友奈が乙女座バーテックスに勇者パンチを喰らわせたが、バーテックスは修復を開始し、少しづつ元の姿に戻りつつあるのを見て、倒せないのではないのかと、頭の中に一瞬よぎる。
勇者パンチは下手な魔女だったら即死級の威力だった、それが僅かな時間で回復するなんて、厄介すぎる。
「そんな、回復してる」友奈が呟く。
「どうすればあの怪物を退治できるかしら、風先輩は知ってますか」
私の質問に風先輩は答えた。
「バーテックスは封印の儀式っていう、特別な儀式をしないと倒せない、攻撃を避けながら説明するから、よく聞いてね」
それなら先に説明してほしかった、バーテックスの攻撃はワルプルギスの夜のビルをぶん投げられたり、ビームみたいな攻撃よりぬるいから、比較簡単に避けられる。
こんな時盾があればと、思ったいつもなら攻撃が来ても、盾で最悪防ぐ事が出来る、でも今は弓しかない。
それに魔法少女なら骨折しても、最悪腕が取れても何とかなるが、今の私は精霊の守りすらない、ただの身体能力が高い人だ、直撃=死亡だ。
私には、弓で少し後方からバーテックスに攻撃掩護しつつ、皆に撃ってくる砲弾のような攻撃を撃墜させて、皆が場所に移動する時間をかせぐ。
弓なんて持った事無いのに、嫌に手慣れてるのが気になる、距離、速度、全て頭の中でどのどのように撃ったらわかる、偶に矢を外すが、どちらかというとこれは体がついてこないと言う感じだ。
風先輩から教えて貰ったバーテックスを倒す手順を言葉に出して、もう一度確認する。
「手順1、まずバーテックスを皆でかこむ」
「手順2、敵を抑える為の
まず手順1はもうすぐ皆配置に着く、囲み形は4人でバーテックスを中心とした四角形を作り、動きを封じ込める。
私は遠距離担当という事もあって、東郷を守る為と皆のカバーの為、バーテックスの進路上に立って、固定砲台となる。
そして、全員配置に着いた所で、手順2を実行する。
こんな四字熟語のような言葉を噛みそうになりながら言っていると、風先輩が無理やり攻撃して、詠唱破棄した。
「魂を込めれば言葉なんか問わないのよ」と言ったが、だから先にちゃんと説明してほしかった。
そしたらバーテックスから、逆三角形のものが出てきた、友奈ちゃんは「なんかベロンと出てきたー」と言った、その言葉に私は、思わず笑いを噴き出す。
どうやらあれは、御霊と言うらしい、バーテックスの心臓のようなもの、どちらかと言うとソウルジェムじゃないかと、私は思った。
果敢にも友奈がパンチで攻撃を仕掛けたが、想像以上に固く全く聞いてる様子がなかった。
樹ちゃんがなにかに気づいたようで、風先輩、お姉ちゃんに聞いていた。
「あの、お姉ちゃん、なんか数字減ってるんだけどこれ何?」
「これ、私達のパワー残量、0になったらこいつを押さえつけらなくて倒せなくなるの、そしたら神樹様の所にたどり着き世界が終わるわ」
これを聞いた私は、時間制限とか魔女退治より大変じゃないと思った、ワルプルギスの夜も事実上制限時間があったが世界が終わるってわけではなかった、都市が壊滅するだけで。
そうこうしてるうちに、周りがおかしくないなってきた、周りの樹が枯れ始めたからだ。
「長い時間封印していると、樹海が枯れて現実世界で悪い影響が出始めるの」
それを聞いた私は弓を撃つが聞いてる様子がない。
「友奈変わって」風先輩が友奈の変わりに攻撃を仕掛ける、
そして御霊にヒビが入った、その隙をみのがさず弓で追撃を仕掛ける。
ヒビは少し拡大し、これならと思った瞬間。
「はあああぁぁぁぁぁぁ、だぁぁ!!」
何を思ったのか友奈が突撃を仕掛けて、御霊は砕け散った。
そしてバーテックスは砂になって消滅した。
「友奈ちゃん大丈夫!!」と私は、駆け出し手を握る、イタタタたと友奈ちゃんはが痛がっている、でも私は手を離さずに回復魔法をかける、勇者状態なら、魔法の出力も上がってるようだ。
「イタタタたた?痛くない」
どうやら魔法が聞いたようだった、私の魔法力だと筋肉痛とかを癒やすぐらいが精一杯だけど、問題なかったらしい。
そして、世界が崩れていく、まるで花びらが散るように。
気づいたら学校の屋上にいた、風先輩いわく、学校の屋上に戻してくれたみたい。
「あっ東郷さんだ、大丈夫?」「大丈夫よ友奈ちゃん」と二人で掛け合ってる。
そんな中、東郷さんが気づいたように、私に向かって言った、「暁美さんそこ大丈夫、肩を強くぶつけてたみたいだけど」。
そう言われて気づく、肩の痛みに。
「ちょっと見せない」と風先輩が強引に服を脱がし、肩の状態を見てきた。
「肩擦りむいてるじゃない、保険室いかないと、私のせいだわ、巻き込んだばかりに」
私は「そんな事ないわ」って言いながら制服を着直す、そもそも巻き込まれたのは、大赦が悪いんだから、急な編入といい私をもともと勇者にするつもりだったのだろう。
皆は屋上から周りを見渡す
「みんな今回の出来事気づいたないんだね」
「そう、今日は一般人からすれば普通の平日、私達で守ったんだよ」
樹ちゃんと風先輩が話してる、魔獣と戦ってた魔法少女と同じだと思った。
「うぇぇぇぇ怖かったよお姉ちゃん」
「冷蔵庫のプリン半分食べていいからね」
「それ、私のプリンだよお姉ちゃん」
この会話を聞いて日常がまた戻ったんだと思った、できれば2度とバーテックスとの戦いが起こらないようにと願う。
だけど東郷さんは浮かない顔をしている、いつも国防を宣言していたのに、戦いに躊躇し逃げ出した事を責めてるのだと思う。
私は皆とは、はぐれ保健室に向かう、魔法で怪我の治りが早いとはいえ、応急処置はしたほうがいいからだ、そして大赦に連絡を取るために。