量産型にしかなれないんだけど   作:クォーターシェル

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先日日刊ランキングを覗いてみたら、当作の名前が載っていました!応援ありがとうございます!今回からブリテン編ですちょっと時系列が変なことになってるかもですが、ご容赦を。


14話 ブリテン1

ブリテン島に来た俺はアーサー王伝説に伝わる魔術師、マーリンに出会った。彼は俺を待ち構えていた様に突然現れた。そして俺達は立ち話も難だということで、マーリンが人払いした酒場で話をすることにした。俺は

 

「マーリンって言ったな。俺に何の用なんだ?」

 

と切り出した。マーリンは

 

「なあに、君にちょっとお願いしたいことがあるんだ」

 

と言った。俺は

 

「なんだ、頼みってのは?」

 

と聞いた。するとマーリンは

 

「実はね、もうすぐある少女がこの国の王になることになっている。そしてその少女は幾多もの試練に逢うことになる。別の世界から来た魂の君ならまあ知っているんじゃないかな?君にはその少女の手助けをしてもらいたいんだ」

 

と言った。どうやら彼も俺が転生者だと知っている口らしい。そして彼の言った少女とはFate/staynightの元祖セイバー、アルトリア・ペンドラゴンのことだろう。俺は

 

「どうして俺がそいつの助けをしないといけないんだ?と言いたいところだが多分俺が断らないことも分かっているんだろうな」

 

と答えた。するとマーリンは

 

「ありがとう。だけど買い被り過ぎだ。私も万能じゃないんだ。私にできることと言えば精々助言を与える程度だよ」

 

と答えた。俺は

 

「で、俺は具体的に何をすればいいんだ?」

 

と聞く。するとマーリンは

 

「そうだねぇ。君は彼女と共に旅をしてくれれば良い。旅をする中で彼女は多くの困難に遭遇する。その時に君の力を借りたいんだ」

 

と言った。俺は

 

「成程な。分かった。とりあえず俺は暫くの間はあんたの言うとおりにするよ」

 

と答えておいた。そうして、俺達は王だけが抜ける選定の剣・カリバーンの刺さっている近くの村に来ていた。そこの村長に挨拶をした時、俺達の前に一人の男が現われた。男は

 

「貴方達が王を見定める宮廷魔術師とその従者か、俺はケイ。ウーサー・ペンドラゴンの騎士エクターの嫡男だ」

 

彼が後の円卓の騎士の1人、ケイであるらしい。俺は

 

「俺はマーリンの従者になった覚えはないんだが……」

 

とぼやいた。するとマーリンは

 

「まあまあ、細かいことは気にしないでくれ。ところで君の父上殿は何処にいるんだい?一応彼とも会っておきたいんだが……」

 

と言った。ケイは

 

「父と後、弟分は宿に居るよ。会いたいなら後で会っていくがいい。しかし俺達は馬上槍試合の面目でここに来ているのだが、本当に新しい王なんて現れるのか?」

 

と言ってきた。俺は

 

「まあ、見てみないと分からないな。ただ、マーリンが予言したことだ。きっと何かあるに違いないさ」

 

と返した。そしてその後、俺達はケイと別れ、エクターの待つ宿に向かったのだった。その後マーリンはエクターといくらか話をした後、俺と共にカリバーンの刺さっている場所に向かうことになった。俺は

 

「今行くってことは、今日中にマーリンの言うアルトリアが抜きに来るのか?」

 

とマーリンに尋ねる。するとマーリンは

 

「うん。彼女は明日の朝までには抜くつもりだ」

 

と答えた。俺は

 

「随分急ぐんだな。まあいいか。それで、マーリンの狙い通りになるといいけどな」

 

と言う。するとマーリンは

 

「大丈夫さ。私の予言は外れたことがないからね」

 

と答えた。そして、俺達は夜のうちにカリバーンの刺さっている岩の近くに来た。マーリンは

 

「私は彼女が来るまで隠れているから君もどこかに隠れているといい」

 

