今回ちょいエロです。いいですね、あくまでちょいエロです。異論は受け付けません。
フェン王国ショーンレミール市 中央暦1639年12月26日(土)
フェン王国ショーンレミール市は、7月15日の入植以来拡大を続けている。
軍港として使用されている海岸地域は、大型軍艦(50門級戦列艦)が数隻停泊可能なまでに拡張された。30門級の戦列艦に至っては10隻近くが停泊可能となっている。これらを支援する港湾施設も拡充を続けている。軍港港湾地区は立入遠慮(事実上の禁止)地域に指定され、中でもショーンレミール駐留艦隊司令部とそれに併設されている魔導砲弾薬庫には歩哨が建てられ、パーパルディア皇国軍人であっても許可なく近づくことはできない。
軍港地区を囲むようにしてショーンレミールは構成されている。軍港地区より西側には商用港として使用可能な港湾の建設が進められている。もともとはこの辺りにはコミナトという港町があったのだが、ショーンレミールと合併され、商用港として拡充されることとなっている。将来的にはパーパルディア皇国監察軍東洋艦隊の母港トータスや工業都市デュロとを結ぶ定期船が運航されることが決定している。但し軍港に隣接する地域ともなる為、今後ショーンレミール駐留艦隊司令部が移転され、軍港と商用港の立ち入りの監視が強化されることとなっている。
軍港地区より東側にはショーンレミール根拠地隊司令部が置かれる。パーパルディア皇国監察軍の駐留部隊の司令部であり、ここから北側に兵舎が立ち並んでいる。フェン王国首都アマノキから伸びる街道はもともと海岸沿いにコミナトまで引かれていたが、街道は北側に迂回する運びとなった。
迂回した街道は再び西へと向かい、その街道の両脇にはショーンレミールの街が立ち並ぶ。パーパルディア皇国の兵士だけではなく、技術者や魔導師もこの辺りに住み。その規模を徐々に拡充させていった。
にぎわう町には人が集まってくる。街道に隣接する一等地こそはパーパルディア皇国人の居住区や店が立ち並ぶが、その通りを一歩離れるとフェン人たちが集まってできた町が構成される。言うまでもなくパーパルディア皇国軍人は男所帯であり、そうなると必然的にある商売が生まれることになるのである。
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ショーンレミール市フェン人居住地区に遊郭「ヤマート屋」を構える店主夫妻はお互いに溜息をついた。
ショーンレミールの噂を聞きつけ、軍隊が進駐してきた以上そういう需要が当然にあるものと思い、ニシノミヤコから一大決心をして、ショーンレミールに移住してきた。勿論、その狙いは当たった。ショーンレミール根拠地隊司令官ポクトアールはその布告により、パーパルディア人はフェン人と取引をする際は、誠実かつ対価を確実に支払うことを命じた。このため、ショーンレミールにおいて売春業を為そうとしたヤマート屋は当たりを引いた。ショーンレミール根拠地隊の兵士たちは徐々に数を増やし、客も増え、売り上げは右肩上がりであった。ただ一つ懸念されたのは、兵士たちの娼婦への扱いであった。もともとの選民思想を完全に矯正できるわけではなかったため、娼婦への扱いが聊か乱暴であった。もちろん、ポクトアールの布告があったため、行為の際に暴行を加えると言ったような、犯罪的なものではなく、ただただプレイが激しいおのであったというものである。その反面、選民思想のためか金払いはよく、彼らが太客であったことは間違いない。ただ、これはパーパルディア人とフェン人との経済格差によるものであって、彼らが多めに金を落としたということではない。
彼らの売り上げが落ちだしたのは、ここ一月の頃だ。パーパルディア人の兵士たちの来客が少しずつ落ち始めた。原因ははっきりしている。一月半ほど前に進出してきた、日本資本の娼館が営業を開始したためだ。
「ちくしょう。」
ヤマート屋の店主は文机に拳を振り下ろしながら顔をしかめる。2,3か月前は毎夜20人を数えた客が一月ほど前から半減し、昨日の夜に至っては2人。それもいずれもフェン人の客だった。太客だったパーパルディア人の来店はなくなってしまった。パーパルディア人は金払いがよく、オプションサービスである夕食を食べていき、酒を飲み、遊ぶ時間も長い。流石に軍規の関係から宿泊まではできなかったが、選民思想の裏返しで見栄を張る必要もあったことから落とす金は大きかった。翻ってフェン人の場合は、やることしかやらない。遊ぶ時間も短く、オプションサービスなど頼まない。開店から数か月で貯めた蓄えが底をつく勢いで減っていっている。
