大日本帝國召喚   作:もなもろ

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〇町さんの「なるほど。なるほど。」が書きたかっただけです。
拙作の愛読者の方々であれば、この司会者が誰かわかると思います。
一昔前はこのなるほど二連発よく聞いたのですが、最近はあまり言わない気がします・・・。


富嶽放送「プライマリニュース」2675(平成27・2015)年3月13日午後8時

司会 正村理

キャスター 山田百合子

ゲスト

兵部政務次官 磯田茂通

外交防衛研究所所長 大城戸亘雄

 

―――――

〇正村・山田 こんばんは。

 

〇山田 プライマリニュースの時間です。本日は、混迷の度合いを日に日に増しているロデニウス大陸の地域情勢について識者の方をお迎えしての放送となります。

 本日のゲストをご紹介いたします。42歳の時に三菱重工業を退職して、立憲政友会から衆議院選挙に秋田一区から出馬して当選。現在三期目を務めておられます衆議院議員で兵部政務次官の磯田茂通さんです。

 

〇磯田 よろしくお願いします。

 

〇山田 そして、国交樹立後いち早くクワ・トイネ公国を訪れ、公国政府閣僚や民間の商人等から数多くの情報を入手し、分析を行っておられます外交防衛研究所所長の大城戸亘雄さんです。

 

〇大城戸 よろしくお願いいたします。

 

〇山田 では、現在帝國政府より発表されている情報等を整理してみていきたいと思います。

 現在、ロデニウス大陸は3つの国家に分かれて統治されております。まず、クワ・トイネ公国。こちらは、ロデニウス大陸の北東部に位置している国であり、我が国がこの世界で初めて国交を樹立した国であり、今後我が国が農作物を輸入する国として期待をしている国でもあります。現在は農作物の輸入のため急ピッチで開発を行っているところです。

 次に、クイラ王国です。こちらは、ロデニウス大陸の南東部を占めており、クワ・トイネ公国とほぼ同時に国交樹立した国です。こちらは、石油や鉱物などの地下資源が豊富にあるとされており、こちらも我が国の未来を左右する国でありますので、同様に急ピッチでの開発が行われております。

 最後に、ロウリア王国です。こちらは未だに外交関係すら構築できておらず、クワ・トイネ公国と国境付近の街の役人と交渉が行われている最中という事です。このロウリア王国とクワ・トイネ及びクイラとの間の関係は極めて緊張状態にあるとの状況です。

 三国共に私たち日本人の言葉が通じるということで、意思の疎通は大変スピーディーに進んでいるところであり、クワ・トイネ公国とクイラ王国との間の国交樹立が難なく済んだのもこの点が大きな要因となっております。反対に文字の点では全く違う言語体系を有しているということで、現在言語学者を動員して解析に当っているということです。

 また、クワ・トイネ公国とクイラ王国には私たち地球人と同様の人間族以外にも小説やアニメでもおなじみのエルフ族、ドワーフ族、獣人族といった人間以外で人間の言語を司ることのできる存在がいるということで大きな話題になりました。そして、ロウリア王国はこれら人間族以外を「亜人」と呼んで差別しているという情報が入っているところです。

 

〇正村 はい。そこでなんですが、大城戸さんにお伺いしたいんですが、この差別というのは、いったいどのようなことが行われているのだと、そういうところなどまずは、お聞かせいただきたいのですが、いかがでしょう。

 

〇大城戸 クワ・トイネ公国の内務卿でありますスクワドローニさんという方は先ほど話に上がりました獣人族の方でしたが、その方の話によりますと、ロウリア王国内部では、亜人はいわゆる奴隷身分に該当しているようで、人身売買の対象になっているという事であります。奴隷としての生活は、まあ我々の世界のそれがあったころと同じようなものであるということを想像していていただければと思います。この制度なのですが、人間族も自己破産などしたら奴隷身分に落ちることがあるらしいのですが、奴隷であっても金を貯めて自分で身分を買い戻すことが可能となっているようですが、亜人にはそのような制度の適用がないとのことです。給金もほとんどなく、衣食住を雇い主が面倒を見る代わりに身分を固定しているという状態のようですな。

