大日本帝國召喚   作:もなもろ

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初めてのパ皇描写です。レミールの年齢変更しています。原作設定ですと完全な嫁き遅れですからね。


王国資源局管理魔石鉱山一覧(アルタラス王国資源局魔石部編纂) / パーパルディア皇国皇都エストシラント 中央暦1639年6月16日(火)午後0時

アルタラス王国資源局魔石部編纂

 

王国資源局管理魔石鉱山一覧

坑道名 日産産出上限 等級 主な流通先

 

シルウトラス鉱山

第一坑道 日産15kg 二等  国内流通

第二坑道 日産15kg 二等  国内流通、文明圏外輸出、第三文明圏輸出

第三坑道 日産10kg 一等  国内流通、対ミリシアル輸出

第四坑道 日産10kg 準一等 対ミリシアル等中央世界輸出

第五坑道 日産5kg  特一等 対ミリシアル輸出

第六坑道 日産20kg 二等  国内流通、第三文明圏輸出

第七坑道 日産20kg 二等  国内流通、文明圏外輸出、第三文明圏輸出

第八坑道 日産25kg 三等  国内流通、文明圏外輸出

第九坑道 日産20kg 三等  国内流通、文明圏外輸出

 

ハルトマイム鉱山

第一坑道 日産10kg 三等  国内流通

第二坑道 日産20kg 四等  国内流通

第三坑道 日産10kg 一等  国内流通、第三文明圏輸出

第四坑道 日産10kg 一等  対ミリシアル等中央世界輸出

第五坑道 日産20kg 二等  国内流通、対ミリシアル輸出

第六坑道 日産20kg 三等  国内流通、第三文明圏輸出

第七坑道 日産20kg 三等  第三文明圏輸出

第八坑道 日産30kg 四等  国内流通

第九坑道 日産50kg 五等  国内流通、文明圏外輸出

 

アルウトラス鉱山

第一坑道 日産50kg 五等  国内流通、文明圏外輸出

第二坑道 日産30kg 四等  国内流通、文明圏外輸出

第三坑道 日産20kg 三等  国内流通、第三文明圏輸出

第四坑道 日産15kg 二等  対ミリシアル等中央世界輸出

第五坑道 日産20kg 三等  国内流通

第六坑道 日産20kg 二等  国内流通、第三文明圏輸出

第七坑道 日産50kg 五等  第三文明圏輸出

第八坑道 日産50kg 五等  国内流通

第九坑道 日産50kg 五等  文明圏外輸出

 

 

※日産産出上限量はあくまで上限であり、現実には、おおよそ5から6掛け程度が上限。但し、等級が高い坑道には、作業員を割り当てを増やして7掛け程度までを実現可能。上限まで採掘するためには、同じ鉱山の他の坑道を休止する必要がある。

※魔石等級の決定は、ミリシアル魔石品質基準協会の中央歴1627年制定等級表により同協会の品質審査結果を記載。

 〇参考

 特一等 魔力純度が100%かそれに近い

 一等  純度90%以上

 準一等 純度90%に近い

 二等  純度80%以上

 三等  純度70%以上

 四等  純度60%以上

 五等  純度50%以上

※主な流通先に記載する流通対象は、記載対象に限定しているものではない。

※本一覧表は王家管理の鉱山を記載し、諸侯の保有する鉱山は記載せず。

 

※純度が高い魔石ほど加工により大きな威力を発揮するが、扱いが難しく、かけら通しがぶつかるなど物理的な接触が行われるだけでも爆発の危険がある。そのため、高純度の魔石は産出量を調整し、取り扱いを厳重にしている。一方で、低純度の魔石は、威力こそ小さいものの、使い勝手に優れており、家庭用の魔術具などに使用される。

 

 

―――――

パーパルディア皇国皇都エストシラント 第一外務局

 ― エルト・フォン・マリンドラッヘ

 

「おめでとうございます。」

 

