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平成二十七年公布條約一覧
△條約第一號 大日本帝国「クワ・トイネ」公国間修好通商航海條約
略称:日鍬修好通商航海條約
履歴:
平成27年 2月18日 東京に於て署名
平成27年 2月19日 帝國議会両院協議会條約御批准賛成決議
平成27年 2月20日 御批准案枢密院可決
平成27年 2月23日 公布及告示(締結に関するもの)(条約第1号及外務省告示第32号)
平成27年 3月 1日 外交上の公文の交換
平成27年 3月 2日 告示(効力発生に関するもの)(外務省告示第39号)
平成27年 3月 3日 効力発生
▽條約第二號 「クワ・トイネ」公国経済文化振興ニ関スル大日本帝国「クワ・トイネ」公国間協定
▽條約第三號 従前ノ條約協定等ニ於ル条約委託者トサレタル国際連盟事務局及各国政府ノ権限ヲ大日本帝国外務省ニ一時委託スル在京各国大公使トノ交換公文
▽條約第四號 大日本帝国「クイラ」王国間修好通商航海條約
▽條約第五號 「クイラ」王国経済文化振興ニ関スル大日本帝国「クイラ」王国間協定
▽條約第六號 大日本帝国「マオ」王国間修好通商航海條約
△條約第七號 大日本帝国「フェン」王国間修好通商航海條約
略称:日阜修好通商航海條約
履歴:
平成27年 3月 3日 アマノキに於て署名
平成27年 3月 5日 帝國議会両院協議会條約御批准賛成決議
平成27年 3月 7日 御批准案枢密院可決
平成27年 3月 9日 公布及告示(締結・効力発生に関するもの)(条約第7号及外務省告示第39号)
平成27年 3月11日 外交上の公文の交換
平成27年 3月12日 効力発生
▽條約第八號 大日本帝国「アワン」王国間修好通商航海條約
▽條約第九號 「ロデニウス」大陸軽便鉄道株式会社設立條約
▽條約第十號 大日本帝国「ガハラ」神国間修好通商航海條約
△條約第十一號 大日本帝国「トーパ」王国間修好通商航海條約
略称:日豆修好通商航海條約
履歴:
平成27年 3月 2日 公都クワ・トイネに於て署名
平成27年 3月 5日 帝國議会両院協議会條約御批准賛成決議
平成27年 3月 9日 御批准案枢密院可決
平成27年 3月10日 公布及告示(締結に関するもの)(条約第11号及外務省告示第54号)
平成27年 3月15日 外交上の公文の交換
平成27年 3月16日 告示(効力発生に関するもの)(外務省告示第68号)
平成27年 3月17日 効力発生
△條約第十二號 大日本帝国「アルタラス」王国間修好通商航海條約
略称:日或修好通商航海條約
履歴:
平成27年 3月 4日 公都クワ・トイネに於て署名
平成27年 3月 9日 帝國議会両院協議会條約御批准賛成決議
平成27年 3月11日 御批准案枢密院可決
平成27年 3月12日 公布及告示(締結・効力発生に関するもの)(条約第11号及外務省告示第64号)
平成27年 3月15日 外交上の公文の交換
平成27年 3月16日 効力発生
▽條約第十三號 大日本帝国「シオス」王国間修好通商航海條約
▽條約第十四號 「マイハーク」西部地帯等ニ於クル治安維持ニ関スル大日本帝国鍬途稲公国間協約
▽條約第十五號 魯弟臼大陸沿岸海域ニ於クル漁業協力ニ関スル條約
▽條約第十六號 大日本帝国「アルタラス」王国間航空協定
△條約第十七號 豆波根津沿岸海域ニ於クル漁業協力ニ関スル大日本帝国豆波王国間協定
略称:日豆漁業協定
履歴:
平成27年 5月 3日 トーパ王国アールバラ市に於て署名
平成27年 5月15日 貴族院條約御批准賛成決議
平成27年 5月19日 衆議院條約御批准賛成決議及漁業振興建議
平成27年 5月22日 御批准案枢密院可決
平成27年 5月23日 公布及告示(締結・効力発生に関するもの)(条約第16号及外務省告示第57号)
平成27年 5月25日 外交上の公文の交換
平成27年 5月31日 効力発生
▽條約第十八號 大東洋共栄憲章
▽條約第十九號 真央沿岸海域ニ於クル漁業協力ニ関スル大日本帝国真央王国間協定
▽條約第二十號 大日本帝国杭羅王国間航空安全協定
▽條約第二十一號 投資ノ自由化、促進及保護ニ関スル大日本帝国杭羅王国間協定
▽條約第二十二號 「ロデニウス」大陸軽便鉄道株式会社設立條約改正議定書
▽條約第二十三號 阿碗島沿岸海域ニ於クル漁業協力ニ関スル大日本帝国阿碗王国間協定
▽條約第二十四號 「マイハーク」西部地帯等ニ於クル治安維持ニ関スル大日本帝国鍬途稲公国間協約改正議定書
