量産型にしかなれないんだけど   作:クォーターシェル

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感想くれ(直球)。いや……本当、感想欲しいんですよ……
今回でケルト編は終わりです。多分次回から西暦に入ります。


11話 ケルト3

クーリーの牛争いが終わった少し後、アルスターにスリングで飛ぶ鳥を打ち落とす謎の少年が現れたという話が上がった。しかも鳥は死んでおらず気絶に留まっていたという。この報告を聞いたアルスターの王コンホヴァルは警戒し、配下の勇士の1人コナルを使いに出したが、コナルは彼に敗北して帰ってきた。次にコンホヴァル王はクー・フーリンを迎撃に出すことにした。俺はこの話を聞いてこれってクー・フーリンの息子、コンラじゃね?と思った。

 

アルスター伝説に登場するコンラはクー・フーリンとアイフェとの子供で、スカサハに師事し3つのゲッシュ、「進む道を変えてはならない」「誰にも名乗ってはならない」「いかなる挑戦にも応えねばならない」が原因で父との決闘に敗れ死亡するのだ。ちなみにこの誓い、ゲッシュを考えたのはクー・フーリンでそりゃこんな誓いを息子にさせたらこうなるわと思った。俺はクー・フーリンにこれって君の息子のコンラ君(仮)じゃない?と話した。エメル姫もアイフェとの話を知っていてクー・フーリンの息子だと確信していたのか、涙を流してクー・フーリンを止めていた。しかし、クー・フーリンは

 

「例えそうだとしても、王の命令が出ている。このままアルスターの誇りが失われるなら息子だろうと容赦する気はねえ」

 

と言った。俺は

 

「そうか……」

 

と言ってそれ以上何も言えなかった。クー・フーリンは槍を手にアルスターに向かった。俺達はアルスターに向かい、クー・フーリンの後を追った。道中、コナルと会ったが、彼は俺達を見て言った。

 

「クー・フーリンにメンか。お前たちが次に行くのだろうが、あの子供は強いぞ。今のクー・フーリンでも勝てるかどうか……」

 

それを聞いて俺は思いついた。

 

「クー・フーリン。先のその子供と戦わせてくれないか?」

 

クー・フーリンが戦う前に俺がコンラに勝利して捕縛してしまえば、いらぬ悲劇を避けられると思ったのだ。クー・フーリンは少し考えた後に了承してくれた。こうして、俺とクー・フーリンの息子コンラの戦いが始まった。

クー・フーリンの息子コンラはクー・フーリン同様、ケルト神話の英雄の中でもトップクラスの実力を持っていた。その強さはクー・フーリンに匹敵するだろう。そんな彼の容姿はクー・フーリンの少年時代、セタンタに似ていた。海岸に佇んでいたコンラは俺達の姿を見ると、

 

「僕の次の相手は貴方ですか?」

 

と聞いてきた。俺は

 

「ああそうだ。もし俺が負けたら今度は後ろのクー・フーリンが戦うことになっている」

 

と答えた。コンラは一瞬表情を驚きの顔に変えたが直ぐに戻し、

 

「分かりました。では、戦いましょう」

 

と言った。俺はメイジのベルトを装着し仮面ライダーメイジになった。そして俺とコンラは戦闘を開始した。コンラの主な武器はスリングと剣の様で、まずはスリングで投石してきた。俺はベルトにリングを読み取らせた。

 

バリアー!ナウ

 

俺の前方に六角形の障壁が出現し投石攻撃を防いだ。そして俺はウィザーソードガンを取り出しコンラを銃撃する。捕縛する前にまずはコンラの体力を削らなければならない。しかし、コンラは銃弾を全て避けた。流石に身体能力は凄まじかった。続いて、コンラは腰から短刀を抜いて接近戦を挑んできた。

 

ガキン!

 

コンラの短刀とウィザーソードガンが鍔迫り合う。コンラは続けて蹴り技を放ってくる。俺はバックステップで回避すると、すかさずウィザーソードガンを銃形態から剣モードに切り替える。そして、その刃でコンラの攻撃を受け止めた。

 

ギィン!

