剣が迫る
水平斬り、斜め斬り、突き、様々な剣撃が四方八方から襲い来る。
「その程度か!」
「グッ……」
剣と剣がぶつかり合う。
俺は、劣勢に立たされている。相手の剣撃を防ぐので精一杯で反撃する事も出来ずにいる。
そんな俺の相手は
整合騎士ファナティオ・シンセシス・ツー
なぜこうして彼女と剣を合わせているのは、少し前に遡る。
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俺は、仲間になったラップランドと共に修行しつつブリテンを回っていた時に、ふと神器で
武装完全支配術を使った事はあるが記憶解放術は使った事は無かったと思い使う事にした。
流石にぶっつけ本番での使用は避けたかった為に休憩中に使う事にした。
使う神器はもっとも使っている天穿剣でする事にした。
天穿剣を構え、記憶解放術を唱える
「リリース・リコレクション」
唱えた瞬間、俺は草原に立っていた。
「は?え?ハァ!?」
ええ?
記憶解放術唱えたと思ったら草原に立っていた
な......何を言っているのかわからねーと思うが
俺も何をされたのかわからなかった。
魔術だとか抑止力だとか
そんなちゃちなものじゃ断じてねぇ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ
( ˙꒳˙ )マジデナニガオコッタ
「お前、剣を構えろ」
「えっ?」
そんな声が後ろから聞こえてきた俺は振り返った。そこで見たものは……
「ファナティオ・シンセシス・ツー……何故ここに」
「お前は、天穿剣で記憶解放術を行使した、その時天穿剣に残っていた私の心意と魂の一部が術に反応した結果だ。さあ剣を取れお前が天穿剣に相応しいか、騎士になれるのか試してやる。」
「ッ!!」
覚悟を決めるしかないか……
相手は整合騎士第二位、整合騎士で上位の力を誇る騎士。勝てる気がしない、しかし、試すと言った、ならば勝つ必要は無い……なんて考えは甘いのだろう、全力で勝ちに行く!
「我が名はルクス・シンセシス、お相手お願いします」
「私は整合騎士ファナティオ・シンセシス・ツー
掛かって来るがいい」
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こうしてファナティオとの戦闘になった
流石整合騎士と言うべきか、その戦闘技術は凄まじいの一言に尽きる。天命凍結による不老で数百年もの間人界を守っていた整合騎士である。長い年月の積み重ねによる技量は凄まじい。
剣撃は、約秒間5撃の速度で打ち込まれてくる。アニメなんてあてにはならない。実物は化け物である。
その攻撃は鋭く重く速い、防ぐだけでは勝てない
でも、どうする、馬鹿正直に守りに入れば得物を飛ばされる、それ程に思い一撃、得物が飛ばされなくても腕が一瞬でも使い物にならなくなる、そうなればあとは、斬られるのみ。
ならば流す、迫りくる刃に真っ向から挑むのではなく側面を叩いてずらす、剣で斬撃を滑らせ逸らす、剣で防ぐ必要の無いものはできるだけ避ける。
ずらす、避ける、避ける、逸らす、逸らす、逸らす、ずらす、ずらす、避ける、ずらす、逸らす、逸らす、etc…
よけr……
ザシュ
「グッ!?」
脇腹を少し斬られた!
フェイントを入れてきたのか、避けようとした瞬間に剣が空中で急に向きを変えて来た。わざと避けれるような斬撃を入れたのか。
今までは、本気じゃ無かったのかよ!!
「どうした!その程度か!」
まるで今までは、お遊びだったかのように攻撃が過激さを増す、剣速は上がり、より重い一撃になる、そして、時折フェイントが入る。
少しずつ削られていく
クソッ!どうする!この剣撃の嵐の合間を縫って相手に攻撃するのは難しい、かと言って防ぐだけじゃあ勝つことは無理、攻撃できたとしても弾かれるか、避けられる、そしてカウンターを貰うのがおちだろう。
ならば……
剣撃を見る、見る、見る、見る、見る、…………
上からの振り下ろし、これだ!
剣で進路を少しずらす、威力も少し落として……
ザシュ!!
「グッ!ォォォオオオオ!!」
「ッ!?」
ファナティオの剣は俺の肩を捉えた、剣は鎖骨にまで到達し止まった。
俺の肩はまるで灼熱に焼かれたかのように熱い、焼けるような痛みとは、こうゆうのを言うのだろう。
とてつもなく痛いだが負けるわけには行かない!
肩にめり込んだ刃を左手でにぎり動かない様に固定する。
「貴様!」
ファナティオは俺の狙いに気づいた様だがもう遅い。
右腕を引き絞り剣をファナティオの喉元目掛け突く
本来なら容易く避けられる攻撃だが、攻撃後の姿勢で止められていることと剣を掴まれている事により回避は難しい、このまま行く!
「グッ!」
だがしかしファナティオはそんなに甘くはなかった剣を持ってない方の手を俺の剣の前に入れ、腕を犠牲に剣を止める
「ここまでだな……」
「まだだ!!」
客観的に見れば確かに俺は負けなのだろうしかし、これがただの武器ならばだ、
「エンハンス・アーマメント!!」
「マズっ!?」
俺が今握っているのは、ファナティオと同じ天穿剣
ファナティオは基本的に距離が空いている相手にしか武装完全支配術を使っていないだろう、近距離で使ったのはキリトにしたほぼ自爆技とも言えるリリース・リコレクションのみ、この位置からの武装完全支配術は、予想外だろう!
が、ファナティオは、またしても避ける、天穿剣の一撃により兜が飛ばされ頬に傷が着いただけであった。
「グッ!」
まだ手はあるぞ!
俺はすぐ様に記憶解放術を使う
「リリース・リコレクション!!」
「ッ!?リリース・リコレクション!!」
天穿剣から四方八方に光線が放たれる。
ファナティオもすぐ様自身の天穿剣の記憶解放術を使う
「がまん……くらべ…だ!」
「負ける…ものかァァァァ!!」
ファナティオと俺は天穿剣から放たれる光線に体を貫かれ続ける二本の天穿剣から放たれる光線の量は凄まじい。体を貫かれても天穿剣の光は太陽の光、傷は焼かれ失血による戦闘不能にも陥れない、どっちが先に致命傷を受けるかの運勝負だ!!
「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
その時は訪れた、貫かれたのは俺だった
額に光線があたり意識はブラックアウトした。
********
意識が覚醒する
(俺は……確か…ファナティオと戦って……!?
……ハァ……負けたのか)
俺は、起き上がる。肉体の損傷は治っているようだ。まぁ、ここは精神世界のようなものだしな。
「起きたか」
「あぁ……」
俺に声を掛けたのはファナティオだった
「負けたのかぁ……悔しい!」
「まだまだ未熟だ」
負けたのか、認められないだろうなぁ……ハァ……
そんな考えをしていると
「未熟だが、及第点だろう」
「それって」
「まだ認めてはいない、しかし、まぁ、合格だ」
「ヨッシャァ!!」
「これから鍛えれば良いだろう」
「エッ……」
「整合騎士団全員で鍛えてやる」
「(;'ω')ナン…ダト!?」
そして、ファナティオの後ろから浮かび上がるように鎧姿の整合騎士達が現れる
「これから、存分に鍛えてやる」
ベルクーリがファナティオの隣に並び凄まじくいい笑顔で笑って言った
「ヨ、ヨロシク…オネガイシマス」
その後、精神世界で剣戟の音と声が響いた
アイディアよ俺に降りてきてくれぇ!!