△條約第二十五號 同盟國ト朗利亜王國トノ平和條約
略称:対朗日講和条約、対朗平和条約
履歴:
平成27年 8月15日 アルタラス王国ル・ブリアス市に於て署名
平成27年 8月20日 帝國議会両院協議会條約御批准賛成決議
平成27年 8月26日 衆議院「対朗講和条約ニ関スル衆議院意見」を建議
平成27年 8月29日 御批准案枢密院可決
平成27年 8月29日 帝國政府解釈宣言をアルタラス外務局に通告
平成27年 9月 1日 公布及告示(締結に関するもの)(条約第25号及外務省告示第78号)
平成27年 9月 1日 外交上の公文をアルタラス外務局へ寄託
平成27年 9月 4日 告示(効力発生に関するもの)(外務省告示第81号)
平成27年 9月10日 効力発生
▽條約第二十六號 塩須島沿岸海域ニ於クル漁業協力ニ関スル大日本帝国塩須王国間協定
▽條約第二十七號 或垂巣島沿岸海域ニ於クル漁業協力ニ関スル大日本帝国或垂巣王国間協定
▽條約第二十八號 所得ニ対スル租税ニ関スル脱税及租税回避ノ防止ノ為ノ大日本帝国杭羅王国間協定
▽條約第二十九號 大日本帝国「マール」王国間修好通商航海條約
▽條約第三十號 「バッスラー」特別行政区ニ於クル警備ニ関スル大日本帝国杭羅王国間協約
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パーパルディア皇国皇都エストシラント 第一外務局外務監察官室
― パーパルディア皇国第一外務局次長 ハンス・ツー・オイゲンベルグ
「失礼、遅くなりました。」
違う建物から入室してきたカイオス局長が遅れてやってきた。我等の会合はやむを得ぬことであるが、第一外務局のレミール殿下の部屋で行われる。機密保持の意図もあるが、会合参加者の一人は別の建物からくることになっているので、どうしても時間の調整が難しい。
「いや、仕方ないことだ。それに其方にはこれまで局内に秘匿したうえで対応するという難しい立場があった。」
「ですが、昨日皇帝陛下の勅許が降りました。候補者の調整を開始する以上、貴族たちにも知られることとなります。秘匿制限は解除されることになるでしょう。」
カイオス局長が草案を作成したアルタラス懲罰案が、レミール殿下から皇帝陛下に奏上され、その勅許が降りた。この会合は、勅許が降りたことから計画を実施するための調整のために開かれている。
「まずは、アルタラス王国に対する制裁だな。シルウトラス鉱山及びハルトマイム鉱山の所有権をアルタラス王家からエストシラント=パールトート皇帝家に移転する。この際に注意すべきことは、ミリシアルに対する十分な説明だ。ミリシアルが持っている権益に対する不侵害は当然のこととして、必要とあれば、ミリシアルに対する魔石輸出枠の拡大を図ることで我が国が鉱山を所有することがミリシアルにとっても利益があると思わせることができれば、この点はクリアできると思う。この交渉は外1が担当する。必要とあれば外2を応援に着ける。それでよいか、カイオス。」
「はい、外3では、ミリシアルと交渉するのは無理でしょう。」
「ふふふ。「外3」では・・・か。その物言いは、お主自身なら無理ではない、可能と言っているように聞こえるな。」
「あ、いやこれは、参りましたな。」
レミール殿下が笑い声をあげると、私と会合の場が笑い声に包まれる。
「そうですね、カイオス局長なら、ミリシアルとも交渉できるでしょう。その力は充分にありますでしょう。」
「あら、それなら、私はお役御免かしら。」
エルト局長がおどけて発言したところ、今度はカイオス局長も笑いに加わり、部屋の雰囲気が一気に和らぐ。
「注意すべきは、アルタラス国内に流通している魔石の流通量を確保しつつ、魔石の増産を行うことですな。そうすることで、我が国やミリシアルの流通量を増やすことで、我等が鉱山を奪取することを正当化する。」
「そうだな。懲罰であるがゆえにアルタラスの面子を潰すことを目的とするが、アルタラスの実益は損なわせないことにすることで、ミリシアルを黙らせる。ミリシアルへの供給量も増やすことができれば、なおミリシアルとしては反対しづらかろうな。」
「アルデバラン大使には、そのあたりをよく含ませる必要がありますね。駐ミリシアル大使からもミリシアル本国に話をさせるべきでしょうか。」
ミリシアル本国も動かさなくては、この話は成らない。駐ミリシアル大使は、前の第一外務局長だった方だ。交渉能力は充分にある。そう思ったのだが、反対意見が挙がった。