「あんた、これじゃ不味いよ。遊女たちも、もう何人もニシノミヤコへ帰りたいって言ってきてるよ。」
フェンの遊女たちは生活の為に売春業を行っているが、この商売は基本的には若い歳の期間しか、働き口にはなりえない。稼ぎ時を逸したくはない彼女らは店がニシノミヤコに戻るか、ニシノミヤコの店に移籍したいと考えており、徒党を組んで女将に直訴していた。
「畜生め。日本人共さえ来なければこんなことには、ならなかったのに・・・。」
「何とかしないとね・・・。」
―――――
「おう、クリス、おはようさん。昨夜は当直お疲れさんだったなあ。ふひひ。俺らは、昨夜も楽しんできたぜぇ・・・。」
「朝一番でいうことがそれですか、軍曹殿。まあ、気持ちはわからんでもないですがね。ああ、昨晩は特に異常なしです。」
「おお、そうか。うんうん。しっかし、あの店はすげえぜ。トータスの娼館はおろか、エストシラント中の店を探したってあの店よりいい店などないぜ。」
パーパルディア皇国監察軍ショーンレミール根拠地隊マルケス隊所属のマーカス軍曹はそう言いながら、夜勤明けのクリス兵長の肩に腕を回しながら、上機嫌で話し出す。このひと月でパーパルディア皇国軍人たちは、日本人娼館の常連となった。何しろ、そのサービスたるやフェンはおろか、パーパルディアやムー、ミリシアルでも開拓されていないテクニックで彼らを迎えているのだ。そして、ショーンレミール根拠地隊司令官ポクトアールは日本人と満洲人には特に注意を以て接しなければならず、ムーやミリシアル人と同様の対応をしなければならず、粗暴なふるまいを厳禁とした軍規を発した。従って、日本人娼館が開設された時点では、パーパルディア皇国軍人はこの店には行こういう者はいなかった。
しかし、事態はすぐに転換した。パーパルディア皇国軍将校の一人が日本人娼館を訪れ、その将校は、兵たちに日本人娼館に行くように勧めた。将校が薦めるということで、兵たちが訪れると、これまでフェンの娼館に足を運んでいた者は日本人娼館にのみ行くようになった。
「なんといっても、あそこの女どもは皆レベルが高い。美女ぞろいときたもんだ。おまけに体の発育が違うぜ。フェン人共の貧相な体の連中とは抱き心地が違う。」
「おまけに部屋が清潔だ。各部屋に風呂があり、そこで体をきれいにしてからヤルってんだから変な病気をもらう心配もねえ。」
「しかし、ま、なんといっても女どもがテクニシャンぞろいだ。フェン人、いやそれは俺らの国でも同じだが、あいつらは穴に入れるだけだからな。締め付けてきたり、緩めたりとまあ、緩急をつけてきやがる。あいつらは俺達を悦ばせる手段を心得てやがる。まったく、ポクトアール提督はああ言ったが、日本人の女ってのはとんだ淫売共だぜ。」
下士官兵で集まる部屋で始まる話は、ここ最近はこの調子である。パーパルディア人たちは、日本人娼館に入り浸っている。
「しかし、まああの店は、どうしてああも安いんだろうなあ。ポクトアール提督の布告からすれば、フェンよりも国力がある国だろ。物価も高いはずだ。トータスとエストシラントの物価を比べたら、エストシラントの方が高いっていうじゃねえか。ということは、栄えている国の物価は高いはずだよな。」
「それは俺も奇妙に思ってたんだ。何しろ回数券なんてのも売って、更に安売りしてんだからな。回数券使えば、フェンの店3回分だぜ。」
日本人娼館の料金の低価格にはもちろん理由がある。組織形態は複雑にごまかされており、金の流れも相当に迂回しているが、この店には参謀本部第二部から援助金が出ている。参謀本部第二部、すなわち情報部である。店の店長も接客嬢も軍とは無関係である。店側が出ている援助金が参謀本部から出ているということを知らない。ただ、店の従業員、受付や清掃係に退役陸軍将校が潜り込んでいる。
「ふふふ、おめえら、そろそろおめえらも上のレベルに挑戦するときじゃねえか。」
腕を組んだマーカス軍曹が不敵な顔をして邪悪な笑みを浮かべる。
「目隠しや拘束っすか?それなら、もう経験済みですぜ。あいつらの感度が上がるようですからなあ。普通にヤルより濡れ方や喘ぎ声が激しくて、俺らはいつもそれですぜ。」
「バカ野郎。あれは無料オプションじゃねえか。有料オプションの話だぜ。」