 第一外務局局長である私以下、局員一同が祝意を述べる先は、皇帝陛下との婚約内定を果たしたばかりのレミリア・フォン・ブラウンシュバイク公爵令嬢。来年19歳になる殿下と来年28歳となる皇帝陛下の婚約内定を祝し、皇帝陛下の格段の思し召しにより侯爵位を賜ることが宮内府より発表された。7月1日を以て、レミリア・ブラウンシュバイク・フォン・レミール侯爵夫人と称される。本日もきらびやかなドレスを纏い、第一外務局にて監察の職務を行われているが、本日は、第一外務局局員一同が祝意を表したいと昼食会を開くこととなった。

 

「うむ。私も卿等の祝意を受けることができてうれしく思う。第一外務局の優秀な職員一同これからも私に力を貸してくれ。」

「レミール殿下。本日はお祝いでございます。午餐会ではございますが、お酒を少々ご用意しております。ぜひお楽しみいただきませ。」

「これ、エルト。その名はまだ早い。わたしはまだ公爵令嬢の身分だ。レミリアの名で呼ぶべきであろう。」

「ですが、これから殿下は、皇帝陛下により近い存在として、皇国の国母となられる存在です。その心構えは、早くからなされるべきです。公式の場はともかく、この第一外務局は殿下の私的空間も同様です。侯爵夫人として振る舞う練習とでも思し召しくださいませ。」

「なるほどな。確かに一日日が変わるだけで、意識を完全に切り替えるというのもまた難しい話だ。エルトよ。献言感謝するぞ。」

「勿体ないお言葉でございます。」

 

 レミール殿下は、にこやかな笑みを浮かべて我々職員に、「卿等も今日は飲んでくれ。私の権限で本日の業務は午前のみとし、午後からは半休とする。」と宣言し、侯爵夫人万歳の掛け声が上がった。午餐会は盛り上がり、酒の入る宴会となった。レミール殿下は付き人に命じて、御実家からワインをお取り寄せになられ、職員に振る舞われた。

 

「時に殿下。皇帝陛下より殿下にお祝いの品が下賜されると聞きましたが。」

 

 宴会の途中で私は殿下にこの頃宮中で噂されていることについてお尋ねしてみた。話によれば、第一外務局にもいささか関わり合いがあるという話だったが、詳細は聞こえてこない。

 

「流石はエルトだ。耳が早いな。その通りだ。皇帝陛下は私を皇后として迎えるにあたって、私の功績を高めてくれようとしておられる。その内容は、このパーパルディア皇国を頂点とする第三文明圏を拡張しようという話だ。故に卿等第一外務職の職員には特に関わり合いがないことだ。」

「なるほど。第三文明圏に関するお話ならば、確かに我々には聞こえてこないことですね。差し支えなければ、どのような贈り物なのかお聞かせ願えますか。」

「うむ。よかろう。そろそろ月例帝前会議でも議題に上る話であるらしいからな。エルトの耳にも遠からず入る話だ。多少早いくらいで別に問題はないだろう。」

 

 殿下は手に持っていたワイングラスをテーブルに置き、話し出した。他の職員も殿下のお話を聞こうと会話を止めた。

 

「第三文明圏はこのフィルアデス大陸の南部を我が国を頂点にして形成している。北部は魔物が出没し、寒冷の為入植には適していない。故に南部に対してその勢力は拡大されることになる。そのうえで皇帝陛下が目をつけられたのが、アルタラス王国とフェン王国の2か国だ。この2か国を第三文明圏に取り込むことで、皇国の勢威を高める。エルトよ。アルタラス王国とフェン王国の特徴をお主は知っているな。」

「そうですね。アルタラスは、この近辺でも有数の魔石産出量を誇る鉱山がありましたね。確か、一部はミリシアルにも輸出の実績があるということですね。フェン王国については、そうですね・・・。特に何か有望な資源があるとは聞きませんが・・・。お前たち何かフェン王国について知っていることは無いか?」

