量産型にしかなれないんだけど   作:クォーターシェル

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ブリテン編の最後です。今回で収めたかったので、少し長めになりました。今更ながらと思いますが、この作品は見切り発車で始めた作品なので、できれば力を抜き気味で呼んでもらえるといいです。アンケートを見ましたがノッブルートが圧倒してたので16世紀は日本に行きたいと思います。


19話 ブリテン6

ガレスとガヘリス、騎士達がランスロットの前に立ちはだかろうとする。俺はそれを

 

「待て!ランスロットはやる気だ。ガレスとガヘリスは武装してないだろうに前にでるな」

 

と制した。そしてランスロットに

 

「ランスロット!何故アグラヴェイン達を殺したんだ!?」

 

と尋ねる。ランスロットは

 

「アグラヴェイン卿は手加減できる相手では無かった故に!」

 

と答える。俺は

 

「そうか……この場に現れたからにはお前を拘束させてもらう!」

 

とリバイスラッシャーを構える。ランスロットもアロンダイトを構え、切りかかってきた。キンッ!キンッ!という音と共にランスロットのアロンダイトと俺のリバイスラッシャーがぶつかり合う。そして、次は俺達の武器同士が鍔ぜり合った。俺は

 

「出頭しろランスロット!お前の人望ならきっと恩赦の意見も集まるはずだ!」

 

と言う。するとランスロットは

 

「だが、この場で処刑されるギネヴィア姫を私は放っては置けない!押し通らせてもらう!」

 

と言い、アロンダイトに力を込める。俺も負けじと数分間鍔迫り合いを続けた末、俺達は一旦距離をとる。そして俺の方から仕掛けた。まずは右脚の回し蹴りを繰り出す。だが、これはランスロットによって防がれてしまった。続けて左拳によるストレートパンチを繰り出したがこれも受け止められてしまう。ランスロットは反撃として突きを繰り出そうとするが、俺はそれを回避した。その後も俺達の攻防は続いた。その場に居た者達は処刑人やギネヴィア姫を含めて固唾を飲んで見守っていた。

 

ランスロットのアロンダイトによる攻撃は強力だったが、ギネヴィア姫を常に気にしていた為か心なしか踏み込みが甘いように感じた。だが、俺もランスロットの隙の無さに攻めあぐねていた。どうにか隙ができればいいのに……と思った矢先。ガレスが

 

「もう止めてくださいランスロット卿!!」

 

と叫んだ。ガレスは泣きそうな顔で、

 

「どうして私達同士が殺し合わねばならないのですか!?今から2人で謝れば王もきっと許してくれます!だからっ!」

 

と続ける。それを聞いたランスロットに僅かだが確かに隙ができた。俺はスタンプをデモンズドライバーに押して、

 

『Charge』

 

『デモンズフィニッシュ!』

 

と必殺技を発動。赤い光を纏った蜘蛛の糸でランスロットを拘束した。ランスロットは

 

「ぐっ……私は……」

 

と言う。俺は

 

「ここまでだ。ランスロット」

 

と言うが、ランスロットは

 

「まだだ、もう私は後戻りすることはできない……アロンダイト!」

 

と言うと。アロンダイトが眩い青い光を発し辺りを照らす。

 

「「!?」」

 

俺達は思わず目がくらんでしまった。そして光が収まった頃にはランスロットとギネヴィア姫の姿は消えていた。俺達は結局2人をとり逃してしまった……

 

その後、アルトリアは逃亡したランスロットとギネヴィアに追撃命令をだしたが、ガレスとガヘリスのようなランスロットを尊敬していた騎士達が反対したこともあって、追撃は捗らなかった。ガウェインなんかはあまり仲は良くなかったとはいえ、弟のアグラヴェインを殺された上、兄弟であるガレスやガヘリスを悲しませたこともあってやる気満々だったが。その後もランスロット派だったボールスがアルトリアを暗殺しようとする事件が発生するなど、円卓の騎士には不穏な空気が流れ始めた。そんな中、俺は

 

「なんとかランスロットと和解できないのか?このままだと国が割れかねないぞ」

 

とアルトリアと二人の時に言った。アルトリアも難しそうな顔をして、

 