「マジっすか。有料オプションとは流石は軍曹殿です。おれら兵たちの給料じゃ、どうしても回数を稼ぎたいんで回数券を複数枚使う形になるのはどうしても躊躇しちまう。軍曹、それで、どんなプレイをやってるんすか。」
日本人娼館の有料オプションは、もちろん現金取引の際に設定されているプラス料金の場合もあるが、パーパルディア人にはわかりやすく、有料オプションは回数券を複数使用するという形で運営されている。
「ふふふ、女自身にマスかかせてそれをジロジロ見つめるんだ。流石は淫売共だ。しおらしい声で、見ないで・・・とかイヤダメ・・・とか言いやがるくせしてアソコはびちょびちょに濡れやがる。そして俺はその様子をジロジロ眺めたり、電マを使って責めるわけだ。」
「ええ、それじゃあヤラねえんすか。勿体ねえ。」
「バッカ。女が潮吹いてからが本番だよ。女が果ててぐてっとしてるとこにぶちこむんだよ。待って、今イッたばかりだからとか言って拒否ってくるとこにぶちこむんだ。」
「おー、流石軍曹、鬼畜っすねえ。」
「おーよ、涙目になりながら、いや涙流しながら涎散らしながら喘ぐんだ。もう乱れっぷりが半端じゃねぞ。まあ、こいつは女の体調もあるから、事前に受付で許可を取らなーなんねえ。他にも本当に女がダメな場合の合言葉も決められてて、それを女が言ったら止めなければならねえっていう規則はあるがよ。いや、こいつはいいぜ。ただ、料金が高い。回数券3枚分はつかわねーとならねえけどな。」
下士官兵の羨望を浴び、マーカス軍曹が得意げに話す中、これまた不敵な笑みを浮かべて話に割り込んできた人物がいた。
「ふん上のレベルと言いながら、まだまだ甘いな、マーカス。」
「なにっと、ロイドか。ほう、てめえはもっとすごいプレイを楽しんでいるってえのか。」
下士官兵にいいところを見せようとしたマーカス軍曹は、茶々を入れられたことに不機嫌な顔をして声がする方をみたが、絡んできた相手の顔を見て、トーンダウンする。話しかけてきたロイドはマーカスと同じ軍曹の階級であるが、魔導師の資格を持つ。同じ階級ではあるが、魔法が使える者は一段高い地位にあるのが、パーパルディア軍の軍制である。
「そうともよ。あのメス共を相手にするに相応しい有料オプションはAFだ。」
「何っ!てめえ、なんつーか、たまげたなあ。おれも興味はあるが、なかなか手は出せねえ。
おめえは、上級者すぎんぞ。」
「軍曹、AFってなんすか?」
有料オプションを楽しんだことのない、兵たちから疑問の声が挙がる。軍曹はちょっと困ったような表情をしながら言った。
「AFってのはな、ケツ穴にイチモツをぶち込むことだ。」
マーカスが説明すると兵士たちの間からどよどよとした困惑の声が挙がる。
「まあ、あめえらの気持ちもわからんでもねえ。こいつは知る人ぞ知るってやつだ。なにしろ、当の日本人達の間でも一般的なプレイじゃねえときたもんだ。だがな、確かな愛好者がいるってやつだ。」
「それにだ、お前たち、我が国が他国を併合した際に、征服した国の貴族の令嬢をどう扱うか知っているか。我が国に反抗する心をへし折るために、服従心を植え付けるために、貴族や将軍たちが代わる代わるにこれらを犯して楽しむのだ。慈悲を与えると言ってな。ぼろ雑巾のように犯した後は親や夫の元へ戻す。死んだ目をした令嬢たちを見て、男たちは皇国に対して反抗しようという気概をなくすのだ。どうだ、反抗する気概を失わせれば、その民の命は助かる。皇国の上層部は民に優しい統治をしているだろう。」
「へへへ、属領の男どもは不甲斐ない連中ばかりですなあ。娘がそんな扱いを受けても黙り込むしかないとは。ですが、属領民にとっては、とてもいいことじゃあないですか。」
「ふふふ、それだけではない。謀反を企もうとすると、その令嬢たちが必死になって親や夫を止めるのだ。やめてください。もう、あんな目には遭いたくない、とな。ふふふ、どうだ。この上ない素晴らしい統治策であろう。」
「なるほどな、それで、ロイド。それとAFの話がどうつながるってんだ。」
「ふふふ、令嬢を犯す際にだが、反抗的な令嬢に対してはケツ穴を犯すのだと聞いたことがある。なにしろ、不浄の穴とされているところだ。貴族令嬢が抱く嫌悪感というものは半端なものではないようだな。地元では勝ち気で、皇国に対して徹底抗戦を唱えたとされている令嬢も漏れなく、廃人のようになって送り返されたらしい。もちろん、不浄のものとされているのだから、お貴族様方は基本的にはやらない。使用人やあるいは奴隷にさせるのが一般的なようだ。だが、どこの世界にも変わり者がいるというもので、あるお貴族様がこれをやったそうだ。すると、令嬢の反応が常とは違うし、前の穴よりも後ろの穴の方が締まりがいいということで貴族社会では密かな評判になっているらしい。」