 

 私は振向いて局員に聞いてみたが、彼らもフェン王国について知らなかった。その状況を見て、殿下は笑い出した。

 

「ホホホ。第一のエルト局長が知らぬのも無理もないことよ。フェン王国など文明圏外の蛮族が治める国。皇国の優秀な官僚の中でもひときわ優秀な第一外務局員が相手をする国ではない。知らぬとて無理もないことよ。ホホホ。」

「まあ、殿下もお人が悪うございます。」

「うむ。許せよエルト。」

 

 私と殿下が笑うとそれにつられて職員たちも笑い出した。ひとしきり笑いあったあとに、私は殿下に対して問いをつづけた。

 

「それで、殿下はフェン王国について何かご存じなのでしょうか。」

「うむ。フェン王国はな、魔法を使えぬ者達が住まう国だそうだ。どうだ、驚いただろう。」

 

 私は殿下の言う意味がわからなかった。振向いて皆の顔を見ると皆も不思議そうな顔をしていた。

 

「畏れ乍ら殿下。殿下のおっしゃった意味が私共にはよくわからないのですが。」

 

 恐る恐る尋ねてみると、殿下も仕方ないという表情になり話も続けた。

 

「まあ無理もないな。私も詳しい説明を聞くまでは理解できなかった。つまりはだ、此処の天井に設置してある照明の魔道具をみてみるとよい。この魔道具は、低品質の魔石を中央に詰めて、そこから流れ出す魔素が発光体を光らすことで部屋の中を明るく照らす。だが、魔石から魔素を発光体に流すためには、初めに我等が魔力を送り込み魔石から発光体へと魔素を流す必要がある。エルトよ。そこの天井の照明の魔素を切ってみよ。」

 

 私は、殿下に言われた通り、天井からぶら下がった魔力供給用の紐を握り魔力を込めた。天井の照明の明かりは徐々に暗くなり、光が消えた。

 

「うむ。では、ハンス。今切られた天井の照明の魔素を再びつなげてみせよ。」

 

 第一外務局次長のハンスが立ち上がり、先ほどの私と同じように紐を握り、今度は明かりをつけて見せた。

 

「これが照明の魔道具の使い方だな。魔道具の力を持続させるためには魔石を必要とするが、その起動には魔力が必要だ。フェン王国の土人共はこの魔力を持たないというのだ。故に明かりを必要とすることは火を燃やすことでその明かりを使うそうだ。」

「火を室内で燃やすのですか、なんと危険な。」

 

 私を含めた外務局員が驚きざわざわとしたところで、笑っておられる殿下が我等を嗜めた。

 

「これこれ、そういうでない。蛮族が夜活動するとなれば、そうせざるを得ないというだけだ。前置きが長くなってしまったが、これがフェン王国なる国の特徴よ。皇帝陛下は、先のアルタラスとフェンを我が文明圏に取り込むことで、皇国の勢力圏を広げようという事を計画されておられる。」

「なるほど・・・。しかし、そこで殿下の御名がでてくるというのが分かりません。よもや文明圏外の国と殿下が交渉を担当されるはずもございませんし・・・。」

「その通りだ。私が文明圏外の蛮族と直接話をするつもりなど毛頭ない。交渉そのものは外3の連中にでもさせることになるだろう。皇帝陛下の計画はこうだ。まずアルタラスについては、アルタラスの保有する鉱山の中でも最も有名であり、且等級の高い魔石を採掘するシルウトラス鉱山というのがある。この鉱山の名前をエミール鉱山と名前を変更することを要求する。併せて、いくつか坑道を我が国に譲渡するように要求する。」

 

 背後からおお、という声が聞こえる。

 

