量産型にしかなれないんだけど   作:クォーターシェル

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前回書くのを忘れていましたが、この間のアンケートに協力してくれた皆さま方ありがとうございました!まったくぐだぐだな本作を応援してくださって本当に感謝です。


20話 ヨーロッパ周辺

ブリテンを後にした俺は再び世界中を旅して回った。俺はこの際に世界のあちこちにちょっとした隠れ家を作って回る事にした。これから先の時代は俺の様な不死の者が活動しにくくなると読んでのことだ。隠れ家についてはメイジの魔法で一から作ったり、旅の途中で倒した死徒の隠れ家を手直ししたりした。

 

その旅の途中で天竺に行く途中の三蔵法師一行に出くわした。三蔵ちゃんはこの時代からあぶなかっしく、会った際に魔獣に襲撃されていたので悟空たちと共に魔獣を蹴散らしたりした。助けられた三蔵ちゃんは礼を言い、

 

「この事は日記に書いておくわ!」

 

と言っていた。その日記ってもしかして西遊記の原典だったりする?そして、時代は流れ、俺はヨーロッパはフランスの辺りに来ていた。そんな時俺はある男に会った。シャルルマーニュ十二勇士の1人にして筆頭格、ローランだ。シャルルマーニュもといカール大帝の重臣である彼がなぜ1人でこんな所にいるのか聞いたところ、とある乙女に頼まれてこの近くにある魔法の庭園を攻略しに来たのだという。それにしては彼はやけに軽装で、腰に差しているのもデュランダルではなくただの棍棒だった。俺がその訳を聞くと、

 

「ここに来る途中にな、ある婦人を助けたのはいいが、その婦人に馬と装備を持っていかれたのだ」

 

とローランは言った。俺は思わずこけそうになった。いくらなんでもマヌケ過ぎる話ではないか。

 

「それは災難でしたね……」

 

と俺は苦笑しながら言う。

 

「まったくだ!まあ、お蔭でここに来るまでにかなり強敵を倒したので俺としては満足だがな!」

 

と言って豪快に笑うローランを見て俺は思った。

 

(この人もしかしたら天然かもしれない)

 

気を取り直して俺はローランにこれからどうするか尋ねると、彼は

 

「無論!魔法の庭園を攻略しに行くさ!だが今の俺にはデュランダルや鎧が無い。と言う訳で腕の立ちそうな旅人殿!俺に協力してくれないか?」

 

と俺に頼み込んできた。

 

「俺がですか?」

 

と俺。ローランは

 

「こんどカール王に会う時俺の名前を出せば良いようにしてくれるはずだから!な!」

 

と俺に頼み続ける。俺は仕方ないと思い、了承することにした。

 

「わかりました。それじゃあ、行きましょうか」

 

「おお、助かるぞ!」

 

俺達は共に魔法の庭園に向かった。魔法の庭園は簡単に言えば、魔女の城だった。その入り口はドラゴンが守っていたが、仮面ライダーアバドンとなった俺とローランの敵では無かった。ローランはただの棍棒でドラゴンにダメージを与えていた。俺は内心ローランやべーと思いつつ分身のアバドンに援護射撃をしてもらい。クラウディングエナジーフォールの斬撃でドラゴンに止めを刺して庭園内に侵入した。

 

そして庭園内の構造などを協力者に前もって教えられていたローランの案内で庭園の主の元まで行き、ここの主、魔女ファレリーナを拘束した俺達はこの庭園内に捕らえられているという騎士達の解放を迫った。だが、

 

「あの方に逆らう事は出来ません……」

 

とファレリーナは怯えた顔で言う。彼女の語るところによると、騎士達はここにはおらず、自分よりも強力な魔術師『湖の貴婦人』が捕えているらしい。湖の貴婦人?何処かで聞いたような……?ローランはファレリーナを引っ立て

 

「よく分からんが、その魔女を倒せば皆解放されるんだな?案内しろ!」

 

と湖の方へ向かう。道中、魔女の使い魔達に襲われたが、俺の分身達が全て撃退してくれた。流石にローランも苦戦することなく魔女の城に辿り着いた。そして、城の門を守る2体の戦士に阻まれる。するとローランは

 

「よし!ここは2対2でいくぞ!行けるかメン?」

 

と聞いてくる。

 

「勿論だ!」

 

と答えた俺は黒影トルーパーに変身し、

 

「行くぞ!ローラン!」

 

と言い、槍、影松を構えた。

 

「行くぜ!」

 

ローランはそう言い、棍棒を抜き、構えると番人に突進していった。俺ももう1人の番人相手に影松で攻撃する。ローランと戦った番人はローランと共に堀に落ちた。それと共にもう1人の番人が襲ってくる。俺はこの形態の素早さを生かし番人の攻撃を次々と躱していく。

 

「速い!?」

 

と驚く番人。俺は影松で連続攻撃を番人に仕掛け、番人をひるませる。そして

 

「とどめだ!」

 

と戦極ドライバーのカッティングブレードを2回倒して必殺技を発動させる。

 

ソイヤッ!