「私もこれ以上ランスロットの件を引きずるのはまずいと思っていますが、私もブリテンの王として、不義を行ったランスロット卿達とのけじめを付けなければならないのも事実なのです」

 

と言う。俺は

 

「本当に難しい問題だな……ちなみにアルトリア個人としてはどうしたいと思っている?」

 

と尋ねる。アルトリアは

 

「和解したいに決まっているでしょう!?元はと言えばギネヴィアに重荷を背負わせ過ぎたのも私の責任です!彼女がランスロットと不義を行ったのも責められません……」

 

と悔しげな表情で言う。俺は

 

「まあ、そうだろうな……。ランスロットがあんな風になっちまうほど追い詰められてたのは確かだしな。しかし、問題はどうやってランスロットとギネヴィアに会えるかだ。親ランスロットの騎士達と密かに連絡取り合っているみたいだが、どうしたもんか……」

 

とため息をつく。こんな時にマーリンの奴が居ればな……それが運命かもしれんがあいつ肝心な時に幽閉されやがって……アルトリアは王の表情に戻ると、

 

「とにかく、ランスロット卿追撃の命令はまだ取り下げられません。ですが、このままではにっちもさっちも行かないのも事実。メン、ロチェスター僧正に連絡を。彼ならランスロットを説得できるかもしれません」

 

と俺に言った。ここは第三者である法皇の勢力にランスロットを何とかしてもらうしかないかもしれない。こうして、俺はまた面倒事が増えそうだと思いながら、とりあえず今はランスロットの捜索を続けるのであった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

こうしてランスロットとギネヴィア姫の居場所の城を突き止めた後、俺はロチェスター僧正に和睦の協力を要請した。ロチェスター僧正によると、法皇からの正式な令があったほうが効果的だと言われ、ジェットスライガーで法皇の居場所まで行って、令状を貰ってきた。そしてロチェスター僧正は法皇の令状を基にランスロットとアーサー王の仲裁を行った。ランスロットも法皇が絡んだこともあって、仲裁を受け入れこの件は一時休戦となり、ギネヴィア姫はキャメロットに送還された。そしてランスロットは親ランスロットの騎士達と共に故郷フランスに去った。ちなみにガレスとガヘリスはランスロットを慕ってもいたが、兄ガウェインもいるしこちら側に残ってくれた。

 

そしてその後、キャメロットはランスロット討滅派とこのまま和解派に分かれていた。和解派は俺やこれ以上の疲弊を避けたい騎士達で討滅派はガウェイン等、未だにランスロットの不義や同胞の殺害を許せない者達だった。厄介なことに公的にはアーサー王、つまりアルトリアは討滅派寄りの立場だった。心の中では和議を望んでいるが、王としての立場の手前、討滅派の意見を無視できなかったのだ。結局休戦期間が終わった後、アルトリア達討滅派は俺達を残してフランスに攻め込んだ。そして、俺は現在座る者が居ないキャメロットの王座を見て、

 

「結局こうなったか……となると次は……」

 

と呟いた。多少の変化はあれアーサー王の物語は進んでいるそして、ランスロット卿の裏切りの果てとなると―――一人の兵士が王座の間に走り込んできた。

 

「報告します!!モ、モードレッド卿が……叛乱を起こしました!!」

 

俺は聞きたくなかった事態の報告に大きなため息をつき、伝令に

 

「モードレッドと反乱軍は今どうしている?」

 

と尋ねた。伝令は

 

「現在このキャメロットに進軍中の模様!メン殿!どうすれば!?」

 

と答える。俺は

 

「落ち着け!取りあえず反乱軍は俺と俺の軍がどうにかしてみる!今の内に大急ぎでアーサー王にこの事態を連絡してくれ!」

 

と言った。そして伝令が伝えに行くのを確認した俺はキャメロットから出ると、

 

「頼むぞ俺の軍団……!」

 

と背後にライオトルーパー、メイジ、黒影トルーパー、ライドプレイヤー、アバドン、デモンズトルーパーと言った。量産型ライダー達を召喚しはじめるのだった。俺が仮面ライダーダークネクロムRに変身して量産型ライダー軍団を整列させた頃合い、モードレッド率いる反乱軍が姿を現した。俺はモードレッドに

 

「モードレッド!これはどういうことだ?」

 