と言ってその場から消えてしまった。俺は取り敢えずマーリンが言っていた茂みの中に隠れた。そしてしばらく待っていると、

 

「誰かいるんですか!?」

 

と声が聞こえてきた。俺はその方向を向くと、そこには金髪の少女がいた。俺はその姿を見ると思わず

 

「マジで……?」

 

と呟いていた。そこに居たのはfateのメインキャラにして元祖セイバー、アルトリアだったからだ。質素な服に身を包んでいる以外は俺の知っているアルトリアその人だった。アルトリアは俺を見つけ

 

「怪しい者!何者ですか!?」

 

と問いかけた。俺は

 

「いや、別に怪しい者じゃなくて、俺はマーリンの仕事仲間みたいなもんだよ」

 

と答える。するとアルトリアは少し警戒を解いて

 

「マーリンの?それでは貴方も魔術師なのですか?」

 

と聞いてくる。俺は

 

「いや、魔術師とは違うかな」

 

と答えた。仮面ライダーメイジに変身できるので魔法使いではあるんだが。するとアルトリアは

 

「そうですか。ならいいです」

 

と答えた。俺は

 

「それより、君。君はここで何をしているんだ?ここにあるのはただの剣じゃないか」

 

と聞く。するとアルトリアは

 

「この剣が抜ければ私は次の王となります。マーリンから聞いていないのですか?」

 

と言ってきた。俺は

 

「ああ……、君が次の王に?本気なのか?」

 

と思わず聞いてしまった。するとアルトリアは

 

「勿論本気です」

 

と答えた。その時今まで姿を消していたマーリンが現れた。マーリンはアルトリアに彼女の出生の秘密などを明かすと、

 

「それを手にしたら最後、君は人間ではなくなるよ」

 

と選択と指し示した。俺は、ここまでお膳立てしておいて今更その台詞かよ……と思ったが心の中に留めておいた。そしてアルトリアは躊躇なくカリバーンを抜き、ここにアーサー王伝説が始まったのだった。しかし、まずその後が大変だった。村の者達や馬上槍試合で集まっていた者達はアルトリアが選定の剣を抜いたことを中々信じなかった。その為、俺は

 

「皆のもの聞け!!この者こそはこの国の新たなる王、アーサー・ペンドラゴンである!!」

 

という大音声を張り上げて叫んだ。すると村人達は

 

「まさかあの子が……」

 

とか

 

「信じられない……」

 

などと言い出した。そしてアルトリアは一旦カリバーンを刺さっていた場所に戻して抜いてを繰り返し、やっと信じて貰えた。そうして俺達は王都に戻ってきた。それから数日後、俺達は王城に呼ばれた。そこで待っていたのはウーサー・ペンドラゴンとその長女でありアルトリアの姉でもあるモルガンだった。ウーサー・ペンドラゴンは俺達が来ると

 

「よくぞ来てくれた。我が息子よ」

 

と言ってきた。俺は

 

「息子……?」

 

とぼやく。するとウーサー・ペンドラゴンは笑みを浮かべながら

 

「まあ良いではないか。さあ、座りたまえ」

 

と言った。俺達は席に着く。するとウーサー・ペンドラゴンは

 

「早速だがこのブリテンは危機に瀕している。卑王にサクソン人たち蛮族……外敵内敵が蔓延りつつある私だけではどうにもならないだろう。頼んだぞアル……いやアーサー」

 

と言った。アルトリアは

 

「はい。次代の王となりブリテンを救うのが私の使命です。その為に全てを惜しみません」

 

と答えた。するとモルガンが

 

「僭越ながら父上、本当にアーサーが国を救えるのでしょうか?他の腕の立つもの……例えば私等に任せれば良いのでは?」

 

と言った。するとウーサーは

 

「いや、それは出来ない。何故なら彼女は予言によって選ばれた正統なる王の器を持つ者であるからな」

 

と答えた。そしてウーサーは

 

