聖杯探索の事の始まりは、かつてアーサー王配下の騎士ベイリンに傷を負わされた漁夫王ペラムが病むことにより、彼の治める土地もまた病み荒廃が進む。これを危惧したアーサー王がペラムを癒すために配下の騎士達に聖杯探索を命じた。そんな訳でギャラハッド、パーシヴァル、それに次期円卓の騎士とされるボールスらが聖杯探索を行うことになった。そして俺も探索に協力することになった。
ギャラハッドは聖杯探索に向かう際、聖遺物であるとされる赤い十字の描かれた盾を受け取った。この盾はふさわしくない者が手にすると、漆黒の騎士が表れ大怪我を負わせる呪いの盾でもあったが、ギャラハッドは別に何ともなかった。専用装備って主人公っぽいよね。そんな訳で俺達は聖杯探索に向かうことになった。
◇ ◇ ◇
色々冒険はあったが、俺達は聖杯の隠された場所へ至る事になった。途中、同行していった多くの騎士が脱落していった。ギャラハッドの父ランスロットも罪があるという理由で聖杯から拒まれたようだ。俺はと言うと、伝令役としてギャラハッド達の所とキャメロットの間をジェットスライガーで飛ばすことが多かった。
その他にもパーシヴァルが魔物の誘惑を受けたり、ギャラハッドがダビデの剣を入手したりした。まあなんとか聖杯探索のメイン3人の騎士は脱落せずに聖杯のある場所までこれた。そしてその場所には石碑があり、そこには「砕けた剣を修復した者が聖杯を得る」と書かれていた。そして砕けた剣もその場に落ちていたのだ。
「これは、どうしたものか……」
とパーシヴァル。うん、俺も困る。剣はかなり細かく砕けた個所もあって、修復するのは難しそうだった。業者が見たら新しい剣を買った方が安いとか言いそうだ。ボールスは
「メンの旦那が使う技で直せないんですか?」
と聞いてくる。俺は
「すまんが、俺の使える魔法は物を直すには向いてないんだ」
と言う。仮面ライダーウィザード劇中でもクリスマスの魔法で破壊されたプレゼントが修復された時、晴人がこんな魔法はありえないとか言ってたしウィザード世界の魔法は修復とかそういう方面の力は難しいらしい。そうして俺達がどうしたものかと考えていると、
「私がやってみます」
とギャラハッドが言う。彼は先ず剣の破片を集め始めた。すると、
「おお!すごい!どんどん破片が集まっていく!」
とパーシヴァルは言った。ギャラハッドが集めている内に剣の破片は集まり、やがて一振りの剣となった。
「よし!これでいいでしょう!」
とギャラハッドは言う。すると、ギャラハッドが完成させた剣が巨大化したかと思うと俺とパーシヴァルとボールスをその場から追い出そうとしてくる。しょうがないので俺達はギャラハッドを置いて少し離れた位置で経緯を見守ることにした。すると、ギャラハッドの前に司祭と数多くの天使、全身から血をしたらせた男が現れ、彼に聖杯を授けた。こうしてギャラハッドは聖杯を手に入れた訳だ。やったー!しかしギャラハッドに聖杯を授けた者は
「サラスに行けば「聖杯」がもっとはっきり見えるだろう」
と言っていたらしい。一行はサラスに向かいたいらしいが、その前に漁夫王ペラムの下に行って彼を癒さねばならないだろう。俺達はペラムの居る所に行き、聖杯の効果を試すことにした。ベイリン戦で受けた傷で片足が使えなくなっていたペラム王は、聖杯で汲んだ水を傷のある脚にかけたらみるみるうちに傷が治り元の様に歩けるようなっていた。病床から復活したペラム王は上機嫌で俺達にお礼を言った。
で、俺達は神のお告げの場所であるサラスへと向かった。その道中、俺は聖杯を自分にも触らせてくれないかとギャラハッドに頼んだ。触るだけも良い御利益があるかもしれないと思ったからだ。するとギャラハッドは快く聖杯を貸してくれた。俺は聖杯に触れた、すると聖杯は膨らんだかと思うと電気の様な衝撃が走った。驚いた俺が聖杯を手放すと聖杯はまた小さくなった。そして俺達は再び旅を続け、遂にサラスに到着した。がここの王エストラウスに捕まり俺達は投獄されることになってしまった。聖杯を所持するギャラハッドに指示を求めると、ギャラハッドは