 

再び火花が散り、お互いの得物が弾き飛ばされた。俺はすかさずリングを読み取らせアローの魔法を発動する。

 

アロー!ナウ

 

矢型のエネルギー弾が発射された。コンラはそれを横に跳んでかわす。すると、コンラは素早く体勢を立て直すと、俺に向かって突進してきた。俺は咄嵯にアローを解除してメイジの爪、スクラッチネイルでコンラの斬撃を受け流す。

 

キィーン!!

 

甲高い金属音が響き渡り、コンラと俺は再び距離を取った。コンラは俺に語りかけた。

 

「貴方はどうして僕と戦うんですか?僕には理解できません」

 

俺は少し考えて、

 

「お前とお前の親父のことを考えると目覚めが悪くなるんだ。まあそれが理由だ」

 

と答えた。コンラは

 

「僕の父と……?そうですか……。なら、仕方ないですね」

 

と言うと、

 

「本気で行きます」

 

と言い、手に持っていた短刀を天に掲げた。すると、その瞬間、コンラの体から閃光が走った。

 

「何!?」

 

俺は思わず目がくらんだ。しまった!ルーン魔術か!?そう思った次の瞬間、ベルトの部分に大きな衝撃が走った。

 

「げっ……!」

 

メイジのベルトに攻撃されたのだ。変身アイテムが破壊されればそのライダーに永遠に変身できなくなるということはないが、変身が解除されて暫くの間そのライダーに変身できなくなってしまうのだ。変身解除し生身になった俺の喉に短刀が押し付けられる。

 

「僕の勝ちです」

 

コンラの勝利宣言を聞き、俺は自分の負けを悟った。俺は素直に降参し、コンラに拘束された。そして満を持してクー・フーリンが出陣することになる。

 

「クー・フーリン……すまん……」

 

と俺は申し訳なさでいっぱいになってクー・フーリンに謝る。しかしクー・フーリンは笑って答えた。

 

「気にするなよ」

 

と言ってくれた。クー・フーリンは槍を手にコンラの元に向かう。

 

「待たせたな坊主。俺が相手になるぜ」

 

とクー・フーリンが言うと、コンラは言った。

 

「貴方が僕の相手ですか。良いでしょう。僕は強いですよ?」

 

「上等だ。来い!!」

 

コンラとクー・フーリンは互いに構えた。先に動いたのはコンラだった。

 

「はぁー!!!」

 

コンラの短刀がクー・フーリンを襲う。しかしクー・フーリンはその攻撃を難なく受け流し、逆に槍でコンラを突く。コンラもそれを間一髪で避ける。そして一旦両者は距離を置いた。今度はクー・フーリンが仕掛けた。

 

「おらぁ!!」

 

クー・フーリンは一気に距離を詰めると、連続で突きを放つ。しかし、その攻撃は全てコンラによって防がれてしまう。コンラは反撃として蹴り技を放った。

 

「はあっ!!」

 

クー・フーリンは何とかそれを避け、今度は槍を薙ぎ払うように振るった。コンラはそれも後ろに跳躍することで回避した。

 

「ほう、やるじゃねえか。だがまだ甘いぞ」

 

クー・フーリンはコンラに向けて挑発的な笑みを浮かべながら言う。対するコンラは冷静に答える。

 

「いえ、十分手加減していますよ」

 

「言ってくれるねぇ」

 

その後もクー・フーリンとコンラの戦いは続き、戦況は互角、いやコンラの方が少し優勢だった。クー・フーリンとスカサハ師匠の妹アイフェの血を継いでいるとはいえ、コンラの戦闘センスはクー・フーリン以上と言えた。実力もほぼ互角とみて間違いないだろう。

 

「■■!」

 

「!?」

 

「■■■!!」

 

クー・フーリンのゲイ・ボルクを除いては。フェルディア戦以来のゲイ・ボルクの一撃を胸に喰らったコンラは倒れ伏した。

 