「いや、オイゲンベルグ君。この話は、まだアルタラス側には伏せておく必要がある。アルタラス側が騒ぎ立てて、ミリシアルに泣きついたら話がこじれる虞がある。ミリシアル本国とのやり取りは、アルデバラン大使に任せるべきだ。」
はて、この問題は、駐パーパルディア大使の権限だけで処理できることとは思えない。カイオス局長は何を警戒しているというのだろうか。
「ひょっとして、カイオス局長は、魔信を傍受されるのを警戒しておられるのですか。まさか、アルタラス如きが我々の魔信を傍受する能力をお持ちだと。」
「警戒するに越したことは無いと考える。この話は一気呵成にアルタラス側を圧倒して、調印にまで持ち込む必要があると考える。第三国の介入を招いてはならない。」
「第三国、つまりカイオスが言いたいのは、日本国と満洲国が口を挟む前にアルタラス側を屈服させるということね。」
エルト局長がカイオス局長の発言を捕捉すると、カイオス局長が頷いた。なるほど。レミール殿下が席を立ち、書類の束を持って帰ってきた。
「カイオス。日本はクワ・トイネとクイラとは大東洋共栄憲章と言う軍事同盟に類するものを結んでいるが、アルタラスとの間の軍事同盟を結んだものはない。其方の意見は最もとは思うが、日満両国が我が国のアルタラス支配に異議を唱えてくるという意見には根拠がないと思うがどうか。」
「はい。日満両国がどう出てくるのか。その前提となる基本的関係は殿下のおっしゃる通りですが、我が国はまだ日満両国と正式な付き合いはなく、外交官を通じて探りを入れることもできません。慎重には慎重に対処すべきと考えます。また、先ほど殿下のおっしゃいました大東洋共栄憲章なるものですが、条約が第三国にも開放されていることを考えますと、いずれ、文明圏外の国々もこれらの枠組みに参加することが考えられます。ここは、先手を打って、我が国の威武を知らしめることで第三国をこれらに合流させぬよう掣肘すべきではないかと愚考します。」
「ふむ・・・。」
「また、文明圏外各国に赴任している者からの報告に依りますと、日満両国は大東洋共栄圏への積極的な加入を促すような宣伝活動は行っていないとのことにございます。既にほぼ明らかとなっている音ではございますが、日満両国は勢力圏を積極的に拡大するというような動きをしませんし、そのような行動を嫌っている節がございます。もちろん、我が国が文明圏外各国に共栄圏への加入を止めるようにと直接的な圧力を掛ければ、この限りではないという虞がございます。文明圏外各国を威圧するという含みを持たせまして、アルタラス政策を進めるべきと思います。我が国の動きから日満両国がどのような動きをするのか、それを分析するための一助となればと思います。」
レミール殿下が考え込んでおられる。
「カイオス。其方は日満両国の動きを見定めるための駒としてアルタラスを利用しようというわけか。」
「左様で御座います。アルタラスへの制裁は手段でしかありません。目的は日満両国の対外政策の在り方を探ることです。」
「なるほど・・・。」
再びレミール殿下が考え込んでおられる。そして、先ほど持ってこられた書類を眺め見られる。
「クワ・トイネは農作物、クイラは鉱物資源。日満両国にとっての生命線であるこれらに手を出すことはできぬ。ならば、アルタラス。・・・よかろう。カイオスの言を取るとしよう。エルト、ハンス。アルタラス如きと侮ってはならぬ。ここは一気呵成に勝負に出るぞ。」
レミール殿下の御決断に私たちは頭を下げた。
「そうなると、あの王女の処遇も考える必要があるな、カイオス。わらわが当初、子爵家か男爵家あたりであの女の婿を見繕えとそなたに話をしたとき、其方は伯爵家も候補に加えると返答したが、その時点でこの考えをもっていたということか。」
「御意にございます。日満両国を探る手段は少のうございます。本来であれば、友好関係を築きつつ、相手を知ることができればよいのですが、皇国の現状はそれを許しませぬ。日満両国が列強国として迎え入れられた後も皇国が列強国としての地位を維持し続けるためには、一刻も早く、彼らの逆鱗に触れることなく、彼らの外交感覚を見定めねばなりませぬ。」
「なるほどな・・・。」
うーむ。カイオス局長にとって、アルタラス産の魔石の掌握など些事に過ぎぬという訳か。
「よし、エルトとハンスは直ちにアルデバラン大使との折衝に当たれ。カイオスは、王女の嫁入り先の選定だ。言うまでもないことだが、この件はまだ口外してはならぬため、口の堅い貴族を頼む。」
「はい。」
了解の返答の後、我等はレミール殿下の部屋を出ていく。ミリシアルとの秘密交渉は難が折れるが、成功を期さねばならない。