「なるほどな。つまりは、俺達もお貴族様の気分を味わえるってトコか。」
兵士たちも興味深く聞いている。貴族の気分を味わえるという言葉を聞いたからには、試したくなると言うのは仕方がないだろう。
「だがよう、ロイド。おれも興味はあるんだが、料金がちょっと張るんだよな。回数券5枚は要求される。腹ん中をきれいにする必要があるっていうことで事前準備がいる。行ってすぐにやるってわけにはいかねえ。娼館に行くのに手持無沙汰な時間ができるのは好きじゃねえんだよなあ。」
「ふふふ、そこはまあ裏技がある。残念だが、マーカスにはできないが。知っているだろう俺は魔術師だ。」
ロイド軍曹は、自身が魔法を使って、事前準備をしていることを話した。解毒魔法を基礎にした腸内洗浄の魔法は不思議なことに腸活の作用があったようで接客嬢からも喜ばれている。
「なんとまあ、それは確かに、俺にはマネできねえ手段だな。そういえば、最近女どもの数が増えたと思ったが、そう聞けばその噂を聞きつけたのかもしれねえな。」
「まあ、そのあたりは知らんがな。まあ、俺の魔法を使えば、プレイの幅が広がるのだ。そうだ、マーカスお前も一枚噛まぬか。今度新しいプレイの提案をしようと思っているのだ。だが、俺の見立てだと、料金が少しかかりそうだ。費用折半ということで、どうだろうか。」
「ふむ、まあ、あとで話を聞かせて、」
「貴様達、朝っぱらからなんと下らぬ話で盛り上がっているか!!!」
突如、下士官兵の待機部屋に怒号が飛び込んできた。全員が飛び上がって、直立不動で迎える。軍曹がいる部屋に怒鳴り込んでくるのは、将校に違いない。
「情けない。光輝あるパーパルディア皇国軍人が、卑しい売女どもの話で盛り上がるとは、恥を知れっ!!恥を!!」
パーパルディア皇国陸軍統帥本部直属独立魔導兵中隊の第二小隊長のカール・エドワルド・ツー・ヘルゲンは、サーベルの柄を握りながらドシドシと足音を立てながら入室してきた。
「如何にポクトアール提督の言があろうとも、売春婦なんぞに身を落とす輩がいるのが日本人という民族だ。我ら優等民族たるパーパルディア人がそのような劣等民族共に夢中となり、朝一の勤務開始前からそのような会話で盛り上がるとはなんたるザマだっ!!」
パーパルディア皇国の娼館に所属する売春婦は属領から連れてこられた女性たちがほとんどだ。もちろん、パーパルディア人の娼婦も中に入る。経済的な困窮などでその仕事しかなかった者達はどこの世界にもいた。だが、パーパルディア人の半公式な見解として、パーパルディア人には醜業に就く者はいないということになっている。
「全く、東洋艦隊副官殿にも困ったことだ。こともあろうに、日本人娼館への出入りを奨励するようなマネをしてまで・・・、おい軍曹!パーパルディア皇国軍人が朝一でなすべきことはなにか、答えよ。」
マーカス軍曹は一旦躊躇し、それでも応えようとしたところ、ヘルゲンの平手打ちが飛んだ。
「判断が遅いっ!」
「よいか、朝一で軍人は昨日の夜間勤務者から夜間帯の異常がなかったかどうかを確認するのだ。そして、朝礼までの間に時間があれば、周囲の清掃、武器の手入れ、備品の確認、その日の業務内容の確認。やることはいくらでもあるはずだ。部屋でたむろしてくだらん話をしている暇はない。」
ヘルゲンの話は半分は本当で半分は正しくない。ヘルゲンの話の内容は、将校の指示があってなされるものであり、特に武器の手入れや備品の確認などは将校の指示なく行ってよいものではない。業務内容の確認と言っても見回りや歩哨が主だ。将校の指示次第で内容が変わる場合もある。むしろ、マーカス軍曹は、クリス兵長から昨晩異常なしと言う簡単な報告を既に受けている。
「全く、監察軍の兵隊どもは弛んでいる。なんと無様なことだ。」
ヘルゲンは来たときと同じようにドシドシと足音を立てながら退室し始めた。
「おっと、いかん。本日、本国より魔導具が送られてくる。兵研が作り出した魔導通信機なるものだ。貴様たちの部隊で受取しておけ。」
一旦足を止め、指示を出した後ヘルゲンは再び歩いて行った。部屋の緊張が解かれ、兵隊たちは再び椅子に座って、猥談を繰り返し始めた。