「ここは時を待ちましょう」
と言った。そこで俺は牢屋に入れられながらも暇なので今までの冒険の事を思い出して、ギャラハッド、パーシヴァル、ボールスにその事を話した。嘗てのブリテン・ブリタニアの民、中華の戦乱、極東の島の事はうけたようだ。ボールスは
「いやあこんな牢獄にぶち込まれてどうしようと思ったけど聖杯があればなんとかなりますものね」
と楽天的な考え方をしようとしている。パーシヴァルは
「聖杯のお陰で私達も飯を食べずとも水を飲まずとも生きていますからな」
と言う。パーシヴァルの言う通りで聖杯パワーで牢獄はまったくもって快適だった。そうしている内に俺達は牢獄から解放された。己の死期を悟り改心したエストラウスが俺達を出してくれたのだ。そしてエストラウスはギャラハッドに代わりにサラスを収めてくれないかと頼み。ギャラハッドはそれに応じたのだった。
そんな訳で俺達はサラスを収めることになったギャラハッドと共に行動する事になった。ギャラハッドはサラスの者達に慕われていて、彼が治める地は豊かになり栄えていった。そしてギャラハッドは聖杯の力で病を癒した。そんな訳で聖杯は人々の病気を癒し、争いを無くし平和をもたらした。人々はギャラハッドに感謝した。それが1年続いただろうか、ある日ギャラハッドは自分で聖杯に天に還りたいという願いを捧げ、聖杯をはじめとした聖遺物と共に昇天してしまったのだ。
突然の事態にパーシヴァル達も驚いたが、ギャラハッドが天に召され、聖杯も無くなってしまった今、俺達はキャメロットに帰還することになった。キャメロットに帰還した後、俺とランスロットとパーシヴァルは酒の席に居た。空気は重かったが、話題はギャラハッドのことについてになった。
「私はギャラハッドがそうした結末を迎えたことについて、特に言うことは無い。しかし心残りがあるとするなら結局ギャラハッドは私に心を開いてくれなかったことか……」
とランスロット。俺は
「あまり気に病むなよ、聖杯探索にランスロットが同行していた時のギャラハッドは心なしか楽しんでいたと思う。貴方が脱落することになった際も彼は残念そうだったぞ」
とランスロットに言った。するとパーシヴァルが
「ギャラハッド殿が聖杯を欲したのは自分の為ではなかったからじゃないでしょうか?思えば彼程、清廉潔白な騎士はいなかった」
と俺達に言った。確かにそうだな。と俺は思った。ギャラハッドは自分の為に聖杯を求めていた訳ではなく、あくまでブリテン・ブリタニアの民の為の聖杯を探していた。聖杯は誰のものでもない。ギャラハッドは聖杯を正しく使うことができたのだ。俺は
「ギャラハッドに乾杯」
と言い、ランスロットとパーシヴァルも乾杯した。その後、パーシヴァルはギャラハッドという友を失った悲しみを振り切れなかったのか、アルトリアに自らが出家することを申し出た。アルトリアは少し考えると
「それが卿の意思なら」
とパーシヴァルの出家を認めた。さらに同時期に同じく円卓の騎士トリスタンが故郷に戻ると言い出した。これを聞いたアルトリアは同じくこれを了承した。この時トリスタンは王は人の心が分からないとは言わなかったがこのアルトリアの反応に不満があったようで、キャメロットを去る際、俺とベディヴィエールに
「イゾルデの顔を見たいのも本音ですが、出来れば王に引き留めて欲しかった……」
と語った。こうして短い期間の間に円卓の騎士は延べ3人もの欠員を出してしまうのだった。
◇ ◇ ◇
そんな中、俺はある日自室でペンをベッドの下に落としてしまった。それを拾おうとしてベッドの下を覗こうとした時、誰かがベッドを動かしてくれた。