「さて、次はこのブリテンを守る騎士たちを集めねばならない。アーサーよ、こちらでも募集するが其方もこれぞと思う勇者を見つけてくるのだ」

 

と言った。マーリンは

 

「まあ、騎士達の収集は大丈夫だろう。今はケイと仮面ライダーのメン君だけだけど既にいくつか目星は付いているよ」

 

と言った。その場に居た俺とマーリン以外は多少の差はあれ驚きの顔をしていた。

 

「なんと、メン。其方はかつてこの地からローマを追い払った仮面ライダーだというのか」

 

とウーサー。

 

「メン!?貴方は仮面ライダーだったのですか!?」

 

とアルトリア。

 

「ああ、そうだが。それがどうかしたのか?」

 

と答えるとアルトリアは

 

「いえ、何でもありません」

 

と答えた。

 

「成程、それで目星と言うのは今何処にいるんだ?」

 

とウーサー。

 

「ああ、まあ国内に居る者もいれば今外国に居る者もいるね。まあそちらはその内こちらに来るさ」

 

とマーリンは答えた。そしてウーサーとモルガンは部屋を出て行き、その後俺達は今後の予定を話し合ったのだった。そうしてブリテンを守る騎士達の募集が始まり、パーシヴァル、ベディヴィエール、ガウェイン、アグラヴェイン、ランスロット、トリスタンと言った優秀な騎士達が集まっていった。まあ、後に円卓の騎士顧問となる異国の王、ペリノア王にアルトリアがカリバーンを折られるという事件もあったが、アルトリアはめきめきと剣の腕を上げていき更には湖の妖精から聖剣エクスカリバーを受け取り、準備は整った。

 

アルトリアは俺やガウェインに精鋭の騎士達を連れて、城塞都市を占拠する卑王ヴォーティガーンを攻めに行った。俺はショッカーライダーに変身しバイク、ショッカーサイクロンに乗って進軍した。俺達の行く手をサクソン人の軍が遮ったが、アルトリアのエクスカリバーやガウェインの持つエクスカリバーの姉妹剣、ガラティーンの発する聖剣の光の前には物の数では無かった。そして俺達は卑王ヴォーティガーンの待つ城へと辿り着いた。城の門番達は俺達に攻撃しようとしたが、俺達はそれを許さなかった。俺は

 

「貴様ら!この御方をどなたと心得る!!かの有名なアーサー王だぞ!!」

 

と叫び、門番達が怯えた所に格闘戦に持ち込み制圧した。そして俺達は城内に突入しヴォーティガーンと対峙した。ヴォーティガーンはどす黒いオーラが煙の様に噴き出すこれまた黒い鎧を身に纏った男だった。

 

「……貴殿がブリテンの赤き竜の化身、アーサー王か」

 

とヴォーティガーンは言った。こいつは強い。と俺は思った。凄まじいプレッシャーがこちらに来るのである。アルトリアは

 

「そうだ。私はアーサー・ペンドラゴン!卑王ヴォーティガーン、ブリテンの為に貴様をここで倒す!!」

 

と言った。するとヴォーティガーンは

 

「面白い。ならば来い。我が白き竜の力を見せてやる」

 

と言い放った。アルトリアは

 

「ならば行きましょう!ガウェイン!」

 

「はっ!!」

 

とガウェインと共に聖剣から眩い光をヴォーティガーンに向かって放った。これで決まったと俺達は思った。だが、

 

「「!?」」

 

なんとヴォーティガーンの鎧がブラックホールの様に聖剣の光を吸収してしまった。そしてヴォーティガーンは

 

「ふん……この程度の力とはな。興醒めだ」

 

と言ってこちらに歩いてきた。俺は

 

「くそ!なら格闘戦はどうだ!」

 

とヴォーティガーンに挑みかかる。しかし、俺の攻撃はことごとく弾かれ逆に俺の方がダメージを受けてしまう。そして、遂に俺の体には無数の傷が出来ていた。一方、アルトリアやガウェイン、そして精鋭の騎士達もヴォーティガーンに歯が立たず劣勢に立たされている。このままではまずいと焦る俺は