マツボックリ・オーレ!

 

俺はエネルギーを纏った影松を番人に向かって投擲した。

 

「ぐえっ!」

 

影松に貫かれた番人は絶命した。それからすぐに同じく番人を倒したローランが堀から上がってくる。ローランは

 

「大丈夫だったか?」

 

とこちらに聞いてくる。俺は

 

「ああ、そっちこそ平気だったのか?」

 

と返す。

 

「ああ!こちとら頑丈だけが取り柄だからな!」

 

と答えるローラン。俺達は再び魔女の城へと向かっていった。

そして遂に、魔女のいる部屋の前までやって来た。扉を開けるとそこには、

 

「誰かと思えば懐かしい顔がいますね」

 

「お、お前はモルガン……!」

 

あのモルガンが居た。湖の貴婦人とはモルガンのことだったのか。ローランは

 

「モルガン!?あのアーサー王の姉だというブリテンの魔女か!」

 

と言った。しかし、ブリテンに居たはずの彼女が何故こんな所にいるのだろう。俺はそれをモルガンに質問した。すると、

 

「貴方に私の目的など理解できるはずがありません」

 

と返事が返ってきた。答える気は無さそうだ。俺は

 

「成り行きだが、貴女を倒させてもらうぞ」

 

と言い、ローランも

 

「捕らえられている騎士達を返させてもらう!」

 

と言った。俺はオルタナティブに変身する。そして俺はソードベントで呼び出したスラッシュダガーを、ローランは棍棒を構える。

 

「いいでしょう。2人まとめてかかって来なさい」

 

とモルガンも戦闘態勢に入る。そしてモルガンとの戦闘が始まるのだった。モルガンは杖の先から複数の光弾を生成し、俺達に向かって放って来た。

 

「ふん!そんなもの効くか!」

 

ローランはそれらを全て棍棒で叩き落とす。俺もそれに倣ってモルガンの攻撃を防ぐ。モルガンは続けて魔術を放つ。

 

「アイスジャベリン!」

 

氷の槍が俺達に襲いかかる。しかし、俺達はそれを難なく回避する。

 

「次はこちらの番だ!」

 

と俺はスラッシュダガーから蒼い炎を放って攻撃する。

 

「甘いですよ」

 

モルガンは氷の壁を作り防いだ。ローランも負けじと棍棒を振り回しモルガンを攻撃する。モルガンは杖で棍棒を受け止め、そのままローランを投げ飛ばした。

 

「ぐわっ!」

 

と叫びながら飛ばされたローランはそのまま壁に激突した。

 

「まだです!」

 

とモルガンは追撃とばかりに光弾をローランに向かって発射する。俺は

 

「させるか!」

 

ローランの前に立って、スラッシュダガーで光弾を捌く。

 

「助かったぜ、メン」

 

と礼を言うローラン。

 

「どういたしまして。それよりローラン、挟み撃ちでモルガンを攻撃しよう。できるか?」

 

と俺は言う。

 

「無論!」

 

と答えてローランは俺と共にモルガンを挟み込む形で攻撃を仕掛けた。

 

「喰らえ!」

 

ローランは棍棒で殴りかかる。だがモルガンはそれを杖で受け流す。俺は

 

「ハアッ!」

 

とスラッシュダガーを振るうが、それも魔術防壁で防がれる。

 

「その程度ですか?ブリテンで彼女の傍にいた時より弱くなっているのでは?」

 

とモルガンは煽ってくるが、俺は

 

「それはどうかな?」

 

とカードをスキャンする。

 

『アクセルベント』

 

俺のスピードがアップし、モルガンは俺の動きに対応しようとするが、

 

「!!」

 

その前に俺のスラッシュダガーがモルガンの首を斬り飛ばした。首が無くなり、力なく倒れるモルガンの身体。ローランは

 

「やったなメン!後は騎士達を解放するだけだ!」

 