「ありがと……ええっ!?」
と俺は驚いた。ベッドをどかしたのはライオトルーパーだった。そしてその俺ではないライオトルーパーは空に消えてしまった。俺はこのことをまだアヴァロンに幽閉される前のマーリンに相談した。マーリンは俺を見ると、
「どうやら、君が聖杯に触れたことが切っ掛けで君の新たな能力が目覚めたようだ」
と言った。俺は
「新たな能力だって?聖杯に触れたって言っても直ぐに弾かれたのに?」
と言う。
「聖杯によって新たな能力を授かったのか、それとも刺激によって眠っていた力が覚醒したのか、そこまでは私にも分からないけど兎に角君に兵を呼び出す力が出来たのは確かなようだよ」
とマーリンは言うのだった。そして俺はこの新たな力を検証してみた。この力は俺と同じ量産型ライダーを現出させることができるようで、呼び出せる数はライダーの種類によって違う。G3マイルドや量産型マッハの様な量産型として開発されたが劇中で量産できなかったタイプは呼び出せなかった。逆にライオトルーパーやライドプレイヤーの様な多くの人物が変身していたライダーは多数呼び出せるようだ。
召喚されたライダーの戦闘能力は量が多い程弱めになり(それでも下級の魔獣と互角程度みたいだが)、戦闘能力の高い量産型ライダーは呼び出せる数は少なめだ。呼び出したライダー達は俺の意思を汲んで半ば自動的に行動する。何にせよ俺の魔力を消費はするようで、多くのライダーや実力の高いライダーを呼び出せばそれだけ消耗するようだ。まあまだ分かってないこともあるかもしれないがこんなところか。
そうして俺が新たな力に目覚めて少し経った頃、キャメロットでは大事件が起こっていた。ランスロットとギネヴィア姫の不義密通がバレて、アグラヴェインとその配下の騎士達がその現場に踏み込んだ所、ランスロットはアグラヴェイン達を殺害して逃亡してしまったのだ。その後、ギネヴィア姫は浮気の罪を問われ、刑場に引き出され火刑に処されることになった。俺は
「確かに浮気は悪いことだけど殺すのはやり過ぎなのでは?」
と言ったが、聞き入れられることは無かった。刑場では警護の騎士達が詰め、物々しい雰囲気に満ち居ていた。俺も仮面ライダーデモンズトルーパーαに変身してその場に居た。ランスロットの襲撃に備えて索敵している時、ガレスが話しかけて来た。
「メンさん、どうしてこんなことになってしまったのでしょう……」
とガレスは悲しげな声で俺に言う。
「仕方が無いさ、ランスロットはアーサー王の妃であるギネヴィアと不倫したんだ。それは許されないことだ。それに、ランスロットは円卓の騎士の中でも優秀な人物だからな。そんなランスロットが同僚殺しの大罪を犯したとあっては円卓の騎士は動揺してしまう」
と俺は言う。実際、ランスロットは円卓の騎士の中では剣の腕も優秀だったし、ランスロットは円卓の騎士達の尊敬を集めていたからな。
「そうなんですね……。私は正直言ってアグラヴェイン兄様は好きじゃありませんでした。でも、今回の件で殺される謂れは無かったと思うんです」
とガレス。俺は
「まあ、アグラヴェインは運が悪かったんだ。それだけさ。今回の件が終わったらせめて妹のお前があいつを弔ってやるといい」
と言う。そして刑場には執行人がやってきた。
「これより、ギネヴィア王妃の処刑を執り行う!」
と執行人は言い、ギネヴィア姫を引きずり出した。そしてギネヴィア姫は
「いやあああっ!!」
と叫んだ。その時、素早くこの場にやってくる反応がデモンズトルーパーαのセンサーで捉えたので俺は構える。
「待てっ!!その処刑待ってもらおう!」
とランスロットが姿を現したのだった。
駄文閲覧ありがとうございました。ご感想お待ちしております。
やっぱり多人数戦が量産型ライダーの華ということもあって主人公の新能力はなるべく生かしたいのですが……