もしもG・IのNPCになったなら   作:Σ18

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第5話

「チートって?」

 

「聞き覚えがあるだろうな。その名も! ズバリ! 『もしもテレビ』!!」

 

「あー! 指定ポケットカードのやつか!」

 

 指定ポケットカード『もしもテレビ』。リモコンにもしも〜ならという形式で文章を入力すると、その結果が1~30時間のドキュメンタリーとして放映されるという……確かにチートアイテムだ。

 

「それだそれ! たまたま『もしもテレビ』のイベントを担当する部員がいてな」

 

 となると、

 

「オレを見つけたのは『もしも異世界人と会ったなら』とか、そんなところか?」

 

「概ね合ってるぞ。正確には『もしも恋愛都市アイアイのNPCにHUNTER × HUNTERを知ってるか聞いたなら』だな!」

 

 何故そんな回りくどい文言になったかというと、制限に抵触してしまうかららしい。

 仮定が成り立つまでの課程が不明瞭だと何も見れないというものだ。さっきの例だと、異世界人と会うまでの課程が不明瞭だからダメなんだと。

 

 ……その程度ならユルくないか? チートアイテムなわりに。

 

「これのおかげで"監視者"の目を掻い潜り、お前と接触できたってわけだ‼」

 

「あ、そういえば気になってたんだけど、"監視者"って??」

 

「お前も見ただろう? ゲームマスターと遭遇したNPCの末路を。そう! 我々の存在は既にゲームマスターの知るところとなっている! さらに! 我々の行動は何らかの方法で監視されている状況だ! それを便宜上、"監視者"と呼んでいる。 というのも、現状NPCに密告されている可能性が高いもんでな。実際人気のない場所では補足されていない。……本当は杉山にも警告したんだがな。聞く耳を持たなかった。オレ様はモブとは違うとかなんとかで」

 

 あれって杉山だったのか。杉山はいつもブツブツ独り言が多かったな。性格がまるで違ったが、いわゆるネットでは饒舌になるタイプってヤツだったのかもしれない。

 

「ちなみにだが、この『もしもテレビ』……! ウィスパーボイスを介して遠隔操作できるようになっている‼」

 

 共有できるのか。便利だな。

 

「……ところで、ウィスパーボイスって何なんだ? 部長の念能力?」

 

「いや、これは月島姉妹の能力だ。相互協力型(ジョイントタイプ)ってヤツだな! 主に放出系の能力で、遠方の映像と音を伝えることができる! そのためには能力者本人か、回線を繋いだメンバーが直接接触する必要があるがな」

 

 あの双子の能力か。

 

 実は珍しいことに、漫研には3人だけ女の部員がいた。その内の2人は月島姉妹だ。この2人は漫研に所属するイケメン、上条目当てに入ってきたわけだが。……イケメンって得だよなぁ……。

 

「……さて、さっそくだが本題だ! さっきも言ったが、我々は監視され、常に危険と隣り合わせだ! "監視者"とは言っているが、それも定かではない! NPCのフリをしていても、いつバレるかわかったものではないな! そこで‼ 我々『ノアの箱舟』は! この島を脱出すべく仲間を集めているというわけだ‼」

 

 ノアの箱舟。随分と厨二病臭いが、この島から脱出する組織名としては妥当っちゃ妥当か?

 

「そのいずれ訪れるXデーに備え! 部員達には鍛錬や情報収集は勿論、この脱走劇に有用な能力を開発してほしい。『もしもテレビ』を使えば、自身の考えた能力が通用するかのテストプレイもできるしな。とはいえ! 今後の生活もあるからここでの作戦に限定するような能力にしろとまでは言わん。そもそも既に能力を開発してる者もいるしな! ……ちなみにだが、発はもう作ったか?」

 

「まだだよ。んで、作戦用に能力を作ることは問題ない。もともとそのつもりだったし。この島を脱出するのに使えそうな能力はいくつか考えていた」

 

 流石に1ヶ月も何もしなかったわけではない。能力の候補くらいはある。

 

「そうか。それはありがたい! 『もしもテレビ』はいつでも開放されている。他の部員が使ってなければ、だが。是非有効活用してくれ‼ 今回は他の部員の都合がつかなかったが、それに関しては次の機会にでも紹介しよう! 何かあれば気軽に連絡してくれ! 通知が入るようになってるからな! また会おう‼」

 

 そう言うと、部長の姿は見えなくなった。退場するエフェクトもないのは味気なく感じるが、メモリ節約のためにはそんな余計な機能はそぎ落とすべきだもんな。

 

 ……よし、オレも本腰入れて取り組もう。

 

 オレの系統は変化形。だから放出系のように『離脱(リーブ)』と似た能力を作ることは難しいだろう。

 月島姉妹は放出系っぽいけど、もともと能力を開発していたタイプだったのか、あるいは相互協力型(ジョイントタイプ)でもその能力は厳しかったのか。

 

 それはさておき、変化形とはオーラを変化させることが得意な系統なわけで。グリードアイランドのアイテムやモンスターってのもその根源はオーラなわけだ。

 

 だからこう考えた。グリードアイランドのアイテムやモンスターを、プレイヤーと同じくカードのように持ち運び可能なモノに変化させられないか、と。




ようやくこの小説のタイトルの意味が出てきた感じです。

…ちなみに想定していた部分まで載せられませんでしたが、もう少しさくさく展開させたほうがいいでしょうかね?
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