Fate/騎士が歩む道   作:エドアルド

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旅立ちと新たな出会い

今日は、旅立ちの日である。ブリテンの王都に住んで1年ほどモルガンの先生をしたり、マーリンを締めたり、魔獣狩り等もした。色々あった1年だが暫くのあいだはお別れになるのか。

モルガンには様々な魔術を記した魔術書をプレゼントしたし、神の鍵エデンの星を渡した。神の鍵は1つでも充分強力な武器だ。渡しても神の鍵虚空万象があるため他の神の鍵は渡しても問題は無い。神様のサービスなのか虚空万象では、本来定格出力を使えないが使えるようになっており大変使い勝手が良い。

 

最初はモルガンは、俺が旅に出る事を渋っていたが、魔導書と神の鍵を渡してさらに使い魔による定期連絡をする事と1年ので最低でも1週間自分に会いに来ることで賛成してくれた。あのまま妥協案出さなかったら俺の事を騎士として取り立てると言われ、やばかった。俺はまだ騎士と名乗れるほど強いとは思わないし、円卓の騎士の方に入るつもりだから。

 

なんでそこまで渋るのかを聞いたら

『まだ、魔術師として私は未熟で、貴方に教えてもらいたいのです。……あと、貴方は父親のようなものですから/////

最後の所は小声で言ったつもりなのだろうがバッチリと聞こえてしまった。すげぇ恥ずかしかったよ。

てか、ウーサーは王をやる前に父親としてやるべき事やれよと思った。赤の他人のことを娘が父親認定て、お前まじで親としてはダメだぞウーサー。

そんなんだからモルガンに呪いの実験台にされんだぞ【禿げる呪い】とか【腹を下す呪い】とか。

 

とにかく俺は、旅立つ。ブリテンを旅して、海を渡ってブリテンの外も旅をしてまた、ブリテンに戻ってくる。

修行の側面もあるが、将来ブリテンを良い国にするために様々な技術の収集や神秘が薄れて行くブリテンでも育つ作物の捜索も行う。

ブリテンに生まれたからには第二の生での故郷であるブリテンを救いたいと思う。

 

 

「行くのですね………」

「あぁ、やらなきゃ行けない事があるしな。お前には悪いと思うが、旅を辞める気は無いさ」

「それについてはもう良いのです。私に付き合う義理もないのに貴方は、私の相手をしてくれました。わがままをあまり言うのも貴方に不義理です。なので一言、絶対に無事で帰ってきてください。」

「無事に帰ってくるさ。それじゃあ………またな」

「はい…また会いましょう」

 

そうして俺はモルガンとの約束を胸に旅に出た

 

 

旅に出て数ヶ月たったのは良いが馬などの足が俺にはなく移動に時間がかかる。町にはあまり寄らずに山や森、海など人のいない場所を中心に旅をして修行しているが、やはり足はあった方が便利だと俺が考えていると。

 

ガアアァァァ

 

獣の雄叫びが聞こえる

それと同時に俺は剣を引き抜く

おそらくその声の持ち主であろう獣の気配が近付いてくる

そして現れたのは、灰色の毛色をした5メートル程の体躯の巨狼であった。目は琥珀色をしており、毛は外側に行くほどに黒くなっていて、全身から凄まじい程の殺気と闘気を発しており、今まで出会った中で1番強いと瞬時に感じ取った。

 

巨狼は俺を視認するとともに襲いかかってきた

 

「グオオォッ」

「ッ!?速いッ!」

 

牙による噛み付きであったが紙一重で避け剣で斬りつけるが、刃が入らない。火花を散らして体毛の上を滑る。今の俺は、神器ではなくブリテンの王都で買った鉄剣を使っている。ただの鉄剣と言えども剣は剣である。相手を斬るための道具である。それが一切効かない。ただの鉄剣ごときでは傷を付けることすら無理だと言うのか。

 

「……違う……たとえ神器でなかろうとも……」

 

漫画やアニメに小説それらに出てくる剣士は言っていたでは無いか、得物に奢るのではなく剣の術理で持っていかなる得物でもたとえなまくらだとしても相手を斬る事ができてこそであると。得物に頼っている時点でその者は剣士として三流であると。

ならば死なない程度にこの手に持つ剣にて相手をしよう。

 

巨狼は攻撃を避けられ攻撃されたが俺の攻撃が弾かれたことで未だに俺の事を獲物だと思っているようだ。

その考えを変えてやろう、俺は狩られるだけの獲物ではなく敵であると。

 

「……来い!!」

「ガアァァッ」

 

俺の言葉を挑発と受け取ったか巨狼が声を上げながら俺に向かってくる。

俺は、冷静に相手を見る。巨狼は、その見た目に反してとてつもなく速い。よく見るとおそらく無意識に、それを魔術と認識してないであろうが全身を魔力によって強化している。ギリギリ神秘が濃く残っているブリテンでは、たまに魔獣の類がこのように魔力を使って来る事がある。

こいつは今までで1番多い魔力と無駄の無い魔力の使い方をしている。おそらく他にも何かしらの魔術の類を使ってくるだろう。ブリテンの獣達は妙に頭が良い、たまに魔術を使う者がいるほどに、これも神秘の影響なのだろう。

巨狼が爪を振りかざしてくる。その爪を躱し剣をその体に突き立てようとした瞬間

振り下ろされた爪が地面に触れると同時に前足が触れてる地面より黒色の鉱石が飛び出してきた。

 

「なっ!?」

 

俺は急いで手首を返して剣を盾にする

 

「グッッ」

 