「クー・フーリン!コンラ!」

 

俺や戦いを見ていたアルスター人は二人のもとに駆け寄る。クー・フーリンはコンラの身体を起こしていた。コンラは

 

「母さんや師匠の言った通りだ……父さん。貴方は強かった……」

 

とクー・フーリンに息も絶え絶えに語りかけた。

 

「やっぱり、俺の息子だったか……師匠ってのはスカサハのことだな?」

 

とクー・フーリン。コンラは

 

「そうです……スカサハ師匠が、修行が終わったら、父親を訪ねると良いと……」

 

と言う。

 

「そうか……。ありがとうな。お前のお陰で親父の面目を潰さずに済んだ」

 

とクー・フーリン。すると、コンラは

 

「いいえ……僕にはこの程度しかできませんから……。でも、アルスターの騎士団に参加したかったな……そうすれば、父さんと肩を並べて戦って……異国にもその名を轟かせられたのにな……」

 

と言った。すると、クー・フーリンは

 

「馬鹿野郎!お前はまだ若いんだ!これからいくらだって強くなれるのによ!」

 

とコンラに言った。

 

「そうかな……そうだといいけど……」

 

と言うと、コンラは目を閉じて、そして、二度と起きることは無かった。クー・フーリンはコンラの亡骸を抱いたまま、

 

「……皆の衆、これが……俺の息子だ」

 

と言った。こうして、クー・フーリンVSコンラの戦いは幕を閉じたのであった。

コンラとの戦いの後、クー・フーリンはアルスターの騎士たちに自分の息子のことを話した。騎士たちは涙を流した。中には、コンラのために泣かない者もいたが……それは仕方のない事だろう。そして、俺は

 

「すまない、俺が勝てていれば……」

 

と言ったがクー・フーリンは

 

「謝るんじゃねえよ。これは俺たちの戦いなんだ。お前が気に病む必要なんて無いさ」

 

と言ってくれた。その言葉にどれだけ救われたことだろうか。俺とクー・フーリンの間に友情のような何かが生まれた気がした。その後、俺とクー・フーリンは共に宴を楽しんだ。そして、夜が明けた。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

「お前が最後の相手だ……メン……さあ、来やがれ……」

 

「クー・フーリン……そんな……」

 

俺の目の前にはボロボロの姿で石柱に身体を縛り付けたクー・フーリンが居た。話は今から少し遡る。俺は東の方で怪しい動きがあるので偵察して来て欲しいとアルスター王コンホヴァルに命令され、現在の一応の上司の話なのでその通り、様子を見に行くことになった。するとコノートの軍勢が居たのでその相手をすることになった。コノートの軍勢は魔獣も連れていたが、はっきり言って俺の相手では無かった。

 

しかしこれは罠だった。その後も魔獣を連れたコノートの軍勢を追っていたが、伝令からクー・フーリンがゲッシュを破らされピンチに陥っているという報告を受けたのだ。しまった!これは恐らくメイヴが仕掛けた策だろう。俺は急いでクー・フーリンのもとに向かったが、俺が雑兵を蹴散らしその場に到着した時にはクー・フーリンは奪われたゲイ・ボルクで致命傷を負わされていた。

 

「クー・フーリン、なんで……」

 

と俺は尋ねる。

 

「俺の身のことは俺が一番分かってる……俺はもう長くねえ……だから、メン。最後にお前と決着をつけたいんだ……」

 

と、クー・フーリン。

 

「馬鹿を言うんじゃない!そんな身体のお前と戦えるかよ!」

 

「へっ!情けは要らねえよ。どうせ死ぬんだ……だったら、お前と戦いたいんだよ……」

 

「くそ!分かった!いくぞ!」

 

「……おう!こいやぁ!」

 

というわけで俺とクー・フーリンの最後の戦いが始まったのである。この戦い手は抜きたくない。俺は自分が変身できる姿の中でも上位の戦力のものに変身することにした。俺はエイムズショットライザーとランペイジガトリングプログライズキーを取り出すそしてショットライザーにプログライズキーをセットした。

 

ランペイジバレット!