 

「これはどうだ!ライダーキック!」

 

とライダーキックをヴォーティガーンに放つ。しかし俺のライダーキックは

 

「笑止」

 

「ッ!?」

 

片手で受け止められてしまった。そして

 

「消えろ」

 

「うわぁー!!!」

 

と叫んで吹っ飛ばされた。

 

「メン!!」

 

と叫ぶアルトリアの声が聞こえる。

 

「遊びは終わりだ!」

 

と更にヴォーティガーンが力を溜めるとなんと彼の姿は黒い竜に変身した。竜となったヴォーティガーンがブレスを吐いてくる。

 

「「うわあああああ!!」」

 

運悪くヴォーティガーンのブレスが直撃した騎士達は文字通り消し飛んでしまった。

 

「貴様ァ!!」

 

と怒りに燃えるアルトリア。

 

「まだだ、もっと我を楽しませろ」

 

と言うヴォーティガーン。アルトリアは、

 

「メン!ガウェイン!私が食い止めるのでここから一時離脱を!」

 

と言ってくる。俺は

 

「待ってくれ王!こいつを1人で相手する気か!?」

 

と言った。ガウェインも

 

「王よ……殿なら私が」

 

と止める。アルトリアは

 

「いや、ヴォーティガーンは聖剣の力で押しとどめられます!貴方達は今の内に回復を!」

 

と言った。確かにアルトリアの聖剣の鞘、アヴァロンは傷を癒す力を持ち長期戦にはもってこいだが……

 

「分かった!死ぬなよ!ガウェイン、撤退するぞ」

 

と俺は言い撤退を開始した。

 

「逃がすか!!」

 

とヴォーティガーンが追ってくる。アルトリアはエクスカリバーを抜いた。俺はショッカーサイクロンに乗り、ガウェインは馬に乗って一旦城の外にでる。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

数時間後、俺達は城に戻ってきた。といってもアルトリアとヴォーティガーンの戦闘で城は大部分が破壊されていた。戻ってきた俺達はアルトリアの下に参じた。ヴォーティガーンは

 

「無駄だ!そんな者どもがいくらいようと!」

 

と言うが、アルトリアは

 

「無駄ではありません!ガウェイン!貴方は左を!」

 

とガウェインに言う。

 

「分かりました!」

 

とガウェインは左側からヴォーティガーンに向かう。

 

「小賢しい!」

 

とヴォーティガーンはガウェインを攻撃しようとするが、俺は

 

「させるか!」

 

とヴォーティガーンに向かって指からロケット弾を連射した。大したダメージは与えられなかったがヴォーティガーンの動きを抑え、時間と隙を稼ぐことができた。そしてアルトリアとガウェインはそれぞれの聖剣でヴォーティガーンの両腕を貫いた。

 

「この程度で!」

 

とヴォーティガーンは拘束を脱そうとするが、

 

「はあああっ!!」

 

とアルトリアは自らの二つ目の切り札、聖槍ロンゴミニアドをヴォーティガーンの心臓部に突き刺した。

 

「グオオオオオオオオオオオオオッ!!マダだッ!」

 

なんとヴォーティガーンの胸の辺りから一対の腕が出現し、ロンゴミニアドを引き抜こうとする。俺は

 

「いい加減にくたばれ!ライダー……パンチ!!」

 

と渾身のライダーパンチをロンゴミニアドの石突に当て、ヴォーティガーンの身体に更に深く突き刺した。

 

「■■■■■■■■■■■!!」

 

ヴォーティガーンは悲鳴のような咆哮を上げ、その竜のシルエットが霧の様に霧散していく。そしてヴォーティガーンは瘦せ衰えた老人の様な姿になっていった。やった。そこまで見届けた俺は緊張の糸が切れ、意識を手放した。

 




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