と問いかける。モードレッドは

 

「知れた事!俺がこのブリテンを征して新しい王になる!その為にまずはキャメロットを落とさせてもらう!」

 

と返した。俺は

 

「お前、前に言ってたブリテンを平和にして海外旅行に行くのはどうしたんだよ!?」

 

と言う。モードレッドは

 

「どうもこうもあるかっ!俺は……俺のやり方でブリテンに平和をもたらす!」

 

と言って、反乱軍と共に襲ってきた。俺は

 

「この馬鹿野郎……」

 

と言い、

 

「力を貸してくれ、アレキサンダー」

 

とアレキサンダー眼魂をプロトメガウルオウダーにセットし、

 

『ローディング!』

 

アレキサンダー魂にチェンジした。俺は長剣ゴルディオスを構え、背後の量産型ライダー軍団と共にモードレッド達を迎え撃った。反乱軍との戦いは苛烈を極めた。1人、また1人と反乱軍の兵士が倒れ、あるいは呼び出した量産型ライダーが消滅していった。そして、軍団の長同士、俺とモードレッドの戦いは

 

「………」

 

「ハアッ……ハアッ……!糞っ!お前、こんなに強かったか?」

 

俺が圧倒していた。モードレッドは円卓の騎士の一員として、剣の実力も非凡だったが流石にランスロットや昼間のガウェインには劣った。俺にとってはその程度に過ぎなかった。

 

「おい、もう諦めろ。いくらなんでもやり過ぎだ。これ以上やるなら俺もお前を殺すぞ」

 

と俺が言うと、モードレッドは

 

「黙れ……俺は父上を超える……!父上のようになり、王に……なるんだ……!」

 

と未だに闘志は折れていない。俺は一瞬モードレッドとの思い出がよぎるがそれを振り払って、ゴルディオスをモードレッドに振るおうとする。その時、

 

「!?これは………」

 

いきなり辺りを濃い霧が覆った。俺達は警戒するが、霧が晴れた頃にはモードレッド達反乱軍は撤退した後だった。

 

「今のは……モルガンの術か」

 

モードレッド側に味方し、このような術を行使する心当たりはモルガンしか思い当たらなかった。俺は変身を解除し、

 

「……取りあえず、アルトリア達が帰ってくるまでなんとか持ちこたえさせなきゃな……」

 

と呟くのだった。それから、俺はモードレッドの襲撃に備え、城の周囲と城下町に兵士達を配置し、反乱に備えておくのであった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

それから、俺は何度も量産型ライダー軍団を率いて反乱軍の迎撃に当たった。俺も最初は軍団の指揮は不慣れだったが、反乱軍も余り統率がとれているとは言い難く、こちらも数を揃えておけば何とかなった。モードレッドにしても俺は負けなかったが、彼女を追い詰める度にモルガンの術による妨害に遭ってモードレッドをとり逃してしまった。何度目かの迎撃の後に伝令からアルトリア達が大急ぎでこちらに戻ってくるという報告を聞かされて、俺は安堵した。このまま長引けば流石に俺の体力も持ちそうにないからだ。そして俺はカムランの丘で何度目かのモードレッドとの対峙をする

 

「モードレッド、いい加減に諦めろ!アーサー王もこちらに戻ってきている。お前に勝ち目はない」

 

と言う俺にモードレッドは

 

「ハッ!諦めろだと?ふざけるな!俺は絶対に王になってみせる!父上が帰ってきたということは父上を斃して王になるチャンスじゃねえか!その為にここで死んでたまるか!」

 

と徹底抗戦の構えを見せる。仮面ライダーカイザに変身していた俺はカイザブレイガンを構え、モードレッドのクラレントと切り結ぶ。そして数度の剣戟の末、クラレントをモードレッドの手から弾き飛ばした。

 

「くっ!」

 

そしてカイザブレイガンの銃口からマーカーを射出してモードレッドを捕縛した。そして止めを刺すべくカイザスラッシュを見舞おうとした時、俺の全身に痺れが走った。

 

「むっ!?」

 

俺は思わず膝をつき変身を解除してしまう。それと共に捕縛から解放されたモードレッドも予想外だったようで、数秒呆然とした後

 

「……まさか、母上か!?」

 