と言ってくる。俺は

 

「ああ……」

 

と首と泣き別れしたモルガンの身体を見やる。正直複雑な気持ちだが、ローランと共に騎士達の捕らえられている場所を探そうとした時だ。

 

「ここは負けを認めましょうか」

 

と声がしたのでそちらの方を見る。そこには斬り飛ばした筈のモルガンの首が宙に浮いていた。

 

「「!?」」

 

俺達は驚いた。

 

「お前……メンに首を切り落とされたはずじゃあ……!?」

 

とローラン。モルガンは

 

「この身体は本体ではなく、本体によって作り出された人形です。よって貴方達がいくら私を殺そうとしても無駄なこと。しかし、私を倒した褒美として騎士達と共にこの城から生きて出る権利をあげましょう。ローランと言いましたか、私の身体の方を調べてみてください」

 

と言った。ローランはその通りにすると、モルガンの人形の残骸から鍵を見つけた。

 

「それは騎士達を捕えている牢獄の鍵です」

 

と言うモルガンに、ローランは

 

「やった!」

 

と言う。モルガンは

 

「ただしこの鍵は、回しそこなうと壊れてしまい、捕虜たちには破滅が訪れますよ。」

 

と言う。俺は

 

「何!?」

 

と驚く。

 

「さぁ早く回してしまいなさい」

 

と急かすモルガン。俺は

 

「ローラン、頼む!」

 

と言った。するとローランは

 

「任せろ!」

 

と言い、牢屋へと向かっていった。俺はその間にモルガンに問う。

 

「貴女の目的は一体なんだ?」

 

と。モルガンは

 

「私の目的ですか?それは昔から変わっていませんよ。私はただブリテンに君臨したいだけ、その一環としてこの地で手駒を集める予定だったのですが、貴方方に邪魔されたという訳です」

 

と答えた。

 

「ブリテンを支配したらその後は?」

 

と更に聞くとモルガンは

 

「その後ですか。そうですね、その時は世界を支配するのも悪くはないかもしれませんね。まぁ、いつになるかは分かりませんが」

 

という答えが返ってきたのだった。そしてモルガンは

 

「それでは、ごきげんよう仮面ライダー」

 

と言い残し、その首は地面に落ちると共に身体の残骸と共に粒子となって消えた。

しばらくするとローランが騎士達を引き連れて戻ってきた。

 

「今回は助かったぜメン。俺の従兄弟のリナルド達はなんか故国がピンチらしいから急いで戻るんだとさ」

 

とローラン。俺は

 

「その故国ってお前の故郷でもあるんじゃないのか?お前は戻らないでいいのか?」

 

とローランに質問する。ローランは

 

「俺は今回の冒険の発端になった乙女……アンジェリカの求愛の答えをまだ聞いていないからな。故郷のことはその後だ」

 

と答えた。助けられた騎士の1人であるリナルドは

 

「まったく……あんな女の何処がいいんだか……俺達は先にカール王の元へ戻らせてもらうぜ」

 

と言って騎士達を引き連れていった。俺も

 

「じゃあここでお別れだなローラン。そのアンジェリカって人からいい返事が来るといいな」

 

と言ってその場を立ち去ることにした。ローランは

 

「おう、またどこかで会えるかもなメン!」

 

と言って見送ってくれた。こうして俺はモルガンとの戦いを終えて、無事に帰ることができたのであった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

あれから少し後、ヨーロッパのとある地域を旅していた俺は、ローランの同僚であるシャルルマーニュ十二勇士の1人、アストルフォに出会った。

 

「やあ、こんにちは!早速なんだけど此処は何処かな?」

 

と出会ったアストルフォは俺に尋ねて来た。どうやら彼はロジェスティラという魔女が治める国から故国に帰る途中、道に迷ってしまったらしい。フランスの辺りからは結構離れてる地域だと伝えるとアストルフォは、

 

「へー。そうなんだ!そういえば君は誰だっけ?」

 

と言う。俺は

 

「俺はメン。仮面ライダーをやっている者だ」

 

と答えると、

 

「へえ!仮面ライダー?昔話に出てくるあの?」

 

とアストルフォ。俺は多分そうだと答えると

 

「じゃあさ!ここで変身してみせてよ!」

 

とアストルフォは言う。俺はタイフーンを装着しショッカーライダーに変身する。アストルフォは

 

「わー!すごいすごい!」

 

と拍手する。俺は

 

「それよりアストルフォ、お前はなんでフランスから離れてるここにいるんだ?」

 