その衝撃は凄まじく2m程吹き飛ばされる

着地はできたが未だに手が痺れる

凄まじい一撃だった。俺を吹き飛ばした鉱石はよく見ると水晶の類のようだ。水晶はいくら鉱石とは言っても他のものに比べれば脆い。それなのに剣に罅を入れられた。

やはり魔術、しかも水晶には中々に多量の魔力が含まれておりあの硬さの原因も魔力強化によるものだろう。末恐ろしい

 

俺は急いで罅の入った剣をしまい新しい鉄剣を虚数空間よりとりだす。

それと同時に巨狼もまたこちら目掛けて襲いかかる。

またもや爪を振り下ろそうとするがその爪は黒い水晶に覆われている。

魔術により間合いと威力の上昇をはかったようだ。

その爪を先程よりも距離をとって避ける。

また、黒水晶で妨害されない様に距離を開けて、魔力放出により一気に加速し斬り掛かる。

鉄剣でも刃を通らすために思いっきり踏み込むと同時に毛の間を通すように横に剣を振り抜く

 

「ギャウッ」

 

剣は見事に巨狼の身体を斬りつけた。

しかし、浅いやはり今の俺の腕ではこの程度が限界か…………

今の俺ではこの巨狼にやられる確率が高い

故に神器を出す。剣の腕での打倒もすべき事だろうがそれが理由で命を落としては元も子も無い。

俺は虚数空間より時穿剣を取り出す。

巨狼は自分が傷つけられた事と時穿剣を取り出したことによりこちらを敵と認識したのか先程りよ研ぎ澄まされた殺気と闘気が放たれている。

俺自身も息を深く吸い浅く吐き闘気を迸らせる。

 

動いたのは同時だった、爪と剣が火花を散らし、牙と剣がしのぎを削り、魔術と魔術がぶつかり合う。

本気のぶつかり合いが始まった。

今までの死合がお遊びだったかのように苛烈さを増していく。地面は砕け、木々はなぎ倒され、火花が散り、ぶつかり合いによる音が響く。

まさに、互いをの全てを掛けた戦いであった。

 

その戦いはおよそ3時間に及んだ。

一人と一匹は互いに全力を出し合い、しかし互いに決定打を打てずに満身創痍になりながらも『目の前の相手に負けてたまるか!』とより研ぎ澄まされた殺気と闘気その身に纏い戦う。

 

その終わりは突然だった。

先に倒れたのは巨狼であった、全身に切り傷をつけられ血に濡れた身体はどう見ても血が足りていなかった、その巨体故の多量の出血が敗因だった。

巨狼は思った『負けるのか(死ぬのか)……でも、とても良い気分だ。』

相手が剣を手にこちらに近ずいてくるのを最後に巨狼の意識は深く沈んだ。

 

勝った……それは、巨狼が倒れ数秒した後に俺が思った事だった。凄まじい戦いだった今までの全てをだしきった。本当の命懸けの死合であった。

これが命を奪い合うと言うことか……

 

倒れた巨狼はまだ息をしているしかし、時期に死んでしまうだろう。俺自身も多くの傷を作り血を流していた。

だが、実に惜しい。初めての本気だった、命の奪い合いだった。この巨狼は俺にとって命と命を掛けた戦いを教えてくれた、もはや友と言っても過言では無い。故にここで死なせるのは実に惜しい。

ならばこの戦いの勝者である俺がこいつの処遇を決めても良いだろう。

俺は、意識を失っている巨狼に近付き神聖術を使う。

 

「システム・コール ジェネレート・ルミナス・エレメント 」

 

俺は、光素を生み出し巨狼を癒し自分自身も癒す。

 

そこで力が尽きたのか巨狼に寄りかかるようにして意識を手放した。

 

****

 

先に目を覚ましたのは巨狼だった。

巨狼は自分は死んだと思っていたが意識が戻るとあたりは自分が倒れた所と変わりなく身体も軽くなっていた。そして自分の体に寄りかかる存在に気づいた。

そいつは自分を打倒した人間だった今まで襲った人間達は皆、自分によってすぐに死んでいた。しかし、この人間は違う、己との戦いにおいて互角に渡り合いあまつさえこの自分を打倒してみせた。爪で斬り裂いた、牙で噛み砕いた、不思議な力で吹き飛ばした、それでもなお私に恐怖せず折れずに向かってきた人間。

巨狼は、胸が高鳴るような気持ちがした、この人間と一緒に居たいと思った。この気持ちには未だ巨狼は、気づかない。

 

目を覚ます

 

「んん………」

 

何かに舐められるような感触がする

 

「ガゥ」

 

声が聞こえてくる。

?声?

そこで俺は思い出した。あの巨狼と戦ったことを。

俺は目を覚ます。どうやら巨狼を枕に寝ていたようだ。だが、巨狼嫌がる素振りを見せずまるで犬ののようであった。

俺は、巨狼を撫でる。巨狼は、大人しく撫でられ気持ち良さそうに目を細める。

 

「なぁ、お前俺と一緒に来ないか」

「ガゥ!」

 

了承するかのように巨狼は吠える。

 

「ハハハ、なら、お前に名前をつけてやらなきゃな。うーん………お前の体毛あいつに似てるからなぁ」

 

俺は、アークナイツのとあるキャラを思い出していた。俺は、名前を考えるのは苦手だ。だから借りるとしよう

 

「お前の名前は、ラップランドだ!」

「ガゥゥ♪♪」

 

名前が嬉しかったの楽しそうな声でラップランドは鳴く

 

「お互い血まみれだな、血落とすか。いくぞラップランド」

「ガゥ!」

 

ラップは元気よく返事をした。

俺とラップは一緒に近くの川へと行き体を洗った。

 

俺に新しい相棒ができた。これからの旅はもっと楽しくなりそうだ。

 




ヒロイン枠に巨狼ことラップランドを入れちまったぜ。そのうち擬人化する、というかさせる。
他にもヒロインはいるぜ

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