性能と戦闘経験を貯めていった。
そして、ロアの転生先だったという縁から、次なるロアの転生先を解明し、ロアの処分に向かっただろうアルクェイドを捕らえるべく乙黒街へと向かう。
時間経過でアルクェイドを弱体化させるためにロアを半年間も保護し続けた。
この時、ロアを討伐するために乙黒派遣された代行者チームを排除するために自ら電源をオフにして眠り、代行者チームをわざと見殺しにしてロアに全滅させる。
以後はロアの吸血を手助けしたりしてとにかくロアの生存期間を伸ばしてアルクェイドを捕獲するタイミングをうかがっていた。
アルクェイドの捕獲を最終目標とする対真祖兵器ということもあり、とにかく真祖を討伐することに長けている。
天の鎖を用いた拘束や大地の祝福を利用した武器の投射など、オリジナルのエルキドゥの戦闘を彷彿とさせる攻撃を扱う。
様々な記録や伝承を元にエルキドゥに極限まで迫り、戦闘能力はほぼ同等だったが、どうしてもエルキドゥと全く同じ戦闘能力にすることができず、エルキドゥの闘級を上回ってしまっている。
錬金術師として使える力は
さらに、理通式を利用して自身の愛用するバジリスクの皮膜で造られたマントを元の姿に戻してバジリスクを顕現させるなど、錬金術師としての才能は引き継ぎながらも、エルキドゥを越えるエルキドゥの戦力を発揮して、真祖を確実に跡形もなく排斥していく。
アルクェイドとはまた別で、とある吸血鬼、【生粋の魔人】の存在を確認してしまい、その存在も狙っているらしいが、アルクェイドという最終目標に対して見れば、些末な問題だそう。