と辺りを見回す。するとどこからともなくモルガンの声が響いてきた。

 

『その通りです。モードレッド。正方向からでは躱されると踏んで、消耗の時を狙って遅効性の呪いをいくつか仕込みましたが、やっと効いたようですね』

 

俺は

 

「罠を喰らったという訳か……」

 

と言う。まずい、身体の自由が利かない。モードレッドは

 

「おい待て、だれが貴女に助けろと頼んだ!」

 

と言う。モルガンは

 

『何度も私の術で逃げおおせておきながらいまさら何を言うのです。お前は黙ってメンに止めを刺しなさい』

 

と返す。モードレッドは

 

「ちっ!分かったよ」

 

と言って俺に向かってきた。俺は

 

「畜生……まだ動けんのか……」

 

と毒づくがどうしようもない。だがその時、

 

「うわあああっ!!」

 

と悲鳴が聞こえた。見ると、モードレッドの部下が騎士達に攻撃されている。俺の指示じゃない。と、いうことは……

 

「待たせましたメン!」

 

アルトリア達が戻ってきたのだ!……ちょっと待て、ということはだ。ここはカムランの丘な訳で……

 

「ちょっとまったアルトリア!俺が回復するまで待て!!」

 

と呪いで身体の自由が利かないままの俺はアルトリアに一旦戦うのを止めさせようとする。しかしアルトリアは

 

「反乱軍の目の前で何を言っているのですメン!」

 

とモードレッドの方に足を進める。ま、まずいこのままでは……アルトリアの後ろから俺は

 

「やめろっー!!アルトリアッー!!」

 

と叫んだ。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

結論から言おう。カムランの丘の戦いはアルトリアとモードレッドの相打ちに終わった。モードレッドはアルトリアに致命傷を与えたが、ロンゴミニアドで貫かれ死亡した。長を失った反乱軍の残党は撤退していき、俺とアルトリアはこちらの生き残りのベディヴィエール達に救助された。

 

俺の方は長時間量産型ライダー軍団を使ったためによる魔力不足の疲労困憊の上に呪いで重症扱いされ、3日間寝込んだ。俺が目を覚ました時、最初に来てくれたのはベディヴィエールだった。俺はベディヴィエールにアルトリアがどうなったか聞いたベディヴィエールは

 

「王は……逝ってしまわれた。私は、王の頼みで聖剣を湖に返還しました」

 

と言った。俺はベディヴィエ―ルに礼を言い、俺は聞いた場所に向かった。そこには、アルトリアの遺体があった。俺はアルトリアの前で泣き崩れた。泣いている内にいつの間にか眠っていたようだ。目が覚めた後、俺はアルトリアのいない世界ってこんな感じだったかと結構長い間彼女の旅に同行していたことを自覚したのだった。

 

カムランの戦いの後、生き残りの騎士達はなんとかブリテンを立て直そうとした。アーサー王の一先ずの後継者として、コーンウォールのカドー卿の息子、コンスタンティン3世がブリテンの新しい王となった。俺はというと、もうしばらくブリテンに留まり反乱軍の残党狩りに力を貸した後、ベディヴィエールやガレスと言った円卓の騎士の生き残り達に別れを告げ旅を再開することにした。ブリテンの行く末が気にならないわけでもないが、元々マーリンの頼みはアルトリアに力を貸すこと、モードレッドがやられた時点で達成している。

 

別れの際にベディヴィエールから俺への手紙を貰った。キャメロットを発った後読んでみたが、筆跡からしてどうもアルトリアのものの様だった。手紙の内容はこんな感じだ。

 

『~メンへ~貴方がこれを読んでいるという事は、私は黄泉路に旅立っているのでしょう。貴方には沢山迷惑をかけてしまいました。本当に申し訳ありません。私がいない間、このブリテンを守ってくれてありがとうございました。貴方のお陰で、私の心は救われました。貴方がいなかったら、きっと私の心はずっと前に死んでいたと思います。本当に、感謝しています。貴方のこれからの旅路が平穏なものである事を祈っています。そして、私の分まで幸せになってください』

 

俺はその手紙を読み、涙をこらえながら、

 

「ああ、約束するよ」

 

と答えた。そして俺はブリテン島を後にするのだった。

 




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