 

〇正村 なるほど。なるほど。

 

〇大城戸 この亜人という存在なんですが、我々と同様の人、つまりはホモサピエンスとでもいえばわかりやすいのですが、亜人は、寿命や身体能力などの違いはありますが、ホモサピエンスと同様に言葉を話し、意思の疎通ができるため、我が国が国交を樹立している二か国、といっても、私はまだクワ・トイネしか訪れておりませんが、その二国では普通に生活しております。少なくとも私の見たところでは、クワ・トイネ国内に於て亜人を差別するというような風潮は見当たりませんでした。こういった国々とロウリア王国の関係なんですが、クワ・トイネとクイラは50年ほどまえにロウリアと戦争をしていたそうでして、その時の開戦の理由が当時のロウリア国王、先々代の国王になるらしいのですが、彼の亜人撲滅政策という差別主義の最たるものの発露であったそうです。ロデニウス大陸から一切の亜人を排斥して、人間族だけの国を作るという考えのもとに戦争を仕掛けて、一部の領土を割譲させることには成功しましたが、クワ・トイネとクイラが頑強に抵抗して、双方に多大な犠牲が出て、戦争を止めざるを得なくなったというところらしいのです。

 

〇正村 なるほど。つまりは、痛み分けの状態ということでそれが50年前の戦争の結果ということですが、緊張状態にあるというのはどういう経緯でしょうか。

 

〇大城戸 それが、先々代の国王の悲願であったロデニウス大陸の統一をロウリア王国は諦めておらず、現国王は其の方針を今現在も推進しているという状況にあるということらしいのです。

 

〇正村 ちょ、ちょっと待ってください。するとなんですか。ロウリア王国はクワ・トイネ公国に対して戦争を仕掛ける予定であると、こういうわけですか。

 

〇大城戸 まあ、そういうことをクワ・トイネの閣僚の方々はおっしゃっておりましたね。

 

〇正村 なるほど。なるほど。磯田先生。帝國政府の方針として、クワ・トイネそしてクイラの防衛に対してはどういう方針を立てていらっしゃるのでしょうか。

 

〇磯田 政府内部では、外務省がクワ・トイネ公国西部のギムの街に派遣した外交官からの情報を中心にして、ロウリアと鍬杭間の関係が極めて緊張状態にあるということを議論の基礎として認識しております。近く日満の2プラス2を開催して、鍬杭の現行の外交安全保障体制について何か日満として介入できる余地はないのかを確認し、我々日満両国政府から何か有効なアドバイスはできないのかを確認し、あるいは防衛装備や戦術について何か助言や貸与が可能なものがあるかなどなど、ロデニウス大陸の安定化のため必要なことをつまびらかにしていきたいと考えております。

 

〇正村 なるほど。なるほど。とするとですよ、議論の前提としては、帝國政府は、クワ・トイネ公国とクイラ王国の国防について非常に関心を持っていると、こういうわけでよろしいでしょうか。

 

〇磯田 ええ、間違いありません。兵部省内のブリーフィングでも鍬杭両国とロウリアの装備については、情報を仕入れておりまして、さまざまな分析をかけているところでございます。

 

〇正村 なるほど。とするとですよ、開戦となった時は帝國政府は、クワ・トイネとクイラ両国を守るという姿勢があるとそう判断してもよろしいのでしょうか。

 

〇磯田 そうですね。鍬杭両国は、我が国にとって貴重な農作物や地下資源を輸入するための最重要な友好国となっております。この二国を失うわけにはいかないということについては、政府内部では一致した見解となっております。

 

〇正村 なるほど。それは、帝國陸海軍の部隊を投入する意思を固めたとこういう解釈でよろしいでしょうか。

 