と質問すると、

 

「ボクは同僚のリナルドを探す為に旅に出たんだけど、いつの間にかリナルドが本国に帰ったって話を耳にして帰る途中だったんだ。それはいいんだけど少し前に馬を盗まれちゃってね。それで徒歩で帰ろうとしたんだけど迷っちゃんだ」

 

とアストルフォは答えた。俺は

 

「そうか、お前もお前で大変なんだな。じゃあこのまま国に帰るのか?」

 

と言った。アストルフォは

 

「そうしようと思ったんだけど、ここに来る少し前にお城を見かけたんだ!ねえ、一緒に探検に行かない?財宝とか見つけたら山分けしようよ!」

 

と言ってきた。俺は

 

「城なら廃城でもない限り誰かが所有してるんじゃないか?まあいいや、俺も少し気になるし付き合うよ」

 

とその誘いに乗った。こうして俺達はその城へと向かったが、その城は目くらましの魔術が掛けられていたのだが、ロジェスティラから貰った魔術の攻略書を持っていたアストルフォによって俺達はすいすいと先に進んで行った。しかし、城内に入ると、

 

「うう……化物め……このローランが退治してやる……」

 

「ロジェロ……ロジェロは……どこ……?」

 

「ローラン!?」

 

「ブラちゃん!?」

 

そこにはローランやブラダマンテといったアストルフォの同僚たちがいて、しかも幻覚でも見ているのかその眼は正気に見えなかった。そして彼らはゆっくりとだがこちらに向かってきた。俺は

 

「どうする?流石にやっつける訳には行かないよな……」

 

と言う。アストルフォは

 

「ボクにまっかせて!彼らの目を覚まさせればいいんだろう?」

 

と角笛を取り出した。俺は

 

「まさか!」

 

と言って咄嗟に耳を塞いだ。そしてアストルフォの持つ角笛が巨大化したかと思うと、アストルフォは角笛を吹き鳴らした。角笛からはその場の空気を震わすほどの爆音が流れた。ローランやブラダマンテ達アストルフォの同僚の騎士達は余りの爆音にその場から退散していった。一旦角笛を吹くのを止めたアストルフォは

 

「この城には魔術が掛かっているみたいだね。ローラン達を助ける為に壊しちゃおうか!」

 

と言った。俺は

 

「同感だが、今度その角笛を使う時は前もって言ってくれ」

 

と言った。こうして俺達は城に掛かっていた魔術を片っ端からズタズタにしていった。そして外に出ると幻覚から解放された騎士達が互いが分かったようで喜んでいた。そしてその中にはブラダマンテと初めて見る顔だが多分ロジェロが手をとり合っていた。彼らはこう話していた。

 

「あなたが無事でよかった、ロジェロ…!」

 

「ああ。君に逢うことをどれだけ待ち望んだことか、ブラダマンテ。愛しているよ、結婚してくれ」

 

確かシャルルマーニュ伝説では2人の先行きにはこれからも試練が待っているのだが、喜んでいる所それを忠告したものか考えていた所、その場に1人の男が現れた。

 

「見つけたぞロジェロ!」

 

だれかと思ったらマンドリカルドだった。この時代ではまだ謙虚な性格ではないらしい。

 

「ヘクトールの紋章は、この俺にこそ相応しい!ロジェロ!俺と勝負しろ!」

 

と喧嘩腰のマンドリカルド。絡まれたロジェロは困惑している。ブラダマンテの方はというと、アストルフォと話していた。

 

「アーちゃん。ちょっと今は悪いんだけど手が離せないの。それに急いで国に帰らないといけないし……」

 

とブラダマンテ。

 

「じゃあさ、ブラちゃん。ボクの荷物も先に持って帰っといてくれないかな?あのピポグリフで旅をしてみたいし!」

 

とアストルフォはピポグリフを指さす。あれはブラダマンテが持ってきたみたいだ。ブラダマンテは

 

「ピポグリフ?そうね、あれに乗ってロジェロがまたどっかに行っちゃうと困るし、貴方が乗っていってちょうだい」

 

と答えた。アストルフォは

 

「やったー!じゃあメン。ボクはこのピポグリフで行くから。また何処かで会おう!」

 

と言って。ピポグリフに乗って何処かに行ってしまった。あいつ、当初の目的忘れてないか?そういえばローランの姿が無いが、また愛を求めて行ってしまったのだろうか。俺もこれ以上ここですることは無さそうなのでその場を後にするのだった。

 




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