 

オールライズ!

Kamen Rider…Kamen Rider…

 

「変身!!」

 

フルショットライズ!

 

Gathering Round! ランペイジガトリング!

マンモス! チーター! ホーネット! タイガー! ポーラベアー! スコーピオン! シャーク! コング! ファルコン! ウルフ!

 

俺は仮面ライダーランペイジバルカンに変身した。このランペイジバルカンは劇中本編で量産された描写はあくまでイメージで、実際には量産されていなかったが、G3マイルドや量産型マッハの様に変身可能だった。その力故に消費もデカいのだが。そして俺はクー・フーリンに殴り掛かる。ランペイジバルカンは銃撃もできるが流石に石柱に身体を固定した瀕死の相手にロングレンジから攻撃する気は起きなかった。

 

「オラァッ!!!」

 

俺は拳を振り上げるが、クー・フーリンはゲイ・ボルクで受け止める。俺は回し蹴りをするがそれも受け止められる。

 

「ハアッ!」

 

そして今度はクー・フーリンの攻撃だ。彼の槍は風を纏って加速する。

 

「ぐあっ!?」

 

「まだまだぁ!!オラッ!ハアァッ!!」

 

「うおっ……くっ……」

 

更にクー・フーリンは猛攻を仕掛けてくる。俺はなんとか防いでいるが、反撃の隙が無い。

 

「ハアァーッ!!!」

 

「なっ……があああ!!!」

 

遂に俺は防御しきれなくなり、吹き飛ばされてしまう。クー・フーリンは続けて攻撃を仕掛けてきた。

 

「ぐあっ……この野郎!」

 

俺は何とか立ち上がるが、またすぐに攻撃を受けてしまい再び倒れ込む。そして、そのまま追撃を受ける。

 

「ぐうぅ……」

 

「おいおい、そんなもんなのか?お前の力は」

 

「うるさい!黙れ!」

 

俺は立ち上がって、もう一度攻撃しようとするが、既に遅く、

 

「ハッ!遅いぜ!」

 

とクー・フーリンが言うと同時にゲイ・ボルクは俺の腹を貫く。

 

「があ……あ……」

 

「ふん……こんなものか……」

 

そう言ってクー・フーリンは俺を蹴りつけ弾き飛ばす。

 

「俺をがっかりさせるなよメン……!本気で来い……!」

 

とクー・フーリン。俺は痛みに耐えながら、

 

「ああ、そうかよ……!ならばお望み通り行くぜ……」

 

とランペイジガトリングプログライズキーのマガジンを1回回してランペイジパワーブラストを発動する。

 

パワー!ランペイジ!

 

シャーク、コング、マンモスのパワータイプのライダモデル3種の力を宿したパンチがクー・フーリンに向かっていった。クー・フーリンも迎撃すべく力を振り絞ってゲイ・ボルクの一撃を出す。そして、

 

「……馬鹿野郎が」

 

「……あいにく友達を殺す趣味は無いんだよ」

 

俺のパンチはクー・フーリンを避けて彼の後ろの石柱を砕き、ゲイ・ボルクは俺の胸に刺さっていた。

 

「ふっ……お前らしいぜ……」

 

とクー・フーリン。俺は変身を解除して膝をつく。これは……俺の負けだろうか。

 

「リベンジ成功だな……クー・フーリン」

 

と俺は言う。すると彼は満足げな表情を浮かべた後にこう言った。

 

「ああ……お前との勝負楽しかったぜ……」

 

とクー・フーリン。しかし、その言葉とは裏腹に彼からはどんどん生命力が抜けていくのを感じた。

 

「これじゃ相打ちか……?まっ、こんな形とはいえ……最期に見る面がお前で良かったよ………」

 

そしてクー・フーリンは笑ってこと切れた。俺も力を振り絞り開かれたままだった彼の目を閉じると、意識を失った。

 




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