〇磯田 まずは、外務省がクワ・トイネ公国西部のギムの街に派遣した外交官を通しての国交樹立交渉に全力を傾ける。そして、鍬杭両国とロウリアとの間の仲介を我が国が行って、緊張緩和に持っていく。これが重要であると帝國政府は認識しているところであります。

 

〇正村 磯田先生。先日兵部省から経団連や日商を通じて、予備役士官下士官兵の召集準備についての内示が出たと報道されております。これは、帝國政府が帝國陸海軍部隊を投入意思を固めたと解釈してもよろしいのではないかと思うのですがいかがでしょう。

 

〇磯田 帝國政府はあらゆる事態を考慮して、あらゆる手段を検討している段階であります。兵部省の内示もまた手段の一つとしてこういうこともあるということをあらかじめ通知したにすぎません。これが現時点での事実でございます。

 

〇正村 なるほど。ところで、大城戸さん。クワ・トイネの軍備というものについては、どうご覧になりましたか。

 

〇大城戸 クワ・トイネ滞在中はいろいろなところを視察させていただきましたが、軍備といいいますと、やはり、そのなんですか、いわば源平合戦や戦国時代の様相を想像されるのが一番わかりやすいのではないかと思う次第です。弓矢や刀槍で武装し、甲冑を身に着けている。銃砲の類は見つけることができませんでしたね。

 

〇正村 ほー、まさしくそれは、戦国時代の戦いのそれと同じですね。騎馬武者というのもやはりいましたか。

 

〇大城戸 そうですね。軍事指揮官級は馬に乗っているというのは聞いたことがありますが、今回は確認できていませんね。とはいえ、すべてが戦国時代と同じというとそうでもなくて、ワイバーンという空を飛ぶトカゲが軍事目的で使用されておりまして、偵察や攻撃に使用されております。口から火を吐いて敵を攻撃しまして、私も試射を見せてもらいましたが、火炎放射の様相でしたから、ちょっとした威力はありそうですね。

 

〇正村 なるほど。なるほど。磯田先生。このワイバーンなる兵器はちょっとした懸念材料になりそうですか。

 

〇磯田 そうですね。大本営でいろいろと調べた結果ですが、なかなか硬い鱗に覆われているようですから、拳銃や歩兵銃では厳しいでしょうね。なかなか素早い動きをするようですので、弾も当たらないでしょう。そして、機関銃にしても口径の小さいものだと威力が弱いでしょう。もっとも、操縦士の防備は手薄ですので、機関銃の弾が当たれば、ワイバーンは撃墜したも同然とはいえましょうが、高空にいるため当てるのは難しい。となるとやはり、対空ミサイルや口径の大きな機関銃、あるいは戦闘ヘリなどが対処の基本となるだろうとは考えているようです。

 

〇正村 なるほど。なるほど。とすれば、このワイバーンを無力化できれば、ロウリア軍の攻撃は容易に対処可能と考えてもよさそうですが、いかがでしょう。

 

〇磯田 まあ、あるいはそういう見方もできるとは思いますよ。戦国時代に陸海軍が現れるようなものですからね。ただ、まあ現実と小説は違いますので、どうなるかはやってみなければわからない点も多々生じるとは思います。

 

〇正村 なるほど。いわば、慢心は禁物であるとこういうわけですか。

 

〇磯田 その通りです。兵器の質は天と地ほどの差がありますが、扱うのは人ですからね。

 

〇大城戸 実は、ロウリア軍は兵の数がクワ・トイネよりも多いと聞いております。質については、磯田先生もお話になったとおりですが、量、についてはクワ・トイネ軍もクワ・トイネに展開している我が軍も負けています。早急に兵を増強する必要があると私は思っています。

 

〇正村 なるほど。なるほど。

 

〇山田 では、ここでいったんCMに入りまして、臨時陸軍工兵連合隊の規模拡張についてのお話を進めていきたいと思います。

 

チャーチャラチャラチャチャチャーーーーチャン

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