「なるほど。思い出しました。シルウトラス鉱山から算出される魔石の中は神聖ミリシアル帝国に輸出している高品質の魔石もありましたね。つまり、ミリシアルに流通している魔石にはレミール鉱山から算出されている魔石もあるとすることで、殿下の御名を広める目的があるということですね。」

「流石だなエルトよ。そのとおりだ。我が国の勢力圏の拡大とともに私の名前が広がる。それも中央世界にだ。私への良い箔付けになるだろうとのことだ。しかも、ミリシアルの権益を特に侵害する意図はない。」

「しかし、そうであってもミリシアルが関わるということは、私ども外1の領分です。先にお話だけでも欲しゅうございました。」

 

 私が眉間にしわを寄せながらそのように言えば、殿下はまた大きな笑い声をあげた。

 

「ホホホ。権限を侵害されたとでも。案ずるなエルトよ。皇帝陛下にはそのつもりなどない。このような些事、外1の手を煩わすまでもないと判断されたにすぎぬ。単なる通知の使い走りなどおぬしらがするまでもないわ。」

「なるほど、皇帝陛下の御配慮であったということですね。私の見当違いでした。恥入るばかりです。陛下に対する不敬な発言お許し願えれば幸いです。しかし、では、誰が、ミリシアルに通知を?」

「それがの。面妖なことではあるが、そもそもこの話自体を皇帝陛下に献策したのは国家戦略局の職員らしいのよ。それで、ミリシアルへの通知も自分立ちですべて行うという事ららいいのじゃ。まあ、皇国の勢力圏の拡大に関わる事じゃからの、彼らの職分と言えば職分なのだが、・・・エルト。お主何か知っておるのか?」

 

 私がこめかみに手を当てて考えるそぶりをしていると殿下が問いただしてきた。まだ確証に至る段階ではない。証拠が固まっていないにも関わらず、他機関への誹謗ともとられかねない発言を皇族にするわけにはいかない。注意する必要がある。

 

「いえ、まだ殿下に報告できる段階ではありません。ただ、一つ言えるのは、国家戦略局は何かを隠している可能性があるというだけです。」

「ふむ・・・。あとで、私の部屋に来い。非公式の場であれば、今少しは話ができるであろう。」

「かしこまりました。それで、フェンのほうはどうなのでしょう。」

「うむ。フェンの方は連中の国土の南部にある森林地帯についてなのだが、連中の家屋が木材で建てられておることもあるのじゃろうが、なかなか材木の質が良いらしいのじゃ。そこで、我等が南部地域に植民を行い、南部森林地帯の木材を切り出して、他国に売る。この植民の際じゃが、海に面したところに街を築き、その町の名前に私の名前を付ける。するとどうじゃ。フェンの木材は、レミールの街で製材されたものであるという形になり、これは文明圏外の国に対して私の名を広めることになるであろう。そして、エミールの街はフェンで一番栄える街となる。フェンの国王の住まう町よりもずっと豊かな街となるであろう。そうなれば、フェンの支配者が誰か他国にも知れ渡る。豊かな生活をしていると知れば、フェンの土人共もフェンの国王よりも我等を頼みとする。どうだ。面白い考えであろう。ホホホ。」

 

 私は再度考える。なるほど、面白い考え方だ。考えようによって、皇国監察軍を一兵も使わずに、フェンを手に入れることができる。

 

「なるほど。これが皇帝陛下から殿下に送られる贈り物という事なのですね。血を見ることなく、皇国の勢力圏の拡大に殿下が働いたという形になりますね。」

「流石だなエルト。いささか迂遠な方法ではあるが、未来の皇后への贈り物は血にまみれたものであってはならないと皇帝陛下がおっしゃってな。まあ、私としては土人の血がいくら流れようと関心はないが、皇帝陛下がそうおっしゃってはな。」

 

 聊か顔を赤らめながら、早口で語る殿下に私は笑みを浮かべた。おそらく皇帝陛下はレミール殿下に荒事以外の方法も学んでほしいとお思いなのだろうと思った。

 

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